千剣山らしき場所で寝てたら世界が滅んでいた   作:烏龍ハイボール

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前回の最後はゲーム本編スタートに架かっていますが、

今回からはその前の話。いわゆる前日譚



前回のあらすじ

寝て

起きて

寝て

絞め殺して

寝て

腐った食べ物パクリ 

怒ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!

以上


第2話 こんな事がありました 眷属誕生 

ヨッス、ヨッス!

 

いつもギロリと、皆様の背後に顔を出す

 

這いずる災害(はた迷惑)

 

ダラ・アマデュラですっ!

 

 

実は近況報告がある。

 

地上の奴等が住み着いてしばらく経った頃に生贄を投げ込んで来たじゃん?で、その生贄を送り返してついでに説教した訳だがその子が我が眷属になったのだ!

 

あの後もちょくちょく穴を降りてきては、私の話し相手になってくれてさ!そんな事を続けているものだから不思議パワーを溜め込める様に進化したのさ!

 

名前は知らん。と言うか前の名前はいらないので新しく名前が欲しいと言われたからビシキと命名した。種族も竜精ってやつに変わっていたらしい。そんなの初めて聞いたぞ。

 

 

とにかく初めて仲間というか家族みたいな関係が出来て私は嬉しかった。

 

つい興奮してはしゃいでしまい、ビシキに怒られたよ。

 

その衝撃で巣穴の底に穴を開けてしまった。何だか外に続いているみたいだし出てみると海に繋がっていて、そこから島の外と言うか外海に進出した。

 

島の沿岸部に出てきた私はそのまま島の周りを回った。流石に島を囲えるほど長くなかったがいつかは島の外周より長くなりたいな。

 

後、水がしょっぱかった。

 

 

 

そのまま海で遊んでいたら、不意に口の中に海水が入ってきた。私はびっくりして咄嗟に吐き出そとしたけど間違えてブレスが出てしまって海水を噴き上げてしまった。勿論、私くらいの大きさが放ったブレスの威力は強力で、発生した津波が沿岸部の村を襲ってしまう。

 

これはやってしまったと思ったよ。現に何匹も小さな命が消えた。時間帯が夜中だから更に被害は拡大。歴史に類を見ない大災害となった。

 

急いで巣に戻った私は、慌ててビシキを地上から呼んでどうしようか相談した。

 

 

ビシキは、連中の過去の行いとで帳消しが精々で譲歩は要らないと即答した。

 

勿論、私もあの時の事は忘れてないけれど、今回は私が一方的に悪い。だからせめてもの償いとして被害のあった住人達に行き渡るように私の巣で採れる鉱石をビシキを通して渡してもらった。

 

 

そしたら他の奴等がごねた。

 

意味が分かりません。

 

 

ついでに件の村が火事?で全滅した。

 

まるで意味が分かりません。

 

 

ついでに一部の奴等が地下の資源を勝手に掘っていた。

 

本当に意味が分かりません。

 

 

 

最後にはビシキが怒って懲らしめました。

 

 

私、キレます。

 

 

 

地上は大厄災!

 

 

神様、何とかしてと祈られます。

 

知らんがな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恐らく、私の生は今日と言う日を迎える為にあったのやもしれません。

 

 

 

 

 

 

私は風の氏族に生まれた何処にでもいる普通の妖精です。私は世界の歴史が知りたくなり、物知りの氏族長に聞きにいきました。

 

それによるとこの地は終焉の地と呼ばれているそうです。かつて世界が無に帰そうとした大厄災が起こった際、唯一残った希望の大地。

 

空から降る星が牙を向き、地上を食い尽くした伝説と共に氏族長は語ってくれました。

 

 

 

 

 

 

 

世界が終わった後、我々は世界を放浪した。

 

行く宛のない旅路。

 

その終点にかの島は存在した。

 

唯一消失を逃れた神秘の島。

 

この終焉の地こそ我らが根ざす最後の土地だと悟った。

 

