ありふれない狂人は世界最狂   作:寝心地

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今回から原作突入です、では早速
スタート!!


凡人、狂人となる

空達を包んだ眩しい光が小さくなりやがて消えた、空は目を開けるとそこは教室ではなかった

 

 

 

空「………」

 

 

 

空は辺りを見渡し状況を確認していると雫に話しかけられる

 

 

 

雫「空、大丈夫?、貴方その髪の色どうしたの?」

 

 

 

空は雫に言われ自身の髪を確認する、それは空が空となる前、かつての最強の男、いや、最狂の男の髪と同じ赤黒い血の様な色だった

 

 

 

空「……分からん」

 

 

 

空は自身の返答に驚き雫も一瞬固まる、当然だ彼は普段このような素っ気ない返答はしない空が混乱していると雫が続ける

 

 

 

雫「まぁこんな状況ですものね、何があっても不思議じゃないわ、それよりここはどこかしら?」

 

 

 

空は雫に苦労を掛けるなと思いながら、もう一度周囲を確認し終え返答する

 

 

 

空「……恐らく世界を渡った」

 

 

 

雫は訳が分からず聞き返す

 

 

 

雫「世界を?、どう言うこと」

 

 

 

空「簡単に言えば異世界転移だ」

 

 

 

雫はキョトンとしているのを他所に続ける

 

 

 

空「異世界転移については後でハジメに聞け、この状況については、まぁあいつらに聞くとするか」

 

 

 

空が見た方向に老人が現れる

 

 

 

空「貴様は何者だ」

 

 

 

普段の彼なら物腰柔らかい質問の仕方をするのだろうが何故か今は粗暴な話し方になってしまう、周囲の生徒も空の異変に気付いたのかガヤガヤと話し始める

 

 

 

香織「何か空の雰囲気が」

 

 

 

ハジメ「う、うん、何かちょっと怖くなったね」

 

 

 

そして、こんな状況でもぶれない男がいる

 

 

 

光輝「おい空!!、初対面の人になんて口の聞き方だ!!」

 

 

 

光輝が前に出て空の肩を掴む、しかし空は光輝に目もくれず老人から目を反らさず光輝に反論する

 

 

 

空「状況を考えろ愚か者、この状況は明らかに奴が原因だ、そうでなくても何か関わりがあることに代わりない、警戒するに越したことはない」

 

 

 

空が反論し終わるのを確認し老人が話し始める

 

 

 

???「まずは自己紹介を、私の名前はイシュタル、エヒト様に使える聖教教会の教皇をしております、一先ずここではなんですので此方へ」

 

 

 

イシュタルと名乗った老人が先頭を歩き全員がその後ろに付いていきデカイテーブルに椅子が並べられた部屋に着き全員イスに座りイシュタルが説明をする

 

 

 

この世界が異世界であるトータスであること

 

 

 

自分達は勇者として呼ばれたこと

 

 

 

魔人達が攻めてきており人類が滅亡の危機であること等々、普通に人類は詰みであった

 

 

 

イシュタル「どうか我々をお救いください勇者様方」

 

 

 

イシュタルが言い終わると1人の人物が立ち上がる、彼らの担任畑山愛子先生、通称愛ちゃん先生だ

 

 

 

愛子「ふざけないで!!、それって結局彼らに戦争させようってことでしょ!?、そんなこと許しません!!、えぇ先生は絶対許しませんよ!!、早く私達を帰してください!!、親御さん達も心配しています!!」

 

 

 

愛子が捲し立てているのを遮るように空が言う

 

 

 

空「それは無理だろう」

 

 

 

その言葉に全員の視線が空に集まる

 

 

 

愛子「白崎君!!、無理ってどう言うことですか!?」

 

 

 

空「簡単な話だ、さっきそこのじいさんは俺達を呼んだのはエヒトだと言った、ならエヒトにしか帰せない、しかも恐らくあの魔方陣的な奴は一方通行、片道切符だ、違うか?」

 

 

 

イシュタル「おっしゃる通りです」

 

 

 

イシュタルの肯定に絶望する生徒達、そして1人が机を叩き立ち上がる

 

 

 

光輝「皆!!、ここでイシュタルさんに文句を言っても仕方ない、彼にだってどうすることも出来ないんだ、なら俺達に出来ることをしよう!!、俺は、戦おうと思う!!、この世界の人達が滅亡の危機何だ、俺はそれを知ってなにもしないなんて出来ないそれに救済が終われば帰してくれるかもしれない、イシュタルさんどうですか?」

