サノバウィッチに転生して、青春を謳歌したい   作:ミュウにゃん

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Chapter4
Ep35 お勉強会


 

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   綾地「おはようございます」

   因幡「おはようございます」

   椎葉「おはよう」

   戸隠「おはよー、綾地さん」

   保科「おはよう」

 デュアン「おはようございます。会長、柊史、因幡さん、綾地さん、椎葉さん」

 

   綾地「全員揃ってますね」

 デュアン「それじゃあ行こうか……」

   因幡「デュアン先輩の家かあ……どんなのだろ?」

   椎葉「一人暮らしなんだから、普通のアパートじゃないのかな」

 デュアン「んー……綾地さんのマンションだけど……3LDKだな」

   椎葉「うぇ?!3LDK?!」

   保科「うへぇ……デュアンって意外と金持ち?」

 デュアン「まあ……毎月はこれくらい?」

中指と人差し指と親指を立てる

 

   保科「30万……を毎月かあ」

 デュアン「いや、実際には3万程?部屋を購入してるからな……」

両親は老後に蓄えてたんだろうか?それとも、オレに譲るために購入したのか、しらんけど。少なくても、親父は老後のためだろう。母はアルプだったしな・・・。

 

何で3万かというと、住民費や駐車料金でそれぐらい持ってかれるからだ。

 

   保科「へえー……因みに、デュアンは賃貸と購入どっちがいいんだ?」

 

  デュアン「ん~……微妙かな?それぞれにデメリットメリットがあるから……老後のためなら購入、定期的に引っ越すなら賃貸……だろう」

 

   保科「一応参考程度にとどめとくよ」

  デュアン「ああ……そうしな」

 

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   紬・戸隠「はー……」

驚いているようだ。これくらい普通だろう。

 

    保科「相変わらず、バカ広いな此処は」

  デュアン「バカは余計だろう……まあ、一人暮らしには不要な広さだろう」

 

   因幡「広っ!リビング広っ!?」

  デュアン「別にこれくらい普通でしょ」

   綾地「……普通なのでしょうか?」

   保科「絶対普通じゃないと思う」

  デュアン「まあ、適当に寛いでなよ……」

   因幡「あ、はい。どうもです」

   椎葉「なんだか落ち着かないね……こんなに広いと」

  デュアン「そうかな?」

   戸隠「いやー……わたしもこれには驚いた」

   綾地「?」

何度か来たことのある柊史や綾地さんは、驚いた反応はしないだろう。

 

  デュアン「……なんか飲みたい人いる?」

    保科「あー……オレは珈琲かな?」

    因幡「私はジュース系で」

    椎葉「う~ん……甘い系かな?」

    綾地「私は紅茶で」

    戸隠「じゃあ、わたしも紅茶で」

  デュアン「了解した……」

オレは、それぞれの注文通りに飲み物を置く。

 

    保科「デュアン……お前って、相変わらず家事全般はすげぇよな」

 

  デュアン「意外に好きだからな……家事は」

    綾地「デュアン君は、将来の夢は主夫でしょうか?」

  デュアン「そういうの、まだ決まってないんだよなあ……」

    保科「そういうものなのだろうか?まあ、人の事は言えんが……」

 

  デュアン「……ッフ……オレは多分、一生孤独だからな」

オレは誰にも届かない声でそう呟く・・・

 

    椎葉「デュアン君?」

  デュアン「どうしたんだい?」

    椎葉「う、ううん……なんでもないよ」

  デュアン「……、そうか?……」

 

    保科「さて……勉強を始めるか」

  デュアン「だな……そうだな、まず苦手教科から始めようか」

    保科「了解」

 

さて、オレは椎葉さんの勉強を見ることにするか・・・

 

  デュアン「すみません……会長は因幡さんの勉強をみてもらえないでしょうか?綾地さんは、柊史の苦手科目を頼みます」

 

    保科「ツーマンセルで組んでどうするんだ?」

  デュアン「とにかく、今から2時間は苦手科目を克服させる……それで30分、休憩を挟んだ後、1時間は相手の得意科目と自信がない部分を補う……だから、次は……因幡さんとオレ、綾地さんと椎葉さん……そして会長と柊史だ。んで15分の休憩して……3時間、オレが全てをまとめて教える」

 

    保科「な、なるほど……でも、最初っからお前が教えたらいいんじゃないのか?」

 

