地上最強の高校生、憧れの青春を謳歌します   作:やってられないんだぜい

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 新年、あけましておめでとうございます!

 いやー、ガキ使見たかったなぁ。え?今更その話だって?そりゃそうでしょ。投稿してなかったんだから。





すいませんでした。もう一度心を入れ替えて頑張るので応援よろしくお願いします。


謝罪の本質

 

 楽、桐崎side

 

 「「ハァ〜〜〜〜」」

 

 時刻は既に8時を過ぎ、満月が燦然と輝き辺りを照らしている。景色はこんなにも輝いているのに、それを見ている2人の心は酷く淀んでいた。何故桐崎が一条邸にいて、 仲の悪い2人で縁側で星を眺めながらため息を吐いているのか。その原因は数時間前に遡る。

 

 「それでは!VTRどうぞ!」

 「おおい⁈今のジャージ男は一体だれだ⁉︎作者か?作者なのか!!」

 「この作者やってるわね。最近投稿サボってアニメ見てたからってキャラに作者本人をツッコませて面白い風を装って元々無かった人気を回復しようとしてるわ。貴方如きがパクるなんて烏滸がましいわね」

 

 ホワンホワンホワン

 

 「あ!こいつアニメ特有の回想入る時のモヤモヤで逃げようとしてるぞ!」

 「そうはさせないわ!とっ捕まえて投稿が遅れた事に対する謝罪と、投稿ベースを最低でも週1に行う誓約書でも書かせてやるわ!」

 

 ホワンホワンホワン  「うおおおおおおおお!」

 ホワンホワンホワン  「でりゃああああああ!」

   フッ(耳)     「「あふん♡ ブルル」」

 

 「フ、某嵐を呼ぶ5歳児の必殺技は最強なり」

 

 ホワンホワンホワワンプツン

 

 

 

 楽は家に帰るなり、父の一征に呼ばれ彼の部屋に直行した。

 

 「なんだよ親父。突然呼びつけたりして」

 「楽、突然だが恋人欲しくねーか?」

 「は⁉︎なんだよいきなり……そりゃ、欲しいけど」

 「なら丁度いいな。お前も知ってるだろうが最近ギャングとの抗争が激しくてな。全面戦争になりそうなんだわ。だから楽。お前それを止める為に向こうのボスの娘と恋人のフリしてくれ。あっ拒否権はねーぞ。こっちも命かかってっからよ」

 「お、おい待てよ!俺の意見全無視かよ!俺にだって……」

 「欲しいって事は彼女いねーんだろ」

 「んぐっ……」

 「なら良いじゃねーか。因みにもう来てるぞ。俺はもう見たけど中々の美人さんだ。ま、母さんの次ぐらいにな。良かったな楽!」

 「もうかよ⁉︎」

 

 帰ってきて唐突に偽の恋人関係を迫られる楽。確かに最近ギャングとの抗争が酷くなってるのは知っていた。下校する時も見かけるから。でもまさかそこまでの事態に発展してるなんて思いもしなかった。しかもそれを止める為に急に恋人関係しろなんて完全にとばっちりだ。どうせ互いの2代目(仮)が恋仲とあれば若い連中も水を刺す訳にはいかなくなると考えているのだろう。だからって当人に相談無しはあんまりでは無いか?せめて事前に教えて欲しかった。恋人はいなくても好きな人はいるのだから。だが…

 

 「そいつは都合が良過ぎる話なのかもな」

 

 普段ヤクザというものを毛嫌いし、話をまともに聞こうとしなかった癖にいざって時は事前に教えろなんて我儘なのかも知れない。まぁなんにせよあくまで恋人のフリだ。そんな事で戦争を避けられるなら安いもんだ。

 

 「…………!」

 「…………」

 

 お相手の方も何やら言い争ってる。事前に教えられなかったのもお互い様ってところか。

 

 「だからまだやるって決めた訳じゃ!」

 

 楽は聞いた。聞き覚えのある声を。最近学校に転校して来た。傲慢で我儘で良く喧嘩するから気が強いと思ったら強く言われるとシュンとなる女らしさを持っている。なぉその相手限定で。それでも見た目だけは金髪ロングで美形でスタイルもいい文句無しのお嬢様気質。現在自分の隣の住人である彼女と瓜二つな声を。

 

 「ご開帳!」

 「まだ心の準備が…」

 「「?!」」

 

 一征がカーテンに手を掛け勢いよく開けると、向こうはそのお嬢様の姿が見えた。お互いは顔を見合わせるなり固まる。

 

 「こちらが桐崎千棘お嬢ちゃん。お前ら2人は今から卒業するまでの3年間恋人同士になってもらう」

 

