悔いなき選択 ※休止   作:Jefflocka

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神々の宴は、星屑の庭に多くの縁と騒動を残した。

ロキ・ファミリア、ガネーシャ・ファミリア、ヘファイストス・ファミリア、ヘルメス・ファミリア、ディアンケヒト・ファミリア、ミアハ・ファミリア、デメテル・ファミリアなど、これまで点で繋がっていた相手たちが、星屑の庭という同じ場に集まった。

宴は最初こそ穏やかな交流だったが、ザイロとベートの張り合い、ガネーシャの叫び、神々の悪ノリによって、家具が壊れるほどの大騒ぎになる。

その一方で、宴の裏では闇派閥の気配も近づいていた。
レックスはザイロと連携して不審者の動きを察知し、騒ぎの灯りを壊さないまま裏の影を処理する。

さらに宴の終盤、シャクティからアルフィア、ザルド、エレボスの名が闇派閥の間で流れ始めていると告げられた。

明るい宴の熱が残る中、星屑の庭は暗黒期の本流へ近づき始めていた。


第19話 黒い鍵を奪う日

第19話 黒い鍵を奪う日

 

 怪我が治った。

 

 完全に、とは言い切れない。

 身体の奥には、まだ鈍い記憶のようなものが残っている。

 

 レックスの腹には、ベートの蹴りを受けた時の重さがまだ沈んでいた。

 ザイロは肩を回すたびに、ほんの少しだけ眉を寄せる。

 パトーシェは平然と歩いているが、足首へ負担をかける動きだけは避けていた。

 ベートは、そもそも痛い顔をすること自体を嫌がる。

 

 だが、動ける。

 

 走れる。

 踏み込める。

 刃を握れる。

 

 それで十分だった。

 

 神々の宴が終わってから数日。

 星屑の庭は、ようやくいつもの静けさを取り戻していた。

 

 割れた机は修理に出した。

 飛んだ椅子は、ゴブニュ・ファミリアの職人に見せた瞬間、ものすごく渋い顔をされた。

 欠けた皿は、デメテルに謝った。

 ソーマの酒樽については、ヘルメスが最後まで「僕は開けてないよ」と言い張った。

 

 誰も信じなかった。

 

 ザイロは「神サマの酒は勝手に栓が抜けるんだろ」と言い、ベートは「じゃあ樽の方が悪いな」と言った。

 

 パトーシェは二人をまとめて睨みつけた。

 

「貴様らは、物に責任を押しつけるな」

 

「椅子には押しつけてねぇだろ」

 

「樽には押しつけている」

 

「細けぇな」

 

「細かくない!」

 

 その横で、レックスは帳面に修繕費を書き込んでいた。

 

 宴の後始末。

 関係各所への礼。

 壊れた備品の確認。

 警備導線の再点検。

 

 それらは全部大事だった。

 

 だが、今日の話は宴の後始末ではない。

 

 今日は、鍵を奪う日だった。

 

 ダイダロス・オーブ。

 

 クノッソスへ出入りするための、黒い鍵。

 ダイダロスの子孫の左眼に反応し、秘匿された地下迷宮への出入りを可能にする魔道具。

 

 レックスたちは、まだクノッソスを攻略するつもりはない。

 

 そんな力はない。

 情報も足りない。

 人数も足りない。

 

 だが、敵が自由に出入りするための鍵を一本でも奪えれば、闇派閥の動きは鈍る。

 そしてこちらは、地下へ踏み込むための交渉札を得る。

 

 勝つためではない。

 

 勝つための手を、一つ先に取るためだった。

 

 

 朝。

 

 星屑の庭の食堂には、五人が集まっていた。

 

 アストレア様。

 レックス。

 ザイロ。

 パトーシェ。

 ベート。

 

 そして、向かい側にはシャクティ・ヴァルマが座っている。

 

 いつもの穏やかな表情ではない。

 ガネーシャ・ファミリアの実務を背負う者としての顔だった。

 

 机の上には、地図が広げられている。

 

 西の水路橋。

 裏路地。

 アストレア・フィットネス。

 ガネーシャの駐在所。

 商業通りの裏。

 廃倉庫。

 古い排水路。

 

 線が引かれている。

 

 赤い線。

 黒い線。

 細い丸。

 

 レックスは地図を見たまま言った。

 

「先に、整理したい」

 

 シャクティが頷く。

 

