媒体別ロワイヤル   作:伊勢村誠三

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作者
みみ

登場キャラ
・マスターロゴス@仮面ライダーセイバー
・雅@彼岸島
・ディアボロ@ジョジョの奇妙な冒険
・シンデレラ@SINoALICE
・書き手枠@デュラララ!!
・キリト@ソードアート・オンライン
・マリオ・ズッゲェロ@恥知らずのパープルヘイズ


Steppin'out tonight―終わりのその先を目指して―

 

 

 

 

ごめん、ごめんよ■■■■。

愛している。

愛しているんだ。

愛している、から。

どうか、どうか僕を―――

 

「あっ、ちょっと動かないでくれるかい?上手く包帯が巻けないじゃないか」

 

割とちゃんとした内装だった。

わざわざ殺し合いの舞台とするだけでここまで凝った作りにするかな、と。

手頃な民家の中でそんなことを考えながら、作業する手を速める。

たぶん、こんな殺し合いの備品としての扱いではなく、ちゃんと家として使われていたなら住む人の日常になっていたかもしれない一般的なリビングは、血の海という非日常で染められていた。

 

「―――ッ、まだ終わらないのか?」

 

さっさと終わらせろ、とでも言いたげな目でこちらを睨む彼に、首を竦める仕草で返す。

せっかちだなあ、と思いながら止血する手を早める。

闇医者という職業柄、それなりには裏社会の人間とも関わりがあったけれど、仮にも初対面の相手に図々しすぎないかな。

まあ、腕が切り落とされて余裕がなくなっているのもあるかもしれない。

なんて。

他愛の無いことを考えている間に、患部に包帯を巻き終えた。

止血され、包帯で覆われた切断面を見ながら、うん。よくできた。と少しいい気分になる。

 

「……」

 

殺し合いが始まって二番目に出会った参加者である彼、ディアボロは僕を凄い目で見てくる。

大方、まだ僕を信じられない、だとかならば、いい。

もっと僕を疑って、そのまま、できることなら僕を殺して欲しい。■■■■を殺してしまうくらいなら、僕は。

いっそ、このまま自分から死んでしまおうか。僕に支給されたこの注射器。名前も聞いたことのないワクチンが入っているらしいが、知ったことか。僕はそれを頭に突き刺すために、注射器に手を伸ばして―――

 

 

 

 

 

 

 

 

身体が、静止した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いいか■■■■。命令だ。……何でもいい。参加者一人殺して来なよ。ああ、別に殺させる、でもいいさ』

 

 

 

 

 

 

 

……そんなことは、僕には許されていない。なにせ、僕は。

 

 

 

 

 

 

 

「おい。お前は、殺し合いに乗っている、ということでいいのか?『岸谷新羅』」

 

「……ああ。そうだよ。その解釈で、間違ってない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

終わった。

左胸から滂沱の血を流し倒れる男を見て、ディアボロは確信する。

この世に生ある者であれば誰しもが持つ欠けてはならない心臓を雅は穿たれていた。

ディアボロの腕が刎ねられた時のように際限なく濁濁と、噴水を思わせる程に勢い良く流れる血液。

どうしようもない、致命傷だ。今でこそまだかろうじて息はあるが、じきに全身を送る血液は循環を終え、その時にこそ本当に死に至る。

しかし、しかしだ。

この殺し合いにおいても健在だった再生能力。

雅は遥か昔よりその不老の身体で生き続けてきたのだ。遥か昔に不死の身体を手にしているのだ

只人とは比にならない生存能力を誇る肉体は、たかだか心臓を貫かれた程度では止まるはずがない。

そう、それこそが道理。理不尽ともいえる条理であるはずなのに。

 

「......どうやらこの『賭け』は我々の勝利らしいな」

 

待てども待てども、流れる血は留まりを知らず。

待てども待てども、空いた孔は塞がらず。

――数分経った今でもその肉体の傷は治らなかった。

 

「そのようだね。貴方の思う通りになってよかったじゃないか。」

 

その様に笑みを浮かべる悪魔を、どこか他人事のように白衣の男は見ていた。

胸にぽっかりと空いた孔をさぞ不思議そうに、何が起こったのかもわからさそうに眺める雅。

これまでの余裕の有り余っていた表情とは打って変わって狐につままれたような表情で硬直するその姿は最早滑稽ですらあった。

腕から滴る血液を振り払い、倒れ伏す悪鬼にその腕を上げる。

電灯にそれが翳され、赤に染まったそれはただの人間の腕だというのに、首を難なく刎ねるギロチンを幻視させる。

雅を背後から襲撃した白衣の男は、相も変わらずその光景を無感動に眺めていた。

ディアボロが出会った当初の柔和な笑みもこの時だけは掻き消えている。

 

 

