人の願いを叶えるのが仕事の悪魔ぺぺ。
でも召喚されていった先にはドワーフ達。
はてさてどうなることやら

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童話 悪魔ぺぺとドワーフの星づくり

昔むかし、ぺぺという悪魔がいました。

ぺぺは人間の願い事をかなえるのが大の得意。

えっ?悪魔なのに願いごとをかなえてくれるの?

と不思議に思うかもしれませんね。

でもほら、願いごとをかなえるとき、

いっぱいがんばるよね。努力する。

なのに悪魔ぺぺはかんたんに願いをかなえちゃうから、

人間はがんばらなくなる。努力しない。

怠け者になる。

ぺぺは人を怠け者にする悪魔なのです。

 

ある日、いつものように

願いをかなえてほしい!

という強い願いにぺぺは呼び出されます。

そこにいたのはドワーフ。

ペペは人間を堕落させるのが仕事です。

ドワーフは対象外です。

とまどうペペにかまわず、

ドワーフたちは必死に願いをつたえます。

「人間のいない場所で静かに暮らしたい。」

それがドワーフたちの願いでした。

ドワーフは人間の想像力が生み出した生き物です。

だから、人間に「ドワーフなんて存在しない」

と言われると消えてしまいます。

ペペはドワーフたちをかわいそうに思います。

それにドワーフたちは願いをかなえてくれたら、

ぺぺを自分たちの王様にしてくれると言いました。

ドワーフたちの願いをかなえようとペペは約束しました。

 

でも地球はすでに人間だらけです。

海にも山にも土の中にだって人間はやってきます。

そこでペペは空へ向かってすごいスピードで飛んでいきました。

山をこえ、くもをこえ、空をこえ

ついには地球をも飛び出して、宇宙をまっすぐに飛んでいきます。

そしてたくさんの小惑星が浮かぶ場所へ行き、

月ほどもある大きな小惑星をみつけます。

しばらく観察してその小惑星に降り立ちました。

ぺぺは小惑星に着くとひたすら穴を掘りました。

掘って、掘って、掘って、掘って…

ついには小惑星の真ん中に大きな大きな空洞を作りました。

大きな山がいくつも入るくらい大きな空洞。

ここが新しいドワーフ達の場所。

次にペペは地球から持ってきたたくさんのホタルをはなしました。

まっ暗な小惑星の中を照らすためです。

満足したペペはドワーフを小惑星に移動させます。

しかし、ドワーフたちはふわふわと浮かんで困っていました。

宇宙は無重力なのです。

ペペはその様子を見ると急いで小惑星の外に飛び出し、

小惑星をエイッと蹴飛ばしました。

蹴飛ばされた小惑星はクルクルクルッと回転します。

すると不思議なことにドワーフたちは普通に地面に足をつけて歩けるようになりました。

次にドワーフたちは火がつかなくて困っていた。

火がつかないとドワーフ達の鍛治仕事ができません。

ペペがすぐさま小惑星の中にある湖に行くと、

ゴロゴロピカッ、ゴロゴロピカッ、ゴロゴロピカッ…

湖に何度も雷を落としました。

今度も不思議なことに火がつくようになりました。

火がつくと次は薪が欲しくなります。

そもそも、湖の他は見渡す限り岩ばかりで殺風景。

ぺぺは地球の森にいって木を引っこ抜いては

星に植えていきました。

抜いては植え、抜いては植え、抜いては植え…

あまりにも森の木が減ってしまうので、

森のある国の王様が怒って、

兵隊をけしかけてきましたが、

逆に全員やっつけてやりました。

命乞いをする王様からたくさんのお酒や果物を奪ってやりました。

小惑星に戻り、手に入れた酒と果物を

ドワーフたちと分けて食べました。

ペペはその中でもりんごが一番気に入りました。

もう一度リンゴを食べたいと種を植えましたが、

ドワーフから果物が実る為には

チョウチョやハチがいると聞きます。

すぐさま地球に向かい、チョウチョやハチを捕まえるペペ。

すると

「私たちの友達にひどい事をしないで」

とフェアリーたちがやってきます。

ぺぺはさすがに強引過ぎたかと反省して、

フェアリーたちにドワーフの星について話します。

「人間がいない星なら私たちも行きたい」

フェアリーもドワーフと同じように、

人間の想像から生まれた生き物です。

人間に「いない」と言われると消えてしまうのでした。

結局、大量のチョウチョやハチの他にフェアリーも

ドワーフの星の住人になる事になりました。

ドワーフの星に来たフェアリーたちは

この星は暗いといいます。

ホタルの光だけでは植物は育たないというのです。

ぺぺはドワーフの為に作った星をぐるりと見渡します。

広い住む所も

重力も

空気も

植物も

虫も用意しました。

そして、ドワーフの隣には

新たな友人であるフェアリー達までいます。

あとは植物を育てる光だけ。

ぺぺが

「光を!」

ペペが叫ぶとペペの体は光に包まれていきます。

ぺぺは光を増しながら上空へ浮かび、

そのまま太陽になりました。

そして、ぺぺは今もその緑豊かで明るい星で

ドワーフたちが楽しそうに暮らしているのを

にっこりと見守り続けています。

おわり


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