「そのために来た」

 

「俺たちは、アルフィア、ザルド、エレボスのことを詳しく知らない」

 

 それは、正直な事実だった。

 

 名前は聞いた。

 ただの敵ではないことも分かる。

 空気が変わるほどの名前だということも分かる。

 

 だが、どれほど危険なのか。

 何をしてきたのか。

 今、どこにいるのか。

 なぜ闇派閥の間で名が流れているのか。

 

 そこまでは知らない。

 

 ザイロが腕を組んで言う。

 

「名前だけで空気が腐るくらいだから、碌でもねぇのは分かる」

 

 パトーシェも真顔で頷いた。

 

「私も同感だ。だが、正体を知らずに警戒するだけでは、判断が遅れる」

 

 ベートは壁際で腕を組んでいた。

 

 いつもより少しだけ目が鋭い。

 

「……アルフィアとザルドは、噂くらいなら聞いたことがある」

 

 全員の視線がベートへ向く。

 

 ベートは不機嫌そうに顔をしかめた。

 

「見るな」

 

「聞かせろ」

 

 レックスが言う。

 

 ベートは舌打ちした。

 

「俺がヴィーザルにいた頃、名前だけは流れてた。アルフィアは化け物みてぇな女。ザルドは怪物みてぇな男。詳しいことは知らねぇ。ただ、聞いた奴らはだいたい顔をしかめてた」

 

「情報としては雑だな」

 

 ザイロが言う。

 

「知るかよ。俺は直接見てねぇ」

 

 シャクティが静かに口を開いた。

 

「雑ではあるが、間違ってはいない」

 

 食堂の空気が重くなる。

 

 シャクティは地図の端に置いた紙を指で押さえた。

 

「まず、アルフィア。かつてヘラ・ファミリアに属していたとされる女だ」

 

 ザイロが何かを言いかけた。

 

 だが、シャクティの顔を見て口を閉じる。

 

 冗談を挟む場所ではない。

 

 それだけで、その名の重さは伝わった。

 

「詳細は秘匿されているが、都市でも最上位に近い怪物と見ていい」

 

「ヘラ・ファミリア」

 

 パトーシェが低く繰り返す。

 

「かつてゼウス・ファミリアと並び立った、都市の頂点か」

 

 シャクティは頷いた。

 

「そうだ。ヘラ・ファミリアは、かつてゼウス・ファミリアと共にオラリオの頂点にいた。その名に連なるだけで、普通の冒険者とは格が違う」

 

 空気が、さらに沈む。

 

「そして次にザルド。こちらはゼウス・ファミリアの出身とされている。単純な力だけで言えば、今の都市でもまともに受けられる者は限られる」

 

 ザイロが口元を歪めた。

 

「つまり、俺たちが会ったら死ぬってことか」

 

「正面からなら、そう思え」

 

 シャクティは即答した。

 

 場が静かになる。

 

 優しい言い方ではない。

 だが、今はその方がいい。

 

 ベートは舌打ちもせずに黙っていた。

 噂しか知らない。

 直接見たわけではない。

 

 それでも、ベートは知っている。

 

 名前だけで空気を変える奴はいる。

 群れを壊し、帰る場所を灰にして、それでも遠くで笑っているような化け物はいる。

 

 レックスは地図から目を上げない。

 

「エレボスは?」

 

「闇派閥の中でも、特に厄介な神だ。直接表に出るより、思想と混乱を広げる。人を駒にし、都市そのものを盤面にする」

 

 その言葉で、レックスは少しだけ眉を動かした。

 

 都市そのものを盤面にする。

 

 嫌な言葉だった。

 

 エルヴィンなら、こういう相手を前に笑うだろうか。

 それとも、あの鋭い目で、切り捨てるべきものを数え始めるだろうか。

 

 夢を見る者ほど、犠牲を数える。

 

 そして、犠牲を数えられない夢は、たぶん人を食う。

 

 レックスは静かに息を吐いた。

 

「つまり、今流れている噂は、ただの人名じゃない」

 

「そうだ」

 

 シャクティが頷く。

 

「アルフィア、ザルド、エレボス。この三つの名が同時に動くなら、都市規模の騒乱に近づいていると見るべきだ」

 

 パトーシェの手が、机の上で強く握られる。

 

「では、ダイダロス・オーブを追うどころではないのではないか」

 

