ソードアート・リコリスリコイル   作:ミネタカ

48 / 55
チサトとタキナvs真島!!それぞれの戦い

 

sideキリト

 

キリト『せっりゃあ!!』

『がっ!?』

 俺は、バーチカルで敵を倒してすぐに縄で縛る。

『ヒャッハーーーー!!』

 そう奇声を上げながら、攻撃してくる敵を受け止める。そして、

キリト『おらっ!!』

 気合いと共に、体術スキル幻月で相手の顎を蹴りあげる。

『ぐはっ!?』

 それより相手がよろめき、その隙を狙ってホリゾンタル・アークをぶつける。

キリト『せりゃあーーー!!』

『ぐはっ!?』

 それにより戦闘不能になった。そして、素早く縄で縛ったあと、俺は周りの状況を確認する。

キリト(急な襲撃に対応が遅れたけど、みんな立て直せてる。これならいけるか………そういえば、チサト達は)

 そう思い、チサト達を探そうとした時、

??『キエェーーーーー!!』

 そのような奇声が後ろから聞こえ、俺は咄嗟にホリゾンタルを発動して、振り向きながら敵の攻撃を防ぐ。

キリト『くっ!?』

 なんとか防ぎ、敵を確認する。

モルテ『いやー、いまのを防ぐとはぁ。さすがキリトさんですねえー』

 俺に攻撃してきたのは、モルテだった。

キリト『モルテ………』

モルテ『いやー、お久しぶりですねえ、キリトさん。こうして向かい合って戦うのは、いつぶりでしょー』

 と呑気に言ってくる。一見、油断しまくってるように見えるが、構えには一つの隙もない。武器を見ると、どうやら、最初から片手剣で戦うつもりみたいだ。俺は、モルテの挙動一つ一つに注意しながら答える。

キリト『さあな、忘れちまったよ。ただ、わかるのは………これで、最後だ……っていうことだ』

 そう俺が言うと、

モルテ『あははは、いいですね。なら、時間もないことですし、早速………』

 そう言って、モルテは武器を構えソードスキルを発動させる。それを見て、俺もソードスキルを発動させる。

 そして、

キリトモルテ『!!』

 俺達は同時に動き、ソニックリープを発動させる。

キリト『はぁーーーーーー!!』

モルテ『シェーーーーー!!』

 そして、俺達は剣をぶつけ合う。そして、すぐに離れ、

モルテ『しっ!!ふっ!!はっ!!』

 モルテが通常攻撃してくる。それら全てを防ぎ、

キリト『おらっ!!』

 俺はバーチカル・スクエアで攻撃する。

モルテ『シェーーーーー!!』

 すると、モルテはホリゾンタル・スクエアを発動して防ぐ。そして、硬直がとけると同時に俺は連続攻撃をするが、モルテの盾によって防がれる。俺達は離れると、

モルテ『いやー、相変わらず強いですねえ。さっきからヒヤヒヤしてますよ』

 そうモルテが言った。

キリト『俺には、全然そのようには見えないけどな』

モルテ『いえいえ、そんなことないですよー。今なんて、汗で服がびっしょりですからー』

 そうモルテが答える。俺はそれを聞きながら思う。

キリト(やっぱ、三層でも思ったけど、こいつは強い。当たり前だけど、以前戦ったときより何倍も強い)

 そう俺は思った。だが、

キリト(けど、それはあいつだけじゃない。俺も同じだ!!だからこそ、負けるわけにはいかない)

 そう思いながら、レイジング・スパークを発動して、

キリト『はぁーーーーーー!!』

 モルテに向かって突っ込む。

モルテ『ふっ!!』

 モルテはバーチカルで防ぐ。俺はつばぜり合いになりながら、モルテにいう。

キリト『あんときつかなかった決着!!今ここでつけてやる!!』

 そう俺が言うと、

モルテ『はははは、いいですよ。それでは本当の決着をつけましょう』

 そうモルテが答え、俺達は三層でつかなかったデュエルの決着を、いまここでつける。

 

side out

 

sideミト

 

