愉悦と曇らせに狂ったTS転生魔法少女の話   作:あきつの雲

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~3にんしゅうごう!~

<ティーチ視点>

 

さて、二度目のスタンピードが近づいてきましたが

皆様いかがお過ごしでしょうか?

俺の方は最近はずっとサムちゃんを眺めていたのですがめちゃくちゃ楽しそうでしたね。

 

いいなぁ。

ねぇリリンちゃん?

俺たちも学校行こうよ。見ててうらやましくなっちゃった。

 

好きにしろ。おれはいかん

 

え~どうせなら3人で行った方が良いと思うんだけどなぁ...

 

<話せるようになったんだ!?>

 

あぁ、説明し忘れてた。

意図的に入れ替わった時があったでしょ

そのあとから心の中で自由に会話できるようになってさ、最近はよく俺から話しかけてるんだよね。

 

だけどなんかこっちに来てから時間が長いからか

俺とちょっと性格が違くてやさぐれてるというかツンデレっぽいというか...

 

あんまり変なこと言ってるとぶっ飛ばすぞ

 

しかも口が悪いし態度も悪いんだよね。

今だって普通に中指立ててるからね。

それに加えて手が出るのも早いという...

 

最近なんて、実際にやらんやろって思ってたらリラを魔法で寝せて容赦なく攻撃してきたからね。

 

しかもサムみたいに俺の外に出てないから

こっちから一切反撃できないとか言うクソゲー仕様。

 

ごめんごめん。許してくれよリリン

 

そもそもがコイツ、使用できる魔法の数的に圧倒的に俺の上位互換だから喧嘩だと勝てないのよ。

威力は俺の方が全然上だからガチで殺しにかかったらまず間違いなくやれるんだけどね。

 

それで?スタンピードは参加するの?

 

おれが出ないとお前とサムだけじゃカバーしきれんだろ。しょうがないから出る。

 

だよね~。

じゃあ魔力の総量下がっちゃうし自傷回復必須かな。

 

知らん、おまえの好きにしろ。休憩時間くらいの余裕はあるだろ

 

 

ぬ~。

そう言われたらそうなんだよね。

おそらく他の魔法少女もいるし一時的に俺、サム、リリンの誰かが戦線離脱するくらいなら押し込まれるだろうけどカバーが出来ちゃうんだよなぁ...

 

う~む。今回はちょっち休憩回にするか。

本題はリリンのお披露目と俺の魔法少女機関への所属。それに伴って学校への所属でいいかな?

 

何度も言うが好きにしろ。それと一応言っておくがおれは絶対学校には行かないからな。こんな年にもなって今更中学校とか恥ずかしすぎるだろ

 

そうかなぁ?

別に精神年齢と肉体年齢は違うじゃん?

分裂した人格だし、知識はあっても経験したことの無い青春を取り戻すってのもアリだと思うんだけどなぁ。

 

ふんっ

 

あらら...

そっぽ向かれちゃったよ。

サムの人格なんてめっちゃ幼い感じで演じてるし恥ずかしがることないのになぁ...

 

とにかく俺はスタンピード終わったら学校行くからね!

 

はいはい。

 

─────────────────────────────────

<司令官視点>

 

「緊急事態です!スタンピードの予兆が出現しました!」

 

各々が仕事をしているメインルームに

そんな声が響き渡る。

 

「ツッ!?」

 

静かに息をのむ音が聞こえ、それでも誰も声を発することなく私の指示を待っている。

 

 

緊張感で空気がピリピリしてきて

未だ予兆段階でも職員の中には決戦前のような雰囲気を醸し出す物さえいる。

 

それは当然のことだ。

今も前回のスタンピードの事は記憶に新しいのだから

身構えてしまうことは仕方がない。

 

 

A班は緊急時対応マニュアルに沿って行動、それ以外は通常業務を継続しなさい。

 

事前に決めていたA班。

それはこういった緊急事態に真っ先に動く

魔法少女機関の職員の中でも一層尖った能力を持つ選りすぐりの人員たち。

 

彼ら、彼女らがやっていた業務を他の職員に分配して

緊急対応を行いだす。

 

 

それを尻目に私は普段通りの事務処理に戻る。

 

ココで自分が下手に手を出すよりも

その道の専門家に任せた方が良いとわかっているから。

 

そのうえでスタンピードが起きたときに、確実に滞る業務を事前にできるだけ処理しておくことで不測の事態に備えるためだ。

 

────────────────────────────────

<サム視点>

 

緊張するね?

