忍界とか言う割とハズレな世界に関して   作:アルピ交通事務局

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NARUTOの二次小説書こうと思った際に一番最初に考案したけども続かないのは確実だからボツったやつ

 

 昔 妖狐ありけり その狐 九つの尾あり

 その尾 一度振らば 山崩れ津波立つ

 これに困じて 人ども 忍の輩を 集めけり

 僅か一人が忍の者 生死をかけ これを封印せしめるが

 その者 死にけり その忍の者 名を四代目火影と 申す

 

 申すんだけどね……………

 

「テウチのおっちゃん、出前終わったってばよ」

 

「おう!んじゃ器を洗ってくれや」

 

 少年の名はうずまきナルト。

 物心がついた頃には親も兄弟とも呼べる存在は居なかった。自分がなにかをしたわけでもないのに、何故か周りから蔑まれていた。

 本当になんでかは当初は分からなかったけれども今になれば分かる。自分が尾獣と呼ばれる魔物を封印された子供だったのを。九尾の狐は数多くの忍を殺し、木の葉隠れの里に多くの傷を残したのを。

 

 里の未来を明るくする為に居た四代目火影は九尾のせいで死んでしまった。

 誰もが尊敬する実に出来た人間である四代目火影が死んだ原因である九尾を憎むなと言うのは割と無茶であるが、その九尾を体内に宿すうずまきナルトにはなんの罪も無い……しかし、そうだとしても割り切る事が出来ないのが人間である。里の殆どの者が、九尾の人柱力だからと蔑む……うずまきナルトは孤独に苦しんでいた。自分がなにかをした覚えがないのに蔑む、誰もその理由を教えてくれない。

 

「おい、ナルト!なんだこりゃあ!ラーメン鉢にタバコの灰が入ってるじゃねえか!」

 

「文句言ったんだけど……」

 

「神聖なるラーメン鉢をタバコの灰皿にするとは、もう出前も入店も禁止だ馬鹿野郎!」

 

 そんな中で1人の救世主が現れた。

 四代目火影波風ミナトが生きていた頃辺りに木の葉隠れの里に移住してきたラーメン職人、テウチ。

 テウチはナルトが九尾の人柱力である事を知っていた。テウチは九尾の狐が里に与えた被害を知っていた。だが……ナルトを蔑む事をしなかった。孤独に苦しむナルトに対して一杯のラーメンを差し出してナルトを暖かく出迎えてくれた。

 

 ナルトを真っ先に受け入れて、ナルトは差し出されたラーメンの味を今でも覚えている。

 そしてナルトは思った。忍になって誰かを傷付けるよりも美味いラーメンを作って誰かを笑顔にした方がいい、己の腕で作り上げたラーメンで世界中の人間に俺の存在を証明してやると。決意を決めたナルトはテウチが経営するラーメン屋であるラーメン一楽に弟子入した。

 

「おっちゃん、ごめんだってばよ……」

 

 ナルトはラーメン一楽の店員として働いている。

 テウチの商売仲間などは何故あんな九尾の人柱力である子供を受け入れる化け物なんだぞ?と平然と言うのだがテウチはそんなの関係ねえとナルトを雇った。その結果だろうか、若干だが客が減ったのでテウチはナルトを使って出前を始めた。

 

「なーに、気にするな。客が納得する味を出すのが俺達職人だ……」

 

 その結果、神聖なるラーメン鉢を灰皿代わりにする馬鹿が出た。

 他にも色々と馬鹿をやっている客がおり、そんな客はこちらから願い下げだと出禁にする。お客様は神様だが、神様が絶対ではない。職人こそ創造の神様である。ナルトはお客を失った事に関して申し訳ない顔をするがテウチは気にするな、客を失ったのならば客が文句を言うのならばそれ以上の味を生み出すだけだと誇らしげに言う。

 

「いいか、ラーメンってのは宇宙で何でもありなんだ」

 

「これ蕎麦じゃないの?」

 

 昼休憩に入ればナルトにラーメンを作るテウチ。

 何時もとは違うラーメン……なんと麺が蕎麦なラーメンだった。コレは暖かい蕎麦の一種なんじゃないのか?と疑問を持つがテウチは違うと否定をする。ナルトはラーメンを啜れば蕎麦なのにラーメンだと驚く。

 

