テイルズ オブ ザ ワールド レディアント……グランブルーファンタジー……?   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 そろそろグラブルの内容に触れたいけど、なかなか進まないものですね……。


サレとラザリスの邂逅

「つまり?僕は知らず知らずのうちに君らのもとに舞い込んできた面倒ごとに巻き込まれて?しばらくの間、君達アドリビトムと行動を取らなければいけないってことかな?」

 

「ええ。こんなことになるとは思いませんでした……。」

 

「それ僕のセリフなんだけど?僕が仕えている帝国に戻るどころか、僕が仕えていた帝国すらない場所に飛ばされるとか……」

 

「不満?と言うものはあると思いますが、私たちも混乱してるわけで……。」

 

「それはわかってるんだけどねぇ……」

 

 あれから、バンエルティア号の船内へと戻った私は、アンジュを通して乗組員全員に今回のことを伝えてもらった。

 そのあと、いつも自室以外で過ごすことが多い展望室へと足を運べば、そこには腕を組んだ状態で、視線だけで説明してもらおうか?と訴えて来るサレの姿があった。

 とりあえず、現状を彼に伝えれば、彼は深く溜息を吐いたあと、やれやれと小さく呟いた。

 

「……ところで、君に引っ付いてるその子どもは誰だい?アドリビトムのメンバー……には見えないけど。」

 

「実際アドリビトムメンバーではありませんよ。そうですね……言い表すとしたら、家族……に近いのでしょうか……。」

 

「違うと思うけど、ボクとディセンダーにはそれなりに深い繋がりを持ち合わせているよ。正確には、ボクの世界であるジルディアとディセンダーの世界であるルミナシア……この二つの世界にね。ボクは別の世界の化身……ルミナシアに取り込まれた別の世界の存在だから。」

 

「………この子、頭がおかしいのかな?」

 

「なんだと……?」

 

「急におかしなことを言い出した君に対する正当な評価さ。別の世界?その化身?ここまでわかりやすい作り話を、誰が信じると言うのかな?」

 

「…………。」

 

 ラザリスから殺気が溢れ出る。自分の世界を否定されたから怒ってしまったのかもしれない。

 

「ディセンダー。一応こいつはキミの世界の住人だから聞くけど、消してしまって構わないよね?あの青い髪の神官……アンジュだっけ?彼女から話は聞いてるよ。こいつってディセンダーの敵対者だったんだろう?今でもそうなんだろう?ならここに置いておく必要はないんじゃないかな?消しても問題ないよね?外は一面中空だったから、ズタボロになっても外に捨てちゃえば問題ないんじゃない?」

 

「へぇ?君が僕を消すって?やめておいた方がいいよ、おチビちゃん。逆に返り討ちにあって君が壊れてしまうだけだからね。言っておくけど、僕は子ども相手であろうと敵対するなら容赦しない質だから、間違いなく死んじゃうけど、いいのかな?」

 

 辺りの空気がかなり重くなる。敵意と敵意。殺気と殺気のぶつかり合いが起こっているのか、とにかく居づらい。

 人は辺りの状況によって、その場にいるだけでも苦しいと感じてしまうことがあるとアンジュたちから教えてもらったけど、こう言うことを言うのでしょうか。

 どうしたらいいのでしょうか……私に出来ることってありますかね?

 ……ラザリスの世界……ジルディアが存在することはサレに話してもいいのでしょうか……?

 あ、ルミナシアの世界樹とジルディアの世界樹が混ざり合った世界樹があっちにはありますし、もしかしたらまだわかってくれるかもしれませんね。

 

「えっと……サレ。」

 

「なんだい?今、このおチビちゃんをどう嬲ってやろうか考えてるんだけど?」

 

「言葉が物騒です。いや、今はそうではなくてですね。ジルディアは確かに存在していますよ。私も、自分の目ではっきりと見ましたから。

 それに、今のお母様……ルミナシアの世界樹がその証拠になっています。」

 

「…………は?」

 

 私の言葉を聞き、サレの殺気が霧散する。それと同時に、ラザリスがそれ見たことか……と言いたげな表情を見せた。

 ……何とか、説明することができそうです…………。

 

 

 ・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚

 

 

「……大体話はわかったけど、やっぱり信じられないなぁ。確かに、ルミナシアの世界樹は、いつの間にか二種類の木が合わさったような見た目になっていたけど、その原因が、別の世界を取り込んだからだって?まぁ、あれが夢だとは思えないし、間違いではないのだろうけど……。」

 

 何とかラザリスを落ち着かせ、サレにもジルディアは存在しているのだと教えれば、一旦の喧嘩は落ち着いた。

 でも、やっぱりサレはジルディアそのものを見たことがないから、信じることができないようだ。

 こんな時、私もカノンノのように絵が描けたら、ジルディアがどんな世界で、どれだけ綺麗な世界だったのかを教えることができたのだろうけど、残念ながら私は、絵を描くのは少し苦手のため、それをすることができない。

 カノンノに頼んだら描いてくれたりしませんかね……?ああ、でも、カノンノに迷惑はかけたくありませんし……。

 

「とりあえず、とても綺麗な世界だったとだけ言っておきます。本当に……すごく綺麗な世界でした。」

 