我らは颯爽と島に上陸し、その中心に一匹の蛇が寝ているのを見た。

 

それは我らの知る蛇と違い、あまりにも巨大で、あまりにも神秘的なオーラの持ち主だった。恐らくは島の主なのだろう。我らを代表してある一人の氏族がこの地への移住を求めて対話を試みた。

 

しかし初めはこちらの言葉は無視され、見向きもされなかった。

 

幾度か対話を試みた所、9度目で漸くかの主は我らを認識した。

 

その眼は今でも忘れない。

 

此方を道端の石ころ程度にしか見ていない縦に割れた瞳孔。此方を呑み込まんとする巨大な口。何より驚くのはその体躯である。轟音を立てて動く身体はそれだけで大きな地震を発生させ、我らは立つことすら出来なかった。そして身体を伸ばすと天を貫く大樹にすら見えてしまう。

 

やがて戻ってきた主は我らの要望、この地への永住を許可してくれた。代わりに年に一度収穫祭を開き、祀る様に求めてきた。それ位であればと我らは同意した。

 

これが我らと豊穣の神との出会いである。

 

 

 

 

 

 

私達の先祖の軌跡と豊穣神様との出会い。

 

特に豊穣神様のお心の広さが伝わってきました。私はいつしか一つの夢を持ちました。神にお会いしたい。

 

しかしながらその願いは意外な形で叶う事になりました。その年、各地で年の若い妖精が謎の変死を遂げる事件が多発。氏族長達による会議で豊穣神に捧げた供物に異物が混ざっていた事が分かりました。

 

氏族長達は現在蔓延する厄災は、神の怒りであると言う意見で一致しました。そして直ちに神の怒りを鎮める為に生贄を捧げる事が決まり、豊穣神への信仰を持つ私に白羽の矢が立ちました。

 

数日後、私は用意された供物と共に神の住まうとされる大穴に捧げられました。死を覚悟した私が目を閉じると、不意に浮遊感に襲われました。

 

何が起きたのか理解できず、思わず目を開くと、目の前には神のご尊顔がありました。伝説の通り、巨大な大蛇の姿をした神。私は神の前に膝を折り、祈りを捧げました。

 

 

「豊穣神様。お願いが御座います。何卒、怒りを収めていただけないでしょうか?現在、我らは謎の奇病に襲われ若い妖精の死が後をたちません。我らが同胞が無礼を働いた事はここに伏して謝罪申し上げます。どうか、この命でもって厄災をお収め下さい」

 

 

私は神の言葉を待たずに何度も頭を下げる。不敬であったかもしれない。けれど当時の私にはこれ以外にできる事が思い浮かびませんでした。すると、神は落ちてきた供物を食し、私の服を掴むとそのまま穴を通り、地上へと上がっていきました。地上では、底の見えない穴の様子を大勢の仲間が眺めてました。漆黒の暗闇。その中から突如、巨大な顔が出てきた事で一同はパニックになります。神は穴から顔を出すと、私を祭壇に降ろしました。そして、祭壇の前でひざまずく氏族長達に対してお言葉を述べられました。

 

『我がいつ、無垢な命を捧げろと言った。そんなモノは寄越すな!良いな、此度はこの無垢な命の献身に免じて赦してやる。努々忘れるな!』

 

そう言葉を残して、豊穣神様は穴の中へ姿を消した。これ以降、豊穣神様に災厄の一面が新たに付与され、豊穣と厄災の神となるが私はこれに憤りを覚えた。

 

 

 自業自得だろう(・・・・・・・)

 

それから私はより豊穣神様に傾倒するようになった。時に皆の目を盗み穴へ降りて豊穣神様と言葉を交わす。豊穣神様も普段話し相手がいないからか、あの時の様な威厳のある言葉ではなく、我々と同じ口調で語り掛けてくださる。そんな事を続けて一年。

 

