HG ガンダムビルド…ビビッドアーミー   作:星龜少将

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大洋高校代表決定戦第3戦2


 

正面モニターに表示された

〘CRITICAL HIT!!〙

の文字を見たマディは

 

「ヘッヘッヘッェ〜☆

煙幕で視界を奪って、妨害電波で10秒間、レーダーを使用不能にしてやったぜ☆

さらに、そこに本物のミサイルをブチ込んだんだ☆

回避できるわけねぇだろ☆」

と笑う。

 

オラァッ!!

とどめだァッ!!

と、ミサイルを乱射するザクハ([マディ])ッカー。

 

しかし…

 

〈残念だったね☆》

という、ヒロからの通信が入った。

 

「何だと…ッ!?」

と、正面モニターを見るマディ。

 

煙幕が晴れると…

 

そこには…

 

GNフィールドを展開したガン([ヒロ])ダムウリエルが立っていた―!!

 

ななななな

何だとォォォ…ッ!?

と驚くマディ。

 

〈煙幕で視界を奪って、さらに、妨害電波で10秒間、レーダーを使用不能にしての攻撃…

なかなか、見事だったけど…★》

と、GNソードⅡブラスター・ソードモードをかまえるガン([ヒロ])ダムウリエル。

 

〈地上ステージで機動性が低下してしまう宇宙用の機体(ガンプラ)で…

ボクに勝てるかな…!?》

と、斬りかかってくるガン([ヒロ])ダムウリエル。

 

ヒィッ!!

と、岩から降りて、一目散に逃げ出すザクハ([マディ])ッカー。

 

ザクハッカーのベース機・ザクフリッパーは、本来、偵察用の機体なので、戦闘には不向きなのだ。

 

それでいて、基本的に宇宙用の機体なので、地上戦は非常に不利である。

 

さらに、マディ自身、ガンプラバトルは、それほど強くない…。

 

そうなると、もはや、勝敗の行方はあきらかで…。

 

 

くらえェッ!!

と、追いかけてくるガン([ヒロ])ダムウリエルに、ザクハ([マディ])ッカーはミサイルを撃つが、ガン([ヒロ])ダムウリエルはGNフィールドで防ぎ、GNソードⅡブラスターで反撃する。

 

ガン《[ヒロ]》ダムウリエルの反撃を回避できず、被弾してしまうザクハ([マディ])ッカー…。

 

ザクハ([マディ])ッカーはシールドも無いため、防御もできない…。

 

逃げ続けるうちに、とうとう、ステージ端の崖の前に追いつめられてしまった…。

 

〈まだやるかい?》

と、GNソードⅡブラスターの銃口をザクハ([マディ])ッカーの眼前に突きつけるガン([ヒロ])ダムウリエル。

 

「いえ…

まいりました…★」

と、マディは降参した…。

 

 

一方、タツヤは―。

 

 

ぐわっ!!

と、ジェノアス([コーデリア])・カスタムの銃剣で斬られてしまうシュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッター…。

 

無改造の機体(ガンプラ)がこれほどまでに強いのは、機体(ガンプラ)の性能ではなく

コーデリア自身が強い

からだ。

 

というのも

コーデリアは銃剣術を学んでいる

のだ。

 

自身が学んだ武術を駆使してガンプラバトルをしているから強いのだ。

 

(けどよ…☆)

と、にわかに微笑むタツヤ―。

 

 

正突してくるジェノアス([コーデリア])・カスタムの前に立つシュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッター。

 

そして…

 

右手で銃剣の刀身をつかむシュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッター…!!

 

「お前の銃剣術は見事だ…。

けどよ…

これは銃剣術の試合じゃなくて

ガンプラバトル

なんだぜ☆」

シュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッターは

ジェノアス([コーデリア])・カスタムのビームスプレーガンから銃剣を引き抜いた!!

 

こういうことができるのが、ガンプラバトルなんだぜ!!

