竜大戦の貢献者、ヒロアカ世界で漫遊す   作:王道の展開にニチャつく者

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中2:熱波は相対し次なる標的へ

戦闘訓練が始まってはや10分、予定通りに鉄哲を落とす事は出来た。

そしてその後の算段として鉄哲をコッチのオリに収容する手筈だ。

問題なのは今キンケイが手を離せないのか念話を無視してる事だが…

 

 

「さて轟『言わなくていい』そうか…では構えろ。」

 

鉄哲というポイントを掛けた二人が血気を露わにする。

 

始めは空中での動きに一日の長がある大神優勢だったが、次第に轟は

飛行・浮遊に慣れ始め噴射の出力も安定しだし、速度こそあまり無いが

自由に空を飛び大神を追従する。

 

特に降下スピードは目を見張るものがありなんと自身に氷を生やし

体積を無理やり増やす事で落下速度を上げるという暴挙を征して見せる。

 

 

 

「(あの纏った氷ただ重くなる為だけじゃねぇな…体温上昇を防ぐ役割もあるか)ムゥ…

後ろへの軽撃手段もかねているな?」

 

「バレた所で辞めねぇぞ?」

 

「それはソレで良い。」

 

 

空中で互いに火炎放射をしあい牽制しつつスキを見て肉弾戦へ持ち込む大神と

ソレを前提に距離を取る動きをそこはかとなく差し込む轟。千日手という訳でもないが

横着状態になりつつはあった。

 

ただここに一つ前提条件を加えるならば大神はまるで本気を出していないという事。

大神からすれば適当に雨を降らせて轟の炎を封じ、電気による身体強化と感電のダブルパンチで

氷の膜ごとぶち抜けばいいだけだ。だがそれをしないのが大神クオリティ。

どこまでも楽しむ事を踏まえる戯けである。

 

 

そんな最中

 

「一手、ターニングポイントとしよう。」

 

 

「(何する…気…)まじか!」

 

轟の頭上にいる大神が右手を天に掲げると炎が灯りやがて火は火球となる。

火球を作って放つまでは今までの鳳仙花弾とまるで同じ。だがソレとは明確に違う点がある。

 

 

「(デケェ!)ッ!この辺全部焼き飛ばす気か!?」

 

「しかり。この火球が落ちる周囲には誰もおらんのでな、強いて言えば尾白や回原が近いが

まぁ死にはせんとも。」

 

 

「前から思ってたが、死ななきゃ安いとか思ってるだろ?」

 

「リカバリーガールがいるのだ、事実安いであろう?」

 

 

規格外のサイズ、半径5mの巨大火球が大神の指先に乗っている。ほんの一瞬であれば

太陽に見紛う熱波の塊が今、轟を襲う。

 

 

「【炎災】業炎流星弾。」

 

「(最速最大火力でドンピシャ決めるしかねぇ!!)やってやる!やるしかねぇんだ!」

 

 

大神の指から離れた業火球が着々と轟に迫る。周囲を余波で溶かしながら迫るソレに

流石の轟も目を細めるがその眼からは諦めのアの字も感じられない。

 

「(大神と俺の距離が均等になった時だ………まだ……まだだ。)ック!!」

 

瞬き二つ、その幾ばくも無い刹那にこそ道は開く。轟は一歩前へ踏み出し、あろうことか

【右手】を構えた。

 

 

「…(あと少し)赫灼!!(今だ!!」

 

 

 

 

 

 

切っ掛けは以前大神が轟に手ほどきをしていた時の事。

 

「エンデヴァーの言う赫灼、アレが溜めて放つ行為そのものを差す言葉ならばだが、

貴様の右でも理論上可能なのではないか?まぁ絵空事かもしれんがな。」

 

 

 

休憩中に大神がボソっと呟いたソレが轟の頭にはずっと残っていた。それ以降

赫灼との同時並行で轟はそのぼやきを解決するべくそれなりの時間を要した。

エンデヴァーいわく熱は籠るものだ、そして籠るからこそ溜められる。

そして熱とは端的に言えば温度である。温度は溜め込む事が可能という理論が今

 

「【藍】!!!」

 

裏返る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

火球が空に輝いた頃

 

「ふぃ~~あぶねぇあぶねぇ、子供のクセして思いの外できんじゃねぇか天晴れだぜ?」

 

「うぅ…(クソ!)」

 

あぶねぇなどと言いながら危なげなく尾白を説き伏せたシルバードは足で尾白を踏み抑える。

 

「さて…次のオーダーはっと…(そういやさっき話かけられてた気ぃすんなぁ?)」

 

ポケットから一枚の紙を取り出したシルバードはひぃふぅみぃと指を動かす。

 

「ここまで予定通り、なんて…そんな筈…」

 