  デュアン「一気に教えるのではなく重点的に当てた方が良い……。まあ、安心しろ……赤点を回避させてやることを約束してやる」

 

    椎葉「お手柔らかに頼みます……」

  デュアン「……(ヤバいのは因幡さんだ。中間考査の範囲全ては流石にヤバい……)」

 

流石に、全ての点数をカバーする気力は無いぞ・・・と言うか、普通に教えられれない。

 

    保科「わ、分かった……」

    椎葉「でも、綺麗に片付いてるんだね、一人暮らしって、もう少し散らかってるのかと思ってた」

 

  デュアン「家事洗濯は得意だからね……それに、この家に散らかる程の物は無いぞ」

 

あるのは、参考書とかそういう本ばっかりだな。

まぁ、服とかあるだろうし・・・

 

   因幡「もしかして、自分の部屋のクローゼットとかに、無理矢理押し込んだ感じですか?漫画でよくあるような?」

 

  デュアン「漫画と現実を一緒にするな……それとも見て来るかい?」

クローゼットとかに物は何もないしな・・・。

ミュウの服は、別の場所にあるしな・・・

 

   綾地「無駄ですよ……デュアン君の家は荷物さえ引っ越せば、生活痕が残らないほど何もありませんから……」

 

   因幡「そう言われると、ちょっと探索したくなっちゃうなぁ。例えば、そこの引き出しとか―――――」

 

と、因幡さんは引き出しを開けるが・・・

 

   因幡「なんか色々ある……このケースの中は何だろう?」

 デュアン「それに触れるな!!!」

   因幡「あ~やしいなあ~」

 デュアン「因幡さんは、自分の部屋を物色されても……良いと言うのかね?」

 

   因幡「す、すみません……」

 

   保科「んで?あのケースの中身は何だ?」

 デュアン「教えない」

 

   保科「そ……そうか」

 デュアン「そうなのだ」

あの中身って・・・魔法で作成した《性転換薬》なんだよな・・・。

しかも失敗して、他人が使ったら・・・ミュウみたいな幼女化してしまう。

 

   保科「何しに来たんだ?俺ら」

 デュアン「そうだぞ……今日は勉強しに来たんだろ?なに寄り道してるんだよ……ちなみに、後で中間考査の簡易テストをやってもらう。それに赤点を取ったら……明日、個人的にもう一回やってもらうから、そのつもりで」

 

   保科「なるほど……本気で中間考査の回避を目指してるんだな……流石はデュアン」

 

 デュアン「勉強嫌いを更生して、勉強好きにしてやるよ……」

   因幡「はーい!」

   椎葉「じゃあ、早速始めようか?」

   綾地「そうですね」

 デュアン「んじゃ……それぞれに分かれますか」

 

 

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   綾地「基本的に、ここら辺は暗記するしかありません。ですから演習、間違えたら問題の見直し、もう一度演習です」

 

   保科「反復練習ってことか……」

   因幡「それにしたって、覚えるのが多いですよぉ……」

   保科「そりゃ……今まで勉強してこなかった因幡さんが悪い……正直に言えば、まだ綾地さんとオレの教えは生易しい方だぜ?デュアンが教えたらスパルタ以上の教えだ」

 

   綾地「確かに……でも、点数は確実に跳ね上がりますよね」

   保科「そこがムカつくところだ」

 

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   椎葉「……んー……」

  デュアン「椎葉さんは、どこが分からないんだ?」

   椎葉「あ、うん。実はここの漸化式の問題がよく分からなくて」

  デュアン「漸化式には「等差型」「等比型」「階差型」「特殊階段」と言われるものが4つある……」

 

   椎葉「デュアン君は分かる?」

  デュアン「解き方は……こうだな……一番簡単に説明すれば……ここをこうして、こうすれば……」

 

 

オレは椎葉さんのノートに問題の解き方を書いた。

そして、解き方の方法も。

 

   椎葉「あれ?でも式が足りないような……」

 デュアン「やべ……いつもの癖で……正式な答えは……こうだね」

   椎葉「す、凄い……分かりやすいよ……ありがとう、デュアン君」

 デュアン「うむ……でも、オレがやった式の足りない答えを書くと不正解になるから気をつけろよ?」

 

なんせ、オレがやったことは、式を省略化したんだから。

 

