陰陽大戦記 天ノ川の怪談   作:黒忍

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第1怪の弐「お化け達の洗礼と復讐の鬼 天の邪鬼」

 

 

 

【旧校舎 2階の廊下】

 

 

 

猫のカーヤと桃子の帽子を探す為、さつき達は2階廊下を進んでいた。

 

 

レオ「も、桃子さん、大丈夫ですよ。僕達が付いてますから!」

 

桃子「まぁ、勇敢ですね皆さん」

 

 

レオは震える声でそう言うが、桃子の方は余裕そうにそう答える。

 

 

桃子「あら?なにかそこに……」

 

レオ「えっ!どこ?」

 

桃子「廊下の曲がり角からこっちを……」

 

 

桃子に言われてさつき達も廊下の奥を見るが、まだ暗くてわからなかった。

 

 

レオ「そ、それってお化けですか?」

 

桃子「さぁ、私にもわかりません。でも私、霊感が強いみたいなんです。ほら、左に……」

 

 

そして曲がり角を曲がると、そこに一体の人型の何かが立っていた。

 

 

レオ「うわあああああぁぁぁ!!?」

 

ハジメ「うわあああああぁぁぁ!!?」

 

敬一郎「うわあああああぁぁぁ!!?」

 

さつき「きゃああああぁぁ!……あれ、二宮金次郎さんの銅像じゃない?」

 

桃子「まぁ、私の帽子を被っていますわ」

 

 

レオの悲鳴に連鎖してさつきと敬一郎も悲鳴を上げが、さつきがよく見ると、そこには桃子の帽子をかぶった二宮金次郎の銅像が立っていてた。

 

 

ハジメ「バカ野郎!お前がデカい声出すから、驚いちまっただろ!」

 

敬一郎「でもあの銅像、さっき外になかった?」

 

 

レオの悲鳴に驚いたハジメはレオの頭を叩くと、金次郎の像が被っていた帽子を取った。

 

 

帽子を取った瞬間、金次郎の頭が動き、閉じていた眼と口が開いた。

 

 

突如動き出した金次郎にさつき、敬一郎、レオは驚き悲鳴を上げるが……。

 

 

ハジメ「あ~すいません。帽子を持ってきてもらって……。あっ!あと猫を見ませんでしたか?あいつの飼い猫で黒い猫なんですけど?」

 

 

ハジメは申し訳なそさうに頭に手を当てて、金次郎に礼を言った後、金次郎にカーヤの事を聞くと……。

 

 

金次郎「……それならさっき1階で見たよ。猫は何か探しているようだったよ?」

 

ハジメ「そうですか、助かります」

 

桃子「ありがとうございます」

 

 

カーヤを見た場所を教えてくれた金次郎にハジメと桃子は丁寧に金次郎に礼を言うと、金次郎は本を閉じてその場から文字道理消えた。

 

 

その様子を、さつき、敬一郎、レオは唖然とした表情で見ていた。

 

 

ハジメ「ん?どうしたんだ?」

 

 

3人の様子にハジメが声をかけると、3人はハッ!と我に返り、ハジメと桃子に詰め寄った。

 

 

さつき「ちょ、ちょっと!あんた何でそんな平然してるの!銅像が動いたのよ!しゃべったのよ!」

 

レオ「そうです!動いたんです!僕の日々の研究は無駄ではなかったんです!?」

 

ハジメ「いやだって、金次郎さんの像だし、悪い気配しなかったから無害かな~っと思って……」

 

敬一郎「ハジメ兄ちゃんも桃子お姉ちゃんもすごい!」

 

桃子「ふふふっ、ありがとうね敬一郎君」

 

 

さつきは平然と金次郎と対話するハジメに驚き、レオは自身の研究が実った事に歓喜し、敬一郎は純粋にハジメと桃子に尊敬の眼差しで見ていた。

 

 

 


 

 

 

【旧校舎 1階の廊下】

 

 

 

そんな3人を何とか落ち着かせて、1階に降りて廊下を歩いていると、手洗い場の方から猫の鳴き声が聞こえた。

 

 

敬一郎「あっ!カーヤだ!」

 

カーヤ「ミャー!ミャー!」

 

さつき「どうしたの?おいでカーヤ」

 

 

手洗い場下のバケツの後ろに隠れるカーヤを見つけた。

 

 

敬一郎「あっ、犬だ!」

 

 

敬一郎が反対側を見ると、そこにカーヤに唸る犬を見つけた。

 

 

さつき「それで怖がっているんだ。こらっ犬!うちのカーヤが怯えてるじゃない!ちょっと!」

 

 