 楽の悪い予想は的中した。それと同時に理解した。何故彼女が刃牙相手にトラウマになるまで恐怖を抱いたのか。自分とは平然と喧嘩し、怖い者知らずと思えた彼女があそこまで恐怖を抱いたのかを。

 

 悪口では無いが刃牙は見た目で言うと怖いとは思えない。身長は楽より低く、顔も強面ってタイプでは無い。どちらかと言うと中性的な顔をしている。着痩せはしてそうだが、1番肉体が分かる体育の時に刃牙はジャージに長ズボンを履いていて服の上からでは分からない。桐崎が転校した初日や、トラウマ事件の身のこなしから考えてなにかしらの格闘技はしてそうだが。

 

 そんな彼に怒られたとして、普段の彼女がトラウマに残る程恐怖すると誰が予想出来ようか。否だ。普段の強気な彼女からは想像出来ない姿。反論するどころか、謝る事すら出来なかったのだ。彼女は感じ取っていたのだ。刃牙が放つ裏の住人しか出せない本当の殺気を。だからここまで恐怖を抱いたのだ。自分や桐崎の様に裏の住人を見て育った者にしか感じ取れず、普通に生きていれば感じ取る事が出来ない本当の殺気を感じ取ったから。彼女は刃牙の言葉では無く、彼の常人では発する事は叶わない殺気に恐怖したのだ。

 

 

 

 

  ホワワン!

 

 「ん?あれ?俺一体どうしたんだ?」

 「えーっと、ニセコイ?関係になって、みんなから質問攻めにあってやっとのことで解放されてここで休んでたんだっけ?」

 「そうそう。なんか忘れてる感じするけど…忘れたって事は大した事じゃねーんだな」

 

 2人はしばし連中からの質問への返しや鍵についての会話を弾ませる。

 

 「それにしてもだいたい何よあの答え!好きな曲に対する返答がヘヴィメタで、好きな料理が豚の丸焼きって!あんたの中で私はどんだけワイルドなのよ!それに豚の丸焼きなんて食べるどころか生で見た事も無いわよ!私のフォローが無かったらあんた大変な事になってたわよ」

 「悪かったって……!」

 

 他にも恋愛の経験が無い2人はこれからどう振る舞えば正しいのか、そして鍵の事について話した。その時、ガサツな彼女から『ロマンチックなのは嫌いじゃない』なんて微笑まれ、不覚にも可愛いと思ってしまった事は内緒だ。

 

 そして、楽はついにあの話題を切り出す。

 

 「なぁ、刃牙の事だけどさ」

 「?!」ピク

 

 やはりだ。この話題になった瞬間彼女の体が硬直し、顔が強張る。よっぽど怖かったのだろう。まだ傷が癒えていない彼女にこの話題は酷かも知れない。だが今、今でなければ駄目だ。楽は姿勢を正すと頭を下げる。急に頭を下げた彼を桐崎は不思議に思う。

 

 「悪かったな。怖い思いさせて」

 「……え?」

 「お前の気持ちも考えずに刃牙に話しかけさせようとして」

 「……」

 「初めはさ、普通の女子ならいざ知らず、毎回俺と言い争ってる男勝りなお前がなんでそこまで怯えるか不思議だった。流石に怯え過ぎじゃねって」

 「は?何?謝ってんの?それとも喧嘩売ってんの?どっち?喧嘩買うよ。もやし如き簡単に捻り潰してあげる」

 「でもギャングの娘として育ったお前は実際に向けられた事が無くても幼少期から殺気を感じて育った筈だ。感受性豊かな子供の頃に感じていたからこそ、殺気を感じ取れる様になっちまった。俺みたいにな。だから刃牙の殺気を感じ取ってしまったんだ。あの殺気を感じてしまったが故に、お前は誰よりも恐怖を覚えた筈だ。それなのに殺気の流れ弾如きにビビって止めに入れずにお前に更なる恐怖を与えちまった。本当にすまねぇ」

 

 楽の誠心誠意の謝罪に桐崎は驚いていた。彼はこの件に関して何も悪い事をしてない。どちらかと言うと原因を作ったのは楽の約束や、彼の何かを侮辱した自分だ。今回の件は鍵を探す事も含めて最初から自分のミスだ。それなのに彼は私への申し訳無さ。自分の不甲斐なさ。そして友の釈明の為に頭を下げた。外国暮らしが長く友がいなかった彼女にとって、自分に非が無くとも友の為に頭を下げるなんてのは夢物語だった。彼女はそこに楽の優しさを見たのだ。

 

 桐崎の表情に柔らかさが宿る。

 