今まで雅との死合を演じていたマスターロゴスも、また。

突如として現れた二人組の男に興味を示すでもなく、あの不届きな男が死にかけているという事実にほくそ笑む。

殺し合いに乗っているであろう二人は後で始末するなり利用すればよい、と考えていた。

 

故に、誰の救いの手が伸びるわけでもなく、ただ一つの命が潰えるその瞬間が訪れる。

それは必然であり、避けられない結末。

 

「これで終わりだ吸血鬼―――ッ!!!!」

 

腕が雅の首へと振り下ろされる。不可避の終わりがやってくる。

 

「く、ふふ」

 

それでも。

 

「ガ―――アアアァァアアァアアアアァ!」

 

地に伏す悪鬼は、望む。

例えここで果てるとしても。

終わりの、その先を目指して。

 

悪鬼羅刹のバトル・ロワイヤル延長戦、之にて開幕。

 

 

 

 

 

 

 

吸血鬼、その中でも更に特異な肉体を持つ雅はただの一撃、ただの腕の一振りで人体を跳ね飛ばすことなど造作も無い。

とはいえ、相対する男に力も速さも全ては無為である。

キング・クリムゾン。

未来を読み、己に迫る困難も死も文字通り「飛ばす」その異能は今や十全に使用可能だ。

雅が死に体であると油断していなければ自らの命を散らしていただろう。

ディアボロを強引な力押しでの投げ飛ばしで唯我との距離を強引に離す。

 

巾着状態の戦場が再び動き出す。

そこで雅がとった行動は―――

 

デバイスを取り出し、とあるアプリを起動する。

 

『アプリの起動を確認しました。これより五分後にこのエリア一帯の参加者の首輪を爆破します』

 

次いで、流れるそれは機械音声。

こともなげに、あっさりと告げられたその宣言は数瞬後にはディアボロの、白衣の男の、マスターロゴスのデイパックからも投げかけられる。

 

『これより、五分後にH-3エリア内に滞在している参加者全員に取り付けられている起爆装置を爆破します。繰り返します。これより、五分後に―――

 

人のものではない、無機質な声が平坦に語るは宣告だ。

そこに意志はない。紡がれる死の宣告は感情も感慨も無く。

之より数刻後に訪れる結末として。

 

「せいぜい、逃げ惑うがいい.......最後まで私を愉しませて見せろ、お前たち......」

 

今ここに、一切の命は潰えるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

『自身が人間離れした怪力に投げ飛ばされた』

そうディアボロの脳が理解したのは空中を舞っているその最中のことであった。

視界に映る家屋も電灯も夜空も星々も、全てが流れるように過ぎ去っていく。

思いきり投げ飛ばされた肉体が綺麗な放物線を描いて徐々に落ちるのがわかる。

 

しかし帝王、動じず。

数秒後に訪れる地面との激突に対して平常を崩していない。既に未来は視えている。

並みの人間であれば失神すらしてしまうであろう事象にも、動じず余裕をかましていられるのもこのためだ。

『地面を転がりながらも大して傷も負っていない数秒後の自分の姿』がそれを証明している。

事実その通りに現実は進行し、立ち上がるその姿に傷は見受けられない。

 

(予想が外れたな....流石は腐っても吸血鬼ということか雅.......)

 

万事休すと思われた状況からの反撃。

唐突に告げられた首輪爆破の宣言。

ディアボロの予想を超える事態の最中にあっても、その頭脳は健在だった。

 

彼をゲーム開始早々に襲撃した参加者、雅の討伐作戦は既にそのほとんどが完了している。

まず、凝った作戦ではなかった。

所々に穴があり、奇跡に近い偶然、幸運の積み重ねで初めて決行に移すことができたもの。

数多の偶然が先の未来に観測できなければ、既に二人はこのエリアから離れていただろう。

黒い鎧の男、仮面ライダーザイアに変身したマスターロゴスと交戦する雅を隙をついて奇襲する。

彼らの作戦をかいつまんで説明するならばこの一言で済むだろう。

だが、その作戦に至るまでの経緯こそが最も重要なピースだった。

 

ディアボロが最初に疑問を抱いた点は雅との接触時のことだ。

只の無手で人体を欠損させる程の力。

当然であるが、常人がおいそれとできることではない。

スタンドの影も形も見えなかったそれに対する答えは、偶然にも逃げる道中で出会った白衣の男の支給品にあった。

とんだ幸運もあったものだとディアボロもこの時ばかりはそう思った。

501ワクチン。

かつて雅を死の淵に叩き込んだそれがここで支給されていたのは偶然にも出来すぎていた。

その手引書に記された吸血鬼、雅の存在は理解に苦しむものだったが。

マスターロゴスとの戦いで雅の異常な再生能力を目の当たりにして、さしものディアボロもこの話を信じる以外無くなった。

後はキング・クリムゾンで隙をついて白衣の男と奇襲を仕掛けた、という話。

 

先の不意打ちに対しての意趣返しともいえる奇襲は成功を収めた。

ならばあとはここからどうするか。

その答えも既に決まっていた。

 

(まあいい。目的は達成した......)