 デュアン「それで、さっきの説明でわかったか?」

   椎葉「大丈夫」

 デュアン「……?」

   椎葉「えへへ……なんだかいいよね、こういうの」

 デュアン「……確かにな」

   椎葉「だから、最近は転校してきてよかったって思ってるんだ……それに……デュアンくんにも会えたし」

 

 デュアン「……」

オレに?変わったやつだな・・・・

   椎葉「その、秘密の共有……っていうのかな、そういう相手ができると、気が楽っていう感じがして……」

 

  デュアン「確かに……でも、あまり依存しすぎると……ロクな目に合わないぞ?それに……オレは魔女の代償を何とか出来るから……椎葉さんも代償に苦しんだったら……一度、オレの代償で緩和してやろうか?」

 

   椎葉「本当?!」

 デュアン「ああ本当だとも。それに……今日の夜……綾地さん達と一緒に例の体質を見せるよ。それにしても凄い親密な関係みたいな言い方だね」

 

互いの秘密の共有?まあ・・・意味はあってるはずだが

 

   椎葉「え?あっ!?いや、これは、ち、違くてっ、そんなつもりは全然ないんだよ!」

 

 デュアン「ないのかー……まあ、別に知っていたが」

今更、どうこう言われても・・・オレの心に響かないからな・・・

 デュアン「……ッフ」

   椎葉「と言うか、デュアン君、ワタシをからかってるでしょ?」

 デュアン「ハハハッ……悪い悪い……椎葉さんが面白い反応をするからさ……ごめんな」

 

オレはぽんっと椎葉さんの頭を置き、優しく撫でる

 

   椎葉「ふぇぇえ!?」

 デュアン「だから……これは、オレの意地悪でもあるよ……と言うか面白い反応をしてくれたお礼だよ……」

 

とオレはそう言い、椎葉さんの耳元に近づいて・・・

「これは、キミの罰でもあるんだよ、紬」と囁くと・・・

ボンッと顔を真っ赤にして机に突っ伏した・・・

 

 デュアン「本当に可愛い反応をしてくれるなあ……」

 

~~~~~~~~

 

 

   因幡「ぬぁ~~……疲れましたよぉ。ちょっと休憩しましょうよ~」

 

 デュアン「そうだな……2時間立ったな……オッケー1時間の休憩でもするか」

 

   椎葉「んー……疲れたぁ」

全員疲れてるようだ・・・

 

確か、クエン酸系のジュースがあったはず・・・・

 

  デュアン「みんな、これを飲んでみてくれ」

   

   全員「「「酸っぱいっ!」」」

 

   椎葉「な、何これ……酸っぱいよぉ」

   保科「これ……クエン酸ジュースだな」

   因幡「めちゃくちゃ酸っぱいですよぉ」

   綾地「でも……疲れが少し取れたような気がします」

 

オレは冷蔵庫からケーキを取り出す・・・

 

   保科「お前っ……そのケーキいつから作ってたんだ?」

  デュアン「昨日作って……漸く今完成かな?」

   綾地「凄いです……お店で並んでるようなケーキですよ……これ」

  デュアン「そうか?単なる自作だよ……これを食べて、あと一息頑張ろうぜ」

 

と言い、全員頑張った・・・最後の1時間の勉強を終えた。

もう既に、夜に差し掛かろうとした時・・・

 

  デュアン「んじゃ……勉強は一時中断にして……」

    保科「だな……気分転換も兼ねて、パーティーのことを話しますか?」

 

    戸隠「それがいいかもしれないね」

  デュアン「それじゃお茶を淹れ直してくるよ」

    椎葉「ありがとう、デュアン君」

    綾地「ありがとうございます、デュアン君」

    保科「暗くなってきたな……」

    因幡「明かりをつけましょうか。デュアン先輩、点けていいですよね」

 

  デュアン「ああ……ちょっと待ってろ」

オレはスマートフォンで、電気を付ける。

 

   保科「便利だよな……スマホ一台で何でも出来るなんて」

  デュアン「そうかあ?そうでもない」

 

 

~~~~~

 

   戸隠「それじゃあ、パーティーの話をしよっか」

   因幡「ずっと勉強してたので知らないんですけど、今はどんな感じなんですかね?」

 

   綾地「軽食の方は予約を済ませて、ソフトドリンクもネットでなるべく安いものを注文しています……と言うより、ソフトドリンクコーナーを平気で買ってしまう、デュアン君が凄いと思います」

 

 デュアン「まあ、個人には要らないものだから、学校側に寄付する形になるだろうな……炭酸ガスは1万円ぐらいするが……他のジュースはセットで3000円ぐらいだからな」

 

