真実×嘘〜光を灯せ〜   作:わむ

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お久しぶりです!
いいニーゴの日!((パチパチパチパチ

ニーゴのみんなバカ可愛い…!
個人的に単独だったらめっちゃ可愛いって意味だと取ってるんですけど、
あってるんですかね?

感じ方は人それぞれですよね!

ではどうぞ!


10 マリオネットの手掛かり

「…よってここは三平方の定理を使って…a=√7よって代入するとxは…」

 

ニーゴのみんなと人形展に行く当日。

今は予備校で授業を受けている。

数学の授業が終わった後、私の隣に座っているまふゆと駅前の待ち合わせ場所に行くつもりだ。

 

……誰かと遊びに出掛けるなんて何年振りだろうか…。

あんまり覚えてないな…。

パッと思い付くのは、姉さんと映画を見に行った時かな…。

確か…ゾンビ映画だった。私が小3の時。

普通血塗れだらけのゾンビ映画に小3の妹を連れて行くだろうか?

今考えると、アニメーションが妥当な気がする。

 

でも、あの時は珍しく姉さんが楽しそうだったから良かったかな…。

私は姉さんが大好きだった。俗に言うシスコンだったかもしれない。

 

そんなことを考えながら私は授業に意識を戻した。

 

 

 

「これで今日の授業は終わりだ。気をつけて帰れよー」

 

先生の声でみんなは立ち上がり、各々帰る準備をする。

中にはあり得ない速さで教室から去る人もいた。

 

「じゃあ、授業終わったし、待ち合わせ場所に行こっか」

 

「そうだね」

 

私とまふゆもみんなを待たせないように、いつもより急いで建物から出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、まふゆー!零花ー!こっちこっちー!」

 

声がした方に目を向けると、瑞希さんと奏さんが立っていた。

絵名さんはまだみたいだ。

 

「お待たせ」

 

「遅れてごめん」

 

「大丈夫大丈夫!ボク達もさっき来たとこだしさ!それに絵名もまだみたいだしね!」

 

「そう、なら良かった」

 

瑞希さんの声は大きい。

耳障りではないが、もう少し抑えて欲しいところだ。

 

「それにしても…2人は本当に雰囲気がそっくりだね!並んでみると本当によく分かるよ!」

 

瑞希さんが驚いたように言う。

 

「そんなに似てる…?」

 

「零花の方が可愛いし、ふわふわしてる」

 

まふゆが私の背中にまわって抱きつく。

まふゆの方が背が高いから、ちょうど良いみたいだ。

 

「それにまふゆの方が凛としてる。でもまふゆの方が可愛い」

 

「「………(お互いで褒めあってる…。仲良いんだなぁ…)」」

 

「まぁそれはそうなんだけど…やっぱり悩んでるっていうかさ…似た者同士だからこそ仲が良いのかなぁ?って改めて感じるっていうか」

 

「そっか」

 

「それよりもさ…」

 

にんまり…というのがいかにも当てはまるような悪戯っぽい笑顔を瑞希さんが向ける。

 

「今度ショッピングモールのお店で買いに行こうよ!3人とも素材が良いから絶対メイク似合うし、奏はジャージだし!服とメイク道具を…!なんなら今から行く?」

 

「はぁ…ったく!これから人形展に行くんでしょ!そんな時間ないわよ」

 

「わっ!やっと来た〜。遅いよ絵名〜!」

 

「遅くないわよ。集合時間の1分前じゃない!」

 

そう言って絵名さんはスマホの画面を見せた。

確かにまだ集合時間を過ぎてはいない。

 

「でも〜こういうのは早めに来るものじゃない?」

 

「確かに」

 

集合時間ぴったりに来る人は初めて見た気がする。

 

「はいはい。今度から気を付けます〜!」

 

怒ったように絵名さんは言った。

その後、私達3人を見比べてうんうんと唸る。

 

「確かにこれは…勿体無い…!」

 

「でしょでしょ〜!」

 

「でも今日は人形展に行くわよ!この件に関してはまた今度ね」

 

「えぇ〜。…ケチ。」

 

「ケチって何よ!?私は当たり前のことを言ってるわよ!」

 

