あの時、フリーザが冷静だったならば…   作:めぐるうさぎ

6 / 7
適当更新だけど一応は一週間に一回のつもり…早まる事はありますが遅くなる事はない!…と思うですはい…
それはそうと評価とか感想とかありがとうございます!モチベ爆上がり⤴︎ ⤴︎でーす\(^o^)/

PS.誤字脱字ヤバすぎてヤバいですので各話直してきました。ヤバヤバ…


帝王、パパと会う

 スラッグとの戦いからまた一週間が経過した。この銀河で恐怖の征服を進めていたスラッグを倒したというボクの噂は瞬く間に宇宙全土に響いていた。

 ボクとしてもこの戦いは非常に価値はあったものと言える。忌々しい事にボクがサイヤ人に負けたという悪評は知らない間に宇宙に広がっていた。さらに裏切りや多くの部下の死でフリーザ軍が著しく弱体化しているという噂も同時にね。

 だけど、この銀河でトップクラスの実力を持つスラッグを倒した事によって宇宙の帝王は健在であると反乱を考えていた愚かな者共にも広まり、悪評は覆される結果となった。

 ついでのスラッグの所有していた星々も手中に収める事も出来て勢力も拡大出来たのも大きい。

 

 

「………と、言ったところですね。フリーザ軍の再興も人材の不足という課題こそありますが…おおよそ以前の状態に戻ったとも言えるでしょう」

 

「うん、人材の確保は難しいと思うけど頑張るように伝えてくれ。条件は引き下げて…戦闘力1000以上、もしくは何かに特化した能力を持つ者だ。もし、それ以上の成果を収めた者には褒美を用意するという言葉も一緒にね」

 

 

 窓から見える煌めく星々を見上げながらベリブルの報告を聞いて返事を返す。礼をした後に静かに出ていく彼女の姿が確認などせずとも気配でわかる程に察知能力も上がった。気のコントロールはこういったビジネスの際でもずっと続けている為、今ではもう孫悟空らと比較してもそれほど差がないはずだ。

 

 

「孫悟空に敗れてから二週間…そろそろ本題である戦闘力の底上げに入るのもいいかもしれない」

 

 

 グッと拳を握り、フルパワーの力を発揮する。戦闘力にしてみれば一億と二千万。これを越えるのは超サイヤ人である孫悟空。それと…

 

 

「おっと、そうだった。今日はパパが来るんだった。やれやれ…」

 

 

 時間を確認すると同時に大きな気の接近とこの惑星に我が軍最大の宇宙船が飛来してくるのが見えた。それでとある約束していた事を思い出すのだが…宇宙船の中から感じる大きな気配は何故か二つあった。そして、その大きな気配の内、片方はボクの戦闘力を越えている。

 

 

「アイツもいるのか…ちっ!」

 

 

 思わず舌打ちをしてしまう。孫悟空の他にボクの戦闘力を超えるもう一人の存在は紛れもなくボクの兄【クウラ】だ。

 おそらくサイヤ人に負けたボクを嘲笑いに来たのだろう。先程まで悪くなかったボクの気分も一気に最悪なものになる。

 

 しばらくすると黄色だった顔が蒼白になったキコノとそれに連れられてやってきた二人がこの部屋にやってきた。

 

 

「ふ、フリーザ様…コルド大王様とクウラ様をお連れしました…ではごゆるりと〜!!」

 

「おお!フリーザよ!噂は聞いているぞ?まずは軍の再興ご苦労だったな」

 

 

 パパがボクの側まで来て肩に手をポンと置く。年齢の事もあり、もう隠居しているパパは力こそ全盛期の頃より落ちているがそれでもスラッグよりかはずっと強い。ボクはその手を鼻を鳴らして払い除ける。この仕打ちにパパは特に気にせず笑顔でウンウンと頷いていた。

 

 

「悪評も聞いているぞ?サイヤ人の猿に敗北し、見逃された等という信じ難い噂をな」

 

 

 やはりきたか。パパの後ろで腕を組み、剥き出しにした殺意を滲ませながらボクを睨むクウラが痛い所をついてくる。一族のプライドが強いアイツはそれに泥を塗ったボクの事を強く恨んでいる事だろう。敗北したのは事実なので強くは言えないものの、ボクは鼻を鳴らしてこう言ってやる。

 

 

「フン…そうだね、強かったよアイツは。良かったね、兄さん…ボクより前に孫悟空と戦わなくて」

 

「フッ…敗北した我が一族の恥晒しの言葉と思うとなんとも滑稽で…クックックッ…惨めなものだな」

 