 

くるり、と背を向け。

ディアボロと白衣の男は別々に逃走を開始した。

 

 

 

 

 

マスターロゴスは思考する。

当然、それはこの場における保身が為の方策。

どう動けば自らに都合よく盤面を動かせるか。

如何にすれば自らの望みを叶えられるか。

数々の好計を成したその頭脳はいつ何時でも自らを中心に回っている。

その思考は今、ある一点のみを見据えていた。

それは左右に遠ざかる背ではなく、デバイスから鳴り響く警告でもない。

 

二人も、それに片方は手負いの参加者を取り逃がしてしまう?まあいいでしょう。

不意打ちでなければ戦いの場にすら出られぬ軟弱者など恐るるに足らず。次に相まみえた時に切り捨ててしまえばいいだけ。

一刻も早くこのエリアから脱出しなければ首輪が爆破される?まあいいでしょう。

まだ時間に余裕はある。今から成すべきを成してからでも間に合うだろう。

 

 

一歩、踏み出す。

自他を曖昧とする夜闇の中においても、迷うことのない確かな足どりだった。

 

 

「.......やはりお前は残ったか、イザク......ハ、大方私を確実に排したい、といったところか......?」

 

 

足音と共に木霊するそれは男の、雅の声だ。

息も絶え絶えに、か細く弱弱しく。それでいて厳かに、滑らかに。

左胸に空いた穴も、流れる血も、事も無げに仁王立ちするその姿。

死に体のはずの身体であるにも関わらず、余裕すらも感じられるその佇まいを真正面から睥睨し。

 

一歩、踏み出す。

だんだんと近づく互いの距離。それは朽ちかけの命のカウントダウン。

 

「実に、面白い。死の間際ですらここまで楽しめるとはな.......できるならば明に篤、小僧とも死合いたかったものだが.......ああ、そうだ。一つ、お前に聞きたいことがあったのだったな」

 

マスターロゴス、仮面ライダーザイアの放った蹴撃はその過剰なエネルギーから、雅を大きく後退させた。

必然、互いには大きく距離が空く。そのタイミングを計らって闖入者二人は現れたのだろうか。

未来を読んだかの如く、神がかった最適なタイミングでの奇襲だった。考えるだけで不快であるが、自らの知る由も無い異能がこの会場には跋扈しているのだろう。

それが神に弓引く愚か者でなければいいのだが。その、愚か者の代表格にも匹敵する剣士達への怒りを思い出し、忌々し気に。

 

一歩、踏み出す。

少々空いた距離もあと少しで剣の間合いに入る。その時こそ真の終わり。

 

「その.....黒い鎧......変身......心当たりがある.......仮面ライダー、というのだったか。私にも、一つ.......」

 

返す言葉などない。時間の制限もある。

余裕があるとはいえ、それは目的達成を最優先に動いた場合のみだ。

無駄に対話などに興じるつもりもない。相手は今でさえ何を考えているか分かったものではないのだから。

一刻も早く、この危険因子を排除してしまいたかった。

相変わらずの、その不愉快な笑顔に刃を突き立てんと、殺意を澄ませ。

 

一歩、踏み出す。

サウザンドジャッカーを振り上げ、その首を刎ねようと―――

 

 

「ならば......私も使ってみるとしようか......!死の前の余興にしては十分だ.....!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<オムニフォース!>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

制限時間の兼ね合いから無駄な行動はせずに目的にのみ専心したのは誰だったか。

既に間合いだ。あとは剣を振るうだけで終わるというのに。

仮面ライダーザイアのスペックならば数瞬で終わる行為であるというのに。

動かない。マスターロゴスは、その進みを思わず止めてしまった。

 

「......は?」

 

間抜けた声が、一つ。

なんだ、それは。

なんで、それが。

 

 

一挙にして動揺と驚愕がマスターロゴスの、イザクの脳を焼き焦がす。

目の前に突き出されたそれが何なのか理解できない。

目の前に突き出されたそれが何であるか理解したくない。

 

あろうことか危険である、と自ら太鼓判を押した相手の前で無様に静止していた。

イザクとて数ある剣士を束ねる長であった男だ。

その頭抜けた戦闘センスを持つ彼ならばこれがどれほどの愚行かわかっていように。

 

ハァ、ハァ、ハァ。

 

呼吸を荒くするマスターロゴスと、嗤う雅。

一切の無傷であるのに、仮面越しからでもその動揺が見て取れる。

対する雅は死にかけの身体の筈なのに、余裕な表情。

 

「―――変身」

 

『OPEN THE OMNIBUS FORCE OF THE GOD!