初めに異変に気付いたのは豊穣神様だった。

 

『最近変わったね』

 

「そうですか?」

 

『うん。特に気配が私のそれに近くなってる』

 

私は豊穣神様の言葉に胸がほっこりと温かく感じた。

 

「そうですか・・・嬉しいです。豊穣神様からそう言われるなんて」

 

『うんうん。あと、その豊穣神様ってのを辞めようか?』

 

「そ、それは不敬ですよ。いくら何でも豊穣神様を・・・」

 

豊穣神様は私の言葉を遮る様にふぅと息を吹きかける。

 

『もうさ、私の眷属にならない?』

 

「へ?」

 

それは私のこれまでの生で一番の驚きでした。眷属。つまり、私は豊穣神様に正式に仕えられる。それは、それは・・・。私の視界がぼやける。瞳を伝って大粒の涙が流れて来るのがわかりました。

 

「よろしい・・の、ですか?私なんかが・・」

 

『むしろ願ったり叶ったりさ。他の奴なら断るけどね。それで、どうかな?』

 

豊穣神様は私に最後の問い掛けをしてきます。ですが答えは既に決まっています。

 

 

「よろしくお願いします。豊穣神様」

 

『フフ、宜しい。では君には私の名前を教えよう。名前と言うよりも種族名の方が正しいかな。とにかく新たな眷属に我が名を明かそう』

 

 

『我は蛇王龍ダラ・アマデュラ!世界を削り、千古不易を謳う王である!(フフフ、決まった!)』

 

 

 

「ダラ・アマデュラ・・様。なんと神々しく、壮大な神名」

 

『フフフ、であろう。少しこそばゆいぞ』

 

「今なら分かります。私の生は今日と言う日を迎える為にあったのやもしれません。これからよろしくお願いします。アマデュラ様」

 

それから私は風の氏族長に事の次第を説明して、故郷を去る旨を伝えた。仲の良い妖精達はこれからどうするのか聞いてきたが、私がアマデュラ様の眷属になった事を話すと彼等の目に奇異や恐怖の感情が浮かぶのを見た。

 

 

 

 

 

 

 

私は風の氏族の街を離れてアマデュラ様の住まう穴へと潜りました。もう思い残す事はありません。新たな名も賜りました。

 

 

私は名はビシキ。竜精へと進化したビシキです。

 

 

 

 




モンスター図鑑

ダラ・アマデュラ辿異種

全長:44444.4メートル←誤字に非ず
↑妖精歴11500年頃

解説:妖精達からの豊穣と後付で厄災の二面性を持つ神となった。当人の夢は島を一周(物理)して自分の尻尾を咥えること。地上の一部の屑が訳ワカメ。食べ物を食べるのは趣味。

性別:・・・・・たぶん雌


ビシキ


解説:生贄に捧げられた妖精が度重なる巡礼で不思議パワーに耐性をつけたその後、不思議パワーを溜め込める様に進化し、晴れて眷属になった。名前と種族名は某カードゲームより抜粋。

見た目は元が虫系の羽を持つ風の妖精で、今はそれが半竜化。鱗?んなもんない。ツヤツヤの肌の半人半竜?半妖半竜?足は残っている。
足が触手なら擬人化シ○スだね。



研究材料?

上にいっぱいあるじゃない(笑顔)


竜精
竜の因子、取り分け古龍の不思議パワーに曝されてその力を溜め込める様に進化した新たな妖精。基本的には進化以前の種族の姿に竜の要素を取り込んだ姿を取る。

メリュジーヌ?
アルビオン回帰ルートか、何処ぞの戦闘機要素が結合されるかじゃね?



氏族の伝記

石ころ程度には認識してやったんだよ。
基本的にこの手の著書って脚色あり気な気がするね。




天剣の龍神玉  

世界を再生させると伝わる伝説のタマ。大蛇の血が海に、肉が陸に、骨が森となり、命の苗床となる。

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