 

スタンピードの門の周囲円形範囲をA.B.Cの3地区に大まかに分けられた内、僕が担当するのはB地区

 

それもボタンちゃんとシラウメちゃんと一緒にね。

 

僕は別にケガしても大したことないんだけど

二人が傷ついちゃったら困るから守ってあげないとね!

 

めっちゃ頑張るよ!

 

でも今は準備期間中だからあんまり緊張しすぎても仕方ないんだけどね!

 

おはようサム。

 

あ~!ティーチくんだ!

愛してるよ~!

 

・・・・あと内側にリリンもいるね...

おまえはさっさとどっかに行っちまえ!

 

(そんなこと言うなよ?おれとお前は一心同体じゃねぇか、仲良くしようぜ?サ・ム・ちゃん?

 

あ~!!

クソうざい!

マジで消えてくれないかな!

 

ねぇ、僕の天使?

 

どっか別のところに捨ててこようよぉ

 

 

ん~、リリンも口は悪いけど本当は優しいんだよ?なかよくしようね。

 

むぅ~

ティーチくんがそういうなら我慢するけど

こいつが優しいなんてこと絶対にありえないから!騙されてるんだよ!

 

いつか絶対お前の本性ばらしてやるからなうんこリリン!

 

は~。そんな嫌われちまうとは悲しいよおれは...

 

わざわざ表に出てきて何を企んでるのか知らないけど

絶対好き放題はさせないからね!

 

サムがBだから私はA地区、C地区にリリンでいいね

 

 

ラッキーなことに僕はB地区の真ん中だから

リリンが変なことをしようとしたらすぐに止められる位置。

 

戦闘中は僕も必死だからずっと見ていれるわけじゃないけどなるべく見逃さないようにしよう。

 

そう決意し配置に戻る。

 

そんな折『ミシミシッ』

っとスタンピードの予兆の割れ目から異音がし始めた。

 

がんばるぞ~!

 

今回は前みたいに途中リタイアなんてできないからね!

ペース配分に気を付けよう!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

『ビキッ』

 

ひときわ大きな音が鳴った後に以前のように大量の魔物が出現する

 

・・・・・だけど前回と違う点が一つ。

それは空を飛べる敵がいること。

 

一体一体が大したことのない魔物でもその数は膨大で一気に空域が占領される。

 

そうなってしまえば地上戦力は膨大な被害を受けることは避けられない。

 

普通ならそれらを全部倒すのにいっぱい犠牲を必要とするのだから。

 

だけど、問題ないよ!

だって僕たちは最強の魔法少女だからね!

それもそんな『最強』がここには3人もいる。

 

【飛べない鳥】

 

ティーチくんがすぐさま重力増大化の魔法を全体にかける。

それだけでバランスを崩した魔物たちは地面に落ち、飛ぶために軽量化されたその体では身動きすることすらできなくなる。

 

わずかな魔物はそれでも必死に翼やジェットのような機構を操作し空中にとどまっているがその動きはひどく不安定で同時に攻撃を行うことなど不可能だ。

 

そして、そんな隙をリリンが見逃すわけもない。

僕も実力だけはあるって認めてるからね!

 

【ロックオンレーザー】

 

対人専用として作られた変身先とはいえどその保有魔力量はティーチくんと同じだから

いくら威力が落ちてもこの程度の魔物を一撃で仕留めることなど他愛ない。

 

それを示すように

放たれた細いレーザーが残っていた魔物たちの急所をピンポイントで貫き光の粒へと変えていく。

 

もちろん僕も何もしてないわけじゃないよ?

 

【スピードアップ】

【パワーアップ】

 

ボタンちゃんに支援をもらったあと地上に落ちた魔物たちを優先して潰して回ってるからね!

 

まぁ...呪いはキメラしか使ってないし

それも本性一切出してないから全然効率は良くないんだけどね?

 

ティーチくんと

本当に、本当に!嫌なんだけどリリンがいるから今回はまだ大丈夫かなって。

 

もちろん緊急事態になったら本気一歩手前までは出すつもりだけどできればやりたくないんだよね。

自分で見てもあんまりかっこよくもかわいくもないからね...