「ま、まぁまぁ…」

 

奏さんが2人の間に入る。

…早く行きたい。

 

「早く行こう」

 

まふゆが私の心を代弁したように言う。

 

「え、あ、そうだね。行こうか」

 

奏さんの声に、2人も渋々歩き出す。

いや、絵名さんの場合ふふんって感じの顔をしている。

 

なんだかんだ、私達は人形展の場所まで向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「わぁ…!」」

 

会場に足を踏み入れると、そこにはおとぎ話のような雰囲気が広がっていた。

入り口の人形が私達を出迎えてくれる。

奥に目を向けると数々の人形が綺麗に並べられていた。

多くの人形はドームケースが被されていて、大事に扱われている。

 

「ちょっと見てよ!この服オッシャレ〜!まふゆ似合うんじゃない?こっちは零花かな?あっちのは奏が似合いそう!ここ写真オッケーだっけ?ボクが今度作ってくるから3人とも着てみてよ!」

 

興奮した瑞希さんが早口で声を出す。

私は入り口に貼ってある張り紙を見た。

 

「写真は撮って良いみたい。でも人形に触れちゃダメだって書いてある」

 

「じゃあ写真撮ろー!色違いを作っても良いかも!」

 

「……着ないよ」

 

「私も」

 

「…私も…遠慮しようかな…」

 

私が呟くと続けて、まふゆと奏さんが声を上げた。

 

「えぇ〜!勿体無い!まぁ一回着てみてよ!気にいるかもしれないじゃん?」

 

瑞希さんはがっかりした様な表情を見せたが、諦め切れないのかまだ私達に勧めてくる。

奏さんは困った様な表情を浮かべたが、まふゆはすでに飾ってある人形を眺めている。

会話に入ってこない絵名さんの方へ目を向けると、人形を八方から見回してふんふんと頷いたり、気に入ったものなのか人形と一緒に写真を撮っていた。

 

「ねぇねぇ、見て!これすっごく上手く撮れたんだけど!」

 

そう言って駆け寄ってきた絵名さんのスマホを覗く。

確かに綺麗に撮れていた。

周りが薄暗く、人形がライトアップされているのにも関わらず、ここまで綺麗に撮るのは至難の業であろう。

 

「写真は撮って良いけど、SNS等に投稿するのは禁止だって書いてあったよ」

 

「えぇ…!なんでそれを言わないのよ!」

 

「やっぱり投稿するつもりだったんだ。こういうところって写真禁止なところが多いのに、ここは大丈夫ってことに感謝すべきだよ。それに簡単に投稿出来たら来る意味ないよ」

 

「はぁ、折角撮ったのに」

 

私の言葉にがっかりした表情を絵名さんは見せた。

………

 

「絵名さん。私にその写真送って」

 

「へ?」

 

「私、絵名さんの自撮りアカウントずっと前からフォローしてたから」

 

「え、そうなの?なんか意外…」

 

「絵名さんと一緒に映ってる小物が色々あって、アイデアに繋がるし、映りが良いから模写にも向いてる。だから重宝してる」

 

「なっ…!」

 

「あはははっ!だって絵名!ふふっ…」

 

「瑞希笑い過ぎ!零花も一言多いんだから!」

 

「ふふっ…ははっ…」

 

私は正直に言っただけなのに。

そしていつまで笑っているんだろう、瑞希さんは。

因みに絵のアカウントの方もフォローしている。

私と絵の雰囲気は違うけど、絵名さんの絵はなんとなく惹かれる。

 

「あと、零花。さん付けはいいからね?それにしても…ふふっ」

 

そういえば前にも言われていた様な…。

…まだ笑ってる。

 

「分かった」

 

 

 

「私、お手洗い行ってくる」

 

一通り回ったあとまふゆが呟いた。

 

「うん、行ってらしゃい」

 

その声に奏が応える。

絵名と瑞希はまだ近くの人形を見ていた。

 

「思ったんだけど、瑞希は絵名の服を作ればいいんじゃない?さっきから私達のばかりにこだわってたけど」

 

「確かに」

 

