星野アイの10年 ~目覚めたら1週間しか経ってない~ 作:アストラッド
傷の回復がまだなんで、遅くなりました。
「彼?まぁ最初は驚いたけど、今ではうちの
看板ね。
体作りと動かし方を教えるって意外と評判
が良いのよ、一年先まで埋まってるし……
まぁ週に4回で最大4グループの指導だけど
、正直に言って助かったわ。
B小町の解散は大変で……彼がいなかったら
倒産はしないけど、もっと苦労したでしょ
うね。
アイがいなかったら、私が貰いたかったと
本気で思ったわ」
現苺プロダクション社長
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side:No
親からの愛情を知らず、愛情と言う理想しか知
らない彼は今世では最強で無敵で美しいほんの
ちょっとおバカなお母さんと、血の繋がりはな
いが優しさと厳しさを持ち合わせたほんのちょ
っとうるさいお父さんがいます。
そして、妹も自分と同じ転生者である。
自分に愛を注いでくれる両親、真の意味での
理解者たりえる妹。
彼は誓った、家族を守ると……必ず母親を狙う
"実の父親"を突き止め、然るべき報復を行う。
そんな、もうこの世にいない人間に対して警
戒しているアクアだが、そのために2度とやら
ないと決めた役者の仕事を受けた。
打ち上げにてその人物に近づき、情報を引き
出していた……それを観察する人間も。
(交渉術が巧くなったね、流石だ息子よ!!)
そう、ウツシである。
この男、異世界転移者である。
モンスター蔓延る世界にて、とある技術を生
み出し昇華させるに飽きたらず短期間でそれ
を大勢に完璧に教える手腕を持つ。
更に、斥候・偵察・ハンター・教官でありな
がら14の武器種を全て一流のハンター同様に
扱い"ギルドナイトなのではないか?"と噂され
る程だった。
そんな彼だが息子の会話をどこから聞いてい
るのか、変装して紛れてる?それとも盗聴機
を付けた?はたまた監視カメラ?
どれも外れ、正解は……上から見てる。
天井に張り付いている、気配を消して天井に
同化し息子の様子を見ている。
しかも異世界で教官しているときの装備で、
である……それほどのハイドスキルを彼は有
しているのだ。
天井に張り付いている方法だが、これは単
純に握力という訳ではない。
翔蟲糸で張り付いているのだ、鉄蟲糸は柔軟
でいて強靭なおかつ粘着力も強い。
彼はこれを利用して腕や足に鉄蟲糸をつけ、
体力の消耗を最低限にして張り付いている。
さて、そんなこんなで2~3時間は張り付いて
息子の会話を盗み聞きしているのには理由が
ちゃんとあったりする。
『最近アクアが私達に内緒でなにかを調べて
るんだけど、ウツシさん探れたりする?』
『勿論!!止めたりしなくて良いんだろう?
危険な事をしそうになったら止める……
そんな感じかな?』
『うん、私じゃバレちゃうからお願い!』
大体こんな感じである。
妻の頼み事の大体は叶える、今のウツシは
愛妻家であり子煩悩である。
そんなこんなで息子の行動を全て見終えた
彼は、堂々と降りて着地するも誰にもバレ
ずカウンターへ向かう。
「ご注文は?」
「お団子1つ!」
「……申し訳御座いませんがお団子は取り扱
しておらず、いタピオカとナタデココなら
ご用意出来ますが」
「じゃあ、ナタデココにあんみつで!!」
「かしこまりました」
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side:アイ
「と、言うわけでアクアは血縁上の父親の
事を探してるみたいだね」
「そうだったんだ……なんでだろ」
まさかそんな事を調べてたなんて。
でもどうしよう、もう死んじゃってるし頑
張って調べてるのに横から教えるのも……
なんというか子供の好奇心をみたいな。
「取りあえずそのままかな、あまり過保護
になってもあれだし」
「分かったよ、スケジュールを多少変更し
て時間を確保するかな」
「ごめんね、仕事が沢山だから休みがとれ
なくて……」
動物番組の仕事はいっちゃったんだよねぇ、
触れあってても思考の端にモンスターがチ
ラつくこともあるし、あんまり得意じゃな
いんだけど。
それにしてもアクアが……案外、私の知らな
い事実も掘り起こしたりして。
「いやー、私の息子ながら賢いよね。
そう言えばどんな方法で探してるの?」
「どうやらめぼしい人物の唾液なんかの付
いた物を集め、自分のDNAと父子鑑定に
出してるみたいだよ」
「あれって10万とかするんじゃないの?」
「最近は2万円程で鑑定できるのもあるらし
いよ、でも心配だよ俺。
そんな事に小遣い使って、高校生らしい
趣味に使えなくなったりしないかな?」
「立派じゃん、自分の財布から出すなんて
なかなか出来ないよ2万円。
それに漫画とかも部屋にあるし、別でち
ゃんと貯めてたんじゃないかな」
「ならいいけど……」
お小遣いの金額は上げないよ、うちは手伝い
した分だけあげるシステムだし。
あー、でもアクアって交渉術はわりと下手
だよね……途中までは良いのにゴールが見え
ると急いじゃって、相手が有利なとこに落
とされるんだよねぇ。
「で、今回はどんな落としどころになった
感じなの?」
「アクアの交渉かい?最後あたりにグイグ
イといっちゃってね、恋愛リアリティー
ショーみたいなのに出る事になったよ」
「……あらまー」
いっそのこと、彼女作ってこないかな。
V推しとしてダメージを受け、アニメからもダメージを受け、夢ではアイがガンプラを作る。
そして、次回あたりからやっと書きたい所に突入!!