KAMEN RIDER SOLOMON!

 

FEAR IS COMING SOON!』

 

新たに恐怖が、やってくる。

これは予告だ。

物語は開かれた。禁断の本は開かれた。

もう電灯は彼を照らしてはいない。空にて鎮座する月も、また。

只そこにあるのは闇しかいない。

強く、美麗に輝く光の影。かつては自らの狂気を影と紛れさせた彼ら二人が向かい合うにはいささか出来すぎている空間。

 

今その時、大いなる極光が世界を照らす。

 

光の中心にて堂々と君臨する神々しき姿。

その手に握る麗しき大剣が振るう至高なる権能。

見るもの全てに彼の者の全能を知らしめる黄金の貌。

正しく神。その真名を、ソロモン。

 

オオオオオオオオオオオオオ

 

「愚かな人類よ、これは私からのささやかなプレゼントだ。さあ――存分に殺し合おうじゃないか、イザク!」

 

地の底から響くような、その声は輝かしい姿に似合わない邪悪さを孕んでいる。

その様を見て、静止した思考が再び稼働する。

次の瞬間には中途半端な位置で向けられたサウザンドジャッカーが、いや。

マスターロゴスの総身が、震えている。

 

「ふ……ふざけるな……あなたが、貴様如きが……」

 

思考は爆ぜた。

今まさに、憤怒が脳が沸騰し破裂する感覚が彼を襲う。

 

「貴、様ァアァアアアァア――――ッ!」

 

弾丸のように射出された漆黒の鎧が躍り出る。

それに応えるように、黄金の刃が躍動を始める。

 

わずか五分の混沌。

これはその、序章に過ぎない。

 

【エリアH-3(中央部)/市街地/1日目/深夜】

 

【雅@彼岸島】

[状態]: 血液分離により再生能力喪失、左胸から致死量の出血、仮面ライダーソロモンに変身中

[服装]: いつもの服装、血濡れ

[所属陣営]: 青(漫画)

[メダル枚数]:1枚(雅)

[参戦時期]: 少なくとも48日後…のどこか

[装備]: オムニフォースワンダーライドブック@仮面ライダーセイバー

    ドゥームズドライバーバックル@仮面ライダーセイバー

    カラドボルグ@仮面ライダーセイバー      

[道具]: 基本支給品一式

    ドッピオが電話で使ったカエル@ジョジョの奇妙な冒険

[思考]

基本: 最期まで殺し合いを愉しむ

1: イザクと殺し合う。

[備考]

※ディアボロの片腕を無視したのか、どうしたのかは後続の書き手にお任せします。

※出血多量によりあと数分で死亡します。

※支給品の一つは首輪爆破アプリです。一回のみ使用可能でした。

 

【マスターロゴス@仮面ライダーセイバー】

[状態]:正常、疲労(小)、バーサーカー@Fate/Zeroと契約、仮面ライダーザイアに変身中

[服装]:いつもの服装

[所属陣営]:桃(実写作品)

[メダル枚数]:2枚(マスターロゴス、バーサーカー)

[参戦時期]:死亡後。

[装備]:ザイアサウザンドライバー@仮面ライダーゼロワン

    トリケラトプスゼツメライズキー@仮面ライダーゼロワン

    カルノタウルスゼツメライズキー@仮面ライダーゼロワン

    預託令呪(言峰璃正、二画消費)@Fate/Zero

[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1

[思考]

基本:神たる自分に逆らいし不届き者どもに神罰を与える。

1:ふざけるな貴様如きがこの私の力を使うなど認めるものか

2:雅を殺す。

3:剣士たち、ストリウス、首無し(セルティ)とナイトだった男(蓮)は、出来るだけ早めに始末する。

4:仮面ライダーナイトとナイトだった男(蓮)の悪評を広める。

5:その為、首無し(セルティ)とナイトだった男(蓮)と出会ってない参加者が居そうな方に向かう。

6:逃げた二人(岸谷新羅、ディアボロ)は始末しておくが、優先度低め。

[備考]

※サウザンドジャッカーにはビートクローザー(スマッシュヒット)と、

仮面ライダーナイトのデータが入っています。

※バーサーカー@Fate/Zeroと魔力パスがつながりました。

 魔力の消費度合いなどは、あとの書き手に任せます。

※預託令呪の残り画数は後の書き手に任せます。

※預託令呪の説明文を読んで、サーヴァントとマスターに関する最低限の知識を得ています。

 

 

 

[全体備考]

首輪爆破アプリの効果により、H-3全域にいる参加者すべては5分後に首輪が爆発して死亡します。

これは他のH-3にいる参加者のデバイスにも通達されます。

 

 

 