「まさか私に作る気は全くなかったの!?」

 

「え、いや〜絵名はいっぱい服持ってるからさ!要らないかな〜って…」

 

「まぁ私は沢山服を持ってるけど!私だけ仲間外れとか嫌じゃない!」

 

「それもそうだね!絵名に似合いそうなのも見つけたから作ってくるよ!(本当はオシャレしない3人が勿体無さ過ぎてボクがどうにかしたかっただけだけど。みんなに似合いそうなのをオリジナルで作ってみるのも楽しそうだなぁ!)」

 

瑞希が絵名に集中していれば、私は面倒ごとが無くなるし一石二鳥。

正直言って服は機能性が一番。

でも私は奏みたいにジャージじゃなくて、Tシャツを愛用している。

それにメイクもしたくない。日焼け止めすら苦手なのに。

 

「そういえば…まふゆ、遅いわね?」

 

「確かに…」

 

「様子見に行こう。確かこっちにトイレはあったはず…」

 

私達4人はまふゆを探してトイレのある方向に向かった。

まふゆは思ったよりも早く見つかった。

ただ様子がおかしい。

 

「どうしたの!?まふゆ!」

 

「大丈夫…?」

 

「気持ち悪い…!気持ち悪いの…!あの人形…!」

 

珍しく青ざめた顔で必死に訴えてくるまふゆに全員驚いたものの、指を差した方に視線を移した。

その先には1人の綺麗な人形が籠の中にいた。

よく見ると、ところどころ細い糸で吊るされているため、マリオネットだろう…。

 

「あのマリオネット?」

 

「ボクには普通に見えるけど…」

 

「私も綺麗な人形だなって」

 

「でもこの人形可哀想。籠の中に独りぼっちで。誰かが来るのを待ってるみたい。…まふゆ、深呼吸すると落ち着くよ」

 

私はそう言ってまふゆの背中を撫でる。

少し落ち着いたようだ。

 

「あ、ありがとう…。取り敢えずここから離れたい…!」

 

まふゆの言葉を聞いて、私達はゆっくりとその場から立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まふゆ、どうしてあの人形が気持ち悪いと思ったの?」

 

あの場から離れたあと、奏がまふゆに問う。

 

「え…?なんとなく…」

 

疲れてる様子のまふゆは曖昧な答えを返す。

 

「まふゆがなんでそう感じたのかが分かれば、まふゆを救う曲に近づける気がする。だからちょっとでもいいから教えて欲しい…!」

 

「…分からない」

 

「まぁまぁ奏!まふゆも疲れてるみたいだしさ!この話はまた今度にしよう!無理強いもいけないしね〜!」

 

「あ、そう、だよね…。ごめん、まふゆ」

 

「今日はもうこれでお開きかなぁ。みんなもう帰る?」

 

「私は歩き疲れたし、もう帰る。作業もあるし」

 

そんなに歩いてないと思うが、奏は体力が無いみたいだ。

…部屋に篭ってるからかな。

 

「私も。それにお母さんが心配するから」

 

「みんなが帰るなら私も帰ろうかな。零花は?」

 

「私はコンビニか何処かでご飯を買ってから帰る」

 

今日はきっと作って貰えないはずだ。

 

「え〜、じゃあボクとファミレスで食べてこうよー!ボクもまだ帰る気分じゃないからさ!」

 

「それなら私も一緒に行こうかな。パフェみたいな甘いもの食べたい気分だったし」

 

「じゃあ、そうしようかな」

 

「それじゃ決ーまり!奏、まふゆ、気を付けてね〜!また25時、ナイトコードで!」

 

「うん、ナイトコードで」

 

「うん、またあとで」

 

そう言ってまふゆ達は帰って行った。

ファミレス、か。いつぶりだろう。

 

「それじゃあ、ファミレスへレッツゴー!」

 

私達は瑞希についてファミレスへ向かった。

 

 




どうでしたか?

ファミレス…食べたい!(?)

ガチャって怖いですよね…クリスタルがいつの間にか減ってるんですよ…!
すり抜けがすごい多いんですけど、僕だけでしょうか…
自己抑制…ムズイ。

ではまた〜!

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