「逆だ」

 

 レックスが言った。

 

 パトーシェがこちらを見る。

 

「逆?」

 

「大きな嵐が来るなら、敵が使う出入り口の鍵は今のうちに一本でも削るべきだ。クノッソスそのものを潰せなくても、地上と地下の出入りを一つ減らせるなら意味がある」

 

 ザイロが頷く。

 

「相手の足を一本折るってことだな」

 

「正確には、杖を一本奪う」

 

 レックスは地図に指を置いた。

 

「昨日までの情報を整理すると、敵はここを使っている」

 

 指先は、西の水路橋から裏路地へ続く線をなぞる。

 

「水路橋でベートが拾った臭い。裏路地の死体。宴に紛れた偵察者。ガネーシャ側の不審報告。アスフィの死角図。全部を重ねると、地上側の連絡線はこの廃倉庫群に寄っている」

 

 シャクティが補足する。

 

「昨夜、こちらでも確認した。廃倉庫の一つに、出入りの痕跡がある。だが常時拠点ではない。受け渡し場所だろう」

 

「鍵はそこにあるのか」

 

 パトーシェが聞く。

 

「常にあるとは限らない」

 

 レックスは答える。

 

「だが、今日ある」

 

 ベートの耳がわずかに動いた。

 

「何で分かる」

 

「宴に紛れた偵察者が持っていた暗号文。アスフィが読んだ。内容は完全じゃないが、今日の夕刻、西の廃倉庫で“黒い目”の引き渡しがある」

 

「黒い目」

 

 ザイロが低く言う。

 

「ダイダロスの子孫の左眼に反応する道具。秘匿性。鍵。黒い目。言い換えとしては十分だ」

 

 シャクティが頷いた。

 

「こちらの読みでも、ダイダロス・オーブの可能性が高い」

 

 食堂に沈黙が落ちる。

 

 今日、鍵が動く。

 

 なら、今日奪う。

 

 単純な話だ。

 だが、単純だからこそ怖い。

 

 レックスは全員を見る。

 

「目的は一つ。ダイダロス・オーブを一つ奪う」

 

 言い切った。

 

「敵を殲滅する必要はない。倉庫を占拠する必要もない。クノッソスへ入る必要もない。ダイダロスの子孫を探す必要もない。奪って、逃げて、隠す。それだけだ」

 

 ザイロが笑う。

 

「ようやく分かりやすくなったな」

 

「今日は分かりやすくする」

 

「読者にも優しいな」

 

「誰の話だ」

 

「知らねぇ」

 

 パトーシェが真面目に聞く。

 

「戦力は四人か」

 

「四人。ただし、ガネーシャ・ファミリアは外周封鎖と避難線。直接奪取には入らない」

 

 シャクティが頷いた。

 

「我々が正面から動けば、敵は逃げるか、鍵を地下へ戻す。お前たちの少人数行動の方が向いている」

 

「危険ではあるな」

 

 パトーシェが言う。

 

「危険だ」

 

 レックスは即答した。

 

「だから正面から勝たない」

 

 地図の上に四つの石を置く。

 

 レックス。

 ザイロ。

 パトーシェ。

 ベート。

 

「ベートは臭いを追う。オーブを持つ者を特定する」

 

「俺は犬じゃねぇ」

 

「狼人だ」

 

「殺すぞ」

 

「作戦前に殺すぞ禁止」

 

「また増えたな」

 

 ザイロが笑う。

 

 レックスは続ける。

 

「ザイロは退路潰し。敵が逃げる方向を一つずつ消す。殺すより、足止め優先」

 

「得意じゃねぇ方だな」

 

「だからやれ」

 

「言うじゃねぇか」

 

 ザイロは口元だけで笑った。

 

「パトーシェは正面の圧。敵に“こっちが本命”と思わせる。ただし突っ込みすぎるな」

 

 パトーシェは少しだけ目を伏せる。

 

「……心得た」

 

「俺は全体を見て、オーブの受け渡しの瞬間に入る。奪取後は、ベートが先行。ザイロが後ろを切る。パトーシェが中央を守る」

 

 シャクティが地図を見て言う。

 

「失敗時は?」

 

「追わない」

 

 レックスは言った。

 

「オーブが地下へ落ちたら撤退。敵がアルフィアやザルド級と繋がる気配を見せても撤退。エレボスの名が出ても撤退。今回の目的は鍵の奪取であって、真相究明じゃない」

 

