千剣山らしき場所で寝てたら世界が滅んでいた   作:烏龍ハイボール

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以下TVCM風

背景BGM:躍動


最後に残った終焉の地

豊穣と厄災の輪廻の果て

大地が唸りを上げるとき

真実の姿を取り戻す


コスモスインザロストベルト

アヴァロンルフェ

頼むので起きないでください(モルガン)切実







紀元前20000年〜妖精歴1年
第1話 千剣山らしき場所で寝てたら世界が滅んでいた


転生したら□□□だった

 

なんて、最近良く聞く話だったがまさか自分が体験することになるとは思わなかった。死因なんて覚えてないけれど、幽体離脱で自分の葬式に立ち会った。火葬される自分の姿を見届けた後、急に眠気が襲ってきたので目を閉じたんだ。

 

 

次に目を開けたら世界が変わっていた。

 

しかも転生先は人ですらなかった。

 

腕はあるが、足は退化して爪しかない。背中には翼のなごりで巨大な爪が2本生えている。

 

もう分かったかと思うが、私はかの大人気ゲームモンスターハンターに登場する古龍種。ダラ・アマデュラに転生してしまった。周りには私以外誰もいない。分かるのはここが大きな山だってことだけで恐らくここは将来千剣山になるだろう。

 

私は二度と死にたくない。なので大きくなるまで引きこもることにした。

 

 

だって他の古龍に見つかったらやだもん!

 

死にたくないんだい!

 

誰が下山なんてするか!

 

 

 

そう決意した私はとにかく引き籠もった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、数千年の月日が流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

う、う〜ん

 

 

なんか周りが五月蝿いな。何だよ!

 

 

気持ちよく寝ていた私は周りがうるさい事で意識が覚醒した。

 

目を開けると私の事を見上げる小さい生き物が六匹いた。

 

姿形は違うけれど。同じ位の生命力を持つ小さな命。連中は私に懇願してきた。

 

 

 

曰く、楽園で遊んでいたら周りが海だけになっていた。

 

私の居る所だけは無傷で残っており、ここに住まわせてほしい。

 

はっ?うみ!?

 

小さな命、後で聞いたが妖精と言うらしい。彼等の言葉が本当か確かめる為に私は身体を伸ばして遥か上空まで頭を上げた。

 

 

 

何という事でしょう。

 

周りが全て海!海!海ィィ!?

 

やっべ、なんか知らないけど世界が滅んじゃった系?

 

龍大戦で何もかもなくなった系ですか?

 

何してんすか祖龍様!

 

これじゃあ、お気に入りの果物が育つ森を食えないじゃないか。

 

て言うかもう無いのか。

 

 

アハハハハハ

 

アハハハハハ・・・どうしよう。

 

 

それから悩んだ私は、ここに住まわせろと言ってきた妖精達に住まわせる為の対価を求めた。

 

ここに住まわせる代わりに果物や食べ物をきちんと育てて、一年に一度の収穫時、全体の1割を私の下へ運ぶ事。

 

それを聞くやいなや彼等は大喜びで動き始めた。それから私は千剣山の中央に穴を掘って、島の地下へと入っていった。どうせ上に居ても五月蝿くなって嫌でも起こされるんだ。だったら初めから雑音の聞こえない場所に行けばいい。勿論、監視の目はつける。

 

 

私は蛇王龍。蛇の王で有る私は全ての蛇と視界を共有できる。これで暇な時に上の奴等を見張ればタダ飯が食える。私ってば天才!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数百年。

 

アイツら、とうとうやりやがった。まさか年に一度の収穫で出来の悪い、ハッキリ言えば腐った果物を捧げやがった。

 

私はもう怒ったよ!ふざけんなよ!ぶち殺してやろうか!

 

そう私が地下で怒ると、地上から喧騒が響き、その後暫くの間はまともな食い物が落ちてきた。でも生贄なんていらん。返す!