走る、走る、走る。

地を踏みしめ躍動する身体が夜に染まった視界を揺らす。

この殺し合いが始まってから何度走ることになったか。開始一番の逃走に次ぐ逃走。

ただ走る回数、というだけでなく敵に背を向け逃走する回数が、それも開始一時間内に二度もあればさしものディアボロも内心での嘆息を禁じ得ない。

道路に敷き詰められたコンクリート舗装に靴裏を叩きつけ、それを乾いた衝突音が追走した。

側面にぽつねんと引かれた白線を大股のストライドが飛び越え、その勢いのままもう一歩、もう片方の足を交差点へと前に突き出そうとして。

 

 

 

その足を、後ろに留めた。

 

 

 

空気が、変わっている。

疾走を止め、歩みを止め。

追い縋る足音も止まり、視界の振動も静止した。

ここは侵されている。

何に?殺意に。

暗闇から溢れ出すひしひしと感じる舐め回すような視線。ディアボロが来るや否や向けられたそれは獲物の見定め、などという生易しいものではなく。

東西南北、彼を取り囲むように四面に分かれた路地に立ち込めるハイエナの眼光がぎらぎらとディアボロを睥睨している。

しかし、そこに獣の、人の姿は無く、ただ殺意が漂うだけ。

ギャングなどという血に塗れた稼業で生きる獣であるならば見極められる程にここには死の臭いが充満していた。

その殺気を感じ取ったならば逃げることも一つの手だろう。このエリアに滞在できる時間はごく僅か。

敵影も無く、即座に使用した『エピタフ』に映る数秒後のディアボロ自身に変化は無い。雅を奇襲する際に発動した『キング・クリムゾン』を使う必要も、また。ただ直立する自分の姿のみが網膜に投影されている。

 

(……くだらんな)

 

止まった歩みを再開する。

しかしその速さは盆長に、欠伸が出る程ゆったりと。

投げ込まれた手榴弾を見て。

その顔に浮かぶは、余裕。

次の瞬間に襲い来る爆破に、ディアボロはただ笑い。

 

夜を包む闇とは違う、質量を伴った黒色が一瞬にして交差点に殺到した。

黒煙と割れた道路や住宅の窓ガラスの欠片を伴って哭き叫ぶ大気。粉塵と化したコンクリートが辺り一面に飛散し、歩道と歩道を繋ぐ横断歩道も信号機も砕け散乱している。

ちゃぶ台をひっくり返したようなこの惨状は交差点の中央部から全体へ余す事なく伝番していた。

......その光景を、襲撃者は目にすることが出来なかった、まさかそれが『時を5秒飛ばして駆け抜けた』ディアボロの仕業であることなど分からないだろう。襲撃者が疑問を抱いた時には爆音は止んでいて、まら彼自身もその疑問をとりあえずは流した。

 

こと白兵戦に於いて、手榴弾という武器は多大なる効果を発揮する。

有効とされる殺傷範囲が他の武器に比べて抜きん出て高く、起爆までのプロセスも五秒と掛からない。

しかし、これはただの武装した兵士、それも銃を持つのが初めての市民から構成される彼ら同士で行われる戦争ではなく、『殺し合い』だ。

誘拐されたことも、首輪を付けたことも、見知らぬ島に閉じ込めたことも、全て百五十人もの参加者から誰一人感づかせず、主催者の全貌が未だ不明瞭な状況で行われている、殺し合いだ。

本来ならば街中で一発撃つだけで緊急事態とされニュースのトップに来る拳銃を、更には正気を失わせ狂わせる麻薬の効果を即座に打ち消す医者ならば誰でも欲しがる特効薬をぽんと気前良く支給し。

人智を越えた超常的な力が、魔法が、魔術が、そこかしこで振るわれる『バトル・ロワイヤル』だ。

数こそ戦争のそれとは比べ物にならない程少なくはあるが、生き残ることができる可能性は極小。

そんな会場にいては、手榴弾といった兵器の価値も単なる気休め程度に成り下がる。

 

「……上手くいった……のか?」

 

―――マリオ・ズッゲエロは当然、その可能性に思い至っていた。

かつかつ、と靴音を鳴らし北側の路より交差点に晒したその容貌をひび割れた赤の信号機のランプが照らす。

ズッゲエロが考えていた奇襲はおおむね成功した。五体満足で参加者を一人葬れたという事実に思わず会心の笑みが浮かび上がる。一斉に広がる爆炎を一身に、それも至近距離で直撃して生きていられる人間など存在しまい。相手が遠くにいる自分に気づいて即座に殺しに来られる可能性まで織り込み、慎重に慎重を期して立てた作戦である。事が自分の思い通りに運んだことがズッゲエロに作戦成功の確信をもたらした。

ズッゲエロは知る。スタンドという異能を。自身も有するそれを脅威として認識するのは当然であり、同じパッショーネに所属する参加者や名も知らぬ参加者からもスタンド使いがいるという確信があった。

ズッゲエロは知る。帝具という異能を。仮面ライダーという異能を。殺し合いが始まって早々に目撃した戦闘は彼の知るそれから大幅に逸脱したものだった。人間の稼働域を超越した身のこなしを可能とするその力に何処からともなく現れた獅子。それらを持つ三人の参加者の脅威を理解していた。

 

(あんなイカれた参加者共がいる中で俺でも殺せそうな参加者を見つけられてラッキーだったぜェ~~!本当にッ!!)

