家庭教師ヒットマンREBORN-ウルトラロマンンティック-   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)2 白銀御行は紹介する

 

 

 

 

 

 

リボーンのせいで入学初日から変な目で見られるようになってしまったツナ。

 

(結局、誰とも話せなかった……)

 

 時は流れて放課後。なんとか1日が終わった。しかし朝と何も状況が変わっておらずツナは誰とも話すことができず椅子に座って頭を抱えてしまっていた。

 

(マジで最悪だ……これからどうしよう……)

 

 朝の一件が噂でひろまりツナはクラスの生徒だけでなく他のクラスの生徒からも変な目で見られてしまっていた。ツナはお先真っ暗な状態であった。

 

「だ、大丈夫か?」

 

「え?」

 

 そんな中、ツナに話しかける人物がいた。ツナは視線を上に向ける。そこには心配そうな表情でツナのことを見守る白銀がいた。

 

「沢田でよかったよな? 俺は白銀御行。この学校の生徒会長をやってる」

 

「せ、生徒会長!?」

 

 白銀はツナに自己紹介すると同時に自身が生徒会長であるということを明かす。白銀が生徒会長だということを知ってツナは驚きの声を上げる。

 

「いや……なんか上手く馴染めてなさそうだったからな……放っておけなくてな……」

 

「あ、ありがとう……」

 

「せっかくだ。まだこの学校こともわからないと思うから俺が校内を案内してやるよ」

 

「え……でも……」

 

「困っている生徒を助けるのは生徒会として当然のことだ。それに助けるといっても校内を案内するだけ。これくらい朝飯前だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白銀の案内の元、ツナは白銀と共に校内を回る。

 

「本当に広いねこの学校」

 

「まぁな。俺も入学当初はよく迷ったものだ」

 

「入学当初って……もしかして御行って外部受験?」

 

 外部受験。幼等部からエスカレート式で上がって来た者たちとは違い、他校の中学から秀知院に受験した者のことである。

 

「ああ。そうだ。沢田と違って途中で転校して来た訳じゃないけどな」

 

 同じ外部受験でも白銀は入試を受けて入試し1年の入学式から秀知院にいる。一方でツナは2年から秀知院に編入している。

 

「俺も最初は大変だったよ。知ってる奴は誰にもいねぇし混院って言われて差別されたり」

 

「こんいん?」

 

「昔から秀知院にいる奴らのことを純院。俺たちみたいな外部の生徒を混院って呼ばれるんだ」

 

「成る程……」

 

 差別という単語を聞いてツナは嫌な気持ちになる。中学時代、勉強も運動も何もできずダメツナと呼ばれていたツナにとって気持ちのいいものではなかった。

 

「心配すんな。全員が全員、そんな風に見てる訳じゃない。それに俺もお前も同じクラスで外部入学だ。これから仲良くしようぜ」

 

「うん」

 

 ツナの心情を察したのか白銀はツナを元気付ける為にそう言った。白銀の言葉を聞いてツナは安堵する。

 この後もツナは白銀と共に学校内の回っていく。

 

「ここが生徒会室だ。誰でも自由に入れるようになってるから好きな時に来てくれて構わない」

 

「好きな時に入っていいの?」

 

「ああ。元々、先代の生徒会長が生徒の逃げ場としての機能をもたせる為に自由に入れるようにしててな。俺もそのルールを引き継いだんだ」

 

「へー。そうなんだ」

 

「せっかくだ。中に入らないか? 生徒会のメンバーを紹介したいんだ。無理にとは言わないが」

 

「いいよ別に。特に用事もないから」

 

 白銀はツナが今後、生徒会室に来ることがあった時の際に他の生徒会メンバーしかいない場合のことを想定してツナに提案する。ツナは了承し2人は生徒会室の中へと入室する。

 

「あ。やっと来ましたよ」

 

「珍しいですね。会長が遅れて来るなんて」

 

 生徒会室に入ると藤原と赤い瞳に長い髪を後ろで束ねている黒髪の少女がいた。

 黒髪の少女の名は四宮かぐや。秀知院学園の生徒会副会長にして総資産200兆円、日本の経済界を牛耳る四大財閥の一角、四宮グループの令嬢でもある。

 

「ちょっ転校生を案内しててな」

 

「あー! 沢田君だ!」

 

「藤原さん。人に指を指すのはマナー違反ですよ」

 

 藤原は驚きの声を上げながらツナに向かって人差し指を向けた。かぐやは冷静な態度で藤原の言動を注意する。

 

「初めまして。私、秀知院学園で生徒会副会長をしています四宮かぐやと申します。以後、お見知りおきを」

 

「さ、沢田綱吉です。よろしくお願いします」

 

 かぐやは自己紹介をした後、軽くお辞儀をする。ツナはかぐやの洗練された所作を見て動揺したのか動揺しながら自己紹介する。

 

「ふ、藤原千花です。せ、生徒会の書記をやってます……」

 

 ツナと同じクラスである藤原は朝の一部始終を目撃している為、動揺しながら自己紹介する。

 

「藤原。そこまで動揺しなくても大丈夫だぞ。沢田はいい奴だぞ」

 

「良い悪い以前の問題ですよ! 転校生初日にいきなりあんなアクションを起こす人に話しかける勇気なんてありませんよ!」

 

(やっぱりそうなってるのか……)

 

 藤原の言葉を聞いてツナは自分の予想が当たっていtsということを確信する。

 まさか赤ん坊(リボーン)がツナのことを蹴り飛ばせるだけの力があると思う者がいる訳ない為、自作自演で吹き飛んだということになっているのである。

 

「というかそもそも何で幼等部の子が秀知院(ウチ)にいたんでしょう?」

 

「幼等部?」

 

「はい。どういう訳か知りませんが沢田君がアクションを起こした時になぜかウチのクラスに幼等部の子がいたんです。いつの間にかいなくなっちゃったんですけど」

 

「何かの見間違いではないのですか?」

 

「見間違いじゃないですよ。私以外の人も見てましたから」

 

「というか沢田。お前、あの子供と普通に会話してたよな。知り合いか」

 

「い、いや……」

 

 白銀はツナはあの謎の赤ん坊について何かを知っているのではないかと思い、ツナに尋ねた。ツナは白銀に答えることができなかった。

 

(言える訳ねー! リボーンが家庭教師(かてきょー)で殺し屋だって!)

 

 勿論、リボーンの正体(こと)を知っているツナであったが本当のことを言えば変な空気に自明の理である為、どう答えればいいのかわからないでいた。

 その時だった

 

「何を迷ってやがんだダメツナ。何も難しいことを聞かれちゃいねぇだろうが。そんな調子じゃこの学校で孤立しちまうだろうが」

 

「「「?」」」

 

(ま、まさか……!?)

 

 どこからとなく知らない声が生徒会室に響き渡る。白銀たちは謎の声を聞いて周囲を見渡すが声の主を見つけることは叶わなかった。しかしツナだけはこの声の持ち主を嫌という程、知っていた。

 すると生徒会室の壁の一部が扉のように開いた。そこには小さな部屋ができていた。そして部屋に置いてある椅子に座ってコーヒーを飲んでいるリボーンがいた。

 

「ちゃおっす」

 

「リボーン!!」

 

 

 

 

 




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ツナと誰が結ばれて欲しい?

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  • 小野寺麗
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