「うどんや蕎麦、寿司や天ぷらは年季が入った老舗が格上だが、ラーメンは違う。豚骨、味噌、醤油、塩と決まった型があると見せてトマトやカレー、昆布と鰹節ベースなんてのもある。ラーメンってのは無限に進化する終わりの無い究極の料理なんだ」

 

「じゃ、じゃあテウチのおっちゃんのラーメンも」

 

「ああ、まだまだ美味くなるよ!」

 

 既に十二分に完成された一楽のラーメン。

 これ以上に美味いラーメンが存在しているのかとナルトは驚くのだがテウチは自信満々だった。

 

「スゲー!スゲーってばよ!」

 

「この程度で驚いちゃ困る……ラーメン職人に取っちゃ常識だ。ラーメンの道、麺道は果てしない……俺の麺道は上は火影から下はナルトみたいな小さな子供に食べてもらえるラーメンを作ることだ……お前の麺道は?」

 

「世界中の人間に認めてもらえるラーメンを作る事だってばよ!うずまきナルトここにあるってな!」

 

「世界中の人間にか……ラーメンは無限に進化し無限とも言える味が存在している。今日作ったスープと昨日作ったスープは似ているようで味が異なる…………最高のラーメン職人になりてえか?」

 

「おう!」

 

「ナルト、皿洗いと出前から卒業だ……ラーメン作りの基礎を教えてやる」

 

「やったってばよ……あ、でも皿洗いと出前無くなれば効率悪いから影分身の術使うってばよ」

 

 ナルトは皿洗いと出前から卒業が決まった。

 テウチはラーメン作りの基礎、先ずはとスープ作りを教え込んでくれる。しかし皿洗いと出前が無くなれば客回転の効率が悪いので影分身の術でカバーをする。

 

「ナルトが思い描くラーメンはどんなラーメンだ?」

 

「う〜ん……強いて言うなら、ナルトが主役のラーメン?チャーシュー麺とか好きだけど、ナルトだって美味いのに一楽でも全然トッピングで頼んで貰えてないだろ?わかめラーメンとかは聞いたことあるけどナルトが主役なラーメンって聞いたことねえってばよ」

 

「ナルト、お前そもそもでナルトがなんなのか知ってるのか?」

 

「えっと……分からねえってばよ!」

 

「ナルトは蒲鉾の一種なんだよ…………ナルトが主役のラーメンか……鯛の身をチャーシュー代わりにする技法なら知ってるが、ナルトが主役のラーメンは聞いたことねえな」

 

 熱いラーメン談義を交わすテウチとナルト。

 基本となる鶏ガラや魚介類だけでなく肉が食えない僧侶向けなヴィーガンラーメンの基礎を叩き込む。

 

「う〜ん……いい味出てるってばよ」

 

 家に帰ってクズ野菜等を煮込んでラーメンの出汁を作る。

 ここに味噌や醤油やらを加えればラーメンのスープが完成をするが、まだ味噌や醤油の選び方などをテウチから教わっていない。家においてある普通の味噌と醤油を混ぜてスープにするがテウチの味には全くと言って敵わない。

 

 ラーメンは無限に進化する料理だ。

 スープも既存のものだけじゃないのを教え込まれているナルトは出来る限り万人受けしそうなラーメンはないのかと試行錯誤を繰り返した。

 

「いいか、ナルト。料理人は自分が美味いって物を相手に見せる仕事でもある……自分が美味いって思ってても相手が不味いって思う可能性もある。そこは考慮しろ」

 

 テウチに言われた言葉を思い返す。

 全ての人に受ける味などこの世には存在しないのだと言いたかったが、ラーメンに夢見る子供に厳しい現実はまだ突きつけられない。

 テウチの言いたいことはなんとなく程度で分かり、現在自分が作っているラーメンのスープが美味いと言ってもそれは自分基準で美味いと思える物であり、他人目線で美味いと言えるものではない。

 

「このスープ、飲んでくれってばよ!」

 

 天涯孤独なナルトには相棒とも言える存在が居た。四代目火影が埋め込んだ自分の中にいる尾獣、九尾だ。

 毒舌な九尾ならばその辺りはハッキリと言ってくれるのだと精神世界でラーメンを出現させれば九尾は険しい顔をした。

 

「おい、なにが悲しくてテメエが食ったものを食わなきゃならねえんだ?」

 