さつきが犬に文句を言うっと、犬はこちらを向くと顔が人間の男の顔になった。

 

 

犬→人面犬「るっせぇなー!犬犬って!」

 

さつき達「「「「うわああああぁぁっ!!?」」」

 

ハジメ「いや、体は犬だから普通間違えるだろ?」

 

人面犬「ふっ!」

 

 

驚いて下がるさつき達に対して、ハジメは人面犬にそうツッコミを入れると、人面犬は不機嫌そうにその場から消えた。

 

 

カーヤ「ミャー!」

 

さつき「あっ!カーヤ!」

 

桃子「追いかけましょう!」

 

レオ「まだ行くんですか~!?」

 

 

人面犬が消えた瞬間、カーヤはさらに奥に行ってしまい、さつき達は追いかけた。

 

 

 


 

 

 

【旧校舎 1階の女子トイレ】

 

 

カーヤを追いかけると、扉が少しあいた部屋があり、さつきが扉を開けるとそこは女子トイレの様だった。

 

 

さつき「トイレ?」

 

桃子「一応調べておきましょう」

 

さつき「……ん?」

 

 

さつき、桃子、敬一郎が女子トイレに入ると、さつきは入ろうとしないハジメとレオに気が付いた。

 

 

さつき「何で来ないの?」

 

ハジメ「いや、男子が女子トイレに入るとまずいだろ……」

 

レオ「如何にも出そうな雰囲気で……」

 

ハジメ「え?レオ、トイレか?多分隣が男子トイレだと思うぞ」

 

レオ「いや!そっちの出そうではないですよ!」

 

さつき「何言ってるの、訳わかんない!」

 

 

さつきはハジメとレオの背後に周ると、二人女子トイレに押し入れた。

 

 

レオ「いやだって、トイレのお化けと言ったら……」

 

ハジメ・桃子「「はーなこさーん」」

 

レオ「いやなんで呼んじゃうですか!それにハジメも!」

 

桃子「つい……」

 

ハジメ「……お約束?」

 

花子「は~~い~!」

 

 

桃子とハジメが呼ぶと、花子さんが返事が聞こえさつき達は驚くが、開いたトイレの中には誰もいなかった。

 

 

桃子「いませんね?」

 

さつき「でも、今は~あ~いって……」

 

ハジメ「……ん?」

 

 

桃子達がトイレを見ていると、その後ろでハジメの髪に何かか触れた感触を感じ、上を見ると……。

 

 

花子「……何して遊ぶ?」

 

レオ「うわあああぁぁぁっ!?」

 

ハジメ「お、おいレオ!」

 

 

そう聞くと同時に落ちて消えた花子に隣にいたレオが驚き、慌てて廊下に出た瞬間、廊下に激しいエンジン音ッと共に、特攻服を着た首なしライダー現れた。

 

 

レオ「うわああああぁぁ!?」

 

 

レオは辛うじてバイクを避けると、首なしライダーは廊下の壁をすり抜けて走り去った。

 

 

さつき「何今度は!」

 

ハジメ「首なしライダー!」

 

レオ「危険すぎます!早く逃げましょう!」

 

 

レオが恐怖のあまり桃子に抱き着くと、廊下の壁か消えて奥から右手に鎌、左手に鋏を持った脚の無いお化けが現れた。

 

 

ハジメ「あれは!」

 

レオ「テケテケです!人の脚を狙うお化けです!」

 

 

レオが説明すると、テケテケは血走った目をして、ハジメ達に向かってきた。

 

 

ハジメ「走れ!」

 

 

ハジメの言葉にさつき達は悲鳴を上げながら、逃げだした。

 

廊下を曲がった後、ハジメは廊下の左右に何かを貼り付けると、少し離れた場所で立ち止まった。

 

 

さつき「!ハジメ!?」

 

 

さつきの悲鳴に走っていた桃子達も立ち止まり、ハジメの方を見ると、曲がり角でテケテケが現れた瞬間……。

 

ハジメが廊下の左右に貼った陰陽太極図が描かれた赤いお札から、発動音と共に鬼門の文様と中央に【縛】の文字が浮かび上がり、縄になってテケテケに纏わるとテケテケの動きを封じた。

 

 

ハジメ「これでも、食らえ!」

 

 

ハジメは続けて、3枚の符をテケテケに投げると、お札から文様と共に【刃】の文字が浮かび上がり、光の刃になってテケテケを切り裂き、テケテケは消滅した。

 

 

さつき「な、何?今の?」

 

桃子「あら……」

 

レオ「は、ハジメ……。い、今のは?」

 

 

その光景を見ていたさつき達は唖然っとし、レオは震える手で眼鏡を持ってハジメに声をかけた。

 

