Violet Archive   作:文芸怪人

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タイトルはアレだけどあんま要素は使ってないかな……
それはそれとして、僕ね、生徒主人公のブルアカ創作が大好きなんじゃ。
だから先生視点を書いてないってのもあるが、まあそれはそれとして。
でも僕、主人公以外の視点を入れずに書くから割と分かりにくいことがあると思う。
これって直したほうがいいのかな……?
はい、駄文でした。これを読み切った人は下の駄文もよろしくぅ!



70連目でヒマリ引いたったぞオラァ!


13 室長閣下はエンジニア部にお怒りのようです

白石(しらいし)ウタハ、豊見(とよみ)コトリ、猫塚(ねこづか)ヒビキ……。」

 

紫ロングの3年と例の説明狂い、黒髪でケモミミの1年二人を前に、俺は静かに湧き上がる怒りを必死に堪えていた。

 

「確かにこの前、内容をよく確認せずに刀を卸した俺にも悪いとこがあったとは認めよう。」

 

全員正座でしょぼくれているが知らん。

 

今日という今日こそは言わせてもらう。

 

「改めて確認しよう、嘘はなしだ……お前らは俺の刀を欲した時、なんて言った?」

 

「……カルマの刀について成分や切れ味などの詳しい調査を行いたい、そう言いました。」

 

「ああ、その時に俺がなんて言ったか覚えてるか?」

 

「あくまで調査だから改造はしない、絶対に折らない・傷つけない、終わったらちゃんと返す……この3つです。」

 

内容に間違いはない、それを踏まえて俺は本題に入った。

 

「じゃあ聞こう。お前らは俺から預かった刀をどうした?」

 

「……強度確認のためにプレス機にかけて刀を折って、それを直そうと溶接して、その痕跡を隠そうと改造を盛り盛りにした挙げ句返すのを先延ばしにしました……!」

 

「うんうん!ふざけんじゃねぇよ!」

 

近くにあった失敗作のコールドスリープ装置、『未来直行エクスプレス』を全力で蹴り飛ばす。

 

卵が割れる音がした。

 

「……なんで卵用のポケットまで作ってんだ!」

 

「急に話が逸れたね!?」

 

失敗して以降コレを冷蔵庫として使っているのは知っていたが流石にバカじゃねぇのと言いたくなる。

 

もういっそ縦向きに置けよ。

 

「んんっ、とにかく!何つーことしてくれてんだお前ら!俺が言った貸す条件一切守ってねぇじゃねぇか!」

 

「「「申し訳ありませんでした……!」」」

 

3人揃って土下座するところに軽蔑の視線を送りつつ、俺は被害の詳細をまとめる。

 

「お前らを信頼して、結構出来の良かった作品を持ってきたのにさ……。」

 

「……。」

 

やりたい放題された刀の銘は撃鈴(げきりん)、切れ味抜群だが折れやすいので刃筋のブレによる細かな振動を拾って鈴のような音が鳴るように調整した刀だ。

 

基本的に練習用の性能になってしまったが、斬った瞬間にりぃん……って音が鳴るのいい……よくない?

 

じゃなくて、これは結構な自信作だったのでお得意様のオークション会場に売り渡そうと思っていたのだが……

 

「お前らのせいで台無しだよぉ!」

 

「……。」

 

「大体、なんでプレス機で刀に対する耐久実験を行った!?刀に対する横からの圧力は厳禁ってずっと言ってんだろ!ああ!?」

 

横からの圧力に耐えられる刀はオリジナルだと今左手に装備している『穿突』以外に存在していないのだ。

 

じゃあそれを渡せって?

 

ナニイッテンダ!フジャケルナ!トイストーリーガ!

 

……失礼、メインウェポンに万一のことがあるかもしれない相手に渡せるわけがないと言いたかったのだ。

 

だってそうだろ?

 

「これはちょっと、鉄板さえ卸すの不安になるんだけど。」

 

「そんな……!そこをなんとか……!」

 

「いや、冷静に考えてみろ?契約における地雷を全抜きした相手と取引続けたいと思うか?」

 

「うっ……!」

 

事実を言われて言葉を返せなくなるなら最初からそんなことすんなよ。

 

そう思わずにはいられなかった。

 

「そういえば最初は鉄板とか、多少の整形はしたがただの部品の発注だったが……最近お前ら、何を頼んだ?」

 

「はんだ、です……。」

 

「おかしいよな?俺、鍛冶はやってるが流石にそういうのはやってないんだよね。なんで俺に頼むのかな?」

 

「カルマ先輩ならできるかと……。」

 

いや、そのりくつはおかしい。

 

「あのさ、それ理論的にはお前らエンジニア部がハードウェアだけじゃなくてソフトウェアも作れるって解釈されてるのと同じだからな?もしくはお前ら、ネジとボルトの違いも分からないの?とかそう言いたくなるレベルの思考だぞ?」

 

「うぐぅっ!」

 

めっちゃ効いてんじゃん。

 

「ちょっとコレはね……流石にセミナーにも苦情通した方がいいかもな……。」

 

流石に内容に俺が関わるとヘリアイア、もとい裁判所は使えない。

 

裁判官の立場に俺が立てないと上手く行かないどころか機能しないからだ。

 

だったらね……流石に生徒会に連絡するしかないじゃん、ね?

