ありふれない狂人は世界最狂   作:寝心地

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首謀者

空「クハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

 

 

魔物を殺しつくし代償を支払った空、その結果鎖は外れ元の人格と力を取り戻し高笑いをあげる、そんな空にハジメとユエはゆっくりと近付く

 

 

 

ハジメ「……空」

 

 

 

ユエ「………」

 

 

 

空はハジメの声に反応しゆっくりと振り返る

 

 

 

空「クハハハハハ!!、ハジメ!!、最高だ!!、最高にいい気分だ!!」

 

 

 

ハジメ「そうか、そろそろ行くぞ」

 

 

 

空「?、何を言っている、この祭りの本番はこれからだぞ?」

 

 

 

ハジメ「何?」

 

 

 

空「この祭りの主催者を見つけた、ちょっと連れてこよう」

 

 

 

空はそう言うと飛び上がり何処かえと飛んでいった

 

 

 

愛子「南雲君」

 

 

 

そこに現れたのは先程まで蹲っていた園部とハジメの怒りとユエの言葉に絶望していた愛子だった

 

 

 

ハジメ「何だよ」

 

 

 

愛子「白崎君は?」

 

 

 

ハジメ「恐らく清水を捕まえに行った」

 

 

 

愛子「え?」

 

 

 

ハジメ「魔物が全部殺されたのを見て逃げ出したんだろう」

 

 

 

愛子「そうですか、結局私は今まで何も出来ず見ているだけですね、今も白崎君が清水君を連れてきてくれるのを黙って待っているしかありません」

 

 

 

ハジメ「…………」

 

 

 

それから10分後

 

 

 

空が現れ着地すると手に持っていた黒い布切れのようなものを地面に放り投げた

 

 

 

空「ほら、今回の首謀者だ」

 

 

 

そこにはボロ布に身を包んだ清水の姿があった

 

 

 

清水「くっそ!!、なんだよ、何なんだよ!!、何で十二万の大群が負けるんだよ!!」

 

 

 

空「ふむ、今の俺を相手取るならせめて後10倍、本気にさせたいならこの世界にいる全ての魔物を連れてこないことには無理だろうな」

 

 

 

空はそう言うと頭をかきむしりながら清水は奇声にも似た叫び声を上げる

 

 

 

清水「何だよそれ!!!!、そんなのチートじゃねえか!!!、くそくそくそ!!!、どいつもこいつも!!」

 

 

 

その様子を見て愛子は清水に近付いた、園部や他の生徒達は止めたが愛子は大丈夫だからと言ってそのまま近付く

 

 

 

愛子「清水君、先生は貴方とお話したいのです、どうしてこんなことを?」

 

 

 

清水「どうして?、そんなの俺が本当の勇者だからにきまってんだろ、俺の真の価値を示しそうとしただけだ」

 

 

 

清水の言葉に周りの生徒は激怒する、そこに空は口を出す

 

 

 

空「何だ、その程度か、存外詰まらん理由だな」

 

 

 

空の発言に清水は青筋を浮かべる

 

 

 

清水「白崎!!!、お前、お前のせいで台無しになってんだよ!!!、ふざけんな!!!、折角の俺の計画を!!!もういい!!!全員動くな!!!」

 

 

 

清水は愛子の首元に針の様なもの押し付け言う

 

 

 

清水「全員武器を捨てろ!!!、それと白崎とそこの厨二野郎、お前の武器は俺が貰ってやる」

 

 

 

空「ふむ、そうか、持っていくと良い」

 

 

 

空は守護天使(ヴァルキリー)を手動操作に切り替え清水に近付け、そして

 

 

 

空「そいつは動きが速いから気を付けることだ」

 

 

 

清水「へ?」

 

 

 

その瞬間守護天使(ヴァルキリー)は清水の身体を貫き愛子と引き離す

 

 

 

愛子「清水君!!!」

 

 

 

愛子は直ぐに清水に駆け寄る

 

 

 

空「急所は外してある、最後の言葉位は聞いてやれ」

 

 

 

愛子「そんな!!、最後だなんて!!、南雲君!!、白崎君!!、どうか、どうかお願いします!!、清水君を助けて下さい!!」

 

 

 

愛子はハジメと空に土下座する

 

 

 

ハジメ「…自分を殺そうとした相手だぞ」

 

 

 

愛子「それでも!!、それでもお願いします!!、私の生徒をもう二度と失いたくないんです!!」

 

 

 

愛子は泣きながら土下座し続ける

 

 

 

ハジメ「どうする?」

 

 

 

空「先生よ、俺には無理だ、と言うかしない」

 

 

 

愛子「ど、どうして!!」

 

 

 

空「理由は2つ、1つはこいつが詰まらん男だからだ、こんな男助けても少しも面白くない、2つ目はこの力は使えば1週間は使えん、そうなってはハジメ達に何かあったら俺では癒すことは出来ん」

 

 

 

愛子「そ、そんな」

 

 

 

空「まぁ、不甲斐ない己への戒めとでも思え」

 

 

 

すると空は何かを思い付いた様に酷く醜悪な笑みを浮かべた

 

 

 

空「そうだ、良いことを思い付いた」

 

 

 

空は右手を前に出すと突如愛子の身体が動き出した

 

 

 

愛子「え?、え?」

 

 

 

空「戒めは自分の手で作ってこそと言うものだ」

 

 

 

空は言うと愛子に近付き1本のナイフを取り出す、勝手に動く身体、空が手渡したナイフ、瀕死の清水、愛子は悟ったらこれから自分が何をさせられるのか

 

 

 

愛子「や、止めてください白崎君!!、こんなことさせないで!!」

 

 

 

なおも勝手に動く愛子の身体、そして遂に清水の前に立つ

 

 

 

清水「ひ、ひぃ~!!!先生が僕を殺そうとしてる~~!!!」

 

 

 

空「最後に言う事はあるか?」

 

 

 

清水「こ、殺さないで!!!、死にたくない、死にたくない」

 

 

 

空「最後が生を願う言葉とは皮肉なことだな」

 

 

 

空はかざしていた手を下ろす、それと同時に抵抗する愛子が持っていたナイフが振り下ろされる

 

 

 

愛子「いや~~~~~~!!!」

 

 

 

すると今度はガキンッと音がした後愛子のナイフが弾かれる

 

 

 

空は後ろを見て言う

 

 

 

空「どういうつもりだ、ハジメ」




と言うことで、今回はここまで

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