第三話 人里
「米が無い…」
刀を振るいながら『INOSHISHI』、『KUMA』、『SHIKA』、『THUBAME』と戯れながら過ごしているといつの間にか米が無くなっていた。
「最近人里に降りてないし、買いに行ってくるか…」
「あの子にも会えるかな?」
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人里は寺からでは霞んで見えるぐらいの距離にあり、移動するのに初めの方は半日以上かけて向かっていたが今では30分もかからない程に速く行けるようになっている。
「ん〜、やっぱり子鬼と大鬼(ゴブリンとオーガ)が大量にいるな…」
「やっぱりちょこちょこ狩っておくべきかな?そんなに手間になるわけでもないし」
ちなみにであるが、自分の主な収入源はこいつらを倒していたら手に入る綺麗な石(魔石)を売ることによって金銭を得ている。
「粗方倒せたかな?まぁ残ってても問題ないか。」
石を袋に入れてと…
「それじゃ、行きますか。」
人里はまぁまぁな大きさでいつも活気が溢れている。
来るごとにここの領主様であるサンジョウノ様に用心棒として雇われて、娘さんの護衛をしている。「信用し過ぎではないか?」と思っているのだが里での評判が良く、人格的にも信用出来ると思ったらしい。
「小次郎様!!!」
「久しぶりだね、春姫」
この娘が護衛対象の春姫である。結構な時間一緒に過ごしているので結構仲はいい。
「えっと、あの…」
「いいよ。英雄譚が聞きたいんでしょ?」
「はいっ!小次郎様のお話はいつも聞いたことが無いのでいつも楽しみにしているんです!」
この娘は英雄譚が好きなようなので来るごとに話をしてあげている。
「今日はどのようなお話なのですか?」
「ウーン…春姫はどんなのが聞きたいかな?」
「えっと、では色々な英雄が、出てくるお話しはあるでしょうか」
「そうだね…これは本当は話すつもりは無かったけど、せっかくだからはなそうかな?」
「どのような話なのでしょうか?」
第五次聖杯、これは信念を貫く物語、これを聞いたらこの娘はどう思うんだろうか?
「じゃあ話すよ…、では「春姫ちゃんいる!?」はじめ…、だれかな?」
「むぅぅ」
拗ねてる…
「春姫ちゃん、遊びに…て、誰!?」
「佐々木小次郎という者です。よろしくおねがいしますね。」
「あ、はい、ヤマト・命と申します。よろしくおねがいします…ではなく!バレてしまいました。忍びとして不覚です…。」
「何かやましい事があるなら先に言っておいたほうが良いですよ?」
「えっと、小次郎様、その、命ちゃんは友達で…」
なるほど
「それは分かりましたが、何故に忍びなんですか?」
「それは私がタケミカヅチ様の眷属で武術などを教わっているからです。」
「(タケミカヅチ…確か武神だったはず)なるほど…屋敷に侵入したことは報告しなければいけませんが、春姫、少しいいですか?」
「何でございましょうか、小次郎様?」
「報告はしなければいけないけど、命さんとは仲がいいのかな?」
「はい!勿論です!」
「それと、二人はいつも何処で遊んでいるのかな?」
「いつもは私が社に誘拐しています。」
「誘拐は駄目でしょ…自分がついて行くのを条件に行けるかどうか交渉してあげようか?」
「本当ですか!!!」
「ありがとうございます!小次郎様!」
「それじゃあ行きますかね…」
「小次郎様、英雄譚も話してくださいよ?」
「また今度になるけど、了解だよ春姫。」
【全ての男女は星である】です。
まずは謝罪を、投稿が遅れて申し訳ございませんでした
これからは、2日に一回は投稿するようにしますのでこれからも《NOUMINに転生してしまった・・・》をよろしくおねがいします。
投稿時間は出来上がり次第投稿しますので未定です。ご迷惑おかけします。
命と春姫の口調がおかしいと思った方は教えて頂けたら可能な限り直そうとは思っています。
ありがとうございました。