   綾地「パーティースタッフについては、学生会と話もしてシフトを組んでいるところです。そちらは問題ないと思います」

 

  デュアン「まあ、シフト通りに動けばの話だからなあ……」

    保科「どうした?」

  デュアン「いや、シフトってコロコロ変えるからさ……今のうちに余裕をもたせたほうがいいかな?ってね」

   

    保科「先の先まで考えてもしょうがないだろ……とにかく、楽しむことを優先しろ」

 

 デュアン「へーい」

   綾地「飾り付けも、ついでにネットで頼んで、学院におかせてもらえるように許可をもらいました。できるだけセールを行っている通販を利用して、費用を抑えて、忘れてしまったものだけ買い出しに行く予定です」

 

   因幡「おー……知らない間に準備が整ってる」

   戸隠「やっぱり綾地さんは優秀だね。ワタシの手伝いなんて必要ないぐらいだよ」

 

まあ、半分以上はオレの参考を、綾地さんが上方修正だからな・・・。

 

   綾地「そんなことありません。戸隠先輩のお話を聞けたからこそ、効率よく進めることが出来たんです……それに、ワタシの力だけじゃ多分無理だったと思います」

 

   椎葉「おー。じゃあ順調なんだね」

 デュアン「ああ……予算もかなり抑えられたと思うぞ?」

というか、オレが個人でドリンクバーを買っちまったからな。

ジュース代がかなり浮いた。

  

   綾地「出し物意外は、ですが」

 デュアン「…………」

そこなんだよなあ・・・

 

   因幡「出し物は何も無いんですか?」

   戸隠「あるよ。吹奏楽部が協力してくれるから」

   因幡「それじゃあダメなんですか?」

 デュアン「ダメではないと思うが、当日にならないと……十分かどうか分からない……オレはアドリブで動くのは好きじゃないからな」

 

   保科「アドリブ……台本もなしにいきなりコレをやれってのは流石に……か」

 

   戸隠「そうだね……でも保険としてもう一つぐらい、みんなでこう……ぐわーっ!って、盛り上がるようなものもあると安心かな?」

   

   椎葉「ぐわーっ!ですか?」

   因幡「騎馬戦とか?」

   保科「体育祭なら盛り上がるだろうね……」

残念ながら、今は秋のハロウィンパーティで盛り上がりだ・・・

 

   因幡「パン食い競走?」

   保科「何で体育祭のネタなんだよ!」

   因幡「じゃあ、演劇は?」

  デュアン「…………」

オレはその言葉にフリーズしてしまった・・・

 

   戸隠「それも考えたんだけど……文化祭ならともかく、パーティーで長時間舞台に注目し続けるのは、疲れるんじゃないかな?」

 

   保科「それに時間もないから、さすがの演劇部も受けられないって」

 

  デュアン「台本なしのアドリブ劇場ならなんとかなると思うが……」

   保科「無理だな」

  デュアン「ああ」

   綾地「もう3年は引退していて、春の文化祭の演目でも練習が必要になりますからね」

 

   因幡「そうですかー……あ!じゃあ、ハロウィンにちなんで……お菓子交換タイムなんてどうですか!?参加者は全員お菓子を用意して、皆で交換し合うんです」

 

   綾地「それはむしろ、クリスマスのイベントじゃないですか?」

   保科「お菓子の交換だと、ハロウィンにちなんでる気もするけど……全員が参加ってなると少しだけハードルが上がる気もするね。もっと……なにかこう……気軽に全員が参加できるけど、参加しない人がいても盛り上がるような……う~~~ん。あ!そうだ……コスプレコンテスト、なんてどうかな?」

 

  デュアン「甘いな、保科……それに少し手を加えて、全員を阿鼻叫喚の地獄絵図に落とさないと」

 

   保科「お前、コスプレに何の恨みがあるだよ!」

  デュアン「この際だから、男でも女の子の格好をしても良いという新ルールを追加させる。無論、女子も男の格好もすることもおkするんだ」

 

   綾地「え?え?コスプレコンテストに、男女関係なく服装自由?」

  デュアン「別に構いませんよね?女装しようが男装しようが……コスプレには違いないんだから」

 

   椎葉「うん?今回のパーティーではコスプレを必須にするってこと?」

 