 

 

 

イシュタル「そうですな、エヒト様も勇者様方の願いを無下にはしますまい」

 

 

 

光輝「俺達には大きな力があるんですよね?妙に力が漲ってきます」

 

 

 

イシュタル「えぇ、そうです、この世界の人間の数倍~数十倍はあるでしょう」

 

 

 

光輝「それなら大丈夫だ、俺は戦う、人々を救い皆が家に帰れるように俺が世界を救って見せる」

 

 

 

高らかに宣言する光輝、

 

 

 

坂上「お前ならそう言うと思ったぜ、お前だけじゃ心配だからな、俺もやるぜ!!」

 

 

 

右拳と左拳を合わせるように言う龍太郎

 

 

 

雫「はぁ、それしか無いわよね、私もやるわ、気に食わないけど」

 

 

 

仕方なしに参加を表明する雫、彼女は面倒見が良いので仕方無いだろう

 

 

 

香織「し、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!!」

 

 

 

香織が参加すると言ったのを皮切りに俺も私もと参加を表明しだす生徒達、愛子はそれをアワアワしながら止めるが今がない、そして空以外の生徒が参加を表明してしまったところで空が動く

 

 

 

空「お前らは大概なアホらしい」

 

 

 

空の言葉に光輝が突っかかる

 

 

 

光輝「空!!、俺達の何がアホらしいんだ!!」

 

 

 

空「簡単だ、そもそも貴様らは前提が分かっていない」

 

 

 

光輝「何!?」

 

 

 

空「これは戦争だ、人が死ぬ、血が流れる、断末魔が聞こえる、そんな状況に力を手に入れたとしてたかが17やそこらの糞ガキが飛び込んで何が出来る、精々使い潰されて終わりだ、それに俺達はそこのじいさんに説明されただけで直接見たわけではない、実際どっちが悪いのか知らないのに一方的に相手が悪いと決めつけ襲い掛かる、襲われる側はたまったもんじゃないな」

 

 

 

空が言うと一瞬しんと静まり返るそれを破るのは当然奴だ

 

 

 

光輝「お前はそう言って戦うのが怖いだけだろ!!、俺は違う」

 

 

 

空「なら人を殺せるのか?」

 

 

 

光輝「何!?」

 

 

 

光輝は言葉に詰まる、その間に空が続ける

 

 

 

空「先も言ったがこれは戦争だ、人が死ぬ、何故だ?、誰かに殺されるからだ、では誰が殺す?、お前達だ」

 

 

 

空は光輝を指差す

 

 

 

光輝「俺はそんなことはしない!!」

 

 

 

空「戯れ言だ、かつて日本でも戦争があった、何故人が死んだ?、殺すからだ、そうしなければ自分が死ぬからだ」

 

 

 

その時ガチャンと何か落ちる音がした、全員振り返るとそこには空が刀を入れた竹刀袋が落ちていた

 

 

 

空「丁度良い、少し実践するか」

 

 

 

空は言う

 

 

 

光輝「何!?」

 

 

 

空は竹刀袋に近づき袋を外し紐を引きちぎる様に抜刀する

 

 

 

光輝「お、おい!!」

 

 

 

光輝を無視し1人のメイドに近づき躊躇無く刀を振り抜いた

 

 

 

光輝「おい!!、何をしてる!!」

 

 

 

メイドの首が転がり生徒達も悲鳴を上げ香織は顔面蒼白させながら空に叫ぶ

 

 

 

香織「空!!、止めなさい!!」

 

 

 

空「こいつらは罪を犯した、地球から俺達を拉致しこの世界に監禁した、よって死刑だ、浚われた人数は32人、よって同じ数だけ殺す、止めたければ殺せ」

 

 

 

生徒だけでなくイシュタルすら動けない、今の光景が後31回続くのかとそして空は淡々とメイドの首を跳ねる、1人、2人、3人と首を跳ねる転がる首が20を越えた時雫は空に言葉をかける

 

 

 

雫「空!!、もう止めて!!もう分かったから!!」

 

 

 

そして次の瞬間、空の今までの言葉は全て建前だったのだとその部屋にいた全員が知る

 

 

 

空は刀を下ろし雫を見る空、その顔は喜びが籠った表情、歪な笑顔だった、それを見た誰か、誰かは分からない、しかしその言葉は部屋全体に伝播する

 

 

 

狂っている

 

 

 

 




と言うことで今回はここまでまた次回お楽しみに!!

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