 

故に、マリオ・ズッゲエロは。奇襲という一手を打った。

ソフト・マシーンを使い、待ち伏せを行い、参加者が来るのを待つ。

偶然にもズッゲエロがいたのはエリアの境目付近だったのも幸運だった。

H-3全域に発令された首輪爆破のアナウンスという異常事態においても、5分ギリギリまで獲物を待つことができる。焦燥に駆り立てられた人間は時として隙を晒しやすい。それも自分の命が懸かっている状況ならば猶更。ここから更に運が良ければ他のエリアに逃げようとした参加者を襲うことも容易いだろう。

支給された手榴弾の短い、しかし曲者である数秒のタイムラグも自身の姿を隠匿した状態であれば何をされたか分からずに殺すことも簡単だ。

その作戦を実行する上で、一つ、もっとも警戒すべき相手がいた。

ズッゲエロの行う待ち伏せにはもう一つの狙いがあったのだ。それは、相手の見極め。

パッショーネという、各々の策謀渦巻く組織に身を置くにおいて、彼ら構成員が最も気を回す事だろう。

従う相手にしろ、戦う相手にしろ、裏切る相手にしろ。

その相手がどれほど強くて頭が回るのか、この人物を敵に回して果たして自分は生き延びれるか?

それらを考え立ち回ることこそが血に塗れたギャングの世界で長生きする必須条件といえよう。

ズッゲエロ自身も、幸運によることもあれどその計算、打算ありきで今まで生き延びてきた人間に他ならない。

奇襲することにおいてもそうだ。襲うべき相手の実力を計る必要がある。手を出した相手に返り討ちにあってしまう、というのは論外だ。

だから、相手は選んだ。片腕を失い、如何にも敗走してきたような風貌の男を恰好の獲物と捉えるのは当然の帰結であろう。属する陣営もまた違った。

二度もギャングとしては論外といえる返り討ちの目に遭っているのだ。油断はしようはずもない。

 

 

 

 

 

 

「……アンタは」

 

 

 

 

 

 

そう、油断はしていなかった。

確かに手榴弾を投げ込む際には他の参加者が周囲にいるはずがないことは織り込み済みだった。

三度目の失敗を重ねぬよう、これでも慎重に慎重を期したのだ。第三者からの介入で防がれる筈がない。

ズッゲエロは確認を怠るほど愚鈍でもなかった。

 

そう、愚鈍ではない。

だから、この時、この一瞬においての判断は即断即決だった。

黒煙の中から発露した闘気を感じ取った時点で、何らかの理由で奇襲が失敗したと判断。

ならば逃げなければ、と即座に『ソフト・マシーン』が顕現する。

 

「殺し合いに乗っている、ってことでいいんだな」

 

鼓膜を揺らす声が、記憶にあるそれと一致したと確信し。

相手は逃げる時間すら許さないだろう、と判断を下す。

ならば反撃だ。しかし猶予がない。一寸先に十字に輝く光が見えた。

それでも咄嗟に残った手榴弾のピンを抜き。構え。

 

 

 

『―――ソニックリープ』

 

 

 

それでも、『即興でグランシャリオのブースター機能とソードスキルのモーションの合わせ技を放ったキリト』の方が早かった。

 

放り投げられる直前まで振り下ろされた腕は、蹴撃により天を向き。

手榴弾は空高く舞い上がり、花火が如く天上で爆ぜた。

 

それでも咄嗟にサイドステップを取り、再び距離を開けることに成功したズッゲエロは、さすがに己の不運に頭を抱えたくなった。

眼前に立つ相手こそが、ズッゲエロが定めた最も厄介な相手なのだから。

 

同じ陣営であり。

殺し合いに反抗すると思われる人間であり。

近接パワー型のスタンドに引けを取らない力を持つ相手。

 

今度は、ズッゲエロが交差点の中央に立ち、キリトはズッゲエロが立っていた方向に立つ。

キリトの背中越しに見える、走っている男は、間違いなく先ほど襲撃した片腕を失った男だった。

どうやら生きていたようだ。獲物を逃がし、一番戦いたくない相手と相対する。

どうやら幸運は最初だけらしい。覚悟を決めたズッゲエロが最後の手榴弾を手に持つ。

狙いは五分経過による首輪の爆破。同じ陣営とはいえ、こうも敵対してしまうと、さしものズッゲエロも始末することを視野に入れることとなる。

ツイてねえ、と心の中で毒づき、どのようにして時間を稼ぐか思考を始めたその時だ。

 

