奇妙な小話   作:金が欲しい

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初投稿で見切り発車でプロットなしです。


第1話

さて、確か彼の話だったかな、彼と一緒にいた時間はたかだか一ヶ月くらいだからあまり話せる事は多くないからあまり期待しない方がいいと思うが。

始まりはポーカーだった気がする、ポーカーで覚えている事と言えば、彼の運は人並みだったし奇跡と言えることなど何一つとして起こしていなかったと言うことと。何度か賭けに負けた時に泊めて貰ったことぐらいの物で彼の個人的な事は不思議なことに何一つとして知らないと言って良い。

彼も賭博はやっていて、賭け事の最中はずっと薄気味悪い笑みを浮かべていた、特段それが不気味だったりしたのは事実だし否定する気はない。だがそれよりも私にはもっと不思議で怖いことが彼にはあった。

いやなに、怖いと言っても私に対して彼が何かをしたとか、何かを知っていてそれが酷く恐ろしいものだと言うわけじゃない、ただ彼の家と彼には何かと不思議なことが多かった。

彼の家に居候させてもらったのは確か1〜2月ごろだったはずだ。彼が賭けの対象にしていたのは決まって。

どの時代の、どの文明の、どの文化のものともわからない魚とも人間ともとれない、異様な見た目をした生き物が彫られた金の王冠だったり、海底に沈んだ潜水艦の中から見つかったと言う不気味な石のかけらだったり、何が良いのかわからない様なものばかりだった。

一度だけ彼になぜこんなものを集めるのかと聴いたことがある、その時彼が言った言葉は今でも覚えているよ、

彼曰く

"君も分かる様になるはずだ。この様な物品は関わっている内にとても魅力的に見える様になるんだ"

そう言っていた。

思えば彼の家にも不思議な点は幾つかあった。

彼の家で寝ているとおかしな夢を見る事が時々あって。

その夢はいつも海か....済まない、人の脳みそは都合の良いことに余りにも衝撃的な何かを忘れる様にできているらしい。

話に戻ろう、私が彼の家を出る1~2週間くらい前からだんだん彼の様子がおかしくなっていった。

具体的には、よく南の方向にある海岸を凝視していたり、急にマサチューセッツ州に行きたいだとか、アトランティスは存在していて私はそこにゆくのが夢なのだとかそんなことが始まりだった。

一週間も前になると。いよいよ気が狂った様な有様で、海の中に身を投げ始めたり、家の書斎にある怪しげな本を暗闇の中ずっと読み続けていたり、夜に何かに導かれる様に一人で森の中に入っていったり。

いよいよ付き合いきれなくなった私は、彼の元から逃げ出しこうしてここで話をしていると言うわけだ。

風の噂で聞いたのだが、彼は今世界を旅しているらしいアメリカ、フィリピン果は南極まで、だがどうも不思議なことに彼の姿形が噂を聞くたびに変わっていっているんだ。

もしかしたら呪いなどというやつかもしれないな。

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