ケーニを上手く入れれないので若干空気になってる気がします。
「あはは……」
もう乾いた笑みしか出てこない。明らかに過剰戦力だよねこれ。
「まあ、とりあえず行こうか。サードレマへのエリアボスは、なかなか強敵らしいからね」
「ああ、出発だな」
情報収集はゲーマーの基本だからね。異論は認める。
私は強いモンスターと戦うのは好きだけど、わざわざ難易度を上げようとは思わないから。
「さて、道中のモンスターで何となくは感覚も掴めたし、行ってみますか」
「もう挑戦するのか?今のお前ではまだ相当な強敵だぞ」
「ようは、攻撃を食らわなければいいのよ」
ステータスポイントもちゃんと振っておいたし、基本負けることはないはず。
「なるほど、あのとき見ていたからある程度は予測できていたが、私と同じタイプというわけだな」
なるほど?それはあとで手合わせ願いたいところではあるけれど。
それにしても……
「この沼、どうにかならないの?どうしても入らないとダメかな」
「……仕方あるまい。それは割り切るしかないぞ」
うーん。そっかぁ……。さっさと倒しちゃいたいな。
「それよりも」
「ん?どうしたの?」
「私の背丈では半分ほどが沼に沈んでしまってまともに動けないから、できればどうにかしてほしいのだが」
あー……確かに。魔法使いならそこまで支障ないかもだけど、魔法剣士ってことは接近戦もするだろうからね。
「なら、私の背中にでも乗る?」
「助かる。そうさせてもらおう」
気を取り直して、エリアボスである
しばらく沼を進むと、地面が振動してきた。間違いなくエリアボスの予兆。
それは、どこに隠れていたのか沼の下から押し上げられるように現れた。
紛れもなくエリアボスである
「……仕方ないか」
リキャストタイムが長いため、こんな序盤で切る予定はなかったスキル、クロスリフレクト──2本の剣で防御、反射するスキル──を使い攻撃を凌ぐ。
「ケーニ、散開。向こうに沼じゃない場所があるから飛んで」
「無茶なことを……だが承知した」
固まるのは悪手だ。パーティ戦闘なのだから、適度にヘイトを分散させつつ攻撃を1人に集中させすぎないようにする……正直、ケーニ1人で
「私も移動しないと……ケーニ!そこから魔法!私が
「あまり攻撃力のある魔法は覚えていないのだがな……
もちろん、私も沼の範囲外に出るのが一番良いんだろうけど。それでも……
「ゲーマーとして、そんなつまらない勝ち方はしたくないよねぇ」
私にだって、意地がある。正面突破、するしかないでしょう?
ラッシュとアクセル。AGIに補正が入るスキルを一気に使って
「どうせ吹けば飛ぶし変わらないかな。9割持ってけ!」
消費するHPを設定しその分だけステータスにバフをかけるスキル、プロフィットプライス。私自身もどこまで補正を入れてくれるか分かっていないけど、使えるものはすべて使う。
「私はどうすればいいのだ!」
「継続攻撃!もう少しだけタゲ持ってて!」
あと少し、もう少し接近すれば攻撃が届くかな……。
「よし、これで…!」
あるだけ攻撃スキルを叩き込む。
「来た!ノックバック!」
「倒した……いや、まだ」
私は知っている。
「……やっぱり避けれないか、まあ仕方ない。ここからだ」
私は上空へと吹き飛ばされるのだった。
地中深くに潜行し、沼を震動させる事でプレイヤーの動きを強制的に止め、沼の中にいる者達からランダムに一人を真下から鼻先で思い切り吹き飛ばす。
一人で挑戦した場合、ほぼ確実に攻撃を受けること、沼に入っていなければこの攻撃を不発させることができるのだがその難易度の高さから、このモンスターはプレイヤー達から二つの名を渾されている。
地形によるAGIへの露骨なメタっぷりと薄い装甲程度では難なく押し切ってしまうことから「軽戦士殺し」。
そしてもう一つが、一人で挑めばほぼ確定で即死攻撃を受ける事から……
「ソロ殺し」と呼ばれる。
正直、ちょっと無理やりだったと反省してます。
スキルの名前も効果も大して頭使って考えたわけじゃないです。
投稿ペース上げるとか言っておいてあれですが、テスト期間に入るので2、3週間ほど更新ペース下がります。