「よかった……どうやら自力で逃げられたみたいだな……」

 

黒仮面の奥から聞こえる、独り言。

一度聞いたことがあるこの声は、どこか若々しい。まだ20も生きていない、青臭さを内包した声。

安心したように、ディアボロが逃げた方向を向いて安堵の息を漏らす。

……首輪を爆破する、というアナウンスが聞こえてマンションを飛び出し、グランシャリオのブースト機能を用い、少し走った先で目にしたものは飛び出す手榴弾に晒された男。咄嗟に彼を庇ったものの姿が見えない。さらには着弾する数瞬だけ意識が飛んだような違和感を感じつつも逃げ切れたようで安心したが故の声であった。

そして、視線は再びズッゲエロの方へ。

 

 

 

 

 

「俺の質問に答えろ、アンタはこのゲームに乗っているのか?」

「……」

 

 

 

 

誰が言ったのだろうか。

“君はこちら側でしか生きられない人間だ”

ギャングとして生きる者に更生の目途は立たない。

曰く、その者の目は―――

 

「ああ、そうなんじゃあないか?なぁオイ、兄ちゃん。オレの目はどう見えるよ、なあ?」

 

キリトは、その目を知っている。ラフィン・コフィンという悪意と相対し、ヒースクリフという無邪気な悪意に相対したキリトは知っていた。

 

「わかってる。アンタが人を殺すことに何のためらいも持っていないことは、さ。」

 

その上で。キリトは前を向いて、宣言する。

 

「迷ってたんだ。このゲームをどうやって生き抜くか。まだ、その答えは出てないけど」

 

 

コンクリートに大剣を突き刺し、相手を睨み。

 

 

「ここは通行止めだ。少なくとも、今ここでアンタに人は殺させないし、あの人も殺させない」

 

黒騎士に相対する男もまた、その目を睨み返し。

 

「やってみろよ、ガキ」

 

同時に、駆け出した。

 

 

短絡的で、もしもギャングの構成員であるならば任務をしくじっているような下っ端。

姿の見えない襲撃者に対するディアボロとの印象だった。

あえて自分が先に動けばそれに釣られて攻撃を仕掛ける迂闊さ。

慎重でこそあれ付け入る隙を感じる相手だった。

だから、ディアボロは憤っていた。

 

(この俺がッ!!このディアボロがッ!!あんな三下のカス相手に逃げおおせるだとッ!!屈辱極まりないことだ……ッ!!)

 

目の前に立ちはだかる脅威や問題から何もかもを放棄して逃げる、という行為は生き残る為の常套手段である。

この世に生きる森羅万象須くの生命に宿った生存本能がそれをさせるのだ。本能の前には虫も、獣も、そして当然、人間も。

自立し自らの足で動く生物全てにこれは適応される。

例えその代償として己の『何か大切なもの』を失うとしても、生き物は時として逃走を選ぶ。

それはきっと。逃げる者にとって一番大事なものは、自らの命に他ならないのだから。

今、この状況下で走り逃げる男、ディアボロにしても、そうなのだろう。

己の命が一番大事だから、逃げている。

 

 

―――己の帝王としての誇りを失っていることに、気づかないまま。

 

相対した二人の参加者は衝突し。

逃げる帝王はその喪失に気づかない。

 

わずか五分の混沌。

これはその、序章に過ぎない。

 

【エリアH-3/市街地(G-3境界線付近)/1日目/深夜】

 

【キリト@ソードアート・オンライン】

[状態]:疲労(中)、

[服装]:新政府の制服@仮面ライダービルド

[所属陣営]:赤(小説)

[メダル枚数]:2枚(キリト、セイバー)

[参戦時期]:少なくともSAOクリア後。

     詳細はあとの書き手に任せます。

[装備]:修羅化身グランシャリオ@アカメが斬る!

[道具]:基本支給品一式 

    ランダム支給品0~2

    玄武神話ワンダーライドブック@仮面ライダーセイバー

    もともと来ていた服@ソードアート・オンライン

[思考]

基本: このゲームを生き抜く。

1: どう動くのがいいのかまだわからないけど、少なくとも殺させないし、殺さない。

2: あの女騎士(セイバー)には警戒する。

3: 青い剣士(ブレイズ)にはあったら礼をしたい。

[備考]

※ソードスキルは使えますが、アイテムストレージなどは使えなくなっているようです。

生身かどうかなどは後の書き手に任せます。

※もともと着ていたお馴染みの黒衣はグランシャリオの入っていた紙にしまっています。

※服装は劇場版で万丈が着ていたのと同じデザインの服です。

ただしサイズはキリト、というより最初に支給されたセイバーに合わせたサイズなので問題なく着れています。

※新政府の制服の入っていた紙はその場に放棄しました。

乾けばまたもとのように使えるかもしれません。

 

