時空神の青年は世界を回す   作:nite

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投稿されてから気付きました。予約投稿ミスりましたすみません…


仲間×→子供

今日もやってくぞ…いやうん、ちょっとゼロのやつが予約投稿をミスったみたいで水曜日に前回のやつが投稿されちまった。多分ゼロも前書きで謝ってると思うけど、俺からも謝っておく。混乱させちまって申し訳なかった。基本的にこの小説は毎週末にしか投稿しないのでそこらへんよろしく。

さて、今日は実のところ暇だ。ゼロのやつがミスってもう一本書かないといけないからこうして出てきたんだが、特に書くことも考えてなかったんだよなぁ。一応魔王討伐パーティの名前の紹介でもしようかとも思っていたんだが、ゼロに急に小説書けって言われたせいで今日は皆出払ってるしな…

 

「マスター、セン様がお呼びでしたよ」

「あ、そう?スラ、センはどこにいる?」

「現在は闘技場の方で戦闘訓練をしています」

 

スラから連絡があったのでセンの元へ。センというのは俺とサナの娘であり、肉体年齢で言うなら大体九歳くらい。え?年齢の計算が合わないって?そりゃそうだろう。ちょっとセンは特別な子でね…

街の中に作った俺たち用の戦闘訓練場へ移動する。街の人々が使うための戦闘訓練場は別にある。俺たちは基本的に皆戦闘力が規格外なので、戦闘訓練だけで街が滅びかねないのだ。なので特別製の戦闘訓練場を用意したというわけである。【久遠第四加護(クー・リ・アンセ)】とかいうどこかの時空のエルフっぽいやつらが作り出した超級の封印魔法を重ね掛けしているので例え核爆弾を何個近くで爆発させようとも訓練場にダメージが入ることはないし、その逆も然りだ。尚これは結界ではなく封印なので封によって強化とか解除とかをノータイムでできる。

 

「あ、パパ!お待ちしてました!」

「おお、子供たちが勢ぞろい」

 

どうやら今日は子供の紹介をすることになりそうだ。この話のタイトルを書きなおしておこう。

俺の子供の中の長女、セン。黒い髪の、見た目は九歳くらいの少女である。俺の子供の中で一番の謎の塊である。というのもセンは俺とサナの子供ではあるが、サナの体の中から生まれたわけではない。俺の有り余る霊力や神力などの力とサナの有り余る魔力が混ざって生まれた精霊みたいな子なのだ。最初は肉体もなく、時間が経つと体内の力が尽きて消えてしまう存在だったが、まあ俺なので普通にセンに肉体を与えました。具現化魔法なり創造魔法なり、肉体を作る魔法なら色々あるからな。

精神が大人びているのは最初っからだ。黒髪で実の子供ではない九歳くらいの大人びた少女と言うと、似たような子がどこかのフルダイブ世界にもいる。イメージはあの子とそんなに変わりない。あっちとは非常に仲良しだ。ただセンの方が好戦的かな。

 

「何の用だ?」

「かくれんぼをしたいと思いまして、パパは全力で私たちを探してください!私たちも全力で隠れるので!」

「ほお、全力でね…」

 

尚ガチでやると俺は時空魔法と併用した空間探知によってこの街の中であればどこに誰がいるのか一瞬で分かる。まあ流石にそこまではやるつもりはない。そうだな…身体強化と翼を使って高速移動しながら探すのが限界かな。子供たちは皆特殊な魔法を使えるので一般人相手ならば一日かけても見つからないだろうが…さて、俺相手にどれだけ逃げれるかな。

 

「んじゃ三分やろう。行ってこい!」

 

子供たちが走り出した。封に訓練場の封印が光を通さないようにしてもらう。これでここから外は見ることができない。

そんじゃ三分間舞ってやる、と思ったのだが一人だけ訓練場から外に出てない子がいた。

 

「モモ、行かないのか?」

「皆に追いつけないから…」

 

ちょっと水色混じりの黒髪なモモ。こっちは正真正銘サナが生んだ子供だ。センとは違ってちゃんと赤ちゃんの時から育ててきた。ただその分、他の子たちはどういうわけかちょっと育った状態で生まれてくるせいでモモは三女なのに一番幼かったりする。尚俺の子供たちは全員で五女までいる。

 

「モモはオリジナルの魔法が色々あるだろ?試すチャンスだし、やってみようぜ?」

「でもパパは全力で探すんでしょ?」

「まあな」

 

正直あいつらは適当に探したところで見つけることができない。そこらへんの旅人相手なら圧倒できるくらいの戦力があるので、かくれんぼでもその強さは発揮されるだろう。

 

