とんでもない怪物少女たちを見続けたい俺   作:氷山

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善意で人を助ける神もあれば
善意で人を殺す神もいる


とんでもない化物少女たちを見続けたい俺

 

彼女は常にぼーっとしている。

セミロングの美しい金髪も司祭服のような白い服装もそのままにぼーっと黄金の瞳で見ている。

十代の少女と女性の間の美しい風貌で宙を見ている。

何を見ているのかわからない。

宙を見てるのか、それとも彼女にしか見えないものを見ているのかもしれない。

よくわからないが、その在り方は美しいと思えた。

それは容姿が優れているというだけでなく、そこにいるだけで神々しさを感じる威圧感を漂わせてるからかもしれない。

さすがは古代で【光明神アポロ・セラフィル】と崇められただけの少女だ。まぁその崇めていた信者たちを滅ぼしたのも彼女なのだが。

座り込んでる彼女の隣を通り抜けて僕はキッチンにたどり着く。

キッチンには誰もいなかった。外に出て行ったのか。地球外に出て行ったのか。それとも別のどこかに行ってしまったのか。

考えてもわからないと諦めてキッチンの戸棚の中にあった食パンをトースターに乗せて焼く。

じじじと音を立てて焼ける間に、冷蔵庫を開ける。

中からイチゴジャムを取ってキッチンに待機。

若干の眠気を感じて目を閉じる。

頭の中の端っこがキンキンと痛んでいる。

頭を打った覚えがないので何かの病気なのかもしれないから病院に行った方がいいかもしれないが面倒だ。

明日どころか一時間後に彼女たちに殺されてもおかしくないのに病院まで行くのはすこし億劫だ。

しかし眠い。

 

「ふわ~ぁ」

 

欠伸を漏らす。そして目を開ける。目の前にぼーっとした黄金の瞳があった。ちょっとびびる。

気づいたらなぜかテーブルの上に彼女が座って俺の方を見ていた。

階段を下りてくる音はしなかった。

空中を浮遊したのか、瞬間移動したのかわからない。

俺は目線をトースターに向ける。ちょうどいいタイミングでカチンと焼けたトーストが出てきた。

イチゴジャムをトーストに塗ってる俺を彼女の目線が追ってくる。

 

食いたいのかな。

 

イチゴジャムを塗ったトーストを彼女に渡すと彼女は見向きもしないで俺を見てくる。

もう長年になるが彼女が言いたいことはよくわからない。

わからないだらけだが美しい彼女をみるだけで眼福などで良し。

イチゴジャムをむしゃむしゃと食べていると、彼女の指先が俺の方に向けられる。

やはり欲しかったのかなと思ったら、視界の半分が真っ暗に染まる。

 

え?

 

と思った時に世界は斜めに倒れていき、俺は頭から地面に倒れこんだ。

扉を開く音と誰かの声がする。

 

「うげえー、頭半分消し飛んで脳みそが零れ落ちてんじゃん。おいおい誰がやったのか知らんけど片付けぐらいきちんとしろよ」

 

真っ赤な何かが見える。それは俺の血液なのか、それとも彼女のーーーーー

 

 

 

 

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