ありふれない狂人は世界最狂   作:寝心地

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決断

空「どういうつもりだ、ハジメ」

 

 

 

ハジメは銃口から煙を上げるドンナーを向けていた

 

 

 

ハジメ「空、何度も言わせるな、さっさと行くぞ、遊んでる時間なんて無い」

 

 

 

空「ふむ、急ぐ程の用事等無かったと思うが?」

 

 

 

空「何言ってやがる、俺達は依頼の途中だバカ野郎、さっさと報告行かねぇと失敗扱いになる」

 

 

 

空「ふむ、それは困るな、ならば急ぐとしよう、少し待て、跳ばしてきたから異常が無いか調べる」

 

 

 

ハジメ「ああ、急げよ」

 

 

 

空はさっさと歩きだしバイクと車の点検に入る、その時

 

 

 

愛子「南雲君!!、お願いします!!清水君を助ける様に白崎君を説得して下さい!!、お願いします!!」

 

 

 

愛子はハジメの足にすがり付くように話す、が

 

 

 

ハジメ「先生、悪いがそれは無理だ、俺にも清水を助ける手段はある、だが、はっきり言う空は俺なんかより強い、下手に清水を助けて暴れでもしたら誰も止められない、ここにいる俺達含めて3分戦えれば良い方だ」

 

 

 

愛子「そ、そんな」

 

 

 

ハジメの足に絡まっていた手の力が抜け愛子が経たり込む

 

 

 

ハジメ「先生、悪いが俺に出来るのはさっさと清水を楽にしてやることだけだ、けど、俺にそんなことする権利はない、だから先生、あんたが決めろ」

 

 

 

愛子「え?」

 

 

 

ハジメ「清水をこのまま少しでもこの世に留めておくか、今すぐ殺して全てから開放してやるか、あんたが決めるんだ、今この場に生徒が頼れる大人はあんたしかいない、そして生徒の命をどうするか決める義務があんたにはある」

 

 

 

ハジメがそこまで言うと愛子は一度清水の方を見る、最早虫の息、いつ命が消えるか分からない様な状態だった、愛子は一度眼を反らし何かを決意するようにハジメに言う

 

 

 

愛子「お願いします南雲君、清水君を……」

 

 

 

ハジメは立ち上がり愛子の横を通る時愛子にしか聞こえない声で言う

 

 

 

ハジメ「ああ、任せな」

 

 

 

その直後愛子の後ろで一発の乾いた銃声が響いた

 

 

 

それから空が戻ってきた

 

 

 

空「何だ、結局殺してしまったのか、まぁ良い異常は無かった準備は良いぞ」

 

 

 

ハジメ達は準備を終え愛子達が見送りに来ていた、それを無視し空はさっさと車に乗り込む、するとその時園部が近付く

 

 

 

園部「白崎、その、あの時は助けてくれてありがとうね、ここでも助けてくれたし」

 

 

 

空「何、気まぐれだ、それにお前はなかなか面白い、これは俺の気のせいかもしれんが俺に気に入られる奴は何故か大体大事に巻き込まれる」

 

 

 

園部「え!?」

 

 

 

空は笑いながら言う

 

 

 

空「お前はどんな事態に巻き込まれるか、実に楽しみだ、クハハハハハ!!」

 

 

 

空と園部が話してる時、反対側ではハジメと愛子が話していた

 

 

 

ハジメ「じゃあな先生、俺達は行く」

 

 

 

愛子「南雲君、色々ありがとうございました、本当は先生も着いていきたいのですが」

 

 

 

ハジメ「バカ言うな、あんたは畑作らなきゃ行けないだろ、それにこいつらにはあんたが必要だ」

 

 

 

愛子が振り返るとそこには愛ちゃん親衛隊の面々がいた

 

 

 

愛子「そうですね、でも南雲君、貴方も十分気をつけて下さいね」

 

 

 

愛子は園部をからかい笑う空に視線を向けた

 

 

 

ハジメ「まぁ何が言いたいかは分かる、俺もそのつもりだ、じゃあそろそろ行くよ、じゃあな」

 

 

 

ハジメが言うとアクセルを踏み込み走り出した


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