 パトーシェが頷く。

 

「目的を外さない、か」

 

「そう」

 

 レックスは短く答える。

 

「好奇心で死ぬ場面じゃない」

 

 その言葉に、アストレア様が少しだけ目を細めた。

 

 レックスは気づいたが、言い直さなかった。

 

 自分に言っている。

 

 好奇心は刃になる。

 だが、刃は持ち主の手も切る。

 

 今日は、切る場所を間違えない。

 

 

 夕刻。

 

 西の廃倉庫群は、昼間よりも静かだった。

 

 静かすぎる。

 

 街の騒音が遠い。

 足音が壁へ吸われる。

 古い木材と湿った土の匂いが、石の隙間から滲んでいる。

 

 レックスたちは、四人でそこへ入った。

 

 正面ではない。

 

 横から。

 低く。

 静かに。

 

 ベートが先頭に立つ。

 

 鼻が動く。

 

「いる」

 

 声は低い。

 

「何人」

 

「近くに三。奥に二。もう一つ、臭いの薄い奴がいる。たぶん見張りじゃねぇ。荷物持ちか、鍵持ち」

 

 レックスは小さく頷いた。

 

 ベートは続ける。

 

「油と湿った石の臭い。水路橋で嗅いだやつと同じだ」

 

「当たりだな」

 

 ザイロが短剣を確かめる。

 

 パトーシェは槍を低く構えた。

 

「では、入るか」

 

「待て」

 

 レックスは地図を頭の中で重ねる。

 

 倉庫の配置。

 出入口。

 古い窓。

 裏の排水路。

 ガネーシャ側の外周封鎖位置。

 ベートの鼻。

 ザイロの足。

 パトーシェの圧。

 

 不利ではない。

 

 だが、油断すれば死ぬ。

 

 こういう時、昔の誰かの言葉が頭をよぎる。

 

 何かを変えることができる人間がいるとすれば、その人はきっと、大事なものを捨てることができる人だ。

 

 レックスは、少しだけ息を吐いた。

 

 捨てるべきは何か。

 

 正面突破。

 完全勝利。

 敵の全情報。

 誰一人傷つかない理想。

 

 全部捨てる。

 

 今日拾うのは、黒い鍵だけだ。

 

「始める」

 

 レックスが言った。

 

 四人は動いた。

 

 

 最初に動いたのは、パトーシェだった。

 

 正面の通路へ、堂々と出る。

 

 隠れない。

 気配を殺さない。

 むしろ、見せる。

 

「止まれ」

 

 低い声が倉庫の前に響く。

 

 見張りの男が振り向く。

 

「何だ、てめぇ」

 

「アストレア・ファミリアだ。ここで何をしている」

 

 言葉は硬い。

 姿勢は真っ直ぐ。

 槍先は下げているが、いつでも上がる。

 

 敵から見れば、分かりやすい正面戦力だった。

 

 だから、目がそちらへ向く。

 

 その瞬間、ザイロが横を抜けた。

 

 足音は薄い。

 影のように滑る。

 

 一人目の背後へ入り、柄で首筋を打つ。

 殺さない。

 落とす。

 

 二人目が気づく前に、足を払う。

 口を塞ぐ。

 壁へ押し込む。

 

「騒ぐな」

 

 ザイロが囁く。

 

「騒いだら、面倒な方が来るぞ」

 

 面倒な方。

 

 それはパトーシェだった。

 

 男は黙った。

 

 ベートはそのさらに奥を走る。

 

 速い。

 だが、今日は暴走ではない。

 

 鼻で線を追う。

 油。

 湿った石。

 血の残り香。

 そして、妙に金属臭の濃い袋。

 

「奥だ」

 

 ベートが短く言う。

 

 レックスはその声だけで進路を変える。

 

 倉庫の中は暗い。

 

 古い木箱。

 裂けた布。

 放置された荷車。

 埃。

 

 その奥で、二人の男が向かい合っていた。

 

 一人は黒い外套。

 もう一人は小柄な運び屋風の男だった。

 

 小柄な男は、ひどく落ち着きがない。

 何度も周囲を見回し、布に包まれた何かを胸元へ抱え込んでいる。

 

 中身の価値を完全に知っている顔ではない。

 だが、失くせば自分が終わることだけは理解している顔だった。

 