ミト『ふっ!!』

『がはっ!?』

 私は、鎌についてある鎖で複数のプレイヤーを倒す。

アスナ『はぁーーーーーー!!』

『うわっ!?』

 そして、アスナが私の後ろから来た敵をリニアーで吹き飛ばす。

ミト『ナイス!!アスナ!!』

 そう私が言うと、アスナは笑顔で返す。

ミト『周りも段々対応し始めた。けど………』

 周りを見ると、何人かのプレイヤーがいなくなっていた。その意味が表すのは………

ミト『…っ』

 私は小さく歯噛みをする。すると、

アスナ『ミト……いまの私達にできるのは、一刻も早く倒して、これ以上の被害を増やさないことよ』

 そうアスナが言った。

ミト『アスナ………うん、そうだね』

 そう私は答えた。アスナがここまで成長したことが私は何より嬉しく感じた。だからこそ、アスナは何があっても私が守るし、そして、信頼している。

ミト『来るわよ!!アスナ!!』

アスナ『うん!!』

 私達に向かってきた敵の武器を、私は跳ね上げる。

ミト『スイッチ!!』

アスナ『はぁーーーーーー!!』

 そして、すかさずアスナがカドラプル・ペインで吹き飛ばす。そして、すかさず縄で縛り上げる。そして、次の標的を相手にしようとした時、

??『ヒャッハーーーー!!』

??『ふっ………!!』

ミトアス『!?』

 こちらに向かって、奇声を上げながら攻撃してく来たので、咄嗟に私達は防御姿勢を取って防ぐ。

ジョニー『こりゃいい、閃光に死神じゃねえか。大物発見だぜ』

 私達に攻撃してきたのは、ジョニー・ブラックとザザだった。

ミト『幹部様のお見えってことね』

 そう私が言うと、

ザザ『お前ら、俺達が、殺す』

 と、途切れ途切れザザが言った。

アスナ『やれるものならやってみなさい。あなた達は、私達がここで倒すわ』

 そうアスナが言った。

ジョニー『その余裕がどこまで続くか楽しみだぜ』

ミト『そっちこそ、その余裕すぐに潰してあげるわよ』

 そう言って、私達は武器を構える。そして、

ミトアス『!!』

ザザジョニー『!!』

 私達は同時に走りだし、私はジョニー・ブラック、アスナはザザ目掛けて攻撃した。

ミト『ふっ!!』

 私はジョニーに攻撃するが、ジョニーは避ける。

ジョニー『しっ!!』

 そして、反撃として毒ナイフで攻撃してくるが、ポールで受け止める。そして、

ミト『あんたには、散々攻略を引っ掻き回してくれたからね………ちょっとばっか、痛い目見てもらうわよ!!』

 そう私が言うと、

ジョニー『はっ!!やってみろ……よ!!』

 そう答えると同時に、ソードスキル『ファッド・エッジ』をぶつけようとしてくるので、

ミト『言われなくても、そのつもり………よ!!』

 そう答えながら、ソードスキル『レヴェレーション』をぶつけて相殺する。

ジョニー『ハハハ。やっぱ、死神と言う二つ名がつけられることがあるわな』

 そうジョニーが言ってきた。

ミト『そりゃどうも。あんたこそ、幹部だけはあるわね』

 そう私は答えた。そして、私は思った。

ミト(二十五層のようなことを起こさせないためにも、今ここで、こいつを倒す!!)

 そう思いながら、再びジョニーへと向かう。

 

side out

 

sideチサト

 

チサト『しっ!!はっ!!おらっ!!』

 私が連続の攻撃をマジマは全て防ぐ。

タキナ『はぁーーーーーー!!』

 だが、さらなるタキナの追撃は、マジマは避けるしかなかった。

チサト(二対一だから、マジマは隙のできるソードスキルを使えないはず………なら!!)

 私は一つの作戦を思いつく。タキナを見ると、私と同じことを考えたのだろう。私を見るなりうなずく。

チサト『はぁーーーーーー!!』

 私はホリゾンタルを発動して、攻撃する。

マジマ『ちっ!!』

 マジマは舌打ちをしながら、後ろへと飛んで避ける。だが、それが私達の狙いだ。

タキナ『はぁーーーーーー!!』

 後ろにいたタキナが、私の背中を飛び越えて、フラッシング・ペネトレイターを発動して、マジマに突っ込む。

マジマ『なっ!?くっ!?』

 さすがのマジマも避けることができず、剣で防ぐしかなかった。だが、威力を相殺できずバランスを崩す。そして、さらにその隙を狙って、私はソニックリープを発動させて突っ込む。さすがのマジマも避けられるような態勢ではなかったため、ソードスキル『バーチカル』で防ごうとする。

チサト『せりゃあーーー!!』

マジマ『ちっ!!はぁーーーーーー!!』

 そう気合いを込めながら、私とマジマはソードスキルをぶつけ合う。そして、一瞬の硬直でできた隙をタキナがリニアーを発動して、狙おうとする。

チサト(もらった!!)