 

もうやめよっかな裁判長……法律で決まってるっちゅうんに判決に対して文句言うやつばっかやし……

 

「……あなたを詐欺罪と器物損壊罪で訴えます!理由はもちろんお分かりですね?あなたが契約違反を更なる契約違反で騙し、力作の刀を破壊したからです!覚悟の準備をしておいて下さい。ちかいうちに訴えます。裁判も起こします。裁判所にも問答無用できてもらいます。慰謝料の準備もしておいて下さい!貴方たちは犯罪者です!刑務所にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい!いいですね!」

 

もういい!コイツらだけは絶対裁く!

 

「裁判ですか!?アリスの出番ですね!」

 

「あ、ようアリス!元気にしてるか?」

 

「大丈夫だ、問題ない。です!」

 

「うん、流石にそれはやめとこうな?」

 

それはやられてコンティニューするまでの複合型のフラグなので次から気をつけるように指摘しつつ、俺はアリスに向き直る。

 

「そういや、『入学祝い』はどんな感じだ?」

 

「最高です!流石はアリスの剣の師匠にして、キヴォトス一の鍛冶師ですね!」

 

エンジニア部のバカどもはアリスを見習え。

 

彼女があまりにも熱烈に欲しがったので作ってあげた両刃の直剣『斬伐(ざんばつ)』を、アリスはすごく大事に使ってくれてるぞ。

 

アリスだけでも最低限の手入れができるように鍔を一度上下させるだけで完璧に刃を研ぐことができる構造を作ったのにわざわざ、

 

「カルマが研いでくれると、攻撃力や急所率にバフがかかる気がします!」

 

て言われて満面の笑みでメンテ頼まれてみ?

 

断れねぇだろうがよぉ!

 

「……って、その斬伐って刀、もしかして『神業物(かみわざもの)』ってことかい!?そんないいものを、どうして……!」

 

「うっさいウタハ、お前とアリスの信頼の差を考えろ。」

 

「いや、あんまりな発言だね!?」

 

「今回やったことも加味してな。」

 

俺の作った刀で市場に流通させてるものには大きく分けて3段階の等級がある。

 

コンセプト含めて成功した刀が『業物(わざもの)』(500は確定)、想像以上の性能で出来上がったものが『大業物(おおわざもの)』(上手く行けば億)、自分でもなんでこれが出来たのか分からないものが『神業物』(億超え確定)と区分している。

 

ちなみに俺が今装備してる『斬薙』と『穿突』は最初は売り物レベルになればつける銘すらないナマクラだったのを何回も打ち直しや折れた部分の継ぎ足しを行い続けて今の形になってる。

 

だからこそメインウェポンを変える気は今後一切ない!

 

……って、今はそんなことを話している場合ではなかった。

 

目の前のバカどもを断罪せねば。

 

「『大業物』貸して、これされちゃあね……信頼の欠片もなくなったよ。」

 

「すまない、本当にすまなかった!」

 

「好奇心で突っ走りすぎてしまいました!」

 

「申し訳ありませんでした!」

 

土下座ねぇ……それで許すとでも?

 

「アリス、何か食いたいもんある?」

 

「回らない寿司を食べてみたいです!」

 

「図太っ……せめて回る寿司で妥協してくれませんかね……?」

 

「無視……?」

 

そう、無視。

 

これが人間の心を最も抉る怒り、失望の表現方法だということはとっくに理解し尽くしている……!

 

彼女たちの表情は明らかに絶望したそれだ……!

 

勝った……

 

 

 

 

さあ、絶望しろ、挫折しろ、恥をかなぐり捨てて縋り付け……!

 

……俺、こんなに性格悪かったっけ?

 

「あ!カルマが新世界の神みたいな顔してます!」

 

「……お前、もしかして俺のダチ(ヒマリ)が勝手に作ったうちの合鍵でも貰ってる?」

 

「はい!」

 

「オーケー、アイツ後でマラソンの実刑判決だわ。」

 

「すみませんでした、だからどうか……!」

 

一向に彼女たちの方は見ない。

 

それが作戦の前提だから。

 

「うっ、ううっ……!」

 

うわぁ泣いた!早すぎるって!

 

「ああ、先輩たちが泣いてます。」

 

「……ほっとけ!」

 

「いや、ほっとかないでくださいよ!?」

 

ユウカにシメられなきゃいけなくなったじゃん!

 

あなたたちのせいだよー!