 九尾はナルトの中に居て、ナルト以外に外部への干渉は出来ない。

 ナルトが1度体内に取り込んだ物を精神世界で具現化している……要するにナルトの胃にあるラーメンを食べろと言っているも同然の事である。

 

「じゃあ、どうしたらお前に俺のスープの味を伝える事が出来るんだってばよ?テウチのおっちゃんやアヤメの姉ちゃんに食べてもまだまだで終わるのが目に見えてるってばよ」

 

「……前に教えた影分身の術があるだろう、それを使え」

 

 九尾は前に教えた影分身の術をナルトに使わせて分身体を作り出す。

 分身体を作り出したと思えばその分身体に牢屋越しで触れればナルトは赤い衣を纏ったが何かをするわけでもなくスープを啜った。分身体なんだから美味いと言うのは当然なのになにをやってるのかと呆れていたが、スープを飲み干したナルトに触れれば九尾は頷いた。

 

「出汁は……クズ野菜なのが丸わかりだな。クズで食えねえ芯の部分から美味い出汁が取れるのは分かっているが身の部分からも美味い出汁は取れるんだぞ?」

 

「ベースになるからこれでいいの!」

 

「どうせならば魚介類や鰹節、麺つゆに近い形でお揚げをチャーシュー代わりにするラーメンにせんか!」

 

「それじゃあきつねうどんだってばよ!」

 

「ならば聞くがラーメンとはなんだ?なにを持ってラーメンと判断する?」

 

 海原雄山みたいな事を言い出した九尾。改めてラーメンという料理についてナルトは考えるがなにを基準にラーメンなのか分からない。

 ラーメン職人が作った物をラーメンだというのか?

 中華料理屋のラーメンはラーメンと言えないのではないのか?

 インスタントラーメンはラーメンと言っていいのか?

 インスタントカップ麺の焼きそばは焼いてないのに焼きそばは何故なのか?

 そもそも焼きそばは焼いているそばな筈が焼くでなく炒めているので焼きそばじゃないのでは?

 ナルトはラーメンが、麺料理が分からなくなった。しかしラーメンは美味しい物だという事だけは分かっていた。

 

「だったら先ずはお前が満足するラーメンを作ってやるってばよ!」

 

「ふん、口だけではなんとも言える……キツネうどんの代わりになるラーメンなんぞ、この世には存在せん!!」

 

 九尾に認めてもらえるラーメンを作ることを決意したナルト。

 九尾はキツネうどんに代わるラーメンをご要望のようだったので先ずはとキツネうどんの出汁をベースにラーメンを作る。

 ラーメンにはかん水と呼ばれる水を入れた麺を主に使う。スープ作りの基礎を学んでいる最中にキツネうどんに代わるラーメンを作らなければならないナルトだったが、このかん水を入れた麺が問題だった。

 

「味はマシになったようだが、これじゃあただのキツネうどんだ……ラーメンとは言わせねえ」

 

 小麦粉と塩と水を使えばうどんの麺になる。

 これぞラーメンらしいと言えるラーメンの麺にするにはかん水を入れないといけないのだがナルトが作り上げたラーメンはキツネうどんより、キツネうどんに肉を加えた感じだった。九尾目線ではラーメンと言えなかった。

 

「グヌヌヌ……」

 

「……だがまぁ、スープの味だけは認めてやる……小僧、いや、ナルト。お前にはワシの名前を教えてやる」

 

「名前よりも何処が悪かったのか教えろってばよ!!」

 

「馬鹿者!ワシに認められたラーメンなんだぞ!それに相応しいワシの名を与えてやろうと言っておるのだぞ!」

 

「あ、そうなの?」

 

「九喇嘛だ、ワシの名、そしてお前が作ったこのラーメンの名は九喇嘛だ」

 

 なんだかんだで徐々に徐々に心を開いていく九尾、いや、九喇嘛。

 九喇嘛はナルトの作ったキツネうどんの代わりになるラーメン、九喇嘛をナルトの分身体に食べさせて味を理解するがナルトは勿体無いと思った。

 

「味だけじゃなくて食感も楽しめ!この前一楽に来たハゲのおっちゃんがなんかラーメンじゃなくて情報を食ってるだけって言ってたけど、お前はホントにラーメンを食ってなくて情報だけを食ってるだけじゃねえか!」

 