 ───……同時に、少しだけ寂しいような気もしましたが。

 一瞬だけ脳裏に過った言葉は、そんな言葉だった。ラザリスの世界、ジルディアは、ジルディアならではの生態系?とか言うものが存在していた。

 そこに生きる住人たちは、言葉を交わすためな機能がなくて、その世界には静寂と穏やかさが広がっていた。

 でも、お母様が作った世界……ルミナシアの賑やかさや明るさを知ってるからか、それとも、私がお母様の子どもだからなのか……よくわからないけど、あの世界は静寂と穏やかさが広がると同時に、ただひたすらに寂しくて………。

 

「……そう。まぁ、生まれて一年も経ってない君が嘘をつけるとは思えないし、そんな世界があるんだと認識しておいてあげるよ。信じるか信じないかは別にしてね。」

 

「……………。」

 

 ボクの世界はちゃんとあるんだと言いたげなラザリスを落ち着かせるように、頭を優しく撫でてみれば、彼女は不満そうな表情はすれど、サレに殺気を向けることはしなかった。

 

「大丈夫ですよ、ラザリス。私は……私たちは……ジルディアがあると言うことを知っていますから。

 サレは見てないからこんな風に言ってるだけです。自分の目でちゃんと見た私は……私たちは、あなたの世界を否定したりしません。」

 

「君がボクの世界はないのだと否定できるわけがないだろう、ディセンダー。だって君は、ボクの世界を受け入れたのだから。いつか、ボクの世界であるジルディアと、君を生み落とした世界であるルミナシアが、共に歩めるようにって、ボクを君の世界のゆりかごへと連れて行った。そんな君が、ボクの世界を否定できるはずがない。」

 

「そうですね。まぁ、元から否定するつもりはありませんでしたが……。

 長い時を巡り巡って、いつか必ず、私たちの二つの世界は、もっと素敵な世界になると信じていますから。」

 

「……そうだったね、ディセンダー。ボクの世界も、君の世界も、どちらも否定させたりしない。まぁ、ボク自身は、まだ君の世界に対して色々言いたいことがあって仕方ないけど、君と、君の世界樹が、どんな風にボクの世界を織り交ぜて、これからの世界を創造するのか見たあとに、気に入らなかったら伝えさせてもらうよ。その時は、君も、君の世界も、全てボクのものにするから、ちゃんと、ボクでも納得のいく世界を作ってよね。」

 

「………まぁ、その時は覚悟はしておきますね。ただ……キバでぐっさりはやらないでください。」

 

 私の体を強く抱きしめながら言葉を紡ぐラザリスに、苦笑いをこぼしながらも、ラザリスにとって納得いかない世界になってしまった時は、彼女の言い分を真正面から受け止めることを約束する。

 エラン・ヴィタールができる直前……私のお母様であるルミナシアの世界樹の核がある場所を乗っ取ろうとした際にやられた、三本の牙に貫かれる痛みを思い出してしまったため、それだけはしないでくださいねとお願いも織り交ぜて。

 あれ、本当に痛かったんですよ。あれだけはもうやられたくありません……絶対に。

 

「………僕を置いてけぼりにして話を進めるのはやめてくれないかな?蚊帳の外のせいで内容が頭に入ってこないのだけど?」

 

 未だに抱きついて来るラザリスの頭を撫で続けていると、サレから訴えるような声が聞こえてきた。

 視線を向けてみれば、今度は彼の不満そうな顔が映り込む。再び苦笑いをこぼした私は、ごめんなさいと一言彼に謝罪をしておくのだった。

 

 

 

 




 スキット:サレとラザリス 【サレ、ラザリス、ライラ】
「ところで君たち。いつまで僕の前で引っ付いてるんだい?」

「別に、ボクとディセンダーがくっついていようと君には関係ないじゃないか。」

「確かに関係はないかもしれないけどね。目の前でいつまでもくっつかれているのはかなり不快なんだけど?僕はいったい何を見せられているのかな?」

「羨ましいの?どうせ敵対者である君にはできないことだもんね?」

「誰が羨ましいって?」

「嫌なら出て行ったらいいじゃないか。ボクとディセンダーを視界に入れないようにね。」

「……ちょっと……また喧嘩腰になって……やめてください。私が怒られてしまうのですから。」

 ・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚

 スキット②:世界樹の守人と世界の化身【ライラ、ラザリス】
「ディセンダー。」

「どうかしましたか、ラザリス?」

「……急にいなくなるのはやめてくれないかな?一緒に歩いて行こうって言ってきたのは君の方じゃないか。なのに、その君がいなくなるなんて、話が違う。」

「それは……ごめんなさい。」

「まぁ、今回は不可抗力みたいだから、そこまで文句はないけどさ。一緒に歩こうと言ってきた君がいなくなると意味がないんだから、ボクの前から消えないでよ……。隣に君がいないのは、どうも落ち着かないんだから。」

「……はい。わかりました、ラザリス。ちゃんと、あなたの目の届く場所にいると約束します。」

「……破ったら、問答無用でまた君を貫いてあげるよ。」

「それはかなり困るのでやめてくださいませんかね……?」

アドリビトムの最初の接触者は?なお、基本的にキャラたちはアドリビトムに関わった瞬間、あらゆる理由でギルド入りする模様

  • グラサイ陣営
  • 天司陣営
  • 変態堕天司
  • 禍殃の魔術師

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