「ん?あぁコレか?細かいトコは随時アドリブって事になってるが大筋は変わんねぇな。

お前をアイツが抑える間に骨抜って奴を落としてオリに入れる。入れ終わったら

お前を俺が抑えて次の標的を探すって感じだ。」

 

 

「いつどこで誰と会うか分からないのに…そんな…」

 

「どこに誰かいるかじゃねぇ、どこにいよーがオーダーは通す。仕事だからな。」

 

 

紙を確認したシルバードは足を尾白から離し近場の高台へ行こうとするが

 

 

「まて、俺を捕まえないのか?」

 

「お前を収容するってのはオーダー外だ、動けもしない奴に構う意味も無いんでな~」

 

 

時間外労働はしませんと言わんばかりに話を切り上げシルバードは飛び去っていった。

衣装が鉄筋にガチガチに固定された尾白ではどうしようもなかったの言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「赫灼【藍】!!」

 

轟の導きだした答えが極氷点下の光線として業火球を撃つ。その瞬間

 

 

 

「む?ぬぅおぉ!!?」

 

「あぁぁぁぁああ!!?」

 

大気が、空気が爆ぜた。原理としては轟の必殺技の一つである膨冷熱波と同じ理屈、

冷凍光線によって瞬間冷却された空気が火球により再加熱され膨張、結果として

空気が爆発するという形で轟は相殺に成功した。

 

 

爆ぜた空気に押し流され轟は氷壁の向こう側の彼方へ、大神は意外な方法で対処された事に

驚き轟を視界から失う事となる。

 

 

 

 

 

 

「…クハ、はぁー!まいったな、まさかそんなハイリスク通すかよ!流石の俺もビックリだ!

速度・火力・タイミング・方向、ぶっつけ本番で合わせるたぁ才能だなぁおい…」

 

俺は轟の努力を知っている。炎による飛行も氷の操作制度も一重に鍛錬の成果もな。

だからこれは唯の見栄を張っただけ。才能?あるとしたら努力する才能だ。

確かに限界を超えた際の振れ幅の大きさって話をすれば才能という点はあるがそれでも

轟のひたむきな努力と工夫があの氷、藍?を生み出したんだろう…

 

 

 

「仕方ない…(キンケイ、轟を逃がした。予定変更だ。)」

 

「(はぁ?遊びすぎだぜ?)」

 

「(違う、今しがた強くなられた。上方修正を加味して予定を早めるぞ)」

 

「(了解~、コッチはその轟ってのを探して抑えとくぜ?さっさとアレ落とせよ?)」

 

 

空気を蹴り、大神は空を駆け

 

 

「GUROROROROOOO!!!(点取りならB組から!!)」

 

龍は太陽に照らされながら災禍をまき散らす。場所は調べずとも見えてくる。

この数分間で煌黒龍は尾白&回原・骨抜&飯田・鉄哲&轟と会っている。そして

その場所は必ず別の場所でなおかつ一定以上の距離があった。ならば逆説的に

誰とも会って無い場所で炙り出しをすればいいという事になる。

 

 

 

煌黒龍は己の干渉能力の制御を解除した。それが何を意味するか?ソレすなわち

神のいる空間、神域の完成である。

 

空に雷迸るあられ、大地は燃え海と化し空気は冷え込み喉を焼く。文面にすればまるで

意味を理解しえぬ現象のバーゲンセールがソコにはあった。

 

 

人類の体は個性に引っ張られた物でなければ属性への耐性は平々凡々なものだ、そして

ソレに適応するためにホットドリンク等のアイテムが生まれる歴史背景がある。

人類史とは進化の歴史である以上に抵抗の歴史であり、抵抗とは時間が要する。

とても神の領域に突如放り込まれて即応できる人間などいようはずもない。

 

詰まる所

 

 

「ハァ……ハァ…どこまで下がればセーフゾーンですかぁ!?NO listeningでーす!」

 

「(みつけた。さぁ)」

 

 

ポニーの取れる最初の手段は避難のみであると言う事だ。

 

 

「(一狩り…違うな…人狩りいこうぜ!?)」




赫灼 藍(読みはあおでもランでも可)

炎を圧縮する行為を同じプロセスを用いて右で行われた赫灼。
赫と灼の文字から連想しがちだがそもそも赫灼というのは光輝く様を表す言葉なので
発光源がなにであろうと大雑把に言えば光っていればソレは赫灼足りえる。

左より先に習得できたのはエンデヴァーを良く思っていなかった時期の名残により
右の操作制度の方が高い為。本誌における【燐】への足掛かりとなる。


冷射瞬閃
藍によって集めた冷気をビーム状に相手へ撃つ。早い話冷凍ビーム。
試合終了後に名付けされる。

ねじれちゃんを強化したい!相応しいのは?

  • パワー重視のアシスター
  • スピード重視のアシスター
  • スタミナ重視のアシスター
  • バランス重視の↑劣化複合アシスター

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