「わあ、ここがあの雄英高校ですか……広いですね」
私……沖田総司は、双子の妹の沖田
そう、私たちは雄英高校ヒーロー科を受けに来たのです。
「そうですね、姉さん。あの、土方さんも来てるようですが」
「え、そうなの?ノッブ、なんで教えなかったんです?」
「……仕方ないのじゃ!だって黙っててくれって言われたんじゃよ」
「……まあいいです。では、会場に行きましょうか」
《移動中》
「あ、沖田。久しぶりだな。小学校ぶりか?」
「何言ってるんですですか、土方さん。家、隣でしょう。だいたい、正月にもあったじゃないですか」
私は、土方さんをじとーと見ながら言いました。
「冗談だって。たくあん食うか?」
「昼に頂きます」
「じゃ、頑張ろうな」
《筆記試験終了後》
「ノッブ、土方さん、筆記の方どうでした?」
「……歴史か?楽勝じゃ。なにしろご先祖さまのことがいっぱい出てきていたからな」
「ノブ、歴史以外は?もちろん俺は自信あるぞ」
「……自信ないのじゃ……」
「「「………………」」」
「ま、まあ、たしかに信長のことがいっぱい出てきてましたからね。あ、私も大丈夫です」
「じゃあノッブ以外は大丈夫ってことでいいのかな?実技も頑張ろー!」
《移動中》
「姉さん、ノッブ、連番なのに違う会場ってどういうことでしょう?」
「多分中学が同じやつが同じ会場にならないように、じゃないか?ほら、ノブと俺は同じ中学だけど、お沖田姉妹は違う中学だし。……ノブと総司は違う会場だけど、総治と俺は同じ、か」
「まあ、頑張ろうな」
「あ、では。また後で」
《沖田サイド》
……みんなと違う会場です。でも、だからこそ……『アレ』が使えます。
……うん?だれか見覚えのある人がいるような……
《???サイド》
あ、あそこにいるのは沖田ちゃんか。見た感じ、気づいているけど誰か不明、てところかな?まあ、いいや。
自分のすることをするだけだから。
《沖田サイド》
うーん、誰でしょう。……斎藤さん、は居るわけない…ですし。でもそれ以外だと変なんですよね。山南さんでもないですし。
『はいスタート』
…私はその声と同時に駆け出しました。横を見ると、さっきの人。……やっぱり斎藤さんにしか見えないんですけど。
なんか放送が言ってますけど、無視です。
あ、ロボット。
私はロボットを手に持った刀−もちろん模造刀−を使い、胴と頭の隙間を縫って停止させました。
私はまたロボットを見つけたので縮地を使い、同じように処理して行きました。
もちろん、負傷者の救助も忘れずに。
そんなことを続けて、10分くらい経ったでしょうか。
奥の方に大きなロボットが見えました。
……アレが0点でしょうか。
周りの人は逃げていきます。
私は目を凝らし、よく見ると、0点の近くに足をくじいて動けなくなっている子を見つけました。
流石に放っては置けません。
私は、一息のうちにその子の元へとたどり着き、その子を助けました。
が、不味いですね。
助けたは良いものの、アレをどうにかしなければ二の舞になってしまいます。
「ちょっと待っててくださいね」
私は、アレを破壊するためにアレの近くに行きました。
すると。
「沖田ちゃん、お久」
「……斎藤さん?」
斎藤さんが居ました。
「え?なんで?どうやって?」
「まあまあ、土方さんにでも聞いて」
「はあ。分かりました。とりあえずは」
「「0点ロボットを壊す。ですね(だね)」」
私は一気に
斎藤さんは…気をそらしているみたいですね。
…これで、アレの威力が分かります。
『一歩音越え、二歩、無剣。三歩…絶刀!無明、三段突き!!』
ロボットには、風穴が空きました。…半径、10センチくらいの。
ロボットは、動かなくなりました。
「………………」
声も出ません。木刀じゃなくて良かった。
『終了』
……戻りましょうか。
「あ、さっきは助けてくれてありがとう。私、蛙吹梅雨。貴女は?」
「沖田総司と言います。コホッコホッ……あ、これは大丈夫です。蛙吹梅雨さん、ですね。受かってると良いですね」
「うん。じゃーね」
…さて。
「斎藤さん?逃げようとしてもそうは行きませんよ?」
「え?って早!ちょ、ちょっと待って」
「…はあ。大丈夫なんですか?ここにきて。例の件で潜入してるんでしょう?」
「うん。大丈夫だよ。むしろ、受けて来いって。ま、適当なとこで抜けるから。心配しなくて良いよ。
あ、でも土方さんには黙ってて」
「はいはい。分かりました。では。またいつか」
「ほいほい」
「あ、ノッブ、土方さん、総治。そっちも終わった?」
「「「終わったよ(ぞ)」」」
「それよりも沖田。さっき、誰と話してたんだ?」
「0点ロボットから助けた女の子です」
「……そうか。帰るか」
《移動中》
「じゃ。また明日」
……ふう。うまく行きましたね。あとは発表を待つだけですね。
「お疲れ様でした、姉さん」
「ありがとう。おつかれ」
諸事情により、総治・ヒッジの視点は省かせていただきます。