レミが口にした心の闇。これを聞いたUは、ミレルやメリル達と共に、心の闇についてを調べる事に………
レミ達と別れて数日後、U達が次に向かったのは、かつてUが1ヶ月だけ働いていたメリルの店だった。
メリル「あれは………懐かしいわね。」
U「そうだな………あれはリール達にとっては思い出深い場所だもんな。」
まだミレルやメリル達の正体を隠しておく為、公の場ではまだ偽名を使っていた。
カラ「しかし、あの中には一般の人は入れなくなっています。それに、現時点では旅人の身分である俺達にはどうする事も出来ませんが………」
U「まあ、その時は僕が侵入してくるよ。」
遥「なんで侵入という言葉を平気で言えるの………?」
U「………戦い過ぎているからかな?」
遥「………時々Uの事、『本当に戦いのプロなの?』って、首を傾げる事があるんだけど………なんでそう思うのか原因がわかった気がするなぁ………」
U「………?」
Uは首を傾げる。それを見た遥は………
遥「(そういう天然なところだよ………)」
Uに対し、心の中で指摘するのだった………
U「まあ、とにかく行ってみよう。」
Uはそう言うと、店の方へと向かうのだった………
店の前に向かうと、そこには会員制の張り紙の上に、何かが貼られていた。
メリル「挑戦者募集………?」
U「5年もいないうちに何があったんだよ………」
Uは内心引いているような様子を見せた。すると………
???「少し良いか?」
Uの後ろにいた人物がUに声をかけてきた。
U「なんだ………? ………って、お前は!?」
???「………!! お前はもしやU!?」
U「べラーだっけ………? お前の名前………」
べラー「………5年ぶりというのに、よく覚えていてくれた。しかし、閉鎖されているこの国に来るとは………一体どうして………?」
U「ここにいるルミアのお陰でここに来たんだ。」
べラー「ルミア嬢………珍しい。シャタカビ様では無く、Uと行動をしているとは………」
ルミア「あら、私が誰を連れてここを歩こうが、私の勝手でしょう?」
べラー「………ごもっともです。しかし、ここには近づかない方がよろしいかと。」
U「………どうしてだい?」
べラー「………この先には、最近噂で聞く心の闇を持つ者が潜んでいるとの情報が入ったのだ。これまでに多くの兵を送ったが、誰一人として戻ってこなかったのだ。」
U「そんな事が………なら、余計に見逃せないよ。昔、ちょっとの間だけどここで働いてたしな………って、あのバカ王が経営者じゃねぇのかよ?」
べラー「………確かに、べラーがこの店の経営者ではあるが………アイツはこの事に無関心でな。仕方が無いので俺が独断で動いているのだ。」
U「そうか………やっぱり、アイツ無能って度が過ぎてるよ………」
べラー「メリル嬢がいてくれれば、この店はまた建て直せると思ったが………メリル嬢は5年前に賊に攫われて以来行方不明だ………」
メリル「………」
メリルは何も言えない様子だった。今の自分がメリルとして振る舞えないからだろうか………?
U「だったら、尚更無視出来ねぇ………僕達も行く。」
べラー「………断る。心の闇を持つ者を相手に………お前達を巻き込む事は出来ない。」
U「僕も、お前一人を殺されに行かせられない。聞いたよ、メリルが攫われた時、お前が賊に負けたって言うのを………もし、また似たような相手だったらどうする………?(………まあ、コイツと一戦交えた賊の正体は僕なんだが………)」
Uは、自身があの時の賊である事は敢えて口にせず、また似たような敵が相手では、ベラー単独では危険だと口にする。
ベラー「………分かった。しかし、そこにいる仲間達を守れるとは約束できん。それでも良いなら、好きに着いてくるといい。」
U「………ありがとう。」
Uはそう言うと、遥達を連れて店の中に入るのだった………
To be continued………
次回予告
店の中に突入したU達。バトルフィールドには、強い闇の心を纏った狂気の人物がいた。だが、その人物が口にしたとある言葉が、メリルを怒らせ………!?
次回「強い闇のオーラ」