ありふれない狂人は世界最狂   作:寝心地

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漆黒の竜

愛子達と再会した翌朝

 

 

 

シア「ハジメさん、こんな朝早くから捜索するんですか?」

 

 

 

ハジメ「空が言うには行方不明になった坊っちゃんはまだ生きてるらしい、生きて返した方が有り難みも増えるってもんだ、問題は」

 

 

 

ハジメは門の前を見る、そこには愛子達が待っておりなぜか愛子は門の前で仁王立ちしていた

 

 

 

愛子「待ってましたよ!!、南雲君!!、白崎君!!、2人とも仕事で来たんですよね?、それなら人数が多い方が良い筈です、私たちも同行します」

 

 

 

ハジメ&空「「断る」」

 

 

 

愛子「えーーーー!!!」

 

 

 

空「まず第1に仕事ならほぼ完了している、俺の眼を使えば目標の位置まではっきりと見える、第2に今から行く場所までお前達では追い付けん」

 

 

 

愛子「そんな、馬車より速く動く手段があるんですか!?」

 

 

 

空は無限収納から車を取り出す

 

 

 

空「こう言うことだ、そして第3に今から行く場所には竜の痕跡が見えた」

 

 

 

愛ちゃん親衛隊「「「「龍!?」」」」

 

 

 

空「いや、違う竜だ、龍の下位種、まぁ俺基準だが、俺達にとっては大したこと無いがお前達では役に立たん、以上の理由から同行は断る」

 

 

 

しかし愛子は譲らない

 

 

 

愛子「それでも、南雲君、白崎君、お願いします、私は先生として生徒を元の世界に帰す責任があります、これだけは譲れません、それは清水君もです」

 

 

 

空「……………」

 

 

 

ハジメ「分かったよ、俺の敗けだ、だがこいつで全員は無理だ、空、あれを」

 

 

 

空「ああ」

 

 

 

空は再び無限収納に手を入れ引っこ抜く、するとそこにはサイドカーのついたバイクが出てきた

 

 

 

空「ハジメがあっちを運転する、俺はこっちだ、これでギリギリ全員で行けるだろう1人サイドカーに乗れ、1人は俺の後ろだ」

 

 

 

すると男達とユエは何故か全員車に乗ろうとする

 

 

 

空「?、ユエはともかく何故皆そっちに行く」

 

 

 

皆が答えにくそうにしているとハジメが言う

 

 

 

ハジメ「いや、男が運転するバイクに男同士で2ケツとサイドカーはキツイだろ」

 

 

 

空「………確かに」

 

 

 

結局バイクはサイドカーがミレディ、そして後ろは園部と言う結果になった

 

 

 

移動中

 

 

 

園部「ねぇ白崎、何で目が青くなってるの?、カラコン?」

 

 

 

空「そんな訳あるか、魔眼の影響だ、今の俺には目標への最適な道が見えている、それを辿れば最も最速で最も安全なルートを通れる」

 

 

 

園部「へ、へぇ」

 

 

 

ミレディ「あの~、私もいるんですけど」

 

 

 

空「分かっている、と言ってる間に着いたぞ」

 

 

 

空はバイクから降りあるものに近づき何かを拾い上げる

 

 

 

園部「何それ?」

 

 

 

空「盾の残骸だな、こっちは剣、肉片すら残さず灰になったか」

 

 

 

園部「ひぃ!!」

 

 

 

空「だから言ったろう、竜がいると、行くぞ」

 

 

 

空は再びバイクに乗り先を進む次にバイクを止めるとそこは滝が流れていた

 

 

 

空は滝に近づきやがて降れると濡れるのも構わずそのまま奥に進んでいく、やがてハジメ達も到着し車から降りてくる

 

 

 

ハジメ「空は?」

 

 

 

ミレディ「あの滝の裏、見つけたみたいよ」

 

 

 

ハジメ「そうか」

 

 

 

それから約5分後空はずぶ濡れになりながら何かを抱えて出てくる滝の水が大量に顔に付いたことでその人物は目を覚ます

 

 

 

空「お!、起きたか」

 

 

 

???「???、??????」

 

 

 

空「俺は空、お前はウィル・クデタか?」

 

 

 

ウィル「は、はい、そうです、そうだ!!、奴は!!」

 

 

 

空「落ち着け俺達がいる限り竜なぞ敵でもない」

 

 

 

すると突如鳴き声を上げる大きな生物が現れる、空が散々言っていた生物だ

 

 

 

「グオオオオオオ」

 

 

 

空「うるさい」

 

 

 

空はウィルをそっと床に起くと凄い速度で龍に接近し頭を殴り付ける、しかし竜は構わずウィルに眼をやるとブレスを吐こうとしていた、ハジメは慌てて盾を取り出し構えたがブレスを吐くより速く空が飛び出していた

 

 

 

空「ほう、今の一撃を無視するとは、洗脳でもされたか、竜は龍程ではなくても誇りは同じ位ある筈なんだがな」

 

 

 

すると空は竜の頭に降れると何かを呟く

 

 

 

空「魔法消滅(カーナ)」

 

 

 

すると突然竜が大人しくなる

 

 

 

竜「わ、妾は一体?」

 

 

 

空「ほう、言語を喋る程には生きていたか、それで、お前に名前はあるか?」

 

 

 

竜「あ、ああ、妾はティオと言う謎の御仁この度は妾を魔法の呪縛から解き放ってくれて感謝する」

 

 

 

空「そうか、俺は空と言う、それで誇り高き竜よ、何故こうなったか説明願いたい」

 

 

 

するとティオと名乗った竜は語り始めた

 

 

 

謎の男に洗脳されたこと

 

 

 

洗脳された後でも意識はあったこと

 

 

 

その男が魔物の大軍を率いていたこと

 

 

 

空「魔物の大軍、いなくなった清水、これはまぁ、」

 

 

 

ハジメ「ああ、十中八九清水だな」

 

 

 

愛子「え!?、な、何で清水君がそんなことを!?」

 

 

 

空「ふむ、今魔眼で確認したが間違いなく清水だな、大方魔人達に唆されたか、しかしこれは」

 

 

 

ハジメ「何だ?」

 

 

 

空「ああ、魔物の数が多いな、推定5~6万だな」

 

 

 

一同「!?」

 

 

 

空「これは速いとこ町に戻った方が良いな」

 

 

 

ハジメ「お前ら!!、急いで車とバイクに乗れ!!」

 

 

 

ハジメが叫ぶと皆走りだし車とバイクに乗り込み町まで全速力で戻るのだった


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