「なあに…パパからの仕事を引き継いだボクはああいった輩と戦う機会に恵まれているからね。気ままに宇宙を回る兄さんが未だに自分が宇宙最強だと自惚れるのも無理はないよ。フッフッフッ」

 

「よさぬか、バカ者共が!…それよりも問題はそのサイヤ人だ。まさか伝説の超サイヤ人が現実のものとなるとはな…」

 

 

 パパの言葉でボクとクウラは顔を背ける。それもそうで今回パパがボクに会いに来たのは世間話をする為などでは無い。

 

 現れてしまった超サイヤ人についてどうするかの話し合いをしにきたのだ。もちろんボクとしては自分で復讐を果たすつもりでいた。だけど、パパの考えは違うらしく、今すぐフリーザ軍全勢力で攻めるべきと言っており、ボクと一緒に復讐しに行きたがっていた。

 

 

(パパがいたとしても孫悟空には勝てない。ましてやこんな軍など邪魔でしかない)

 

 

 これがボクの考えだった。それを一度伝えた所、パパが会ってどうしても話がしたいと言うのでしぶしぶ会う約束をしたのだ。放っておけば一人でも行きかねないし、一応肉親の情というものも僅かにだがある。クウラは知らん。

 

 

「フリーザよ。ここにはこうしてクウラもおる。この三人でかかったとして…それでも超サイヤ人には勝てぬと言うのか?」

 

「…ボクが下らないジョークが嫌いなのは知ってるよね?無理だよ。たとえ兄さんがいたとしても変わらない」

 

 

 脳裏に蘇るのは金髪に染まり黄金に輝く姿。全てを射抜くような鋭い翡翠色の瞳。このフリーザですら圧倒し、恐怖させたとてつもない力。直前にあんなに痛めつけて力も残っていなかった状態であの強さを見せたのだ。もし、孫悟空が万全の状態であったならば…結果は火を見るよりも明らかだ。パパはそれを聞いて唸っていたがクウラは違う。

 

 

「ふん…軟弱者めが!このクウラの力をもってすれば猿など…」

 

「一つ、忠告しておくよ。兄さんがひた隠しにしている力…それを使っても奴には勝てない。絶対にね」

 

「…!?貴様…何故それを…」

 

 

 そう。これはボクが気を読めるようになり、スカウターですら拾えない程の奥底に秘めた力を感じ取れるようになったからわかった事なのだが、クウラはボクの知らない変身を残している。それはこの反応を見て確信した。

 

 

「ほう?クウラよ。ワシも初耳だぞ」

 

「ボクはスカウターに頼らなくても相手の力がある程度はわかるようになった。サイヤ人の性質上、孫悟空もボクとの戦いでさらに戦闘力が増しているはずだ。それを加味すると…」

 

「…くだらん。敗北者の弁など聞く耳持たぬわ」

 

 

 ボクの話を聞かずに後ろに振り返ったアイツはそのまま部屋を出ていこうとする。どうやらボクの言葉がプライドを刺激してしまったようだ。

 

 

「どこに行くのだ、クウラよ」

 

「地球だ。伝説の超サイヤ人などという存在を消し、一族の力を証明してやる」

 

「ふう…ボクは止めたからね?」

 

 

 返事もせずにクウラはこの部屋から出ていった。おそらく地球に向かったのだろう。ボクとしても引き止める理由は無い。

 

 

「ふ〜む…お前がそこまで言うからには相当危険な存在なのだな。以前にワシが忠告した魔人に匹敵する強さであったとするならば…手を出さない方が賢明か?」

 

「そうだね。ボクは現段階では放っておくのがベストだと思うよ。アイツは宇宙では活動出来ないしね」

 

「…あいわかった!ワシも傍観するとしよう。クウラの結果がわかるまでここでいてもよいか?」

 

「好きにしなよ…あっ」

 

 

 この話し合いのような何かが始まる前に考えていた事を思い出す。そして、パパに聞く。

 

 

「滞在するのはいいよ。だけど、働かない者はこのフリーザ軍には必要ない。パパが決めたルールだったよね」

 

「うむ、それはそうだが…ワシに何かしろと言うのか?暇をしてたし構わんぞ」

 

「良かった。じゃあ…」

 

 




パパ死ぬルート回避
クウラ頑張れ

次回でブロリーアンケート打ち切ります。結果はどうなるかな〜?

ブロリーどっちにしよっか?

  • お父さんの事悪く言うのいけない  新ブロ
  • 親父ぃ…どこに行くんだ?イェイ! 旧ブロ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。