ドラゴンボールコネクト!Re:Dive   作:ぷぼっ!

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一週間投稿かな…


第3話〜前編〜 みんなで食べましょう!

朝方、キャルは考えていた。ペコリーヌという少女についてもだが、もう一人…"孫悟空"という男について。

 

キャル「ん〜〜〜ッ!なんなのよ!あいつの強さチートすぎだわ!魔法は使うし、空は飛ぶ!おまけに対人戦も強いじゃないのよ!!」

 

キャル「それに…ペコリーヌだって…剣を使った時は……でもでもでも!あいつらにだって弱点はある筈!」

 

首を洗って待ってなさい…ペコリーヌ…孫悟空…!

 

 

黒猫の眼は怪しく光る。

 

〜同時刻〜

 

ペコリーヌ「むにゃむにゃむにゃ…お腹ペッコペコ〜」

 

孫悟空「か〜っ…か〜っ…」

 

 

この先本当に大丈夫なのだろうか…?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その日キャルは奮闘していた。現状のキャルという少女の力では孫悟空もペコリーヌをも凌ぐ力は持ち合わせていなかった。鍛錬を積めば追いつけるかもしれないが何年かかるかも分からない。そこで思いついたのは"尾行"ストーカーだ…まず比較的危険度の低いペコリーヌの跡をつける。

 

キャル(悟空………もしかするとあいつはあたしの正体について不信を持ってるかもしれない…だけど!ペコリーヌなら問題無い!私を疑ったような動作も無いし…これは行ける!)

 

キャル「ゆっくり観察してあんたの弱点を暴いてやるわ!」

 

キャルの作戦は上手くいった……はずだったが…

 

ペコリーヌ「たのもーう!」

 

これで何軒目だろうか…飲食店にしか赴いていないのは…

先程からペコリーヌの跡をつけてきたがどれもこれも…行き先は飲食店。食べることしか考えていないのだ…

 

キャル「はぁ………!出てきた!」スッ

 

飲食店から出てきたペコリーヌを見つけすぐさま建物の影へと隠れる。

 

「ペコ姐さん!」

 

ペコリーヌ「あっ!脚気の人!オイッス!」

 

二人「「オイッス!」」

 

そこ居たのは先日剣を盗まれ、ドラゴンから救出した男二人組。チャーリーと『イカッチ』だ。

細い男がチャーリーで元アフロの男がイカッチだ。

 

イカッチ「探しましたよペコ姐さん!」

 

チャーリー「助けてくれたお礼させてもらってませんよ!」

 

イカッチ「行きつけのうまい店があるんで!」

 

ペコリーヌ「ご飯ですか!ヤバイですね!」

 

二人組「「ヤバイヤバーイ!!」」

 

そのまま三人はステップをしながら行ってしまった。

それを陰から見ていたが…

 

キャル「はぁ…」

 

呆れ顔のようだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

場所は変わって…

 

カリン「ギルド申請?」

 

コッコロ「はい。一緒にギルドを組みたい方達が出来まして。」

 

カリン「まぁ!それは良かったですね!では早速登録を!」

 

コッコロ「いえ…!今すぐという訳では…」

 

コッコロ「一応…申請書を頂いておこうかと…」

 

カリン「!…その方達と出来るといいですね。」

 

カリンから申請書を貰いそれを見つめると笑みが溢れる。

 

コッコロ「はい。」

 

 

〜広場〜

 

 

ユウキはコッコロから貰ったハンコとその用紙を眺めていた。隣りにいる悟空は目を瞑って瞑想をしていた…が…

 

悟空「!…あいつの気…」

 

ユウキ「ん?あ…」

 

悟空が目を開くとユウキも反応する。

そこになんとも弱々しい女性が今にも倒れそうでいた。

 

???「はぁ…はぁ…!」バタンッ

 

言ったそばから倒れてしまった。

気はほとんど無くあまり生気を感じられない。

 

悟空「オメェ大丈夫か!」

 

悟空たちは駆け寄る。

 

???「あなた達は…?」

 

悟空「オラか?オラは孫悟空だ!っじゃねぇ!オメェ今にも死にそうだぞ。怪我は無さそうだけんど…あ!あったあった、ほらこれやるよ。」

 

