魔法科高校の劣等生 神のいる学校生活   作:梅輪メンコ

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今回から3年生の部ですが。凛達は動乱の序章編、孤立編辺りまでは出番が少ないかもしれません


動乱の序章編
揺れ始める世界情勢


4月1日

 

今日から三年生となるこの日、凛は朝早くから険しい表情をしていた。その理由は画面に写っているニュースだった

 

「冗談ならよかったんだがな・・・・」

 

そう言ってニュースに写っていたのはブラジルで『シンクロライナー・フュージョン』が使われ、死者が1000人以上というものだった

 

「ええ、さっきの魔法兆候からまず間違い無いかと。それに、死者はおそらく1万人を超える可能性があるのでは?」

 

「TNT換算では・・・恐ろしい事になりそうだな」

 

「ですね、考えたくもないです」

 

そう言って凛がテレビの電源を切ると二人はマンションを後にした

 

「さ、今日は新入生との顔合わせ。私は部活連本部にいると思うから、遊びにきてね」

 

「ええ、暇があれば遊びに行きます」

 

そう言って二人は制服に着替えるといつもの通学路を歩き始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人が学校に着くとそこに雫が声をかけた

 

「おはよう雫。聞いたよほのかが風邪ひいたって。やっぱ無茶したんだね」

 

「うん、でも凛が持って来てくれた風邪薬で体調は良くなっている」

 

そう言って雫は凛に感謝していた。すると凛はさっさと次の話題に話を変えていた

 

「今年の総代は女子なんだよね?」

 

「そう。十師族・三矢家の末のお嬢さんで三矢詩奈さん。凛も一応は聞いてるんじゃないの?」

 

「聞いてるけど、もう一度確認しておこうと思って。その子は生徒会に勧誘するんだろうね」

 

「うん、おそらく。去年は断られていたけど。今年はそんな心配はないと思う」

 

「言っておくけど。良い人材は私がもらうわよ。私が楽をするためにね」

 

「よく言うね。ほとんどの仕事を自分でやるくせに」

 

凛が冗談めかして雫に待ってほしいと告げると、雫は微かに笑みを浮かべながらそう返した。

 

「じゃあ私は部活連本部にいるから。遊びにきてね」

 

「うん、時間ができたら」

 

そう言って凛は部活連本部へ、弘樹は風紀委員会へそれぞれ足を運んだ

 

 

 

 

 

 

 

部活連本部へ着くとそこに一人の友人が座っていた

 

「よ、エリカも珍しく来てたんだ」

 

「ええ、暇だったしね」

 

そう言ってエリカはソファーに座った。部活連の彼女だが、彼女の分の仕事までも凛がやってしまう為に、エリカは部活連では暇をする事となり,あまり本部には来ないのだ。レオも同じ理由で部活連の本部にはあまり来ておらず、この部屋は琢磨と凛がよく使う部屋となっていた

 

「しかし、寿和さんの婚約。おめでとう」

 

「ええ、あのバカ兄貴が婚約だなんて思って見なかったけどね」

 

そう言ってエリカは手をヒラヒラさせると堂々とソファーに座った。そう、寿和と藤林は先月末に婚約を果たしていた。お互いに思っている節があり、見事にゴールインを果たしていた

 

「あはは、相変わらずキツイ言い方だ」

 

「だって、あのバカ兄貴があんな良い人と婚約するなんて思わないじゃないの」

 

「うーん、あまり寿和さんの事を知らないから言えないけど。好きな人と婚約できたからそれはそれで良いんじゃない?」

 

「そうれはそうかもだけど・・・」

 

そう言って二人は話しながら二人はタブレットを開いて通信型の対戦ゲームで遊び始めていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は少し戻って三矢詩奈と深雪が生徒会室でお互いに挨拶し、詩奈が持ってきたパンケーキと食べた時のことだった。深雪がパンケーキサンドを美味しそうに食べると深雪がふと口にしていた

 

「美味しい、これなら凛に紹介できるわね」

 

「凛?もしかしてあの神木凛ですか?」

 

「ええ、今部活連本部にいるでしょうから。ついでに紹介にいきましょうか」

 

「は、はい!」

 

そう言って詩奈は少し緊張していた。神木家はこの前の師族会議の時に初めて情報が公開された古式魔法師の家で四葉家に魔法を提供していた事でも有名な家だった。だが、使っている魔法もほとんど公開されず、四葉家以上に謎に包まれた家としても有名となっていた。そんな人物ともなれば一体どんな人なのかが気になった。そんな事を思っていると深雪達は部活連本部の前に着き、ノックをするが返事はせず。代わりに中で何かをしている様な声が聞こえ、深雪が痺れを切らして持っていたIDカードでロックを開けるとそこでは黒髪の女性と、赤髪の女性がタブレットを触ってはオンライン対戦型のゲームで遊んでいた。その様子に唖然としていると深雪が二人の間にあったテーブルを思い切り殴っていた

 

バァンッ!!

 

いきなり殴った事に二人は驚愕し、そして深雪の()()笑みにそっとタブレットをしまっていた

 

「何してたのかしら?」

 

「「いえ、何でもございません閣下!」」

 

そう言って二人は深雪を目の前に背をピンと張ると深雪は詩奈を紹介した

 

「紹介するわ。この子が今年の総代の三矢詩奈さんよ」

 

「あ、ああ。この子が、初めまして詩奈さん。私は部活連会頭の神木凛。気軽に凛と呼んでください。それで、この人が千葉エリカ。部活連の役員よ」

 

「千葉エリカよ。よろしく」

 

「は、はい!よろしくお願いします神木先輩、千葉先輩」

 

そう言って詩奈は二人に挨拶をするとそのまま学校を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詩奈を紹介した後、部活連本部に残った凛、深雪、エリカの三人は深雪の説教を食らっていた




溜め書きで9月いっぱいまでは毎日投稿の予定です。10月以降は不定期になるかもしれません

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