艦娘とは対深海棲艦特殊戦闘兵器である。
深海棲艦が海を犯し始めた時と同時に地球上には妖精が見える人間が現れた、妖精は強いエネルギーを持ち艦娘を作った。そして人間は深海棲艦に対抗するために艦娘を量産した、妖精が見えるものは艦娘と協力して海を守った。しかし、艦娘とは人間ではない。元の艦としての力を行使することが可能で砲撃や爆撃、雷撃などで攻撃を行う、もちろん扱う装備による力は生まれながら持っている。15万馬力もの力を持っているということになる、妖精がいなくても最大8万馬力ほどまでは可能である…
今日一人の人間は艦娘の打撃を片手で受けた
提督に手を挙げた武蔵は決闘を言い渡されたとき私は心配だった、水上演習にてなすすべなく一方的にやられてしまい提督の強さを自分の身で感じてしまったのでこのままでは武蔵が危ないと思いつつ変わり果てた武蔵に声をかけることが出来ず演習場にゾロゾロと軽く百鬼夜行状態の先頭に立っていた。
しかし、水上演習とは違い屋内は水上靴を履かないので妖精の力の差が出ないから、妖精と意思疎通ができた提督とてさすがに武蔵には勝てないと思うのだが…
「さあ、拳を握れ。最後まで立っていた方が勝ちだ、強いことを証明して見せろ!!」
「…」
射るような視線で黙っている武蔵は殺意に満ちている。
「沈黙は肯定とみなす。長門!開始の合図を頼む」
「っは、はい。ただいまより屋内第一演習場にて、"武蔵""矢久佐提督"の肉弾演習を開始します。勝利条件は相手の轟沈判定。開始合図は戦艦長門が担当します、空砲と同時に開始してください。……それでは開始!!」
空砲とはいえ戦艦の41cm連装砲の衝撃は演習場全体に響き渡った、鳳翔が心配そうな目でこっちを見ていた。自分の味方が目の前で擬装もつけていない人間にやられるのはさすがに鳳翔がかわいそうなのでやめようと思ったが…………
大変です!提督が武蔵さんに殺されてしまいます!!ああ、私が止めるべきでした。ですがああなってしまった武蔵さんはもう私では止めることができません…前の提督を自首まで追いやったときと同じ顔です……私達艦娘の中でもトップクラスに肉弾戦を戦闘において最も得意としている武蔵さんは実際の戦闘でも誰よりも前に出て戦っているような艦娘さんです、艦娘の動体視力は人間より優秀ですしそもそも力の差が雲泥の差です……
「強いな、さすが戦艦といったところか」
「ほざけ、さっきから避けてばかり。ハッかすっただけで重心が崩れてるじゃないか!!」ガッ、シュッ!
「チッ!!かすってもねえんだよなぁ!!」
高を括ってタイマンを申し込んだが……つえー
もはや拳が空を切った音じゃないだろが
長門の空砲のあと、音を置き去りにするスピードで迫ってくる武蔵を認識した次の瞬間のこと。迫ってきた拳は反射神経の域を超えてかわしたいや、かわせたの方が正しい。
俺は武蔵を侮っていた、さっき打撃がフルパワーじゃなかったのか?まああれがフルパワーだったとしてもどのみち一撃で死ぬだろうがな…ハハハ……やばいな、殴り合いで俺が押されてやがる。まじか…仕方ないか
「ん?今なnゲホッうぅっ…ぐぅぅ……ぐぁ"ぁ"…っはぁっ!はぁ、はぁ。貴様、何をした?!」
「仕方ない、本気を出してやる。誇っていいぞ武蔵」
「ふざけたことを。…今、だって、頬から血が、出ているではないか!!」コヒューコヒュー
「そうだな、弱者といったがどうやら違うみたいだ」
「なんだ、謝るならさっさとここから出ていけ!!」
「ほざけ、訂正はするがお前が負けることに変わりはない」
「?!なッ!!」
話にならないのでもう殺してやろうと顔面目掛けて拳を振った瞬間、額と手のひらで止められた。最もこれが初めてではないが、さっきとは違う…打撃が当たった瞬間に私達の主砲を殴ったときのような重くそしてとても固いそしてびくともしない!!