 マジマは今、この攻撃を防ぐことができない。当たると心でそう思った瞬間、

マジマ『(ニヤッ)おらっ!!』

 マジマが笑ったと思ったら、なんと、体術スキル水月を使って、私に回し蹴りをくらわしてきた。

チサト『なっ!?がっ!?』

タキナ『えっ!?ぐっ!?』

 私は突然のことに対応できず、もろに食らってしまい、飛ばされた先のタキナにぶつかってしまった。それにより、タキナのソードスキルも不発となる。

マジマ『おらっ!!』

 そして、その隙をマジマがソードスキルで攻撃してきた。私達は直ぐに態勢を立て直したことにより、なんとか避けることができた。そして、息を整えて、真島に聞く。

チサト『あんた、そのスキルいつの間に取ったの?』

マジマ『お前がこのスキルを使ってたからなあ。俺も気になって、色んなところで聞き耳をたててたら、このスキルを取得できるクエストをしったのさ』

 そうマジマが答えた。

タキナ『やっかいなこと、このうえないですね』

マジマ『誉め言葉として受け取ってやるよ。さあ、続きといこうぜ』

 そう言って、再び武器を構える。

チサト『ちっ!!』

 舌打ちをしながら、私達も構える。

マジマ『おらっ!!』

 先に動き出したのは、マジマだった。ソードスキル『ソニックリープ』をぶつけて来た。

チサト『ふっ!!』

 それに対して、私はホリゾンタルで受ける。体術スキルがある以上、先ほどのようなことはできない。

タキナ『しっ!!』

 タキナが、リニアーをぶつけようとするが、

マジマ『おっと』

 そういいながら、体術スキル弦月を使って避ける。

チサト(今まで、体術スキルを使ってくるプレイヤーがいなかったぶん、思うように戦えない)

 そう思っていると、

マジマ『おいおい。まさか、この程度じゃねえよな』

 そうマジマが言ってきたので、

チサト『当たり前だろ。この程度で終わってたまるかっての』

 そう言うが、内心ではどうするか考えていた。

チサト(連携で戦っても、あいつには体術スキルの連携がある以上、硬直を狙った攻撃は意味がない……どうする………)

 そう考えていると、一つの案が思い付いた。

チサト(そうだ!!いくら体術スキルでも、弦月を除けば態勢に無理があれば使えない。なら、弦月以外の体術スキルを誘導させれば、あの技で態勢を崩させれる)

 そう思い、タキナに伝えようとする。だが、口で言えば、あの地獄耳やろうに聞こえるから、

チサト『タキナ』

 そう私はタキナの名前を呼び、リコリスないで使われるハンドサインでメッセージを送る。すると、タキナは驚くが、私を信じてくれてうなずく。

マジマ『作戦会議は終わったか?』

チサト『ああ。それじゃあ………いくよ!!』

 そう言って、私はマジマに迫る。

チサト『しっ!!ふっ!!はっ!!』

 私は通常攻撃と体術で連続で攻撃する。それら全てマジマは防ぐ。

マジマ『おいおい、どうした。何も思い付かなくなって、やけくそになったか?』

 そうマジマが言ってくるが、無視をして続ける。そして、私はバーチカル・アークを発動させる。

チサト『せりゃあーーー!!』

 すると、マジマはホリゾンタル・アークを発動させて、

マジマ『はぁーーーーーー!!』

 そして、相殺させた。

マジマ『なんだ?さっきみたいに、硬直を狙ってくるのかと思ったら、俺の後ろにいるお前の相方はこねえみたいだな』

チサト『だれが、さっきと同じにするって言った。あんたにそんなこと通じるわけないで……しょ!!』

 そう言うと同時に、私は体術スキル弦月を発動させる。

チサト『おらっ!!』

 私は、マジマの顎目掛けて蹴り上げるが、

マジマ『おっと、あぶねえ』

 そう言って、後ろに飛んで避ける。その瞬間、マジマの後ろにいた、タキナが

タキナ『はぁーーーーーー!!』

 シューティング・スターを発動して突っ込む。

マジマ『はっ!!後ろに飛んだときの隙に攻撃しようってか?だが、無駄だ!!』

 そう言って、空中で体術スキル水月を発動できるように、片足を上げて、片足で着地をしようとした。その瞬間、

チサト『それを待ってたよ!!』

 そう私は言って、弦月で一回転してるときに、剣を持ち変えて、地面に突き立てる。

チサト『崩れろ!!』

 そういいながら、私はソードスキル『ライニング・フォール』を発動させる。それにより、全体にスパークがおきる。

マジマ『なっ!?』

 それにより、片足で着地をしようとしていたマジマはバランスを崩す。あいつのバランス感覚は異次元じみているが、システムによる衝撃波にはほんの一瞬バランスを崩す。そして、その一瞬があれば十分だ。