 レックスは、その包みを見た。

 

 赤い目。

 

 ダイダロス・オーブ。

 

 あれだ。

 

 心臓が一つ、強く鳴る。

 

 同時に、指先がほんの少しだけ震えた。

 

 怖い。

 

 その感情が、思ったより先に来た。

 

 勝てるかどうかではない。

 奪えるかどうかでもない。

 

 これを持ち帰った後、自分たちはもう知らなかった頃には戻れない。

 その事実が、十五歳の身体に重く乗った。

 

 レックスは、震えた指を握り込んで隠した。

 

 だが、急がない。

 

 急げば、相手は地下へ落とす。

 壊すか、投げるか、飲み込むか。

 何をするか分からない。

 

 だから、先に退路を切る。

 

「ザイロ」

 

 小さく呼ぶ。

 

「もう切ってる」

 

 左側の窓下に、ザイロがいた。

 いつの間にか回っている。

 

 ベートは右奥。

 パトーシェは正面。

 

 包囲はできた。

 

 完全ではない。

 だが、相手が逃げるには十分嫌な形だった。

 

 黒外套の男がようやく気づいた。

 

「誰だ」

 

「通りすがり」

 

 レックスは答えた。

 

「その包み、置いていけ」

 

 男の目が変わる。

 

 やはり当たりだ。

 

 運び屋の男が一歩下がる。

 包みを抱え込む腕に力が入る。

 

「何故、これを」

 

「地上に出すには、臭いが残りすぎた」

 

 ベートが低く言う。

 

「油と湿った石。最悪の臭いだ」

 

 黒外套が舌打ちする。

 

「狼人か」

 

「だったら何だ」

 

「面倒な犬だ」

 

 ベートの足が、一瞬だけ前へ出た。

 

 犬。

 

 その一言だけで、喉の奥に古い怒りが噛みついた。

 帰る場所を失ってから、何度も似た目を向けられた。

 

 守れなかったくせに吠えるな。

 群れを失った獣が、まだ噛むつもりか。

 

 そんな声が、血の奥で跳ねる。

 

「乗るな」

 

 レックスの声が刺さった。

 

 ベートの足が止まる。

 

 止まった。

 

 自分で止まれたことが、一番気に食わなかった。

 

「……分かってる」

 

 吐き捨てた声は荒い。

 だが、踏み込まなかった。

 

 黒外套が懐へ手を入れた。

 

 ザイロが動く。

 

 投げ刃が走る。

 手首を狙う。

 

 黒外套は避けた。

 だが、懐から出そうとしていた小瓶が落ちる。

 

 床で割れる。

 

 嫌な臭いが広がる。

 

「毒か」

 

 パトーシェが槍を上げる。

 

「煙だ!」

 

 レックスが叫ぶ。

 

 次の瞬間、黒い煙が倉庫内へ広がった。

 

 視界が消える。

 

 だが、こちらにはベートがいる。

 

「左!」

 

 ベートが叫ぶ。

 

 レックスは即座に左へ跳ぶ。

 

 刃が空を切った。

 

 黒外套が煙の中から出る。

 速くはない。

 だが慣れている。

 

 暗闇と煙に慣れた動きだ。

 

 黒外套が煙の中で身を沈めた。

 

「下だ、パトーシェ」

 

「分かっている、ザイロ」

 

 返事は、ほとんど同時だった。

 

 ザイロが低く投げた刃が、敵の足元へ滑る。

 パトーシェはその軌道を見ずに、槍の柄を斜めへ置いた。

 

 刃が足を浮かせる。

 槍が逃げる先を潰す。

 

 合図ではない。

 確認ですらない。

 

 古い戦場の癖が、二人の間に一拍だけ蘇った。

 

 黒外套が体勢を崩す。

 

 しかし、運び屋の男がその隙に奥へ走った。

 

 包みを抱えている。

 

「ベート!」

 

「分かってる!」

 

 ベートが走る。

 

 速い。

 

 煙の中でも、臭いを追って迷わない。

 

 運び屋の男は排水路へ向かった。

 そこから地下へ落ちるつもりだ。

 

 レックスの頭の中で、道が繋がる。

 

 ここで止める。

 

 ここを抜けられたら負けだ。

 

「ザイロ、黒外套を止めろ!」

 

「おう!」

 

「パトーシェ、俺の後ろ!」

 

「分かった!」

 

