「どこ行ったんだろ」
見失っちゃった。
「はあ・・・・・」
外に出ても何もないだろうし、もう終わりかもしれない。
「・・・あ?」
さまよっていたら文字が書かれた板をみつけた。
真実 あり
だ すまがせのっく きり て あ
や いんの な だめ りょてこ ちゃ は う ん
「くだらない・・・・」
こんなのどうでもいい。もっと他の事教えて。
「あうあう」
最初の入口に戻っちゃって変な声がでた。
「・・・・気分悪い、外にでよう・・・・・」
「あ、雨だった・・・・・」
うっかりしてた。
「・・・・あ、あの集団は」
屋上で見た集団がいた。近づいてみよう。声を出しながら近づいた。
「!?」
途中から進めない。向こうへ行きたいのに。
「あ!」
黒い影が身体をひっぱってる。触るのは怖いからどうにもできない。もがいてたら、集団が動き出した。
「ま、待って!」
気にせずにどんどん歩いてる。よく見るとバスみたいな四角い何かに入っていってる。
「う~」
行っちゃう・・・
『まだ・・・・ハヤイ・・・・・・・』
「え?」
誰の声だろう?わからない・・・・・
ゴロゴロガッシャン
四角が無くなった・・・埋もれた?
「・・・・・・・・・・・」
私は言葉が出なかった。
「・・・・・・・・・」
頭がボーっとする。窓の外では太陽がとっくに沈んで、月が出てこようと動き始めた。
「・・・暗い」
月明りすら差してこない。明かりは手元のライトしかない。
「・・・・・・・・・」
『もしもし?』
「あっ・・・あの子・・・・・」
窓の外で前に見た誰かが立ってる。私を呼んでいるような口の動きだ。だけど体と顔は透けていてよく見えない。
「・・・・・・・・・」
なんだろう、行った方がいいと思いつつも、体がそれを望んでいないように感じる。
「え?本当に?」
「はい。信じられないと思いますが、本当です」
「そう・・・・」
「ジュ・・・・モケ・・・・・・ソログ・・・・・・・」
「現状はこのとうりです」
「あの・・・何とかならないのですか?」
「申し訳ございませんが、いまのところは・・・・」
「そうですか・・・・・・」
窓を見つめてたらドアの外に何か二つの気配を感じた。それでドアの方を見たら、いつの間にか窓の外の子がいなくなっちゃった。
「あ・・・う・・・・うげ・・・・・」
訳が分からないけど気持ち悪くなってきた・・・横になろう。
「ふう・・・・・え!?」
天井に誰かの顔が闇の中から現れた。驚いてベッドから転げ落ちた。
ゴ・・・・ゴ・・・・
顔は壁を伝って降りてきてる。ただ一点、私だけを見ながら。
「あ・・・・あ・・・・・あ?」
突然顔が無くなって私の前に一人の女の子が現れた。その子は私を見て微笑を浮かべたかと思うと、すぐに消えていった。
「・・・・あの子は・・・・・・・あれだ」
確信を持った私は自分の体が軽くなるのを感じた。
ゴキッ