ドラゴンボール()   作:yosui

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息抜きに書いてます。

ブウ編ぐらいまでなら書くかも。


始まった世界

 全部で12ある宇宙。その中の7番目の宇宙にある小さな小さな星、地球に、今2つの新しい命が誕生した。

 

 かつて多くの災いから地球を守り、武天老師をはじめとした数々の達人からその極意を学んだ戦いの申し子、孫悟空。彼はピッコロ大魔王の子供であるマジュニアを倒した第23回天下一武道会で、同じく選手として参加していたチチと電撃結婚を遂げ、今まさに1人の父親となったのだ。

 

 生まれてきた子供は双子で、どちらも元気いっぱいの男の子。

 孫悟空は、片方の子供に自分の親代わり兼最初の師匠でもあった孫悟飯の名を与え、もう片方には新たに夫婦2人の思い出から天下一武道会の天の文字を取り、孫悟天と名付けた。

 

 この物語は、本来ならばここで生まれるはずがなかった孫悟天()の摩訶不思議な冒険の物語である。

 

 

 

 孫夫婦の元に双子の兄弟が生まれてから早5年。孫悟天として生まれた()は今、地球から遠く離れた場所にあるナメック星で突然金髪の不良になってしまった父親の背を見ながら嘆いていた。

 

 彼がこのようになってしまったのは何もピッコロの負傷やクリリンが死んだ事が原因というわけではなかった。思い出したのだ。金髪の不良、いやスーパーサイヤ人になった父親の背中を見たことによって、自分が別の世界で生きていた時の記憶を。

 そして彼は恐怖した。自分の存在がこの先の物語にどのように影響するのか分からない事で、最悪地球が絶望の未来に向かってしまうかもしれない事を。

 

 一時的に復活したナメック星のドラゴンボールでナメック星から地球に帰った後、悟天は父親の安否そっちのけでこれからのことを考えた。

 

 フリーザ編が終わり、この後に待ち受けているのは脅威の人造人間編。このドラゴンボールの物語の中でも最大の分岐点とも言える時期だ。

 当然のことながら、この時期はまだ本来孫悟飯の年の離れた弟として生まれるはずの孫悟天は存在していない。自分がいることで何か大きな変化が起きるかと言えば頭を捻ってしまうが、それでも原作の流れでいえば居ない方が自然ではある。そう考えてしまった彼は、早速行動に出た。

 

 彼がまず行ったのは勉強だ。これは、これからする事に関して母親を納得させるために必要なので、どれだけ嫌でも行わなければならない。とはいえ5歳とかそこらの勉強など容易いので何も問題はなかった。

 次に彼はナメック星で鍛えた身体をさらに強くするため、とある場所に向かう。その場所にはほんの少し前まで敵だった人物がいるのだ。甘えなど一切ない戦いの天才が。

 

「こんにちはブルマさん。ベジータさん居ますか?」

「あら悟天君。ベジータに何か用? アイツなら今重力室で修行してるけど」

「はい、僕ももっともっと強くなりたいので、ベジータさんに修行見てもらえないかと思って」

「えーっ! あのベジータに修行つけてもらうつもりなの!? やめておいた方がいいわよ悟天君! 殺されちゃうわよ!」

「厳しくないとダメなんです! お願いします、ベジータさんに会わせてください!」

 

 そう言って頭を下げると、ブルマは渋々だがベジータの元へと案内してくれた。ただ、問題はここからだ、同じサイヤ人の血が流れているとは言ってもあの傲慢で自分のことしか考えていないベジータが自分に修行を付けると素直に言ってくれるとは思えない。

 しかし、悟天の考えはあっさりと覆される事になる。なんとベジータが悟天に修行を付けることを了承したのだ。ただこれには勿論裏があった。ベジータはやはりベジータ。悟天の事をちょうどいいサンドバッグぐらいに考えていたのである。

 

 悟天がベジータと修行を開始してから半年が過ぎた。この間、チチには何度も心配をかけてしまったが、確実に自分が強くなっていくのを実感できていた。ベジータの修行?は厳しく、主に地球の辺境などの厳しい環境で鍛えられた。勿論その間一切の優しさはなかった。毎日が殴る蹴るの応酬。体格差もあってまともに打ち合えることはほとんどない。それでも、サイヤ人特有の復活からのパワーアップや、ベジータの速さと強さを体感する事で戦闘センスが磨かれていく感覚があった。

 

 そして一年の月日が流れ、孫悟天は当初の予定通り、1人宇宙武者修行の旅に出る事を許されたのだった。

 




6歳で親元を離れて修行とかありえねー。って自分でも思います。

けど、5歳でナメック星の戦いに送り出しちゃってますから、今更ですよね。

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