悟空は葉で結んでいたおにぎりを一つ渡す。

本来ならば"仙豆"という不思議な豆を与えてやりたいところだが生憎持ち合わせていない状況だ。

 

悟空「今これしか持ってねぇんだけんど…いいか?」

 

ユウキ「僕のもあげる!」

 

ユウキも自身のおにぎりを渡す。

 

悟空「じゃあな!なんか分かんねぇけんど無理すんなよ!」

 

そのまま悟空とユウキを去っていき二人を見つめる…

その瞳は…

 

???「ふふ…ふふふ…」ギラッ

 

獲物を見つけたかのような瞳だった。

 

悟空「!…なんか今寒気がしたぞぉ。」

 

ユウキ「大丈夫?悟空?」

 

悟空「あ…あぁ。多分な。」

 

すると丁度コッコロが出てくる。

 

コッコロ「主様〜!悟空様〜!」

 

丁度コッコロが出てくる。

 

悟空「お!ちょうど終わったか〜。」

 

コッコロ「おまたせいたしました。申請書頂いてきましたよ。」

 

悟空「あぁ!」

 

ユウキ「うん!」

 

コッコロ「では参りましょうか。」

 

こうして三人は残りの誘いたい仲間を探すべく街をぶらぶらと回る。

 

悟空「居ねぇなぁ…"気"使えば楽だけんどまぁいっか。」

 

コッコロ「………悟空さん。以前から思ってたのですが悟空さんは魔法を使えるのですか?空を飛び、手から波動の様なものまで出せますし…」

 

悟空「ん?あ〜魔法とはちょっと違うんだ。オラが使ってんのは"気"ちゅうやつだ。」

 

コッコロ「気…?ですか…?」

 

悟空「あぁ。生き物ならみんな流れてんだ。それが大きいか小さいかで強さも変わってくるんだ。でも、扱いに慣れたらわざと小さく出来たりするんだ。」

 

コッコロ「なるほど。私達でも頑張って会得できるという事ですね。…では先程『気を使えば楽』というのは?」

 

悟空「居場所も分かるようになってんだ。みんなそれぞれ気は違うからな。兄弟でも少し似てるけど別モンなんだ。」

 

コッコロ「すごいですね。…うん?なにやら騒がしい様子ですが…」

 

コッコロ達は騒がしい方へ行くと着いたのは食堂。

 

コッコロ「あそこですね。おや?あれは…」

 

その食堂の窓から覗くようにして佇んでいたのは…

 

キャル「…!いつまで食べてんのよあいつ!こっちは朝から何も食べずに頑張ってるのに!いい加減尻尾出しなさいよね!そしたらあたしがギッタンギッタンにしてやるんだから!」フリフリ

 

尻尾を揺らしながら独り言…端から見ればただのやばい奴である。

 

悟空「オメェこんなとこで何やってんだ?」

 

キャル「んにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

 

キャル「急に後ろから喋りかけんな!ぶっ殺すぞ!」

 

悟空「なんだよ声かけてやったのによぉ…ところで何してんだ?」

 

キャル「べっべべべ、別に、ちょっとお腹空いてたからどんな料理を出してるのか気になって見てただけよ。」

 

コッコロ「それは丁度良いとおもいました。」

 

店の中から…

 

ペコリーヌ「マスター!おかわりお願いしまーす!」

 

コッコロ「ペコリーヌ様もいらっしゃるようですし、ご一緒にいかがですか?」

 

キャル「なんであたしがあんたらと一緒に…」グゥ~

 

よっぽどお腹が減っていたのかキャルのお腹が鳴る。

 

悟空「なぁんだ!やっぱり腹減ってんじゃねぇか!」

 

キャル「うるっさいわねぇ!……/////」

 

恥ずかしく思い、顔を真っ赤に染めほっぺを膨らせている。

 

 

 

〜店内〜

 

ペコリーヌ「?あ!みんな!オイッス!」

 

コッコロ「おいっす。

 

ユウキ「おいっすー。」

 

悟空「オッス!」

 

キャル「…」

 

ペコリーヌ「ちょうどイカッチさんとチャーリーさんが食べ終わったところなんです!一緒にご飯食べましょ!」

 

イカッチ「うぷ…あんちゃん達も食ってくれ…うっ…」

 

