ウマ娘がTRPGをするようです   作:泥狼俯瞰

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本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『新クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。
・リバースハンドアウトによる特殊PCの作製があります

アンケートへの回答ありがとうございます。ついでに評価もしていただけると嬉しいです。


クトゥルフ3(予測)

 席に座り料理が運ばれてくるのを待つ姿は人間と何一つ変わらない。だが、それは外側だけであり、内側が人とは異なり、そんな生物が人に紛れて生活をしていることに気づいてしまった矢野(やの)はSANチェック0/1です。

 

 《SAN》→成功

 

 また、現実世界に実体を持たない幽霊の存在を知覚してしまったこと。その幽霊が人間にとり憑いていることがわかってしまった矢野はSANチェック0/1です。

 

 《SAN》→成功

 

 SAN値減少はなしだよ。

 質問が二つあるんだけど聞いていい?

 なんでしょうか。

 一つ目は他の人たちは幽霊にとり憑かれていたり、身体が改造されてたりすることに自覚症状がある?同様に、他の人がそんな状態だっていうことには気づいている?

 それは秘匿情報にあたるからPLが自分で何か話さないかぎりはKPから言えることはないかな。探りを入れたいならPCとしてやり取りをおこなってくれ。

 二つ目は幽霊ってどんなの?

 幽霊は人型をしていて身長が矢野よりも5cmくらい高いが体型的に女性のように見える。

 ふん。ふん。ふーん。

 

 何かに気づいたことを顔に出さないで夕食を注文します。

 奥の厨房から初老の男性がお盆に料理を乗せて持って出てくる。

「外人さん。じゃんじゃん食べて下さいね」

 金髪の偉丈夫の元に天丼と豚汁が置かれる。

「Oh~。It's GOOD!」

 ……。

「お客様の分もすぐに用意しますね」

 そう言ってあなたたちの方を見ると

司波(しば)のところの(すすむ)君じゃないか大きゅうなったなぁ。いつ帰って来てん」

 と青年に話しかけた。

「お久しぶりです。川瀬さん。今日の昼頃に帰ってきました」

「ほうか。ほうか。そげで、なしてここさ?」

「父に、村を出てったやつが何しに戻ってきた。さっさと帰れ。って言われてしまって。なので今日はここに泊まって明日帰ろうと思います」

 司波が困ったように頭をかく。

「そげか。じゃあ、進君の分も持ってくるけん。ちょっと待ちぃ」

「はい。ありがとうございます」

 司波は席に座り、初老の男性は厨房に戻っていった。

 一度村を出た人間を追い出そうとするあたり、排他的な村なのかとも思ったけど……こうして民宿があったり進君を助けようとしてたりするあたり違うみたいなのかな。

 司波の元に金髪の偉丈夫が近づいてくる。

「Hey, boy. My name is Gold Man. Nice to meet you. What is your name?」

「へ?あー。My name is Susumu Shiba. Nice to meet too.」

「Are you from Hutikusa village?」

「Yes.」

「Could you show me around Hutikua village?」

 司波がゴールドマン?にこの村を案内してくれないかと頼まれているようで、青年はそれに対してどう答えるか困っているようだ。

 というか、ゴールドシップさんその外人ロールプレイ続けるの?ゴールドシップさんのPCって外人じゃないよね。

「その人。日本語わかると思いますよ」

 ゴールドマンのイタズラ?を指摘し、青年に助け舟を出す。

「えっ?」

「ハイ。クニデベンキョウシタノデ、スコシワカリマス」

 ゴールドマンは笑いながら言った。

「そうなんですか。それなら、明日の夕方に帰るつもりなので、昼間でいいなら案内しますよ。とは言ってもあんまり見るものもないですけど」

「イインデスカ!Thank you.アリガトウゴザイマス!ヨケレバソッチノアイドルガールモドウデスカ?」

 ゴールドマンが天丼を食べ終えて残りのお味噌汁を飲んでいた福路(ふくじ)絵美(えみ)に話しかけた。

「ドゥワハ!?わ、わたしですか?」

「ソウデス。Youノコトデスアイドルガール」

「ええっと、この辺のパワースポットとかご存知です?知ってたら案内して欲しいなぁ。なんて」

 こんな田舎では自分がアイドルだとバレるとは思っていなかったせいか苦笑いしている。

「パワースポットですか……それなら、緑上神社ですかね」

 目の前にいる相手が動画の再生数も多く、テレビにも出るようなアイドルだというのに対応があまりに普通だ。気づいてない?いや、福路は特に変装もしてないのでそれはない。

 なら、気づいてないのではなく知らないということか。……村を出て都会で学生をやってるのに知らない?

「神社ですか。どんなご利益があるんです?」

 司波は昔聞いたことを思い出そうとするように額に手を当てて

「確か、縁結びと芸事……だったと思います」

 縁結びと芸事?その両方を司る神はいただろうか。記憶をあさろうとして

「芸事ですか。それは参拝しておきたいですね!そちらのお姉さんも行きますよね」

 福路さんに話しかけられる。

「ええ。神社に用事がありましたしご一緒していいならぜひ。それと福路絵美さん。ファンです。サイン貰っていいですか?」

「!!やっぱりバレてます?」

「はい。そっちのゴールドマンさんもアイドルガールと呼んでましたしバレてると思います」

「あれ、でも司波さんは一般の観光客みたいに扱って……もしかして気を使ってもらいました?」

「福路さんのことは美人だと思ってましたけど、アイドルなんですね」

「テレビにも出てて有名になったと思ってたんですけど。知らない人が……。ちょっと調子に乗ってたみたいです」

「ああ。福路さんは別に悪くないですよ。俺がそういう歌番組とか見ないだけなんで」

 司波が申し訳なさそうに言う。

 歌番組を見ない。芸事の神。とり憑いた幽霊。はやく帰らせようとする父親。まだ全ての情報が出きったわけじゃないけど……。

 うん。事件の中心はわかっちゃった。

 そうこう話しているうちに矢野と司波の分の天丼と豚汁が運ばれてきた。

「どうぞ召し上がれ」

「「いただきます」」

 

 全員の連絡先を交換して一旦分かれます。

 

 

 

 

 

 

 

お蔵入り集の中で見たいシステムはありましたか。

  • ダブルクロス
  • クトゥルフ神話
  • Fate/Table night
  • 怪談白物語
  • ないからオススメ教える
  • せっかくだから私が書くよ

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