 

いいか!もうするなよって落ちてきた妖精を地上に戻した時に責任者に説教をした。

 

それからも忘れた頃に連中はやらかしてくるからその度に怒ってやったさ。

 

畜生!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこは終焉の地と呼ばれている。

 

宇宙からの侵略者、遊星の端末セファールが収穫しそこねた大地。

 

最後に残ったその大地に踏み入れた時、セファールは見つけた。島の中央でとぐろを巻いて爆睡する大蛇を・・。

 

全長はゆうに自身を越え、全身を未知のエネルギーが守っている。

 

セファールは果敢にもその大蛇に戦いを挑んだ。

 

結果は瞬殺。

 

実に巨大な大蛇は寝相が悪く、時折寝ぼけて暴れだし周辺の地形を変えていたのだ。現在残るこの地も数千年前は今の10倍の面積を誇る大陸だった。その九割が大蛇の寝相の悪さと無意識に体外に放つ不思議パワーで海に沈んでいった。

 

今回もそれと同じ現象が起きた。大蛇ことダラ・アマデュラはセファールを絞め殺して、その死体を磨り潰した。無論、ダラ・アマデュラ本人は夢の中で、そんな事があったなんてちっとも覚えていない。楽園に逃げた神ケルヌンノスはダラ・アマデュラの姿に恐怖を覚えて、楽園に巫女と共に引き籠もった。

 

故に彼の地は終焉の地と密かに呼ばれる様になった。

 

 

やがて、楽園で遊んで仕事をサボった妖精達は海だけになった世界を見て途方にくれるが、ダラ・アマデュラの住処を見つけて狂喜乱舞。あの手この手で交渉して、その土地を間借りしようと考えた。

 

しかし、ダラ・アマデュラは年に一度食べ物を捧げる事を条件に島の地下へと消えていった。妖精達は早速地上を彼らの居住地へと変えていった。しかしダラ・アマデュラの住処である千剣山周辺だけは手をつけなかった。それはひとえにダラ・アマデュラを恐れるが故。なので妖精達は年に一度の収穫時期に祭りを開き、収穫祭として決められた量の食べ物を穴の前に作成した祭壇に収めた。

 

初めは彼等も真面目に捧げていたが、ある時一匹の妖精がこんな事を言った。

 

「あれだけ大きいんだ。少しくらい傷んでても問題ない」

 

「それは丁度いい」

 

妖精達はダラ・アマデュラを体の良い処分係として見なし始めた。初めは違和感を覚えながらも食べていたダラ・アマデュラだが、とうとう彼らの悪行に気付いた。ある一年間、監視役の蛇を通して彼等の一年の動向を監視していたのだ。彼等の悪意を目の当たりにしたダラ・アマデュラは怒りの咆哮を上げて島全体に大地震を引き起こした。そして、普段は抑えていた不思議パワーが興奮状態になることで身体から漏れ出て、大地を通して地上に湧き出た。

 

それからは地獄の日々が続いた。原因不明の病で若い妖精達が命を落とす事例が続出したのだ。これがかの大蛇の怒りであることに気づいた妖精達は怒りを収めさせる為に、極上の供物として鮮度の良い果実と共に若い妖精を一匹生贄として穴に突き落とした。

 

すると穴から突き落とした妖精が生還を果たし、ダラ・アマデュラは彼等の代表に言葉を伝えた。この一連の事件はその後、代替わりをする度に毎回引き起こされ、その度に地上は阿鼻叫喚の地獄と化したと言う。

 

それからダラ・アマデュラは、豊穣と厄災の神として妖精達の間で恐れられたと言う。後にこの伝説を知った楽園の妖精はフリーズし、かの大蛇をどうしようかと頭を抱えたそうだ。

 

 

そして、時は現代。これまで地下に引き籠もってきたダラ・アマデュラが暇潰しを求めて地上へと顕現する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

厄災なんかは形を変えて多分起こるね。

 

 

 

 

 




モンスター図鑑

ダラ・アマデュラ辿異種

全長:44039.7メートル←ここ重要

解説

数千年という膨大な時間の中でひたすら成長を続けたダラ・アマデュラ。元々持っている能力の全てが成長と共に魔改造され、権能レベルまで引き上げられた。因みに未だに世界観がモンハンだと思っている。

宇宙からやって来たセファールを締め殺した。

現在2話作成中
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