ふっ、なぜだ。なぜ笑いがこみあげてくる。なぜこいつは笑っていやがる。
「ははははは!いいぞもっと楽しもうじゃないか!!もっとだもっと本気で来い!!」
楽しい楽しい、久しぶりに本気で殴り合えそうだ!!今の打撃もよかった、早く重くそして的確に俺の顔面を狙っている!!ああ、楽しい
提督と武蔵さんが演習をすると加賀さんがカレーを持って来るとともに教えてくれました。なんでも屋内演習場での肉弾戦だとか…
「かわいそうですね提督も、武蔵さんが相手なんて」
「そうですね赤城さん。しかし水上靴での戦闘を見る限り提督もそれなりに戦えるのではないでしょうか?」
「いえ、武蔵さんはこの鎮守府で一番殴り合いが強いです。仮に提督が一発武蔵さん拳を当てたとて、武蔵さんはびくともしないでしょう。そもそも提督が水上で戦えたのは妖精の力のを使っているからです、陸上では妖精の加護はありません武蔵さんの一撃で死んでしまうでしょう。」
「…赤城さんがそう言うのならそうですね………食べないのですか?」
「……加賀さん、お腹空いてないですか、なんならこれをたべt「鳳翔さんを呼んできますね」
「あー!!や、やめてください!!たべ、食べますから!!」
「はあー、私も怒られるので食べてください」
「…でも……」
「赤城さんの気持ちもわかります。ですが、前の提督はもういません。」
「今の提督は怒らないでしょうか?私が食べても」
「…わかりません…ですが食べていいと言ってくれました。今はこのカレーを食べて、そして提督が生きていたら感謝を言いましょう。」
「そうですね、一航戦の誇りが泣けます!!いただきます!!」
「あ゛ぁぁー-!!ま゛み゛や゛さ゛ぁーん゛!!どどどど、どうしましょう!!提督が死んでしまいます」
「伊良湖ちゃん落ち着いて、大丈夫よ……きっと」
「ですが!ですが!!武蔵さんは…強いです、あ゛ぁぁー-!!提督さんがぁー-!!」
「伊良湖ちゃん、慌てる気持ちもわかりますが、提督には妖精の…あれ?」
「どうしたん、ですか?」
「提督が妖精に懐かれているのはいいとしてもなんで艤装が使えるのでしょう?」
「?それは提督が艤装に妖精の力を入れて戦ったのではないでしょうか」
「今この鎮守府にある艤装は艦娘専用のものと練習用の艤装しかないわ」
「?はい、なので提督は艦娘が使っていない艤装を使って戦ったのでは?」
「…提督が使っていた艤装覚えてる?」
「え、覚えていないです。あっ、なんか新しそうでしたけど…?」
「艦娘専用の擬装はみんなボロボロでどこかしら汚れがあったりへこんでいたりしているわ、それに対して全く使われなかった練習用の擬装は埃こそかかっていたけれどもきれいだったはず…だから提督が使っていた艤装は練習用の擬装じゃないかしら」
「そ、そんなことないですよ間宮さん。だって練習用の擬装は機動性能も加速性能も、とても戦えたものではないです。そもそもあの艤装は妖精の力が使えません!!」
「…あの艤装は妖精が乗っていなかったわ…」
「なんでそう言い切れるのですか?!」
「提督は"妖精が手伝ってくれた"と言っていたわ。鎮守府に"提督"がいる以上鎮守府にいる妖精は提督に従う義務があるのよ、だけど提督はお願いをして手伝ってもらっているのよおかしくない?私の考えはこうよ、提督はもともとほかの鎮守府にいてここに来た、前の鎮守府の妖精を連れて。」
「…しかし、妖精は本来艦娘の装備にいるものなのでそんな長い距離は移動できないはず…です」
「"はぐれ妖精"ね」
「「!!」」
「可能性としてはありますけど…どうでしょう?」
「いきなりなんですか、お二人!?」
「あら、驚かせるつもりはなかったのだけど…悪かったわね」
「ごめんなさいね」
「いったいなんでお二人がここに?赤城さんは会食場にいませんでしたよね?」
「ええ、加賀さんに持ってきてもらって。作ってもらったあなた方にごちそうさまとお礼を言いに来たのよ。とっっってもおいしかったわ!おいしく食事をさせてくれてありがとうね……?鳳翔さんはどこに?」
「鳳翔さんは観客席の前の列に行ってしましました、それとあのカレーを作ったのはほぼ提督ですよ。」
「「!?」」
「男の人って料理をするんですか?!」
「私はそうと知らずに…クッ、もっとしっかり味わっておけば…」
「「(…まあそんな反応になりますよね)」」アキレガオ
「…ハッ、でしたらこんなところにいては駄目です。行きますよ加賀さん!!」