 

 

そして皆で料理を堪能する。

 

コッコロ「こちらのお店、本当に美味しゅうございますね。」

 

ユウキ「最高!」

 

悟空「うめぇ!これも食えっぞ!」ガツガツガツ

 

ペコリーヌ「ですよね!悟空さんも私と同じくらい食べますね!ヤバイですね!…?おや?キャルちゃんなんか元気ないですね?どうしたんですか?貧血とかですか?ご飯食べれば解決ですよ!どうぞどうぞ〜!」グググッ

 

キャル「ちょ!料理押し付けんな!」

 

ペコリーヌ「ありゃ。」

 

悟空「早く食わねぇと冷めちまうぞ?…!あ、これもーらい!」ガツガツガツ

 

キャル(なんでこいつグイグイ来んのよ!人の気も知らないで!)

 

ペコリーヌ「あれ?この料理苦手ですか?じゃあじゃあここにメニューありますから好きなのどうぞ!」

 

ペコリーヌから渡されたメニューを見ると呆れたように

 

キャル「フィッシュ&チップスで…」

 

頼んだのだが…

 

マスター「ふぅ〜…はぁ〜…無いよ、もう食材が無い。」

 

らしい…

 

ぐぅ〜…

 

キャル「あんた達が馬鹿みたいに食ってるから!この口!この口が悪いのね!」グググッ

 

ペコリーヌ「いひゃい、いひゃいでふ〜」グググ

 

悟空「ハッハッハ〜!ペコリーヌ食い過ぎだぞ!」

 

キャル「あんたもよ!あんたのこの口も一緒に〜!」グググ

 

悟空「いでででででで!はにゃひへふへよ〜!」グググ

 

二人はキャルに思いっきり口を引っ張られる。

 

コッコロ「仕方ありません。他のお店に…」

 

ペコリーヌ「あわてないでコッコロちゃん!実はこのお店には()()()()()があるらしいんです!」

 

キャル「裏?」

 

悟空「メニュー?」

 

するとマスターは渋い顔をする、

 

マスター「お客さん…その話一体どこで…」

 

ペコリーヌ「ふっふっふん…イカッチさんから聞いていたんです…………………マスター!裏メニューを!」

 

注文をすると次第に料理が並んでくるのだが…

 

キャル「……」

 

どれも虫を使ったゲテモノ料理だった。

 

悟空「へぇ〜!うまそうだなぁ〜!」

 

ペコリーヌ「ではでは!本日のお楽しみ!虫料理パーティーを開催しまーす!」

 

キャル「ちょっと待った!今虫!?虫って言ったぁ!?」

 

ペコリーヌ「虫料理というのは虫を使った料理のことですよ。」

 

キャル「意味分かんない!バカなんじゃないの〜!」

 

コッコロ「私、興味津々でございます。」

 

悟空「どれから食おうかな〜。ユウキはどれがいいんだ?」

 

ユウキ「これ!」

 

悟空「お!これか、ほらよ!」

 

ユウキ「サンキュー!」

 

キャル「あんた達!一旦落ち着いて!普通料理に虫入ってたら皿ごと捨てるわよ!」

 

ペコリーヌ「もうキャルちゃんったら!」

 

キャル「!」

 

 

わ が ま ま ♪

 

キャルの口へと虫料理が運ばれていく。

 

キャル「やめて〜!!優しい笑顔で原型をとどめた虫を近づけないで!ちょっと!あんたたちこいつを止め…!?」

 

キャルは絶句する…

 

悟空「これうめぇぞぉ〜!」バリボリバリ

 

ユウキ「うん!おいしい!」バリボリ

 

コッコロ「なるほど!これはなかなか美味でございますね!」ボリボリ

 

キャル「あ…あぁ…」

 

キャル以外は虫など気にせず食べている…

 

キャル「ちょっとチビ!そいつの皿に虫を入れるなぁ!てか食わせるなぁ!大事なご主人様なんでしょお!」

 

コッコロ「大事だからこそ豊かな食生活を送ってほしいのです。」

 

いつだって…食べることは、生きること…

 

ペコリーヌ「そのとおり!ご褒美にフランべした虫料理をどうぞ!」

 