と、ジェノアス([コーデリア])・カスタムを蹴飛ばすシュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッター。

 

蹴飛ばされたジェノアス([コーデリア])・カスタムはビームスプレーガンを撃つが、シュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッターには1発も当たらなかった。

 

「やっぱりな☆

射撃はヘタだと思ったよ☆」

と、JEE-201 ライフルカノンを撃つシュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッター。

 

ジェノアス([コーデリア])・カスタムは、シュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッターからの攻撃を回避しつつ、右手にビームサーベルを持って、シュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッターに斬りかかる。

 

シュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッターもGR-H01 バトルアックスで応戦するが、やはり、銃剣術と剣術は勝手が違うようで、ジェノアス([コーデリア])・カスタムの動きにキレが無い。

 

そこだッ☆

と、ジェノアス([コーデリア])・カスタムが右腕を振り上げたスキをついて、ジェノアス([コーデリア])・カスタムの腹を横薙ぎに斬るシュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッター。

 

正面モニターにも

〘CRITICAL HIT!!〙

と表示された。

 

仰向けに倒れたジェノアス([コーデリア])・カスタムに、JEE-201 ライフルカノンの銃口を突きつけるシュヴ([タツヤ])ァルベグレイズリッター。

 

〈まいったわ…。》

と、コーデリアは降参した…。

 

 

砲撃中のスキをつかれ、イフリ([アンカ])ート・アンカーの接近をゆるしてしまったミッツだったが―!?

 

 

うおおおおおッ!!

ボクを見ろぉぉぉ…ッ!!

という、アンカの雄叫びとともに、自作の錨をふりかざして突進してくるイフリ([アンカ])ート・アンカー。

 

しかし…

 

うるせぇッ★

見せるんだったら、テメェの巨乳(デカチチ)を見せやがれぇッ★

と、両肩の3連装ミサイルランチャーと、両足の5連装ロケットランチャーを発射するストロ([ミッツ])ングアレックス。

 

だが、しかし!!

 

何だとォォォ…ッ!?

 

イフリ([アンカ])ート・アンカーは、その場で回転しながら

錨でストロ([ミッツ])ングアレックスが撃ったミサイルとロケット弾を全て破壊

したのだ…!!

 

なら…これならどうだァァァ…ッ!?

と、両腕の90ミリガトリング砲を撃つストロ([ミッツ])ングアレックス。

 

さすがに銃弾は防げなかったようで、被弾するイフリ([アンカ])ート・アンカー。

 

とどめだァァァ…ッ!!

と、キャノン砲を水平射撃するストロ([ミッツ])ングアレックス。

 

キャノン砲の直撃をくらったイフリ([アンカ])ート・アンカーは、全身から火花を散らしながら吹き飛んだ。

 

 

こんなボクを見ないでぇぇぇ…ッ!!

という、アンカの絶叫とともに…

 

耐久値がゼロになったイフリ([アンカ])ート・アンカーは、爆発のエフェクトにつつまれたあと、自動的に退場ゲートへと向かっていった…。

 

 

『BATTLE ENDED.』

と、試合終了がアナウンスされると、観客席からは盛大な歓声が起こった―。

 

 

意気揚々と待機所(ベンチ)に戻ってきたヒロ、タツヤ、ミッツ。

 

胸のすくような完全勝利に、【ブルーノア】の待機所(ベンチ)は喜びにわきかえった。

 

まもなく

『続きまして、第2試合を行います。

出場する選手は、準備をお願いします。』

とアナウンスが流れた。

 

「シン君…。」

と、シンに声をかけるクレア。

 

「何だよ?」

と訊くシンに

 

「期待してるっさ…。」

と言うクレア。

 

「あぁ…。」

と答えるシン。

 

『撫子に刺された』とはいえ、力が覚醒したのかどうか、わからないのだが…。

 

 

「よぉ〜し☆

頼んだぞ、クレア、ショウ、シン!!」

とチュージに送り出されたクレア、ショウ、シンの3人が、バトルステージに向かった―。

 

 

一方、昨日同様、初戦でつまずいた【サメ軍】の待機所(ベンチ)は静まりかえっていた…。

 

「ま…まさか…

あんな連中(【ブルーノア】)に負けるなんて…。」

と、うなるフーカ。

 

「ごめん…。」

と謝るコーデリアに

 

「引っ込んでいなさい…ッ!!」

と言い放つフーカ…。

 

 

まもなく

『続きまして、第2試合を行います。

出場する選手は、準備をお願いします。』

とアナウンスが流れた。

 

「頼んだわよ、レベッカ!!」

と、レベッカに声をかけるフーカだったが

 

「言われるまでもない。

だが、勘違いするな。

私は、お前のために戦うのではない。」

と、フーカを一蹴するレベッカ。

 

「べ…べつにいいわ…★

とりあえず…

勝ってちょうだい…★」

と、顔を引きつらせるフーカ…。

 

「行くぞ、ベアトリス。」

 

「えぇ、姉さん。」

 

レベッカとベアトリスの姉妹、そして、セレストの3人が、バトルステージに向かった―。

 


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