 

ティーチくんのは本気出しても

衣装が黒くなるだけでカッコいいのに何で僕こんなんなんだろうね?

 

リリンでさえ耳や尻尾まで真っ黒になるだけなのに...

 

────────────────────────────────

<リリン視点>

 

相変わらずですか...

 

おや、視聴者様並びにプレイヤーの皆様方

お久しぶりですね、リリンです。

 

しかし司令官も無駄な作戦を立てますよね。

ワタクシ達3人とそれ以外で交代式にすればいいのに

戦力の逐次投入などするからティーチやサムが呪いの活性化を行う羽目になるんですよ。

 

まぁ。世間体もありますし

そもそも魔法少女自体が戦わずに見ていることなど

できない性格の子たちばかりですからね。

 

まったく、その年ごろの少女達にありがちなことですが基本的に自制心というものが足りないんですよ。

 

ワタクシ達だけで全て賄えるようになっているのに変に出しゃばって...

 

論理的に考えれば控えに居ることが一番戦力になるということが分からないんですかね?

 

まぁ、サムやティーチがいくら傷つこうと

関係ないのでワタクシから口に出して誰かに伝えることはありえないのですが...

 

<そんな言い方ないんじゃない?>

 

おや?不愉快にさせてしまいましたか?

それは申し訳ありません...

今回のプレイヤー様方は優しい方らしいですね。

【魔弾の射手】

前回はむしろこういった陰口を楽しまれる方だったのですが...

失礼しました。少し厄介な敵が居た物で

話が途切れてしまいましたね。

 

それで、皆様方は何が気に入らなかったのでしょう?

 

<まず頑張っている魔法少女達について必要ないなんて言ったこと>

 

そうですか。

確かに努力は認めるべきでしたね、申し訳ございません。

 

<はい。次にサムとティーチについてどうでもいいなんて雑な扱いをしたこと>

 

あら?

皆様ご存じなかったのですね。

 

<何を?>

 

・・・・・そういえば申し上げていなかった気がしますね。

 

では、説明させていただきますが

ワタクシも含めましてサム、ティーチは死ねません。

体力が0になろうが何だろうが死ぬことは不可能です。

 

何せ3人とも主人公ですから。

誰かが欠ければゲームのストーリーが進行しなくなってしまいます。

これも以前説明した世界の強制力という物です。

 

例えると、ゲームのコンティニューみたいなものですね。

少し違いますのが残基などの制限が一切ない点です。

ですからゲームオーバーなんてありえないんですよ。

 

 

なので体力も魔力と同じようにコストとしていくらでも使えますしティーチもサムも薄々そのことを感じていますから自分が傷つこうと致命傷を受けようと一切怯まずに動き続けますよ。

 

そしてそれはワタクシも同じです。

ただ痛いのは嫌なのでけがをするときは一時的に感覚を麻痺させたり一撃で即死したリしますがね。

 

<・・・>

 

納得いただけましたかね?

それではさん切り替えお願いします。

────────────────────────────────

<ティーチ視点>

 

うん。飽きた...

 

いや、別に無双ゲーは楽しいんだよ。

だけどさぁ行き過ぎるとつまらなくなるものでして...

 

【空間圧縮】

 

例えばさぁ。

レベル上げて無双ゲーになりました。

≪戦う≫コマンドを連打するだけで勝てます。

 

そんな状態になったらそのゲームもうやめるでしょ?

強敵と戦う時に回復とか防御とかバフとかなんも気にしなくなったらそれはただの作業じゃん?

 

【風化空間】

 

しかも今やってるのってリアルなわけで

どの魔法選択しても敵を殲滅できるけど脳死でできるわけじゃないっていう絶妙な面倒さもあるんだよね...

 

ゲームの中でもリアルに近いタイプの無双ゲーなら、コマンド入力で工夫してTAしたり強敵相手だと攻撃ボタン連打だけじゃ倒せなかったりして難易度調節がされてるわけじゃん?

 

この世界にも一応そのタイプのBOSSクラスはいるんだよ。前戦ったヌシの事だね!

 

【落空】

 

だけど今回ラストにしか出ないの...

しかも出現タイミング知ってるからリスキルする予定なんだよね。

 

俺が即死させなくてもリリンかサムがぼこぼこにするから手加減して苦戦もできないし

 

つまんないなぁ...