  デュアン「ああ……でも、それじゃ面白くない。だから男も女の格好させたり、女も男の格好させたりとハロウィンにふさわしいカオスを披露すれば良いんだよ」

 

   綾地「えぇっと……女装と男装の意味が分からないのですが……」

  デュアン「椎葉さん一人だけじゃ仲間はずれみたいで嫌だろう?」

   保科「……そのコスプレが一番気合が入っているかとか、コスプレがにあっているとか、皆の投票で決めるのか?」

 

  デュアン「だな」

   保科「もし、男子が女装して1位取ったら、流石に可愛そうじゃないのか?」

 

  デュアン「……んじゃ男装女装は無しの方向で……」

椎葉さんがまた一人になっちまうな・・・ふむ。

 

   因幡「ミスコン……みたいな感じですか?」

   保科「雰囲気はそんな感じかな。そこまで大々的なものじゃなくて。エントリーは設けるけど、アピールタイムとか特別なことはなし。性別で分けたりもしない」

 

 デュアン「ふむ……それなら気軽に参加できそうだな……皆」

オレは参加しないけど・・・

 

   保科「あっ、運営チームは必ず参加すること……で、そうだな……賞品は学食の食券とか。それぐらいなら、予算も足が出ないよね?」

 

 デュアン「まあ……まだ予算は沢山余裕あるが……」

   保科「投票するだけなら、誰でも参加できると思うんだけど」

   戸隠「そかそか、なるほどね。確かにそれなら盛り上がりそうだね」

 

   椎葉「水着審査とか変なこともしなくて済むなら、エントリーする人もそれなりにいる気はするね」

 

  デュアン「水着って……今、10月だぞ?」

   保科「でもこれ……参加者がちゃんといてくれるか、そこがちょっと不安かも」

 

    綾地「確かにそうですね。いざ蓋を開けたら、一人も居ないという事態もあり得ないわけじゃないですしね」

 

    戸隠「それなら大丈夫だよ、最低でも6人も居るんだから」

  デュアン「え?まさか……」

    戸隠「うん。此処に居るでしょ?」

    保科「1?」

    因幡「……2?」

    椎葉「……3?」

    綾地「……4?」

  デュアン「…………」

    戸隠「5!ほらデュアン君も」

  デュアン「っち……6!」

 

オレがコスプレ?ははは・・・何の冗談?

 

 

    保科「ああ、確かに……これなら盛り上がりそうだ。トトカルチョでもすれば、一儲けできそうな面子だ」

 

  デュアン「賭博は禁止だぞ」

    保科「わかってるって……比喩だよ比喩」

  デュアン「むしろ、オレは要らないんじゃないか?」

    保科「そうだな……オレも要らないんじゃないでしょうか?」

    戸隠「んーん、必要。男の子でも参加できるってアピールをするためにはね」

 

    保科「まあ、そういうことなら」

  デュアン「保科が居るなら。オレは必要ないと思いますが?」

    戸隠「ダメです」

  デュアン「…………」

 

    椎葉「でもそれって、ワタシたちは絶対にコスプレをしなくちゃいけないってことだよね?」

    因幡「そういうことになりますね」

    椎葉「なんか……普通だね。めぐるちゃんは恥ずかしくないの?もしかして経験ある?」

    因幡「いえ、自分も初めてですよ。そりゃ、ちょっとは恥ずかしいですけど……でも、コスプレしたほうが楽しそうじゃないです?こうして準備から手伝うんです。折角だから、パーティーを目一杯楽しみたいじゃないですか」

 

二人共凄いな・・・コスプレは・・・嫌な思い出しか無いな。男女逆転祭り・・・あれで全てが終わったからな・・・。

 

    椎葉「そりゃ、まあ……ね」

    因幡「それに、別にエッチな格好をしなきゃいけないわけじゃないんですから……。コスプレする人が他にもたくさんいるなら、チャレンジしてみるのもいいかなって」

 

    椎葉「それは……そうかもしれないけど」

    保科「椎葉さんはコスプレするのが嫌?」

オレは鉄拳を柊史に落とす

 

   デュアン「空気読めよ……椎葉さんには代償があるだろ」

     保科「わ、忘れてた」

 

    因幡「じゃあ、一緒にコスプレしてみましょうよ、紬先輩!こういうチャンスはなかなかないんですから」

 

    椎葉「……あ、あんまり恥ずかしくないのなら」

 

 

まあ、そりゃそうだろうな・・・・

 

 

 

 

 

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