沖田さんが行く!!ぐだぐだヒーローアカデミア   作:星野楓

1 / 5
雄英入試と病弱少女

「わあ、ここがあの雄英高校ですか……広いですね」

私……沖田総司は、双子の妹の沖田総治(そうじ)とノッブ(織田信長)に言います。

そう、私たちは雄英高校ヒーロー科を受けに来たのです。

「そうですね、姉さん。あの、土方さんも来てるようですが」

「え、そうなの?ノッブ、なんで教えなかったんです?」

「……仕方ないのじゃ!だって黙っててくれって言われたんじゃよ」

「……まあいいです。では、会場に行きましょうか」

 

《移動中》

 

「あ、沖田。久しぶりだな。小学校ぶりか?」

「何言ってるんですですか、土方さん。家、隣でしょう。だいたい、正月にもあったじゃないですか」

私は、土方さんをじとーと見ながら言いました。

「冗談だって。たくあん食うか?」

「昼に頂きます」

「じゃ、頑張ろうな」

 

《筆記試験終了後》

 

「ノッブ、土方さん、筆記の方どうでした?」

「……歴史か?楽勝じゃ。なにしろご先祖さまのことがいっぱい出てきていたからな」

「ノブ、歴史以外は?もちろん俺は自信あるぞ」

「……自信ないのじゃ……」

「「「………………」」」

「ま、まあ、たしかに信長のことがいっぱい出てきてましたからね。あ、私も大丈夫です」

「じゃあノッブ以外は大丈夫ってことでいいのかな?実技も頑張ろー!」

 

《移動中》

 

「姉さん、ノッブ、連番なのに違う会場ってどういうことでしょう?」

「多分中学が同じやつが同じ会場にならないように、じゃないか?ほら、ノブと俺は同じ中学だけど、お沖田姉妹は違う中学だし。……ノブと総司は違う会場だけど、総治と俺は同じ、か」

「まあ、頑張ろうな」

「あ、では。また後で」

 

《沖田サイド》

 

……みんなと違う会場です。でも、だからこそ……『アレ』が使えます。

……うん?だれか見覚えのある人がいるような……

 

《???サイド》

 

あ、あそこにいるのは沖田ちゃんか。見た感じ、気づいているけど誰か不明、てところかな?まあ、いいや。

自分のすることをするだけだから。

 

《沖田サイド》

 

うーん、誰でしょう。……斎藤さん、は居るわけない…ですし。でもそれ以外だと変なんですよね。山南さんでもないですし。

 

『はいスタート』

 

…私はその声と同時に駆け出しました。横を見ると、さっきの人。……やっぱり斎藤さんにしか見えないんですけど。

 

なんか放送が言ってますけど、無視です。

あ、ロボット。

私はロボットを手に持った刀−もちろん模造刀−を使い、胴と頭の隙間を縫って停止させました。

私はまたロボットを見つけたので縮地を使い、同じように処理して行きました。

もちろん、負傷者の救助も忘れずに。

 

そんなことを続けて、10分くらい経ったでしょうか。

奥の方に大きなロボットが見えました。

……アレが0点でしょうか。

周りの人は逃げていきます。

私は目を凝らし、よく見ると、0点の近くに足をくじいて動けなくなっている子を見つけました。

 

流石に放っては置けません。

私は、一息のうちにその子の元へとたどり着き、その子を助けました。

が、不味いですね。

助けたは良いものの、アレをどうにかしなければ二の舞になってしまいます。

「ちょっと待っててくださいね」

 

私は、アレを破壊するためにアレの近くに行きました。

すると。

「沖田ちゃん、お久」

「……斎藤さん?」

斎藤さんが居ました。

「え?なんで?どうやって?」

「まあまあ、土方さんにでも聞いて」

「はあ。分かりました。とりあえずは」

「「0点ロボットを壊す。ですね(だね)」」

 

私は一気に跳び(・・)、0点ロボットの胸あたりの足場に乗りました。

斎藤さんは…気をそらしているみたいですね。

 

…これで、アレの威力が分かります。

 

『一歩音越え、二歩、無剣。三歩…絶刀!無明、三段突き!!』

 

ロボットには、風穴が空きました。…半径、10センチくらいの。

ロボットは、動かなくなりました。

 

「………………」

声も出ません。木刀じゃなくて良かった。

『終了』

……戻りましょうか。

 

「あ、さっきは助けてくれてありがとう。私、蛙吹梅雨。貴女は?」

「沖田総司と言います。コホッコホッ……あ、これは大丈夫です。蛙吹梅雨さん、ですね。受かってると良いですね」

「うん。じゃーね」

 

…さて。

「斎藤さん?逃げようとしてもそうは行きませんよ?」

「え?って早!ちょ、ちょっと待って」

「…はあ。大丈夫なんですか?ここにきて。例の件で潜入してるんでしょう?」

「うん。大丈夫だよ。むしろ、受けて来いって。ま、適当なとこで抜けるから。心配しなくて良いよ。

あ、でも土方さんには黙ってて」

「はいはい。分かりました。では。またいつか」

「ほいほい」

 

「あ、ノッブ、土方さん、総治。そっちも終わった?」

「「「終わったよ(ぞ)」」」

「それよりも沖田。さっき、誰と話してたんだ?」

「0点ロボットから助けた女の子です」

「……そうか。帰るか」

 

《移動中》

 

「じゃ。また明日」

 

……ふう。うまく行きましたね。あとは発表を待つだけですね。

 

「お疲れ様でした、姉さん」

「ありがとう。おつかれ」

 

 

 




諸事情により、総治・ヒッジの視点は省かせていただきます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。