「…頑張る…」

「おう、行ってこい」

 

モモが走っていった。ちゃんと身体強化魔法を使っているあたり流石俺とサナの子供である。モモが隠れる時間も合わせてあと一分追加で待つか。

…話は済んだかね。

さて、三分経ったので五人を探しに行こう。一応ルールとして建物の中は禁止で、街の外壁の上まではセーフということになっているので探す範囲は結構広い。そういえば言ってなかったが、この街は広さで言うと東京ドーム四つ分くらいある。え?どれくらいか分からないって?俺も分からん。大体USJの半分くらいって言った方が伝わるだろうか。

 

「んじゃ早速…身体強化」

 

さて、そんじゃ行きますか。

子供たちが隠れることができる場所はそこまで多いわけではない。というのも治安の観点からできる限りこの街に路地裏は作らないようにしているからだ。最初の頃は俺が建物を魔法で作っていたので、人口が増えて大工たちが家を建てるようになっても俺が作った規定に沿うと隙間はあまりなくなるのである。

路地裏の窓、交差点でも、旅先の店、新聞の隅…いやいないけど。多分屋台の店主とかに訊けばある程度搾れるとは思うけどそれはしない。もし一時間以上見つからなければ視野に入れよう。

 

「うーん、でもまあ公園とかそこらへんかなぁ」

 

さっきも言ったがこの街にはあまり隠れることができる場所がない。公園に置いてある遊具とかそこらへんが妥当だろう。少なくとも一人くらいは隠れていると思うんだが…

 

「あらいない」

 

公園の遊具、特にトンネルのようになってるやつとか大きめのやつとか色々と探ってみたが誰もいなかった。流石にそこまで安直な場所に隠れているわけないか…あっ。

 

「ハルカ見っけ」

「ふえ…きゃあ!」

 

木から落ちた。どうやらこの娘、木の上に隠れていたらしい。公園から外に出ようとしたら気が付いた。

 

「いたた…父様、気付いてたんですか!?」

「たまたま」

 

少し赤色に光を反射する髪を持つこの子は次女のハルカ。歳は今年で八歳である。さてでは問題、この子は俺とどういう関係でしょう?

…正解は、養子でしたー。昔とある島に捕まっていた彼女を助けてそのまま養子にしたのである。というのも彼女はハーフドラゴンであり、今は制御できるので見た目は人間と変わらないが最初は体に鱗が出ている少女だったのだ。そのせいで見世物にされそうになっていたのを俺が助けたと言うわけ。ハルカ曰く少なくとも人間の方の親は死んでおり、ドラゴンの方はどこにいるか分からないという。全く、困った親である。

 

「見つけたときってどうすればいいんだ?」

「私は訓練場で待ってるので、他の人を探してください!」

「了解」

 

どうやら最後まで鬼は俺だけのようだ。まあ多分それぞれでかくれんぼをやっても見つからないから俺が鬼の役目をさせられていることは察しているので鬼が増えようとそこまで影響はないだろう。ハルカはまだハーフドラゴンとしての実力は成長段階なので頑張ってほしい。

さて、一応似たようなことをしているやつがいないか木の上を確認したが誰もいなかった。しかしこれでなんとなく指針が定まったぞ…

…あ、いた。

 

「ハイエル、やっぱり屋根の上にいたな」

「お父様相手では無理でしたか…」

 

子供たちの中でも一際丁寧な口調の娘は俺とメレの子である。メレは天使なのでハイエルにも勿論天使の翼がある。それを使って他の子たちじゃ来れないほどの高さの場所まで来たのだろう。尚現在地点は街の中で一番高い時計塔の更に上である。地味に光屈折魔法も使っていたので近付かなければ視認することは難しいだろう。

ハイエルは六歳だ。そんで五女、つまり末っ子ということになる。精神年齢的にも肉体年齢的にもモモより上だが、一応生まれた順というか、受け入れた順に子供たちは並べているので一番最後に生まれたハイエルは末っ子ということになる。因みにモモ以外の四人は俺が魔法で肉体年齢を調べた値なので、生まれてからの数え年だとハイエルはまだ一歳にもなっていない。

 

「というか他の子たちとやるときもここに逃げてるんじゃないだろうな?センが全力で魔法を使ってギリギリ届く距離だぞ?」

「流石にいつもはもうちょっと低いところに行ってますので大丈夫です」

 

ハイエルが丁寧な口調なのは、メレが教えたから…というかメレから吸収したからだ。どうやらメレは最終的にハイエルをメイドにしたいみたいなんだけど…流石に娘をメイドにさせる気はないからな?