「…ですが、赤城さん。演習が始まってもうすでに10分は過ぎてます…おそらく提督は…「そんなはずありません!!あのカレーを作れるような人間が簡単にやられるもんですか!!」
「そうですね赤城さん行きましょう!!」
「「(…なんだこの人たち)」」
「それでは私たちは行ってきます!!」
「私からもカレーごちそうさまでした、とてもおいしかったです」
「……行ってしまいました。嵐のような方たちですね」
「…はい。それより間宮さん"はぐれ妖精"というのは?」
「そうだったわね、"はぐれ妖精"はどこにでもいる妖精のことよ」
「?」
「提督になるための条件である妖精の認識は急に見えるようになるの、だからってそんなの毎日国民試験するわけにいかないでしょ。だから本部が国中に妖精を放ったの、それが"はぐれ妖精"ね」
「…?提督にそれがついてきたとして、なんで練習用の擬装だとわかるんですか?」
「もともとこの鎮守府に妖精はいなかったし提督が来てからまだ30時間も経っていな、以上より提督がお願いをしなくてはいけない上についてきたと考えられる妖精は"はぐれ妖精"ということになるわ。そして"はぐれ妖精"は基本的に鎮守府運営に必要な力を行使できないわ。」
「つまり提督は練習用の擬装で第一艦隊を倒したと…無理がありません?」
「…相当無理があるわ。でも、じゃあなんで武蔵さんとの肉弾戦演習で10分以上も戦闘を続けることができるのでしょう」
「!!私たちも後を追いましょう!急いでください間宮さん!!」
「ええ!」
くそ、苦しい。重くはないが的確に急所に当ててくる。…なのになぜだ?楽しくてたまらない、こいつを殺せるからか?なぜだだがわからんが
「殺すまで勝手に死ぬなよ!!」シュボァ
「ハッ!当てなきゃ殺せねぇーぞ!!」ドスッボスッ
さすが戦艦!!カウンターの体感を崩す足を狙った一撃、並の人間なら確実に体が6回転はするような俺の攻撃を何もなかったかのように受けやがる!!それだけじゃない、ただの脳筋かと思ったが意外と芸が細かい!フェイントをつかい体勢を変える隙をなくしているうえに視線から攻撃が読みづらい、だんだんカウンターの対策もされてきた。なんたってパンチのスピードが上がってきていやがる!!
………
……
…
「…」はあはぁはあ
「…」はあはぁはあ
「やるじゃねぇーか、武蔵」はあはぁ
「フッ、提督もなかなか、やるじゃないか、しかし、この、武蔵が、まける、なん、て…………」バタッ
「…誇れ武蔵、お前は強い」はあはぁ
ボカァーン
「………これにて演習終了。矢久佐提督の勝利です!!」
私は強かった、誰よりも。でも海の上だけでは守れるものには限界があった、その日から私は陸上で戦えるように鍛えた。意味がないと言われ禁止されたこともあった、しかし私はやめなかった。独房にも入れられとこともあった『そんな鍛えたいなら』と言われ無理に出撃もされた、私は今以上に強くなりみんなを守りたかった…
提督は嫌いだ、自分は執務室で踏ん反り何もしないくせに失敗はすべて艦娘のせいにした。理由は決まって『不細工』、艦娘はみんな聞き飽きていてそれでいて恐怖の言葉だ。人権はもとより道具としての扱いだとしても、消耗品かのように……戦艦の私は
そう自分に言い聞かせて目を向けなかった。
そんな時に駆逐艦"清霜"が鎮守府に来た。清霜は強くなりたいらしく鍛えている私についてくることが多かった。しかし、仲良くなっても清霜は駆逐艦だ……そのうち勝てるはずのない出撃をされて大破して…………『私にかまうな』鋭く強く圧をかけて言う。『カッッコイイーー!!』私はあの時にもっと強く言っておけばよかったのだが、自分が初めて
『武蔵さん!私出撃が決まったんです!』『ッゾク!…そう、か』鼓動が早くなる、視界がぼやける、何も考えることができなくなる。
『行ってきまーす!!』『…ああ』今立っていることもつらい、清霜はどうなる?私はこのまま清霜を大破させて解体させてもいいのか?いや違う、今すぐ提督のところに行って帰還命令を出してもらおう。ちゃんと説明すればきっとわかってくれるはずだ。
『駄目だ』
『しかし、このままでは『いいかお前、提督は俺だ艦娘がどうなろうと俺の命令に従え』
『…』ダッ
『おい、お前どこに行く。とまれ命令だ』
その日戦艦が提督を半殺しにする事件が起きた
「武蔵さん!!武蔵さん!!大和さーん!武蔵さんが目を覚ましました!!」
「武蔵!!」
「……大声を出すな大和。心配をかけてすまなかったな清霜」
この文って誰が言っているんだろうって思うような小説ですね。…すいません、改善します。