【マリオ・ズッケェロ@恥知らずのパープルヘイズ-ジョジョの奇妙な冒険より-】

[状態]: 健康

[服装]: いつもの服装

[所属陣営]:赤(小説)

[メダル枚数]:1枚(マリオ・ズッゲエロ)

[参戦時期]:麻薬チームに敗北した後。シーラEと戦うより前。

[装備]:軍用手榴弾@現実×1

[道具]:ジーニアスフルボトル@仮面ライダービルド

    基本支給品一式

    ランダム支給品0~1

[思考]

基本: この殺し合いを勝ち抜いて自由になる。

0:目の前の参加者(キリト)を始末したい……が無理はしない。マズくなったら即逃げる。

1: フーゴたちやあのバケモンどもに会わないように立ちまわる。

2: あの黒い上着の兄ちゃん(キリト)は別に追わなくていいか。

3: これからの行動を考える。

[備考]

※特になし

 

【ディアボロ(ドッピオ)@ジョジョの奇妙な冒険】

[状態]:片腕が切り落とされている(包帯による処置済み)、ディアボロの人格

[服装]:いつもの服装(血で汚れている)

[所属陣営]:黄(アニメ)

[メダル枚数]:一枚(ディアボロ)

[参戦時期]:少なくともローマ到着前

[装備]:

[道具]:基本支給品一式 ランダム支給品0~3(確認済み)

[思考]

基本: 生き残る。過程や方法などどうでもいい。

1: 今はただ、逃げる。

 

 

 

僕は、走っていた。

元からそういう作戦だったから、いい。

ああ、本当に、よかった。

心からの安堵が、僕の心に到来する。殺しに先鋭化されたこの身体も戦場から逃げるという判断を取った。

つまりは、あの吸血鬼とやらと黒い鎧の男を殺さないで済む、ということ。

その事実に、ただ。安心した。

なにせ、人を殺してしまったら。僕はセルティに嫌われてしまうから。

だから、殺したくない……いいや。

セルティに、嫌われたくなかったんだ。

でも。それでも。それ以上に。

セルティには、生きていて欲しいから。

 

 

「どうやら、相手を見誤ったようだね?」

 

そう言って近づく彼女の名は、シンデレラ。

御伽噺に出てくるような名前の少女。

……今は、そんなことなどどうでもよくて。大事なのは。

 

「まあ、いいよ。運がなかった、ってことでさ。これは一応試験的なもんだ。アンタが私の指示に忠実なら、それでいい。さっさとこのエリアから抜けるぞ。」

 

彼女のの指示に、僕は従うしかないということ。

だからねえ、セルティ。これから、もしも君と出会ってしまったその時には。君を傷つけてしまうけれど。

これから後の放送で君を傷つけてしまうけれど。

 

どうか、この僕と出会ったら。どうか、どうか。

 

 

 

殺して、くれ。セルティ。

 

 

 

電灯の光を反射した新羅の額のネジが銀色に瞬いていた。

 

【エリアH-3/市街地(H-2境界線付近)/1日目/深夜】

 

【シンデレラ@SINoALICE】

[状態]:健康

[服装]:いつもの服装

[所属陣営]:緑(ゲーム)

[メダル枚数]:2枚(シンデレラ、岸谷新羅)

[参戦時期]:少なくとも融合編より前

[装備]:サーフィスのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険、サーフィス用の木製人形×5、アストラM900@現実(残弾5/6)

[道具]:デバイス、メダル、シンデレラ、岸谷新羅の基本支給品、岸谷新羅のランダム支給品1~2

[思考]

基本: 緑陣営を優勝させ、作者を復活させる。

1:新羅を利用して参加者を殺していく。

[備考]

※501ワクチン入りの注射器@彼岸島は岸谷新羅の支給品でした。

※今は岸谷新羅をサーフィスでコピーしています。

※サーフィスのコピー先の対象と向き合えば、対象の動きを操れるという欠点はそのままです。そのことをシンデレラは把握しています。

 

 

 

 

 

そう。シンデレラは知っていた。

サーフィスの欠点を知っていた。

なにしろ、説明書までついていたのだ。これで扱いを理解できぬ者はいないだろう。

ならば、この欠点を補う方法とは何か?

 

 

 

 

 

 

それは、『本体を殺すこと』だ。

 

 

 

 

H-3某所のゴミ捨て場に、それは捨てられていた。

 

 

それが、それこそが。

岸谷新羅の、死体だった。

 

 

そこに救いもなく。

眉間を撃ち抜かれて、死んでいた。

 

セルティ・ストゥルルソンはその事実を、未だ知らない。

 

岸谷新羅@デュラララ!! 死亡

 

【全体人数 残り142/150人】【アニメ陣営 残り28/29人】

 


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