 「いいのよ。あれは全面的に私が悪かったもん。貴方の約束の子の話を聞いて余計そう思ったし。それに流れ弾とはいえ恐怖なら貴方だって感じ取ったんでしょ。それでも助けようとしてくれた」

 「桐崎……」

 「間に合わなかったけどねっ!」

 「ぐはぁ‼︎何も言い返せねぇ」 

 

 あの桐崎から優しい言葉を投げかけてもらえて温まった心に鋭い一撃。楽は膝から崩れ落ちる。その様子をまるでオモチャでも見つけた子供の様な目でクスクスと笑う。

 

 「でもなんで今?傷ついてる女の子にその話題振るなんて鬼畜の所業なんですけど。性格最悪よ。自分の性格見つめ直す事をオススメするわ」

 

 膝を抱え、ジト目で見てくる桐崎。

 

 「言われるとは思ったけどお前は相変わらずど直球だな。でも俺は考えて今だと思ったんだ」

 「へぇ、その心は?」

 「謝罪ってのはな、直ぐじゃなきゃいけないと俺は思うんだ。例え相手が傷ついて口も聞きたく無いと思っていてもな。謝罪を引き伸ばせばする程、お互いの心はすり減っていく。悪さをした奴は反省意欲があればあるほど罪の意識を重く受け止めてしまう。受けた方も謝罪が無い事で相手に対する怨念が増し、謝罪に対して敏感になる。

 だから例え相手が会いたく無いと思っていても直ぐに謝る事が後々を考えると最善の策だと思ってるんだ」

 

 桐崎は楽の考えに驚嘆する。楽の謝罪はなんの考えも無い謝罪だと高を括っていた。どうせ謝れば済む程度の考えだと。でも違っていた。彼は最初から2人の思いが大きくなり過ぎない今のうちに終結させようとしていたのだ。先程彼は受ける側は怨念が増すと言っていたが、被害者は感じるのはそれだけでない。恐怖だ。思い出は美化される。良い思い出はより美しく、嫌な思い出は最悪へと。恐怖は人生をめちゃくちゃにする。彼はそれに気付いていたのだろうか?こんな事言える人だ。きっと気付いているだろう。気付いた上で言葉を伏せたのだ。恐怖を意識させない様にしたのだ。

 

 (あんた、優しいのね。……もやしだけど)

 

 「とにかくこの状況を早くなんとかしねーと。お前と恋人とか耐えられねー!」

 「それはこっちの台詞よ!ただでさえこんな美貌なのにもギャングのボスの娘というブランド付きなのよ!なんで仲良くも無ければデリカシーも無い、しかももやしみたいに貧弱なあんたが彼氏じゃいくら命があっても心身共々持たないわよ!」

 「いくらなんでも言い過ぎだろ!まぁ今日からって言っても対してやる事無い気がするけどな。適当に電話してる様子見せとけば納得するだろ」

 「そうよね。学校以外でも貴方の声聞くのは癪だけどこの際仕方無いわね」

 「顔は見なくて済むからな」

 「そーね」

 

  

 

 

 

 「今日は色々と大変な1日だったな」

  

 ブーッブーッ

 

 「スマホ鳴ってっけど疲れたし明日でいいわ」

 

 

 

 

 「やばいやばいやばいやばいやばい。色々あって小野寺と明日出掛けるの言うの忘れてた!このままじゃ楽を出し抜いて遊んだ事になる。裏切りだ。どうあがいても小野寺は俺を連れてこうとしてるから、せめて楽を誘おうとしてんのに」

 





   一同「ご愛読ありがとうございました!」
 作者以外「じゃねーだろー!」
   作者「うげー!何すんだよ」
    楽「じゃねーだろ!今何日だと思ってんだよ!9日だぞ!前回から2週間以上たってんだぞ!」
   作者「だってぇ、書こうとサイト開いても指が動かなかったんだもん」
   千棘「それこそ甘えじゃない。5話で私の事甘やかされたとか言ってたけどあんたの方がよっぽどじゃない」
    楽「しかも初っ端。なんだあれ?おふざけじゃねーか」
   千棘「いきなりやってもついて来れるわけ無いじゃない。やるなら最初からしなさいよ」
   小咲「2人とも、そこまでにしてあげなよ。頑張って書いてるんだから」
   作者「うわぁぁん!小咲ちゃんまじ天使!良し!そんなマイラブリーエンジェルな小咲はメインヒロインにしちゃう!」    
   一同「はぁ?!」
   千棘「そんなんで決めるなんて駄目に決まってるでしょ!」
   作者「あれ?なんでそんな怒るの?刃牙のヒロインになりたいの?」
   千棘「そ、そんな訳じゃ」
   作者「それじゃこれからはヒロイン小咲でね!ばいちゃ」
   



  







 ちげーから!

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