日本 緊急対策室
「今の我が国にそのような余裕はないのですよ!」
対策室で行われている会議では産業大臣が怒声をあげていた。
しかしそれには総理ですら納得する理由があった。
事の始まりは総理のクワ・トイネへ軍事同盟を結ぶ代わりに貿易を行うことを提案するという発言だった。その発言には産業大臣以外のほとんどが賛成していた。会議は侵攻を主張する産業大臣と外交による解決を主張する総理と平行線であった。
「我が国の資源はいつ尽きるのかもわからない状況なんです!今だって民間用の燃料や原料を徴収してなんとか持ちこたえているんです。総理もお判りでしょう!?」
外惑星へと進出した人類はその惑星へと移住し始めた。しかし移住することだけに惑星が使われるわけがなく。当時のほとんどの国家は惑星単位で資源を輸入していた。
「軍部として発言させていただきますとやはり侵攻は反対です。もちろんやれと言われれば最大限の努力はしましょう。しかし資源がないのです。特に燃料や部品が足りない。」
「総理、かの国が結論を出す前に行動しなければなりません。どうか決断を。」
時間は着々と迫っていた。まるで時計の針の音すら自らを急かしているかのようだ。
万が一先に結論が出されそれが外交団に通達された場合こちらの提案を聞くことすらしなくなり侵攻しか選択肢がなくなってしまうだろう。彼は占領地におけるパルチザンの厄介さを熟知していた。しかし資源の枯渇によって文明の光が風前の灯火なのも事実だろう。
そして彼は決断を下した。
「今すぐ外交団に軍事同盟の件を提案するように伝えろ。軍はいつでも侵攻作戦を行えるように準備を。外交団を早急に受け入れない場合は作戦を即座に開始する。以上」
人々が足早に動き始める。判断はクワ・トイネに託された。
クワ・トイネ 政治部会
議会は話がまとまりつつあった。日本への対応は決まろうとしており、今そこで決議をしようとしていた。その時であった。
「会議中にご無礼をお許しください。日本国の外交団から軍事同盟の提案がなされたと臨検隊から入電があり、現場や司令部では処理できない高度な案件のため判断を請いに参りました。」
ドアから飛び込んでくるのは伝令兵。
「詳細を話してください。」
首相が言う。
「はい。臨検隊が未確認艦隊の外交団と接触したしばらく後本国から遅れて伝令が来たとのことでできる限り早い入電を要請されたようです。そしてその提案についての会談を行うことも同様に要請されています。」
伝令兵は緊張しながらも言う。
「突然軍事同盟の締結を提案してくるだと?そんなもの信用できるわけがないだろう!どうせ軍事同盟を利用してこちらに不利益を押し付けてくるに違いない!」
「軍務卿、落ち着いてください。そのように決めつけで判断するのはよろしくない。」
首相がそうなだめる。ロウリアとの関係は今や崩壊ギリギリでありいつ侵攻されるかわからない。この猫の手も借りたい状態での軍事同盟の提案は渡りに船であった。
「わかりました。一度会談を行うと伝えてください。」
「首相!何を言っているのですか!?」
「謝罪をし来ている時点でロウリアよりかはマシです。それにロウリアの軍事力はご存じでしょう?」
「それはそうですが…」
軍務卿が黙り込む。何を言おうが彼こそがクワ・トイネの中で最も軍に精通しておりロウリアの脅威と自軍との戦力差を知っているのだ。
「外務卿、会談の準備を。急ぎましょう。」
首相が外務卿を連れ部屋から出て行く。
首相はロウリアに対抗するには悪魔と契約をすることも厭わないつもりだった。そして相手が悪魔か否かをその会談で見極めるつもりであった。
「タイガー1からCPへ、目標が移動を開始した。こちらも移動を行う。」
「CPからタイガー1へ、それについては了解した。それと一つ指令が増えた。会談にて貿易が行えないと判断された場合目標の処理後外交団を護衛しながら輸送船まで後退しろ。なおこの輸送船は事前に通達した帰還用のものと同じ船だ。コールサインは
「タイガー1。了解。」
会談を行うことになったとはいえまだ作戦は終わっていない。未だに銃口は降ろされていないのだ。
お読みいただきありがとうございます。
前書きの通りデータが飛びました。
ァァァッォガァッ(意訳:絶望)
この話について
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文字の間隔が大きすぎる
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内容や描写が薄い
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描写がわかりずらい
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もっと兵器の描写出せ
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句読点が多い
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ストーリー構成が分かりずらい
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まあ及第点(1~15話)
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まあ及第点(16話以降)