ホロライブ・オルタナティブ『幻想ヤマト勇忌譚』 作:ゴ・ドグザ・ゲバ
私生活の方で追われていたのでしばらくかけなかったのですがこれより活動を再開させていただきます!
今回は戦闘パートです!ではどうぞ!
フブキside
「アヤカシ…やっぱりいましたか…」
視線の先にいた禍々しい力をよく見ると其処には元々から原型がないかのように変形している怪物が其処にいた。
「今回は宿主がいますね…厄介な…」
アヤカシには主に発生源が二種類ある。1つ目は大地の地脈が不安定になった時。もう一つは。
「人間の負の感情が肥大化した時…今回はそれがトリガーとなったようですね」
前者の場合、アヤカシを消し去るだけで済むのでそれが一番被害が少ないのだが、後者の場合宿主に深くつながっていた場合、無理に引き剥がそうとすると死んでしまう可能性があるのだ。
「さて、どうしたものですかね」
「主様!」
「どうしましたスコちゃん?」
突然、スコちゃんから声をかけられた。
「それについてなんですけど、ご提案があります」
「それはホントですか!?」
それは願ったり叶ったりだ。いつになく真剣な顔をしているから余程自信がある案なのだろう。
「それなんですけど、アヤカシと宿主の繋がりの間に霊力を込めて関係を断ち切るのはどうでしょうか。イメージとしてはアヤカシだけを切り取る形で切り離せればアヤカシだけ外に出せるはずです!」
「いいアイデアですねそれ!出来しましたスコちゃん!」
たしかにそれなら通用する!アヤカシも元の体は霊力の塊に破壊衝動が宿っただけのもの。霊力の塊だけを私の霊力で弾き飛ばせばどうにかなるはず。
「よし!なら早速やりま「あっ!でもちょっとまってください!」な、 なんですか!?」
「この作戦のためには対象が動いてないことが前提条件です。それをどうやって補う気ですか!」
「あ。完全に考えてなかった…」
その事がすっかり頭から抜け落ちてた。じゃあどうしようか。
「そのことなら私に考えがあります」
「え!?なにか考えついたの!」
「はい。ていうかこれしか確実な方法がありません。いいですか、一度しかいいませんからね。私が今から気配を消してあいつの近くに忍び寄ります。其処から私があいつを拘束したら、其の隙をついてフブキ様があいつと宿主を切り離してください」
「え!?でもその間に抵抗でもされたらスコちゃんのほうが危険じゃん!もっと他にいい方法があるよ!一緒に考えましょ「これしか方法が思いつかないから言ってるんです!」っ!」
そう反対するとスコちゃんが叫んだ。突然のことだからすごいびっくりした。
「でも…」
「でもじゃないです!実際これしか奴を安全に切り離す方法がないんですから!」
だとしても危険だ。仮に拘束に成功したとしても相手の力が現状じゃ未知数だ。拘束を力任せに破られたりでもしたら零距離からの攻撃が待っているだろう。
「それでもやるんですか?」
「はい!私も覚悟はできています!それに現状主様のほうが霊力の扱いは上ですので!」
スコちゃんはいつになく決意に満ちた顔でそう言った。ならば私もそれに答えなくてはいけない。
「わかりました。では行きますよ!」
「はい!」
こうしてわたしたちの人質救出作戦は幕を上げた
sideout
すこんぶside
「さて‥ああはいったものどうやって動きを止めましょうか…」
ただ力の弱い相手に対しては羽交い締めするだけでいいものだが今回ばかりはそうはいかない。なんせ今回は異例中の異例。人にアヤカシがついているせいでパワーが普通の状態よりも数倍に跳ね上がっているし、スピードも大幅に上昇している。生半可な攻撃では避けられて反撃をもらうだけでも再起不能になってしまうだろう。今回はより一層注意して取り掛からなくては。
「さて、今あいつはどこにいるんですかね。探しますか~、結界式『陰陽挺身査』」
この陰陽挺身査は自身の霊力を地脈に流し込み、相手の霊力の反応を探ることができる探知式の結界術だ。
「さ~て、引っかかりますかね」
…
……!引っかかった!やつは今どこにいるんだ?…自分のすぐ前方あたりにいるのか。よし、このまま作戦決行だ!でも、その前に主様と連絡を取らなくては。
「
よしこれで向こうと連絡がとれるようになったはず。
「(もしもし、主様?聞こえますか?)」
「(この声、スコちゃんですか?どうかしましたか?)」
よかった。ちゃんと無事につながったようだ。
「(さっき、索敵を行いまして無事目標を見つけました)」
「(ホントですか!出来しました!では、このまま作戦決行でいいんですね?)」
「(はい。目標がこちらに気づく前にやるのが得策かと。タイミングはそちらに任せますので、合図をお願いします)」
「(わかりました。では、ゴーといった瞬間に飛び出して敵を拘束してください。行きますよ!3…2…1…ゴー!)」
今!そうして体を物陰から出し、目標に向かって武器を振る!
