憂鬱   作:コーヒー人間

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終着点

「どこ行ったんだろ」

 

見失っちゃった。

 

「はあ・・・・・」

 

外に出ても何もないだろうし、もう終わりかもしれない。

 

「・・・あ?」

 

さまよっていたら文字が書かれた板をみつけた。

 

               

                 真実   あり

 

 

 

         だ  すまがせのっく きり       て       あ

             や いんの   な                     だめ りょてこ   ちゃ は                う      ん

 

 

 

「くだらない・・・・」

 

こんなのどうでもいい。もっと他の事教えて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あうあう」

 

最初の入口に戻っちゃって変な声がでた。

 

「・・・・気分悪い、外にでよう・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、雨だった・・・・・」

 

うっかりしてた。

 

「・・・・あ、あの集団は」

 

屋上で見た集団がいた。近づいてみよう。声を出しながら近づいた。

 

「!?」

 

途中から進めない。向こうへ行きたいのに。

 

「あ!」

 

黒い影が身体をひっぱってる。触るのは怖いからどうにもできない。もがいてたら、集団が動き出した。

 

「ま、待って!」

 

気にせずにどんどん歩いてる。よく見るとバスみたいな四角い何かに入っていってる。

 

「う~」

 

行っちゃう・・・

 

 

 

 

 

   『まだ・・・・ハヤイ・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

誰の声だろう?わからない・・・・・

 

 

 

 

 

                  ゴロゴロガッシャン

 

 

 

 

 

四角が無くなった・・・埋もれた?

 

「・・・・・・・・・・・」

 

私は言葉が出なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・」

 

頭がボーっとする。窓の外では太陽がとっくに沈んで、月が出てこようと動き始めた。

 

「・・・暗い」

 

月明りすら差してこない。明かりは手元のライトしかない。

 

「・・・・・・・・・」

 

『もしもし?』

 

「あっ・・・あの子・・・・・」

 

窓の外で前に見た誰かが立ってる。私を呼んでいるような口の動きだ。だけど体と顔は透けていてよく見えない。

 

「・・・・・・・・・」

 

なんだろう、行った方がいいと思いつつも、体がそれを望んでいないように感じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?本当に?」

 

「はい。信じられないと思いますが、本当です」

 

「そう・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジュ・・・・モケ・・・・・・ソログ・・・・・・・」

 

 

 

「現状はこのとうりです」

 

「あの・・・何とかならないのですか?」

 

「申し訳ございませんが、いまのところは・・・・」

 

「そうですか・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

窓を見つめてたらドアの外に何か二つの気配を感じた。それでドアの方を見たら、いつの間にか窓の外の子がいなくなっちゃった。

 

「あ・・・う・・・・うげ・・・・・」

 

訳が分からないけど気持ち悪くなってきた・・・横になろう。

 

「ふう・・・・・え!?」

 

天井に誰かの顔が闇の中から現れた。驚いてベッドから転げ落ちた。

 

                ゴ・・・・ゴ・・・・

 

顔は壁を伝って降りてきてる。ただ一点、私だけを見ながら。

 

「あ・・・・あ・・・・・あ?」

 

突然顔が無くなって私の前に一人の女の子が現れた。その子は私を見て微笑を浮かべたかと思うと、すぐに消えていった。

 

「・・・・あの子は・・・・・・・あれだ」

 

確信を持った私は自分の体が軽くなるのを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

                    ゴキッ


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