 ラーメンを最初から最後まで食べ尽くしていない。ラーメンの味の情報だけで判断をしている。

 ラーメンが大好きな人間としてそれはあってはならない、いや、違う。食べ物を食べる人としてそれは許せなかったのだ。どうにかして九喇嘛にラーメンを食べさせる方法は無いのかと探してみれば九喇嘛を入れている牢屋の鍵っぽい札を見つけた。コレはあれば九喇嘛は出ることが出来るのだとナルトは札に触れたその時だった。

 

「やれやれ、幼い頃に騙して剥がそうとするとは随分と卑怯な真似をするじゃないか」

 

「え、誰だってばよ!?」

 

「誰とは随分……いや、違うか。ナルト、九尾に騙されちゃダメだよ」

 

「お前は四代目!ミナトか!」

 

 ナルトの腕を掴んだのは四代目火影の波風ミナトだった。

 ナルトがなにかをやらかして万が一九喇嘛の封印を解除しようとするならば自分が封印を再び施す為に封印の術に自身のチャクラを仕込んでいた。九喇嘛が驚いた声でミナトが四代目火影である事を言えば

 

「オラァ!!」

 

「っぐ!?」

 

「1発だけで勘弁してやるからとっとと俺の中から消えろってばよ」

 

 ナルトは躊躇いなくミナトの金的に蹴りを入れた。

 あまりにも予想外な攻撃をされたのでミナトは攻撃をくらった。息子とのほんの僅かな一時を過ごしたり情報を伝えたりしなければならないのだが肝心の息子はミナトの事を毛嫌いしていた。

 

「やめろ、やめるんだナルト!」

 

「いいや、やめないね!」

 

 ナルトは躊躇いなく札を剥がした。

 札を剥がせば九尾が暴れ出すのだとミナトは思っていたが九喇嘛は暴れることはせず、ナルトは牢屋の内側に入り込めばラーメンを具現化させた。

 

「ふむ…………やはり麺が悪い。スープに対して麺の美味さがついていけていねえ。これならその辺のスーパーのうどんの麺の方が合う」

 

「ぐぅ……」

 

「え?ラーメン?」

 

 どういうこと?と頭に?を浮かびあげたミナト。

 九喇嘛はチャクラを封印式に組み込んでいるがナルトの様子を色々と知ることが出来ているわけじゃないのだと分かれば大笑いした。

 

「ハッハッハッハ!ミナト、貴様の思いは全て無駄に終わったのだ!」

 

「ナルトになにをした!!」

 

「別にワシはなにもしとらんさ、ただナルトは忍なんぞに、火影なんぞに興味を抱いておらん。ラーメン職人を目指しておる」

 

「なんだって!?」

 

「三代目が情報規制をしまくった結果、ナルトはお前が父である事すら知らなかったのだ」

 

「っ……」

 

「え、なに?四代目、俺の父ちゃんなの?……………だったら言ってやる!俺ってば、最高のラーメン職人になって世界中の人間に俺のラーメンで俺を認めさせてやるってばよ!」

 

「安心しろ、ワシはナルトには力を貸してやる。だが、ナルトは忍というものに興味を抱いておらん……全てはお前達が撒いた種のせいでな」

 

「ナルト、お前はアカデミーに通ってるんじゃないのか!?火影を目指さないのか!?」

 

「父ちゃん、俺と九喇嘛に兵器になれって言うのか…………ふざけんじゃねえってばよ!このクソオヤジが!!」

 

 ナルトは忍を目指していない。火影は皆の憧れの的で良いものだと思っており、ミナトも当然の如くナルトは忍になると思っていた。

 だが、周りがあまりにもクソでありナルトは自分の中にいる九喇嘛がヤバい奴なのを自覚している。九喇嘛と一緒に忍の世に平穏をと思っていたのだがナルトは忍を目指さずにラーメン屋を目指している。息子に対して兵器になれって言ってるも同然の事を言ってしまったのでナルトはぶちギレて九喇嘛は笑う。忍達が自分の子供に未来を託したりし続けた、火の意志が巡り巡って忍を目指さずにラーメン屋になりたいという夢を抱いたのを。

 

「俺は忍道なんて走らねえ、麺道を走るんだってばよ!」




コレの続きは3次小説やっていいってばよ。(サスケがうちは煎餅再興するという設定も使ってくれるなら)
尚、秋道一族の麺道は二郎系のラーメンである。次回は真面目に書くよ。
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