【東京喰種】僕の選択。   作:わむ

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こんにちは〜

1日遅れてしまいすみません…!
その上少しお休みします…!
10月中には次回が投稿出来ると思いますが。

ではどうぞ!


No, 15 何者?

「あぁ〜ヤバイ……」

 

窓の外を見て僕は呟く。

もう手遅れだ…

今まで人生経験(34年)の中を探っても無理だった。

34年って言っても繰り返してるから、純粋に34年ではないけど…

 

「そんなにテスト不安なの?珍しいね。いつもは『テストって早帰りで良いよね〜!』って言ってるのに」

 

テストどころじゃないんだ、玲緒奈。

 

「あぁ〜…もう帰ろっかなぁ…」

 

「え、体調悪いの?保健室行く?」

 

違う違う!というか僕は前世からあんまり体調崩さないから!

インフルエンザとか一回も罹った事無い。

凄くない?…じゃ無くて、、、もう現実逃避してるよ…

 

「ううん。めっちゃ元気!はよ帰りたいと思って!」

 

「あと一個しかテスト残って無いから、もうちょっとしたら帰れるよ。ってか雨降って来たね」

 

雨…雨!?タイムリミットだ…

はぁ…また役立たずだな…

 

「止まないと良いね〜」

 

「えぇ〜普通帰るまでに止んでくれた方が良いでしょ…」

 

「いや、ずぶ濡れで帰りたいと思って」

 

「何真面目な顔で変な事言ってんの…」

 

玲緒奈は呆れた顔で僕に言う。

ガララッと音を立てて扉が開くと先生が入って来て僕らは自分の席に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「止んだね〜」

 

「ずぶ濡れで帰れないね」

 

つい悲しい顔をしてしまった。

僕の顔を覗いた玲緒奈がギョッとする。

 

「…そんなにずぶ濡れになりたかったの…?」

 

勘違いだが良しとしよう。

 

「暑いからさ!」

 

「大分涼しくなって来たと思うけど…?」

 

やっぱり…いやそんな事無い。

…普通に的外れな答えをしてしまった。

まぁいっか。

 

「ささ、早く帰ろって今日バイトだ」

 

「そっか。じゃあ途中までだね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はあんていくの前に立つ。

扉には『close』という看板が掛かっている。

開けるのか…あぁ、気が重い…

意を決して僕は扉を開けた。

 

「こんにちはー、なんか看板逆になってますよー」

 

お店の中には誰も居なかったが、2階から店長が降りて来る音がした。

そのあとに僕の後ろからトーカちゃんも入ってくる。

 

「なんだ店長居るんじゃないですか、看板逆でしたよ」

 

「あ、トーカちゃん、やっほー」

 

「2人とも二階に来てくれるかな?」

 

深刻な顔をして店長は言う。

僕とトーカちゃんは顔を見合わせて首を傾げた。

 

二階に上がり、店長に続いて部屋に入る。

部屋の中ではみんなが深刻な顔をしていた。

同じだ、原作と。都合よく変わる事なんて無かったか…

 

「リョーコさんが鳩に殺された」

 

店長が静かにそう言う。

隣からドンッッと壁を叩く音が聞こえた。

 

「…ヒナミは?」

 

怒りがこもった声でトーカちゃんは呟く。

 

「向こうで眠っているよ」

 

「……顔は見られたんですか?」

 

「残念ながら対処出来なかったようだ」

 

「…ヒナミを見た鳩達を殺せば…一匹残らず…」

 

そしたらいつも通りに暮らせるようになる、とトーカちゃんは付け足す。

 

「鳩に手を出したら好戦的な喰種がいると思われて、どんどん鳩が来る。そのような事になったらより物騒になるだろう…」

 

「だからって復讐出来ないと可哀想よ……!!」

 

「可哀想なのは復讐出来ない事じゃない、復讐に囚われて自分の人生を生きれない事だ」

 

「それ…私に言ってるんですか…!」

 