 

ハジメ「ん、これか?昔、祖父ちゃんから貰ったお札で、扱い方もその時に教えてもらった。弱いお化けだったらこれで対処できるって」

 

 

ハジメはお札について説明し、周りを見渡すと昇降口まで戻ってきていた。

 

 

 


 

 

 

ハジメ「入口まで戻っちまったか……、じゃ探すのを再開……」

 

???「にっひひひひひひひっ!」

 

桃子「何!」

 

レオ「もう限界です~!」

 

敬一郎「うわーっ!」

 

さつき「……この視線……」

 

ハジメ「……上か!」

 

 

ハジメがカーヤ探しを再開しようと言おうっとした瞬間、何所からともなく人を馬鹿にするよう名笑い声が聞こえた。

 

お化け笑い声に、レオと敬一郎と悲鳴を上げ、ハジメと桃子は周囲を警戒し、さつきはお化けのの視線に見覚えがあるようだった。

 

そして、気配を探り当てたハジメが上を見てさつき達も上を見るとそこには……。

 

 

子鬼「うわっ!?にっひひひひひっ!」

 

 

ハジメ達の上には、赤く光る子鬼がいた。

 

 

さつき「何これ?」

 

ハジメ「子鬼だろ?」

 

桃子「さっきのよりずっと小さいですね……」

 

 

さつき達が子鬼を見てそう言い、レオは子鬼をカメラで撮ると、子鬼はさつきに近づいた。

 

 

子鬼「友達になろうよさつき、お母さんが居なくて寂しいんだろ?」

 

さつき「何よいきなり?」

 

 

子鬼はさつきに友達になろうと近づいて行った。

 

 

子鬼「友達になろうぜぇ」

 

さつき「嫌よ、何でお化けなんかと!」

 

子鬼「友達にならなかったひどい目に遭うぜぇ。にっひひひひひひっ!」

 

 

さつきが友達になるのを断り、小鬼はそう言って消えると、天井の照明が落ち、続けて下駄箱が倒れ、昇降口の扉のガラスが割れた。

 

 

敬一郎「怖いよ~~~!」

 

子鬼「にっひひひひひひっ!」

 

 

敬一郎が怖がると、さっきの子鬼が再び現れるが……。

 

 

レオ「あっ!さっきより大きくなってます!」

 

子鬼「友達になろうぜぇ~」

 

さつき「……来いって言うの?」

 

 

子鬼はハジメ達より少し大きくなり、指を使ってさつきに来いっと伝えると、さつきは子鬼に近づいた瞬間。

 

 

ハジメ「!さつき!」

 

さつき「え?きゃっ!?」

 

 

突如、ハジメの横の傘立てが倒れ、傘は操られたように鋭い先端をさつきに向けて飛んでいきた。

 

 

それに気が付いたハジメは、即座にお札を数枚投げると、お札から文様と共に【壁】の文字が浮かび、さつきの前に結界を張られ……。

 

 

結界に防がれて跳ね返った傘は、壁とかに突き刺さった。

 

 

敬一郎「お姉ちゃん!」

 

ハジメ「大丈夫か!?」

 

さつき「え、ええ……」

 

子鬼?「……にっひひひひひひっ!

 

 

ハジメ達がさつきに近ずくと、子鬼?は更に大きくなっていて、しかも徐々に大きさを増していた。

 

 

子鬼?「…ふん!誰が人間なんかと友達になるか!ましてやお前には、積年の恨みがある!

 

さつき「な、何よそれ!」

 

桃子「どんどん大きくなるわ!」

 

レオ「こいつは僕達が怖がれば怖がるほど大きくなるのかも!」

 

敬一郎「怖いよ!怖いよ~!」

 

さつき「敬一郎!怖がっちゃダメ!」

 

 

そして、子鬼がある程度大きくなると、さつき達に向かって文字道理の鬼の形相をして咆えかかった。

 

子鬼→鬼「ウアアアアァァァッ!!!

 

ハジメ「逃げろ!!!」

 

 

鬼の咆哮と共にハジメがそう言うっと、さつき達は悲鳴を上げて逃げ出し、鬼との恐怖の鬼ごっこが始まった。

 

 

 

つづく

 

 

 







次回予告



???「怖がれは怖がるほどに大きくなっていく鬼に襲われたハジメ達……」

???「皆を逃がす為、札を使って時間を稼ごうとするハジメに、鬼の猛攻が襲い掛かる」

???「そしてさつき達が校長室で見つけた物は……」



次回 第1怪の参「母の日記と降神!黒鉄のフジ!」



???「印を切れ、それが我らの力だ!」



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