 

「んじゃあと三人か」

「よかった、最初じゃなかった…最初は誰だったんですか?」

「ハルカ」

「なるほど」

 

凄い納得された。もしかしていつものかくれんぼでもハルカは比較的すぐ見つかってしまうタイプなのかな。まあ木の上なんて、たまたまでも気が付ける場所に隠れるくらいなので多分そこまでかくれんぼが上手じゃないのだろう。

うーん、ただハイエルが俺くらいしか来れない場所にいるとなると他の三人も全力で俺しか行けないような場所に行っている可能性があるな…

…お、見っけ。

 

「モモ、よくここまで隠れたな」

「あう…見つかっちゃった…」

 

モモが隠れていたのは屋台エリアの裏にある果物置き場の山の中。どうやら店員に話をして隠れさせてもらっていたようだ。人を使うとは…こやつやりおる。

ただモモが身じろぎをするたびに少しずつ山が崩れていったらしく、足が見えてしまっていた。流石にそこまで大きくない果物の山なので限界だったのだろう。モモじゃないと隠れると言えるほど身を中に入れることはできないだろうから、モモだけの特別な隠れ方だな。

 

「モモは三番目だ」

「やっぱりセンお姉ちゃんとメイちゃんは強いなぁ…」

 

まだ誰が捕まったか言っていないがモモは残り二人という情報だけで誰が残っているのか分かったようだ。まあセンは俺含めて仲間たち全員が英才教育をしているし、センは…ちょっとばかしずるいのだ。

さて、先にどっちが見つかるかな。

…これもしかして探している間も小説になってるのか?そこらへんゼロの匙加減なんだが…

…よし、やっと見つけた。時間がかかったな。

 

「パパ、流石です!」

「いや、うん。むしろセンの方がすごいと思うよ」

 

普通に探しても見つからなかったのでまたハルカのように木の上とかにいるのかと上を見ていたら、センが街の外壁にある見張り台の屋根裏に張り付いていたのだ。見張り台は部屋ではなくトンネルのような形になっているので一応ルール上は問題ない。

 

「きつくなかったか?」

「重力低減、身体強化、それに粘着も使いました」

 

センはなんというか才能の塊みたいな娘だ。俺やサナができることは大体なんでもできるという時点で結構やばい。まだ魔力量がそこまで多いわけではないので大規模魔法は使えないが、小手先技としての魔法は多用できる。今回は屋根裏にくっついていたけど、多分他にも隠れ方があるんだろうな。

 

「最後はメイか…」

「やっぱりメイが最後に残ったんですね。私たちもメイを見つけたことはないので頑張ってください!」

 

センたちが見つけたことがない?飛んだり登ったり張り付いたりできるセンたちが?

ふむ…もしかして…

 

「確かここらへんで…ああ、やっぱり」

 

時空魔法の転移で建物と建物の隙間、人用の入口がなく上も塞がれてるため小動物しか入れないような小さい穴しかない人が数人入れるだけの空間へ。

 

「これズルじゃね?」

「建物の中じゃないのでセーフです!よくわかりましたねお父さん」

「センたちが見つけられなくて、メイが入れる場所だとここかなって」

 

メイは俺とマイの子供だ。身長はマイに似て小さく同年齢のハイエルよりも二回りくらいちっちゃい。そんでもって神様と神様の子供なのでメイも神様だ。その役は、接続神。あるものとあるものを接続する権能持ちだ。今回はこの空間と外を接続して入れるようにしたのだろうけど、空間同士ではなくとも概念同士とか概念と空間とかそういうものでも接続できる。

因みに、時空魔法は子供たち全員が使える。本来は俺だけのものなんだが…まあサナに流れるくらいなんだから子供たちに遺伝するのは当然か。多分いつかメレとマイも自前で時空魔法を使えるようになるだろう。今は俺が付与してあげているので二人も時空魔法は使える。子供たち及びその二人が使えるのは精々同時空内での転移とちっちゃい倉庫を作るくらいだ。

 

「さて、一応一時間以内に全員見つけることができたな」

「流石パパ」

「さすパパ」

「父様はすごいですね」

「お父さん、なんでも権能使えるから当たり前といえばあたり前なんですけど…」

「お父様、今日は目立った魔法を使っていないのでやっぱりすごいのでは?」

 

うーん、子供たちに褒められるの嬉しい。いつかは反抗期も来るんだろうなぁ…

子供たち全員を紹介したけど、遊んだのは一時間くらいなのでまだまだ時間はあるな。今日はこのまま娘たちと遊ぶ時間にするか。

んじゃまあ、最後に子持ちの父親よ。子供と遊ぶのも忘れるなよ。


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