タキナ『はぁーーーーーー!!』

マジマ『がっ!?』

 タキナのシューティング・スターが、マジマにぶつかる。そして、こちらに吹き飛んできたマジマを

チサト『うおぉーーーーーーーーーーーー!!』

 構えていたヴォーパルストライクで突き飛ばす。

マジマ『ぐはっ!?』

 そして、吹き飛ばされたマジマは動かなくなった。それを見たタキナが、こちらに来た。

タキナ『うまくいきましたね、チサト』

チサト『なんとかね。ありがとね、タキナ。私を信じてくれて』

タキナ『当然じゃないですか』

 そうタキナが答え、拳を出してきたので打ち合わせる。

 私がたてた作戦は、体術スキル弦月を使って、真島を後ろに飛ばし、タキナが後ろから攻撃をする。

 それにより、マジマは体術スキル水月を使って、尚且つ直ぐ発動できるように空中で姿勢を取るだろうと思い、ライニング・フォールを使って、着地を狙ってスパークを起こしてバランス崩させるというものだった。

チサト『取りあえずあいつ縛って、残りのやつらを捕まえにいこう』

タキナ『はい』

 そう言って、マジマに近づこうとしたとき、

マジマ『ハハハハハハハハハハハハ』

 そう笑い声を上げながらマジマが起きてきたので、私達は戦闘態勢にはいる。

マジマ『ハァー……まさか、ライニング・フォールを使って、バランスを崩させるとはな。やられちまったぜ』

チサト『あのさ、私達も他のところにいきたいんだけど。おとなしく捕まってくんない』

 そう私が言うと、

マジマ『ハハハハハ。まさか!!こんな楽しい勝負、終わらせるかよ』

 そう言ってきた。

タキナ『これ以上やるなら、容赦しませんよ』

マジマ『いいね………でも、俺もそろそろ本気でやらせてもらうぜ』

 タキナがそう言うと、マジマはそういった。

チサト『まるで、今まで本気じゃなかったみたいな言い方だな』

マジマ『いや、今までも本気だったぜ。ただ、こいつを使わないで………だがな』

タキナ『こいつ?』

 マジマの言っていることがわからず、顔をしかめる。

マジマ『さすがお前らだな。やっぱ、こいつを使わないと勝てねえな』

 そう言うものだから、不穏に感じ

チサト『なにするか知らないけど。これで終わりだ!!』

 そう言って、私とタキナはヴォーパルストライクとフラッシング・ペネトレイターを発動させる。だが、マジマは笑ったまま避けようとしない。そして、

チサタキ『はぁーーーーーーーーーーー!!』

 私達は同時に飛び出し、マジマにソードスキルをぶつけようとする。それでも、マジマは動こうとしなかった。

チサト(避ける気がない?さっきの言葉はハッタリ?)

 そう思いなが、マジマに近づく。そして、ソードスキルがもう少しでぶつかる距離になり、

チサト(どちらにしろ、これで終わり!!)

 そう思った瞬間!!

マジマ『おらっ!!』

 マジマが武器を構えたかと思うと、見たことないソードスキルで私達を斬りつける。

チサタキ『ぐっ!?』

 私達は、反応ができずにもろに喰らってしまった。

タキナ『今のは………片手剣の………ソード………スキル?』

 そうタキナが言うが、私は首を振って否定する。

チサト『違う………あんなソードスキル見たことない』

 そう私が言うと、

マジマ『そりゃそうだろうな。これは俺専用のスキル……ヒースクリフとか言う奴と同じものさ』

チサタキ『!?』

 その言葉を聞き、私達は戦慄する。それが意味する言葉は、

チサト『ユニーク………スキル』

 そう私が言うと、

マジマ『正解。暗黒剣って言うんだけどな、さっきのソードスキルもその一つ、ダークスラッシュって技さ』

 そうマジマが言った。先ほどのソードスキルだけで、ソードスキルの中でも最高峰の技を放った私達を一瞬で吹き飛ばした。その事実に私達は固唾を飲む。すると、

マジマ『言っとくけどな。ただ、ソードスキルが強いだけがこのスキルの特徴じゃねえ。本当の力を今からお前らに見せてやる』

 そうマジマが言った。確かに、ヒースクリフさんの神聖剣は防御が異常なほど高く、HPバーがイエローゾーンに入らないほどだ。なら、暗黒剣はどのようなものなのかは未知数だ。

マジマ『さあ、第二ラウンドだ』

チサタキ『くっ!!』

 その言葉に私達は、歯噛みをした。暗黒剣の恐ろしさを私達はこれから体験する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回『暗黒剣の力、絶望の淵………希望の光』


▲ページの一番上に飛ぶ
Twitterで読了報告する
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。