魔法科高校の劣等生 end of deterrence 作:嘆きのラジオ
風紀指導室に呼ばれたヒロは風紀委員の上級生に囲まれながら風紀委員長から直々と指導を受けていた
「なるほど、桐原が魔法を使用し、生徒の身に危険が生じたために仕方なく反撃したのはわかる」
「だが、剣術部を全員ぶちのめしたのはやり過ぎじゃないか?いくら正当防衛といっても限度があるだろう、彼等は大会を控える身だ」
「一応、手加減したので大丈夫だと・・・」
やり過ぎたヒロは委員長に苦しい言い訳をするが
そういう問題ではないだろう?と呆れられていた
「委員長、確かにヒロはやり過ぎではありましたが、先輩方は術式を展開していましたし、あれだけの人数を相手に無傷で捕縛というのも難しいでしょう」
「全員、気絶させてはな、それに君がいたならもっと上手くことを納められたのではないか?」
達也は説明するが風紀委員長はジロリと疑うような視線を向ける
どうやら本当に達也は何かしたようだ
信頼が厚い
「先輩は自分を過大評価しすぎです、自分は二科生です一科生の先輩方の複数人の相手などできるわけがありません・・・それに援助を依頼したのは自分です、ヒロに責任を追及するなら要請した自分にも責任を負うのが道理でしょう」
もっともらしい達也の言い分に渡辺先輩は形のよい眉をしかめた
理には叶っているのだろうか?
腕を組み数度唸るような独り言を呟いた後に諦めるように溜め息をついた
「はぁ~達也君、君は本当にいい性格をしているな?」
「お褒めに預かり光栄です」
(褒めてないと思う)
「だかな達也君、いくらなんでもおとがめなしという訳にはいかない、剣術部も納得しないだろう」
「はいわかっています」
話の流れが変わった、先輩のその言葉と共に達也の能面のような表情が笑みに変わった
その光景に何やら非常に嫌な予感がした
思わずに背筋に寒気を感じる程に
「それでだヒロ君、君には罰として風紀委員として働いて貰うことにする、何か異論はあるかな?」
「待って下さい!僕は二科生ですよ?!風紀委員は普通は一科生の実力のある生徒が行うべきなのでは」
何が「それでだ」、なのだろうか?
僕は反射的に立ち上がり先輩に抗議していた
想定内なのか?それとも似たようなことがあったのか?
先輩は驚くこともなく冷静に説明し始めた
「それについては問題ない、何しろ達也君をみればわかると思うが、うちは実力主義でな、二科生、一科生というのはあまり関係ないんだ」
達也を、周囲の上級生の風紀委員を見渡し、「そうだろう?」という視線を向ける
上級生はそれに賛同するかのように頷くもの、笑みを浮かべるものが殆んどであり反対の意を示すものはいなかった
いくらなんでも脳筋過ぎないだろうか?
それても目の前にいる姉御的な女性の尻に敷かれているのか?
「反対意見のあるものはいるか?」
「反たッ!!!」
「諦めろヒロ」
反対しようと挙手しようとするが、達也に止められた
もう決定事項とでも言わんばかりにその声には憐れみが含まれていたような気がした
いや、勝手に決められても困るんですけど?!
動揺するヒロを余所に僕を品定めするような目でみていた先輩方が何やら話し混んでいる
「期待の新入生」「今期は」などと歓迎するような言葉が聞こえる・・・
僕は風紀委員に所属するとは言っていない
「だそうだヒロ君?今回の騒動で君の実力は保証された。風紀委員は君を歓迎するぞ?」
「あの僕は部活に・・・」
「言っておくが今回の騒動、君にも多少の非はある、それを風紀委員に所属することでなくそうと言うのだ?安いものだろ?」
それでもなお現状が認められないヒロは反論しようとするが、それを遮るようにニヤニヤしながら渡辺先輩は言った
それは脅しでは?というかなんかヤクザみたいなこと言いだしたのだがこの風紀委員長は?
だがそう言われてはぐうの音も出ない、
「それでは手続きを始めるとしよう」
ヒロをみて諦めたと悟ったのだろうか
渡辺先輩は予め用意していたと言わんばかりに
懐から書類をヒロの目の前に置いたのだった
部活・・・部活動・・・
夢にまでみたものが遠く・・・視界が暗くなっていくのを感じた
その様子に達也はやれやれと首を竦めるのだった
主人公の武器(登場予定は今のところは未定)
第一世代神器のように銃身がついておらず盾も装備されていない、
刀のような刀身のみの特殊な神器
偏食因子の増殖と分解を行うことができ、刀身の伸縮が可能、1m~3mまで
プレデタースタイルの使用は可能
この神器は捕食した対象の能力の保存が可能であり武器を捕食した場合その武器の元々の持ち主の能力を擬似的にではあるが使用可能「剣術や特殊技術」(刀の神器なので保存出きるのは剣だけ)
使用は出来るがその技術の使用に適正のない肉体である場合には相応の負荷若しくは使用が出来ない
尚保存出来る武器は3つである
①なし
②???
③菊一文字
また剣以外にもアラガミバレットのように捕食した対象の弾丸を射出する代わりに刀身に能力を付与できる
炎・・・刀身に炎を纏う
大地・・・身の丈ほどの土を操れる
魔術師・・・そのものが得意とする魔法の行使が可能(使用回数に制限あり)
捕食した部位によって回数も変わる、人間だと一回が限界、捕食の部位が少なすぎれば使用不可
①なし
②???
③???