悟空「お!オラにも分けてくれ!」

 

ペコリーヌ「良いですよ〜!」

 

コッコロ「はむ…ん…んむ…!これも美味でございますね!」

 

悟空「なかなかいけるなぁ!」

 

キャルは絶望している…

この状況に…この料理に…このメンバーに…この店に…

 

キャル「もうあんたたちとは付き合ってらんな…ッ!?」

 

悟空「そう固ぇこと言うなって〜。ほら!」

 

悟空はそう言うとキャルの口に虫料理をねじこむ。

だんだんとキャルの顔は真っ青になっていき、声にならない嗚咽を上げる…そして倒れ伏す。

 

…が。

 

キャル「……うそ…美味しい。」

 

ペコリーヌ「でしょう!いやぁ良かった良かった!…でもみんなで食卓を囲めるのが嬉しくてつい、はしゃいじゃいました。反省しますね。ごめんなさい。」

 

悟空「オラも悪かったな。まぁでも美味かったならそれで良かったけどな!」

 

キャル「………ふん!今日はお腹が空いてるし特別に食べてあげる。いい?特別だからね!」

 

ペコリーヌ「はい!じゃあじゃあまずはこのイモムシの」

 

キャル「そんな肉厚なやつじゃなくてライトなやつにして〜!!」

 

虫料理は美味しかったが、まだまだ…軽い物からだ。

 

 

 

 

 

ペコリーヌ「ふぁ〜!美味しかった〜!幸せです!」

 

悟空「いやぁ〜!食った食った〜!」

 

キャル「見た目どうにかなんなかったの、ハードル高すぎでしょ。」

 

ペコリーヌ「まぁまぁ、これでキャルちゃんも新しい扉も開いちゃいましたね!」

 

悟空「これからは食えるようになったな!」

 

キャル「無理やりこじ開けたんでしょうが!あんたらが!

本当にもう…ヤバイわよ…」

 

ペコリーヌ「?」

 

悟空「?」

 

キャル「なんで分かんないのよー!」

 

コッコロ「あの!キャル様、ペコリーヌ様。」

 

ペコリーヌ「?」

 

キャル「?」

 

コッコロ「征悦ながら私、ギルド申請書を頂いてまいりまして…改めて皆様とギルドを結成したく。」

 

ペコリーヌ「ありがとうコッコロちゃん!なんて出来た娘なんでしょう!」

 

ペコリーヌに抱きつかれもみくちゃにされるコッコロ。

ペコリーヌは賛成のようだが…キャルは…

 

バンッ

 

机を叩きキャルは少し真剣な表情になる。

 

キャル「ちょっと待った…あたしは入らないって言ったわよ。悪いけどギルドなんかに興味無いから…じゃあね…ごちそうさま…」

 

そう言うとキャルは店を出ていってしまった。

 

 

 

 

 

キャル「全く何を言っているんだか!だいたいあたしの使命はペコリーヌを始末することなんだから!一緒にご飯食べてる場合じゃないってのー!!…う…まだ口の中に虫の風味が…」

 

キャルは近くにあった果実を手に取り一口かじる。

 

キャル「はむ……!!スッキリ!!さっきの料理にこれ合うんじゃない?」

 

しばらく一人で果実を堪能していたとき…

 

???「なんだ?ご機嫌ではないか。」

 

おばさ……高れ……いや、立派な女性がいた。

服はかなり露出が多く、そこらにいる者達とは何かが違う。

 

キャル「べ、別に。」

 

???「ふん…こう平和だとつまらんな。つい、何か起こらぬかといらぬ事を考えてしまうよ。…お前もそうでは無いのか?」

 

キャル「あ、あたしは…あんたと一緒にしないで。」

 

された質問に対して良く思わなかったのか背を向け歩き出す。

が…立ち止まり…

 

キャル「………でも、あんたの満足いくような奴が"二人"いるわ…その内一人は規格外…あんたでも無理かもね。」

 

そう言うとまた歩きだす。

 

???「ほぅ……満足いく…か。ふん…それは楽しみだな…かわいい仔猫。」

 

不敵な笑みを浮かべ、その顔は美しさと狂気を孕んでいた。

 




おばさ…なんだこのおばさん!?

みんなは虫料理食べれる?

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