 

 

 

【死界】

 

あ、ヤバイ。

魔力無くなってきちゃった。

 

えっと

適当にリスカでいいかな?

 

【断空】

 

おっけ。

1割くらい補充完了。

この程度のケガじゃ曇ってくれる子いないだろうし雑に流していいでしょこんなの。

 

みんな人生で一度はやったことあるだろうしね。

俺も小さい頃は日に2,3回はやったことあるからね。

 

まぁバレてこっぴどく叱られたからそのあとやってないんだけどね?

 

そのせいでちょっと感覚ミスって深くやりすぎたかもしれないけどすぐ直るし問題ないよね!

 

というかもう直った。

傷一つないつるつる手首だよ。

 

ホントはギュって手を握ると

線に沿ってじんわり血が珠になるのが好きなんだけどね。

 

この体になってからはいくら自傷しようとす~ぐ治っちゃうからなぁ。

 

前にやったみたいに意図的に呪いの効果を弾くのも

ちょっと無理があるからこの程度の遊びに使いたくないしね。

 

【ディラックの海】

 

飽きたなぁ...

 

───────────────────────────────

<サム視点>

 

ボタンちゃんもシラウメちゃんも戦線離脱しちゃった。僕はまだまだ余裕あるんだけどな?

 

目の前に湧き続ける雑魚敵を片手間に処理しながら考える。

 

受け入れてくれるかな?

呪いくらいなら大丈夫だけど

僕の本性の一部見せちゃっても大丈夫かな?

 

だんだんと周囲で戦っている魔法少女の数が減ってくる中変わらずに考え事をしたまま戦い続ける。

 

・・・・うん。決めた

この後もしヌシが倒しきれなかったらちょっとだけ見せてみよう。

 

首に巻いたチョーカーと

耳元で揺れるイヤリングを触ってその存在を確認する。

 

 

僕は二人の親友の言葉を信じるよ!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ワリィ、待たせた。

お待たせしました。戻りましたよ

 

あ、おかえり~

ちゃんと休憩できた?

 

おぉ、バッチリだ!防御は任せとけ

はい、8割程度まで回復しました。支援はお任せを!

 

 

そっか。それはちょうど良かった。

そろそろ・・・・

 

『バキンッ』

 

ヌシが現れるから。

 

「「「「「「「ッツ!?!?」」」」」」

 

周りの魔法少女ちゃん達が息をのむ声が聞こえる。

だけどそんなに心配することないよ!

 

【エンド・オブ・ザ・ワールド】

 

だってティーチくんがいるからね!

 

アジ・ダハーカだっけ?

多分そんな名前だったはずのBOSS敵がティーチくんの魔法で一撃で瀕死になる。

 

かっこいいよ~!!!!

やっぱティーチくんは最高だ!

前は苦戦した敵なのに一撃だもんね!

 

あとは僕たちでとどめを刺せば終わりだし

僕も殴りに行こう。

ストーリー上だとこれで終わりのはずだからね!

 

そう思い地面を蹴って飛び上がったその瞬間

 

 

『バキンッ』

『バキンッ』

 

未だ消えていなかった裂け目から2度異音が響く。

 

それを機にスタンピードは終了したがそれどころではない

 

追加で2体もヌシが出てくるの!?

僕こんなの知らないよ!

 

このヌシたち自体は知ってるけど

これから出てくる奴でこんなところで出てくるはずないもん!

 

サム、c側のミラー・トラペゾヘドロンをやれ。おれはA側のバイオスライム、ティーチはアジ・ダハーカの処理!その後手の空いたものから救援に!

 

うるさい!命令するな!

 

はいはい。じゃあお願いしますよ?サムちゃん?

 

左の敵は物理攻撃が効かないし

右の敵は逆に物理が弱点。

 

口ではそう言いながらも

僕が戦うべきなのは右の敵だとわかってる。

 

左の鏡みたいな敵に行くよ!

 

おっけ!

わかりました!

 

だから迷うことなくそちらへ駆け出していく。

 

その最中でも頭の中を不安がグルグル回る。

 

ねぇ、ボタンちゃん。シラウメちゃん。

 

あぁ、なんだ?

なんでしょうか?

 

問いを投げかける。

 

僕がどんな姿でも友達でいてくれる?