「
そうして刀を霊力によって鞭に変換し振るうと、鞭は生きているかのように敵の体に巻き付き、その体が動けないように雁字搦めにしてしまった。
「今です!主さmって!おっとっと!」
合図を出そうとした瞬間、急に鞭を引っ張る力が強くなった。相手が鞭を解こうと必死になっているらしい、その身から繰り出される尋常じゃない力に振り回されそうになるも、必死に堪える。
「うぎぎぎぎぎぃ!主様ァ!早くぅ!このままではいつまでも持ちませんぅ!」
これはまずい!まさかココまで強化されていたとは!?
sideout
フブキside
「スコちゃん!?」
まずい!あそこまで強化されているなんて。完全に自分の計算ミスだ。とりあえずスコちゃんが抑えてくれている間に終わらせなくては。
「スコちゃーん!あと何分持ちますかぁ!」
「持ってぇ!あとぉ!五・六分ですぅ!早くしてくださぁい!」
「分かりました!もう少しの辛抱ですからもう少しだけ持ちこたえてください!」
そのまま耐えてもらうようにしてもらいつつ私も目標の方まで向かう。少し全力で走ればついたのだがココからが問題だ。どうやって体内のアヤカシを取り除くかに関してだが、これを使うことにした。
「
そう。自分の霊力を起爆剤として体に衝撃を与えて、その爆発で中から出ていってもらう作戦だ!
「ちょっと待ってくださいよ!?そんな事したら体にどれだけの負担が出るか!?」
アーアーナニも聞こえなーい。
「大丈夫です!手加減はしますからねー!行きますよー!
ゴンッ!
といった、鈍い音が空気中に響いたとともに、体の中から黒いナニかが勢いよく飛び出してきた。
「出たぁ!」
成功した!その物体はべチャリと嫌な音を立てながら地面に落ちた。そして落ちたあと一切反応をしなかった。恐らく、供給元を立たれたので動けなくなり死んだのだろう。これで心配することはない。
「主様!」
向こうからスコちゃんが近寄ってくる。彼女も無事に済んだようだ。でもナニか顔色が悪い。何かあったのだろうか。
「どうしたんですかスコちゃん?もう終わりましたし、その人だけ送り届けて帰りましょう!」
「違います!主様!?避けてください!」
避けて?何を言っているのだろうか?そう思っていた瞬間、嫌な予感がした。ベッタリと張り付く嫌な感触が…。急いで宿主を持ってその場を退くと、次の瞬間…
ダァンッ!
というでかい音と共にさっきまでいた地面が跡形もなく砕け散った。突然のことで一瞬思考を放棄しかけたが、すぐに現実に引き戻された。
「なっ!なんですかこれ!?」
慌ててそこから飛び去り、スコちゃんのとこまで跳躍する。
「大丈夫ですか!?主様!」
「ええ!なんとか…。しかし…あれは何なんですか…」
今自分の目の前に広がる光景は正直信じたくなかった。
「さっきまで活動を停止していったはずなのに…どうして…」
そう、確実に息の根は止まっていたはず…。そのはずだ。霊力の反応もなかったはずなのだ。だけどなぜか…。そこにさっきまでのアヤカシが全開状態で、しかも前よりもさらに強化されて復活しているではないか!
