ハイスクールD×Dで神器:無限の剣製を宿して転生した   作:自由人すぎる人

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どうも作者です。

今回はソーナ編です。


ソーナとチェス

 

学校の放課後、剣がソーナに呼ばれ生徒会室まで足を運んでいた。

内容はもちろんいつものチェスである。

 

剣「ソーナもだいぶ強くなったね」

 

ソーナ「いえまだまだです。剣くんからまだ1勝も出来ていませんから」

 

剣とソーナとのチェス対決は、現在剣が128戦128勝で負け無しである。

 

剣「むしろ100戦以上負けても俺に挑み続けるソーナがすごいよ」

 

ソーナ「・・・それは褒めているのでしょうか?」

 

剣「褒めてるよ・・・基本俺と戦って最初のパーフェクトでやりたがらない人の方が多いからね」

 

ソーナ「まぁ気持ちはわかります・・・ただそこで折れては私の夢なんてすでに諦めていますから」

 

剣「ほんと、ソーナは強いよ・・・王としても・・・だが悪いがチェックメイトだ」

 

ソーナ「え?あ、あぁぁぁぁぁ!?」

 

話の間にすでにソーナの王が詰んでいた。

 

ソーナ「これで129敗目ですか・・・」

 

剣「あはは、俺からすればまだまだ負けられないな」

 

ソーナ「うぅ・・・もう1回だけやりましょう」

 

剣「はいはい、ただ今日はあと1回ね」

 

ソーナ「わかりました・・・よろしくお願いします」

 

剣「よろしくお願いします」

 

剣とソーナの130戦目が始まった。

剣とソーナがこうやってチェスで対決し始めたのは1年前・・・

 

 

 

ソーナが生徒会長になって間もないころ。

1年生だった剣が突然生徒会室に来たことが始まりだった。

 

剣『どうも支取 蒼那会長・・・いや悪魔ソーナ・シトリーと言うべきか?』

 

ソーナ『!?あなたは一体誰ですか?』

 

剣『この学校の1年神平 剣だよろしく』

 

ソーナ『何故あなたは私が悪魔だと?』

 

剣『気配で分かるさ・・・まぁまだいるみたいだけど?』

 

余裕そうな剣を見てソーナはただ物じゃ無いと思った。

 

ソーナ『あなたは一体何者ですか?』

 

剣『それを聞きたいなら1つ勝負をしよう』

 

剣はチェスの盤と駒を出した。

 

剣『これで勝ったら俺の正体を教える・・・負けたら何にも教えない』

 

ソーナ『・・・分かりました。その勝負受けて立ちます」

 

ソーナはこの時まだチェスで負けをほとんどしたことがなかった。

だからこそ今回も勝てると踏んでいた・・・しかし

 

剣『チェックメイト』

 

ソーナ『・・・まさか私がパーフェクトゲームで負けるなんて』

 

剣はソーナから駒を1個も取らせず逆にソーナの駒は全滅していた。

 

剣『俺の勝ちだな・・・俺の正体は教えない・・・じゃあな』

 

そして剣はその場を離れた。

この時剣は、ソーナを見定めていた・・・リアス・グレモリーは少し観察するだけで王としてダメだと分かったが、ソーナは王としての素質があるかどうかを調べていた。

だから、今回のパーフェクトゲームで折れてしまったら王としての資格はないと思っていた。

だが・・・もしもう1回勝負をソーナから持ち込まれたら・・・

 

剣『俺を呼び出して何をするソーナ・シトリー。言っておくが俺の事は何も話さないぞ?』

 

剣はソーナから呼び出された。

 

ソーナ『いえ今回はこれの再戦を申し込みます』

 

そう言ってソーナはチェスの盤と駒を出した。

 

ソーナ『あなたの正体も知りたいですが・・・このまま負けたままではいられません・・・あなたに勝つまで挑み続けます』

 

ソーナがはっきりとそう言った。

剣は嬉しかった・・・この向上心の高さ・・・ソーナには王の素質があると知ったから。

 

剣『俺の正体より俺に勝ちたいか・・・ふふあっははは』

 

ソーナ『何がおかしいんですか!!』

 

剣『すまない・・・分かった1戦やろう』

 

これがソーナと剣のチェス対決の始まりだった。

この後、剣は自分のことをソーナに話してチェスで勝ち続け、ソーナも剣に勝ちたいがために剣のチェスの動かし方を見て成長して行った。

そのためすでにソーナはリアスにチェスで完勝が出来るようになっていた。

・・・もちろんリアスは駄々をこねソーナに勝とうとしたが努力もしないで勝てるほど今のソーナは甘くなかった。

 

そして現在・・・

 

剣「惜しかったなソーナ・・・チェックメイト」

 

ソーナ「惜しくも無いじゃ無いですか!!結局また剣くんの策略に乗せられてしまいましたし!!勝てると思った瞬間に一刀両断とか趣味悪過ぎですよ!!」

 

剣「これで俺の130勝目だな」

 

ソーナ「はぁ・・・まだまだ剣くんには勝てませんか」

 

剣「いや、ソーナも成長してるよ・・・何せ今回の戦略はソーナがちゃんと倒すための戦略をしていないと乗せられていなかったからね」

 

ソーナ「負けさせられた相手にそんなこと言われても皮肉にしかなりませんよ」

 

剣「あはは、まぁ今回はこれで終わりだな・・・ありがとうございました」

 

ソーナ「・・・ありがとうございました」

 

ソーナは今日も剣に負けた。

剣に勝てるようになりたいその一心でここまで130戦やり続けていた。

剣に認めてもらいたいから。

 

ソーナ(剣くんと一緒にいると落ち着く・・・この気持ちは・・・)

 

ソーナがこの気持ちに気づくのはそう遠く無い話かもしれない。

 

 




ソーナ編でした。
これで取り敢えず日常編は終わりです。

次回は本編+Fateキャラが登場します。

次回もよろしくお願いします。

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