実はあの人が………ってのに憧れたので過酷な世界で酒飲み男になる   作:デルタイオン

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そろそろ……かな


まだまだ寒い

「おい」

 

「ん?ああ、着いたのか。最近寝るのがやっとでな」

 

「冬眠でもしちまうのか?まあいい。ほら、お姫様がベットで待ってるぞ」

 

「そうは言うな。待ってるとしたら硬い地面の上だよ」

 

「お前にはお似合いだな」

 

ドアが開く

 

そこには腕を組んでいかにも今から説教しますという感じだ。面倒くさい。

 

「………じ、じゃあな」

 

威圧に怯んだバカが一人外へと逃げる。

 

はぁ………だから嫌だったんだ。

 

「………………」

 

「………」

 

気まずい雰囲気だな。

 

と、とりあえずソファにでも

 

「………………………」

 

ここに座れと言わんばかりに剥き出しのコンクリートに正座した。

 

そして、施設全体が揺れたのではないかと思われる程に怒声が響き渡った。

 

 

 

 

――

 

 

 

 

彼は今頃説教をされているのだろうと推測した。

 

なにせ心拍数が爆上がりしたから思ったより酷い状態だったのに気が付かなかったんだろう。

 

「娘のほうが一枚上手だぞ、ネイル」

 

ネイル。ネイルアートソムリエ。

 

第二次世界大戦時に暗躍したダガー小隊隊長の弟子。

 

HBMを開発した邪教徒。

 

洗脳された英雄。

 

神話の理。

 

神の礎。

 

「バカバカしい」

 

だが、必ずわかるのが彼は人であったという事。

 

ただちょっとばかし抜けていて飛んで真理を覗いた者だっただけ。

 

「ただ単に甘い現実に逃げてるだけじゃないか」

 

そう言い過ぎでもない酒を捨てた。

 

「まあ、それが今の彼だ。枯れ果てた存在は次の芽の礎となる。ただ、それだけ」

 

「気に食わないね。気に食わん。途轍もなくキニクワナイだ」

 

「そうだね………確かに、彼は違った。だが、これが現実だ」

 

「現実か」

 

「それが、彼を捉えたグレイプニルというわけか?」

 

「グレイプニルか。確かに、彼はグレイプニルを自らの首へと掛けた。だが、持ち主が居るとすれば………」

 

 

 

 

 

ダガーか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

「で、何か?」

 

「ああ。礼のレオについてなんだが……」

 

「ああ……別にどうでもいいよ。あるとすれば明日だな」

 

「そ、そうか。ありがとう」 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

「まったく。ネイルったらまた老けたわけ?いつになったらやるのよ!私と!!」

 

「そうカッカするな。今日は会いに来ただけだ」

 

「まったく……先に説明してもらいたいものね。そのクリーナーとやら。そして、その本名も」

 

まったく。本当に困った娘だ。

 

「………クリーナー……いや、ウロボロスはセノサイバー加圧破空裂荷電加速砲。通称SSX砲を持っている。それをセノサイバーエイペック砲と以後呼称する。今回はそれの技術盗撮だ」

 

「ならプランS-2かな?」

 

「そうなるな」

 

そう言い滑走路へと出た。

 

滑走路には今まさに飛び立った航空機SP-20が次々と飛び立っていった。

 

轟音が胸の奥に轟き震えさせる。

 

「ま、なんとかなる。よね?」

 

「ああ、なんとかなる。はずさ」

 

ダガーがここに居ればぶっ叩かれそうな発言だが、まあそれでもなんとかなった覚えしか無いので大丈夫だと思いたい。

 

「………」

 

それに……と考えたが、すぐに中断した。

 

その考えは逆に子離れが出来なくなると思ったからだ。




そ、そろそろ……でろよ専用機!!

主人公のHBM………どうする?

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  • 出さない
  • 量産機使うなら許す

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