「なんでかはわかりません。私も正直見たことがないので確証はありませんが…恐らくは…地脈のエネルギーと自分の体の中にあった残りの霊力をそのまま融合、増幅させた結果ああなったのだと思います。現に、私の方で解析術を掛けてみましたが霊力の総量が前よりも上がっているんです。恐らくは地脈にダイレクトに干渉したことによって自らの身体に大地の生命力を宿した状態になっています。これがずっと続いてしまうと…」
「…続いてしまうと…?」
嫌な予感がする…。
「このままだと誰も手を付けられない最悪のアヤカシの誕生ですね…。あの膨大な霊力ですから普通の人間ですらまともに近づけないのに、あのまま増え続けるといずれ私達でも止められなくなります…」
最悪だ。なんであそこでもっと近づいて確認しなかったのか。さっきまでの自分を叱りたいぐらいだ。でも未だなにか対処法はあるはずだ。
「でも未だ対処法はあるはずです!何かありませんか?」
「まぁ、ないこともないのですが…。これは賭けです。それでも…やりますか?」
「やります!なりふりかまっていられません!」
今は猫の手でも借りたい状態なのだ。これにすがらずにはいられない!
「分かりました。その方法なのですが、これ以上強くなる前にあいつを消滅させることです!」
「消滅…ですか?」
「そうです。現時点であいつは霊力は増えていますが、前の体よりも大きな霊力ですからうまくコントロールできていません、そこを叩けばかなりの博打ですが、倒せるかと。」
「確かに。今のあいつはまだ動いてませんしね。」
復活したあいつは復活したままあそこから微動だにしていない。全ては今の霊力に体を慣らすことだったのか。
「じゃあ、そうと決まれば動きましょう!スコちゃん、その人は安全なとこに転送できますか。」
「もうし終わりました。いつでも作戦決行できます!」
流石に仕事が早い。
「では行きましょうか!最後の大仕事に!」
「はい!行きましょう!」
これがホントの最終決戦だ。とりあえず自分は反対側にすぐさま移動。スコちゃんはそのまま待機する。挟み撃ちの感じで同時に技を放つ。そのぶつかりあった霊力の爆発力で倒すことにした。
「スコちゃん!準備できましたか!」
「はい!こちらはいつでもいけます!」
「分かりました!では行きますよ…。よーい…スタート!」
『
「狐貫通槍《コーン・ホルドスピアー》!」
「狐釘銃《コーン・ボルト・ライフル》!」
「必殺ぅ!
「失せなさぁい!
双方から放たれた技が間の敵に向かって発射された。その光の奔流は敵にぶつかり次の瞬間!
ドガアァァァァン!
という爆音とともに中心で爆発が起きた。その爆風で吹き飛ばされそうになるも、必死に地面に足をつけつつ目を爆心地の方へと向ける。
「やった…のかな…?」
嫌、やってなくてはおかしい。この地に被害が出ないかつ、やつを倒せるぐらいの全力で放ったはずだ。これで倒せてなきゃおかしいの…だ…。
「なんで…なんで…まだ…立っていられるの…」
きっとこれは悪夢に違いない、そうだ。きっとそうなんだ。じゃなければおかしい、そうしなければ煙の中から出てきた…
何一つ傷すらついてないあいつを説明するというのだ…
「なんで…確かに感触はあったというのに…」
その時ふと気づいた。周りに自分たちのとはまた違う霊力が大気中を漂っているということに。そしてそこから察してしまった‥
「まさか…この土壇場で‥適応してしまったというのですか‥」
最悪だ。本当に最悪だ。間に合わなかったのだ。やつはその中にある膨大な霊力を、防御に変換したことによりさっきの攻撃から消滅を免れたのだ。しかも、今も再生しておりこっちを見ている。
「どうすれば…どうすればこの窮地を脱出できるのですかね…ほぼ詰みですが…」
「主様!大丈夫ですか!」
「スコちゃん…」
良かった。どうやらあっちも無事だったようだ。しかし、ココからどうすれば。そう考えていた瞬間、敵が何かをチャージし始めた。まずい!こっちに向かってくる!
「スコちゃん!?こっちに来てはいけません!逃げてぇ!」
「そういうわけにもいきません!死ぬときは一緒ですし、なんとかします!」
やばい!このままじゃスコちゃんが!
「誰かぁ…!誰か助けてぇ!」
この瞬間、私達二人は身を寄せ合い死を覚悟した。感情がぐるぐるしていた不思議な感じだった、次の瞬間だった。
挿入歌<Brave heart》
「ウチのぉ!友達にぃ‼手ぇ出すんじゃぁ!ないよぉ!最大火力ぅ!