 

 

 


 

 

 

「アリスちゃんになんてもの見せてるんですか!」

 

俺の説明を聞いたユウカの第一声はそれだった。

 

もっと他に言うことあるだろうがよ、コイツマジで……

 

「そもそもカルマ先輩も、いくら刀を折られたからって……。」

 

「……『大業物』。」

 

「大惨事じゃないですか!?」

 

頭を抱えるユウカ。

 

まあ仕方あるまい、普通に数千万行く刀だからな……まともに刀を作れるのがキヴォトスで俺しかいないので、刀剣市場は完全に俺の独占状態である。

 

独占禁止法を発令されなきゃいいのだが……あ、そんな法キヴォトスにねーや。

 

……よく考えたらキヴォトスの法体系終わってね?

 

今に始まったことじゃねーけどさ。

 

「とにかく、これのせいで一回納品を見送らなきゃならなくなってさ……物好きなコレクターたちからの鬼電が今から怖くてしょうがねぇよ。ただでさえ刀一本で数千万の金が動くイカれたビジネス、乱れが発生したらもう、ね……?」

 

「前回もそんなこと、ありましたもんね……トリニティ生のカチコミ、カイザーの干渉、ミレニアム自治区の治安悪化、オークション会場の襲撃増加……うう、頭が……。」

 

あらら、ユウカのトラウマを刺激してしまったか。

 

まあ、あの時期は本当に酷かった……。

 

小説とアニメをもとに作った刀『微刀・釵(びとう・かんざし)』がエンジニア部に漏れて、奪われた結果オークション会場への納品が遅れ……

 

あれ、これもっと前に取引切ってもよかったんじゃ……?

 

「先輩が取引を切ったらエンジニア部の見境がなくなって他の部活にも被害が及ぶので絶対にやめてくださいね?」

 

「えぇ……でもなあ、マジでやりかねないよなぁ……。」

 

一応、加工した金属を卸しているのはエンジニア部だけではない。

 

エンジニア部だけ取引を切ったら、まあキヴォトスだし他の部活へ押し入るだろうなぁ……

 

「もういっそ、一切の取引やめて刀の取引だけにするかな……?」

 

「ミレニアムを更地にするつもりですか?」

 

まあエンジニア部だけやって他の部活がやらないかってなると……

 

ああ、絶対ありえないねそんなこと!

 

結局ミレニアム全土で暴動、ミレニアムは滅ぶ。

 

アカン、俺が取引で今の状態から少し動くだけでミレニアムが詰む。

 

友人が俺を殺そうとしてたのはこのせいやったんやね……(絶対違う)

 

「ねえ、エンジニア部はどうすればいいのかね?絶対今のまま許したくはねぇんだが。」

 

「それは、はい……エンジニア部の予算と製品の売上から補填になるかと……カルマ先輩、今までの『大業物』の売り値って記録してますか?」

 

「商売だからな、当然控えてる。電子化もしてるから、家に帰ってからお前のスマホに送ればいいか?」

 

「ええ、それさえ教えてくれれば後はこっちで対策を考えるので。」

 

今までやってなかった連絡先を交換して、俺は思ったことを口にする。

 

「……なんで俺より先に先生と連絡先交換しとるん?」

 

「私もシャーレの部員ですし……何か問題でも?」

 

「問題はないんだけどさ……今まで、連絡先も知らない後輩と仲良くやってたのかーって思ってさ。」

 

自分で言うのもアレだが、俺は有名人だ。

 

でも目立ち方が例によってアレなので、ダチと友人以外にプライベートな付き合いというものは全く無かったのである。

 

そんな中で俺に構ってくるユウカ……。

 

「惚れてまうやん、こんなん。」

 

「な、なぁっ!?」

 

「ハハ、まあ冗談だけどさ。」

 

「紛らわしいこと言わないでください!まったく……!」

 

顔を真っ赤にしたユウカ、美少女も相まって可愛いね。

 

エンジニア部とやってたギスギスからすっごい癒やされる。

 

こんなん虜になるわ、一家に一台ユウカセラピー、これ売れるぞオイ!

 

鉄鋼業じゃないけど手を出すか、ASMR!

 

上手い具合に写真を撮ってサムネにすればいけるでコレ!

 

「……何かよくないこと考えてませんか?」

 

「いいや?ユウカがアイドルとか声優やったら売れそうだなって思って。タイトルは……せや!映像付きのASMRみたいな感じで『先生、ちょっとお時間いただけますか?』ってタイトルがいいんじゃないか!?」

 

「……どうして!先輩が!私の!先生に対して!二人きりの時に!言った台詞を!知ってるんですか!?」

 

早瀬ユウカ暴走形態、発動。

 

「おっとぉ……?これはマズいな。『カルマギア03:インラインインザシューズ』!」

 

今度隠しコマンドでも仕込もうか。デカグラマトンを潰せるくらいのやつ。




「Violet Archive」の注意事項
・七郷カルマはキヴォトス唯一の刀鍛冶である。

エデン条約編の前に、一度原作キャラとの個別イベントはいるでしょうか?

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