 

 

さっきはちょっと見せてみるなんて決めておきながら

僕はやっぱり尻込みしてしまうのだ。

 

 

なんだ?変な質問だな。オレは誰であろうが見た目で判断しねぇぞ。

前も言いましたけど私、サムちゃんから絶対離れる気はないですよ!

 

だけれどそんな風にきっぱり言い切られた言葉に

僕も覚悟を決める。

 

未だ雑魚敵は地上に残っている

そんな中を走っているわけだから二人とも表情に余裕はない

何しろ敵味方問わず攻撃が飛び交う中を走っているのだから。

 

だけれども質問にちゃんと答えてくれた。

こんな危険な時に意味の分からない質問をした僕にだ。

 

なら僕も二人の信頼に応えなくちゃダメだよね!

 

そっか。ありがとう

 

『Grrrrrrrrrrrrrrrrrr』

 

喉の奥から唸り声が漏れる。

 

『ミシミシ』

 

と音をたてながら鋭さと大きさを増す

自分の掌。

だけれど抑えることなんてしない。

 

『シュルルルッ』

 

尻尾の蛇の威嚇音に合わせるように僕の身体が

入れ物から漏れ出てリボンの様にあたりを漂いだす。

 

へぇ、不思議な確認するからなんだと思ったらカッコいいじゃねぇかよ!

素敵ですね!とっても強そうです!

 

受け入れてくれた。その悦びに

 

『グォォオオオオオオオン!!!』

 

歓喜の咆哮が響きわたる。

僕はもう迷わない!

 

行ってくるよ!みんなの事任せたよ!

 

極太の光線を放とうとしている敵

だけれどシラウメちゃんなら確実に弾き返せえるはず!

だからここは任せて僕はアイツを倒しに行く。

 

あぁこっちは任せろ!誰も傷つけさせやしないさ!

 

「ありったけの支援です!受け取ってください!」

 

【スピードアップ】

【パワーアップ】

【リジェネ】

【ディフェンスアップ】

 

踏みこんだ地面が陥没する。

ものすごい勢いで景色が後ろに飛んでいく。

 

あれほど離れていた距離が一歩で半分ほど縮まる。

 

もう一歩!

そうして先ほどと逆の足を踏み込んだ瞬間。

 

『キュワンッ!!!』

 

と特大のビームが発射される。

 

だけど焦る必要はないもん!当たっても意味ないしね!

 

そのまま受けようとする。

 

だけれどリボンの一つが動き出し近くの建物に突き刺さりそのままグイっと体が引っ張られ無理やり掠めるような軌道に変えられる。

 

 

別にそのまま受けても良かったんだけどな?

というかそっちの方が効率的だし僕はそうするつもりだったの!

 

・・・・だけどなんか無意識に避けちゃった...

 

 

まぁいいや。

 

よいしょぉ!!!!

 

スピードを保ったまま空中に浮いた凧形二十四面体の敵に拳を突き出す。

 

見た目とは違いとても高い耐久を持つその体は

それでもちょっぴり本気の僕の前ではただの鏡といっしょで

 

『パリンッ』

 

という軽やかな音をたてて何もないスカスカのその内部に僕を通してしまう。

 

こうやって内部に入ってしまえばもう楽勝だ。

だってこのヌシは内側に攻撃ができないから。

 

四方八方に伸ばして突き刺したリボン

それに引っ張られ縦横無尽に内部を暴れまわる。

 

そうしていればいつの間にか光の粒となって

消えて行ってしまった。

 

 

開けた視界の中

同じようにバイオスライムもアジ・ダハーカも光となって消えていっているのが見える。

 

既に雑魚敵は全部倒されたみたいでもうどこにも戦闘の音は聞こえないね!

 

つまり

 

 

『戦闘終了!被害なし!私たちの完全勝利です!!!』

 

 

「おぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

勝鬨が空気を揺らす。

その場に居た魔法少女だけでなく世界中全てが勝利の喜びに沸いていた。

 

そんな中僕はただ一人、目的の人物たちを探すために

走っていた。

 

と言っても場所は分かってるから

そこに跳んでいったと言いうのが正しいんだけどね!

 

「やったな!」

「やりましたね!!」

 

『パチンッ!』

 

やっぱり最後はハイタッチだよね!

 

そのまま自分から抱き着いて喜び合う。

未だ戻していない爪はリボンでぐるぐる巻きにして危なくないようにしてからだけどね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                        

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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