目の前のアヤカシが目にも見えない速度で吹っ飛んでいったのはわかったが誰が吹き飛ばしたまでは頭の理解が追いつかなかったがすぐに理解した。目の前にいる獣人の少女が誰なのかも。
『ミオ(様)!』
「ごめんね!少し遅れて!大丈夫?」
「大丈夫じゃありませんよぉ!ミオがいなかったおかげで、大変でしたからね!」
「主様!せっかく助けていただいたのにそれはないでしょう!すみません、ミオ様。お手数おかけしました。」
「いいよいいよ!お互い様だし!それにしてもあいつなんなの?やけに普通のアヤカシよりも禍々しいけど?」
「それについては後で説明しますから、今はあいつを何とかするのが先決かと」
「そうですね。今はあいつをどうにかしないといけない!ミオ、いける?」
「うん!うちはいけるよ!」
「じゃあ!久しぶりにコンビ復活と行きましょうか!」
「うん!」
「ちょっと!私のこと忘れないでくださいね!」
あ。
「完全に忘れてました!ごめんなさい!」
「確かにうちも忘れてた!ごめんね!」
「なんでですかー!」
まあ、それはそれとして。
「そんな事しているうちに、相手さんチャージしてたみたいですねぇ!来ますよー!」
「私に任せてください!結界術!守備結界・剛!」
スコちゃんにより結界が展開され、敵の光線が完全に止められた。そしてその光線のせいか敵の動きが若干鈍くなっている!いまだ!
「ミオちゃん!行きますよ!」
「わかってるよー!最大火力!
「
各々技を出していくが、どれも決定打に繋がらない。
「あーもう!まどっろこしいですねぇ!スコちゃん!」
「分かりました!付与《エンチャント》!
「ナイスです!ミオちゃん!」
「分かったー!
スコちゃんに鞭で捕まえてもらって、最後にミオに守護霊をまとったパンチで乱打してもらう!これでは流石に堪えただろう!
見てみると流石に堪えたのか膝をついている。ココでダメ押ししたら行ける!
「ミオちゃん!スコちゃん!『あれ』!やりますよ!」
『分か(った!)りました!)』
三人一斉に集まり、最後の準備に入る。
『月花の下で数えるは…坂を降りた幻想への道!
何度であろうとも咲くは空想と現実の狭間…烈火の如く咲く紅蓮の彼岸花!
妖艶なる桜に咲くは、神々に愛された大地の結晶
宇宙に浮かぶは、神々の化身たる光の結晶
此処は神々が愛し、愛された忘れられた者たちの最後の
今こそ、ココに最後の神々の名を。ここに最後の伝承は継承された』
『幻演ザクラ鳳仙吹雪世界!』
その詠唱が終わったあと、辺り一帯は激しい光に包まれた。そして光が収まったと同時に、辺りには桜が咲いておりアヤカシの姿もなかった。ようやく…
『終わったー!』
「なんとか終わりましたねー」
「ホントですよ。もうこんな仕事はしたくないですね」
「うちも~!もう体内の霊力全部すっからかんだよ~!疲れた~!」
「まぁ!でもこれにて一件落着ですね!」
これにてココ最近での役目は終了したかのように思えた。少なくとも、私達には…。
sideout
???side
「ふむ。これぐらいが限度といったところでしょうかね」
欲を言えばもっとサンプルがほしいところではありますが。
「おい!もう帰るぞ。人間!」
「はいはい。わかりましたよ」
まぁ、腹をすかせている駒がいることですしもう帰るとしましょうかね。しかし、これで計画の最終段階に移行できます。これをすれば、あの忌々しいやつも…
「フフフ、そう思ってくると緊張してきますよ‥。成功するのにね。」
待っていなさい。神の使い、それと…。
「”No,0 prototype 神崎聖華”!」
フフフフ、ハッハハハハハハハハハハハ!
side out
ということで、今回はココまでです!
最後の人やすこんぶの本当の名前が垣間見えましたね!?
ココからどのように発展していくのか、計画とはなんのことなのか!
こうご期待ください!
では、おつこんでしたー!
この先の日常ルートに関して
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フブキルートにする
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ミオルートにする
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どっちもとれやオルぁ!
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個人ルート