「………」

 

トーカちゃんは部屋を出て行こうとする。

僕はそんなトーカちゃんの腕を掴んだ。

 

「何よ、優理…!」

 

トーカちゃんは僕をキッと睨み付けた。

 

「…リョーコさんもヒナみんも、優しい人だから復讐なんて望んでない。ましてや、復讐なんてしたら悲しむと思う…」

 

僕は下に向けていた顔を上に上げ、恐る恐るトーカちゃんの顔を見た。

案の定トーカちゃんは怒った顔をしていた。

 

「…五月蝿いっ!」

 

トーカちゃんは僕の手を振り切って、走って行ってしまった。

僕は呆然とトーカちゃんが出て行った開いた扉を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…見つけた。待ってなよ、ヒナミ」

 

私はリョーコさんを殺した鳩を写真を見て探していた。

4人の内2人は見つけた。アイツらだ。

 

私は2人組の鳩に飛び掛かった…つもりだった。

私の手は捜査官を斬り裂く事は無く、何かに腕を掴まれて体勢を崩してしまった。

 

何が起こったか分からない。

そのまま地面へと無様に転がってしまった私はその原因となった奴と鳩を視界に入れた。

鳩は驚いて転んだようだが、目立つような怪我は見えない。

私を邪魔した奴…真っ黒なローブを纏っていて、フードを目深に被っているため、マスクが見えない。

誰だ?雰囲気からは店長やヨモさんだとは思えない。

 

ごちゃごちゃ考えるのは性に合わない。

取り敢えずコイツをどうにかしないと鳩は殺せない。

私はコイツに飛び掛かった。赫子は使えない。

他の鳩が来て赫子が使えなかったら、それこそやられる。

だが、コイツに私の攻撃が当たる事は無かった。

ことごとく避けられる。それもいかにも余裕だというように。

 

「クッソ…!!なんでだよ!マスク隠しやがって…!!」

 

軽々避けるのに、こちらに手を出して来ない。

それが余計にムカつく…!

すると急に私に近づいて来て押し倒して来た。

 

「ッテメェ…!!退けよ…」

 

コイツは違う方を向いている。

視線の先を見ると残り2人の鳩がいた。

恐らく攻撃され、庇ってくれたのだろう。

1人クインケを持っている。

 

「おやおや屑が二匹…ククッ、殺す気で攻撃したが避けるとは見事だ」

 

そう言って、雰囲気からそれなりに手練れと思える鳩は攻撃をしてくる。

私達はバラバラに避けた。そして私はそのまま攻撃体勢になる。

だが相手も私以上の経験者だ。こちらが押されている。

赫子ももうすぐ切れてしまう。

 

「ククッなかなかの動きだなぁ。先日殺した屑は何も出来ずに死んでったからなぁ。後ろで動かないお前もそうか?」

 

そういえばアイツの姿が見えない。

怖気付いたのだろうか?

それよりもリョーコさんを侮辱された事が私の怒りを膨らました。

 

「おやおや、動きが単調になってきているぞ。エネルギー切れか?」

 

そう言って動かしたクインケに私は当たってしまった。

 

「うぐッ…」

 

私は座り込んでしまう。

やられる…と思った瞬間、誰かに抱えられて次の攻撃は当たらなかった。

恐る恐る目を開けるとアイツに抱えられている。

鳩は追いかけて来れないだろう。

 

ある程度離れた路地裏で私は下ろされた。

 

「あとは自分でどうにかしな」

 

コイツは低い声でそう言ったあと、素早くここから離れて行ってしまった。

一体なんなんだ。何者なんだ。

 

 

 

 

 




どうでしたか?

な、何者だ、コイツ…!
大体予想つくと思いますが分からないフリをして下さい…!(なんで?)
後半はトーカちゃん目線で書いております。
なんか…どれだけ優理が不真面目か分かりますね。。。

感想・評価貰えると嬉しいです♪

ではまた〜!

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