 レックスは走った。

 

 腹は痛くない。

 足は動く。

 アミッドに言われた言葉が頭をよぎる。

 

 自分を消耗品にするな。

 

 だから、突っ込みすぎない。

 

 ベートに任せる。

 ザイロに任せる。

 パトーシェに任せる。

 

 自分が全部をやる必要はない。

 

 排水路の入り口前で、ベートが運び屋の男へ追いついた。

 

 男が叫ぶ。

 

「近づくな! これを落とすぞ!」

 

 手に持った包みを、排水路の穴の上へ出す。

 

 ベートが止まった。

 

 止まった。

 

 それを見て、レックスは一瞬だけ目を細める。

 

 昨日までのベートなら、噛みに行ったかもしれない。

 

 だが、今は止まった。

 

 アストレア様の一歩。

 止まれる場所。

 

 あれが、残っている。

 

「良い判断だ」

 

 レックスが小さく言う。

 

 運び屋の男は息を荒くしている。

 

「道を開けろ!」

 

「開けたら地下へ戻るだろ」

 

「なら壊す!」

 

「壊せない」

 

 レックスは言った。

 

 男の目が揺れる。

 

「それはお前にとっても価値がある。壊す権限はない。落として失くしたら、お前も殺される」

 

 男の指が震えた。

 

 図星だ。

 

 レックスは続ける。

 

「だから交渉だ。包みを置け。お前は逃がす」

 

「信じると思うか」

 

「信じなくていい。計算しろ」

 

 レックスは一歩だけ進む。

 

 男の手が揺れる。

 

 ベートが唸る。

 

「レックス」

 

「動くな」

 

 レックスは男だけを見る。

 

「お前が今選べるのは三つだ。一つ、包みを持って逃げる。無理だ。ベートが追う。二つ、包みを落とす。お前は後で殺される。三つ、包みを置いて逃げる。少なくとも今は生きる」

 

 男の喉が動く。

 

「俺を逃がす保証は」

 

「ない」

 

「なら」

 

「だが、ここで包みを落とせば、お前は今すぐベートに噛まれる」

 

 ベートが牙を見せた。

 

 脅しではない。

 事実だ。

 

 男の顔が青くなる。

 

 レックスは声を落とした。

 

「俺たちは鍵が欲しい。お前の首じゃない」

 

 沈黙。

 

 煙の向こうでは、ザイロとパトーシェが黒外套を抑えている音がする。

 

 時間はない。

 

 男は震える手で、包みを床へ置いた。

 

「下がれ」

 

 レックスが言う。

 

 男が下がる。

 

「ベート」

 

「分かってる」

 

 ベートが包みに近づく。

 

 臭いを確かめる。

 

「同じ臭いだ」

 

「取れ」

 

 ベートが包みを拾う。

 

 その瞬間、運び屋の男は排水路ではなく、横の窓へ走った。

 

 ザイロが追おうとする。

 

「追うな!」

 

 レックスが止めた。

 

 ザイロは足を止める。

 

 運び屋の男は窓を破って外へ逃げた。

 

「逃がすのか」

 

 パトーシェが言う。

 

「目的は鍵だ」

 

 レックスは短く答えた。

 

「欲張らない」

 

 黒外套はまだ動こうとした。

 

 その背に、パトーシェの槍の柄が入る。

 

 鈍い音。

 

 男が崩れた。

 

「こちらは?」

 

 パトーシェが聞く。

 

「置いていく。ガネーシャに渡す」

 

 ザイロが黒外套の懐を探ろうとする。

 

「紙がある。あと、小瓶が二つ」

 

「触るな。アスフィ案件だ」

 

「へいへい」

 

「ザイロ」

 

 パトーシェが短く呼ぶ。

 

「何だよ」

 

「さっきの刃は悪くなかった」

 

 ザイロが一瞬だけ目を瞬く。

 

 それから、口元を歪めた。

 

「褒めてんのか」

 

「任務上の評価だ」

 

「素直じゃねぇな」

 

「貴様にだけは言われたくない」

 

 その声はいつも通り硬い。

 だが、煙の向こうで、パトーシェの耳の先だけが少し赤かった。

 

 ザイロは見なかったふりをした。

 

 珍しく、そうしてやった。

 

 ベートが包みを持って戻ってくる。

 

「これでいいのか」

 

 レックスは包みを受け取らず、まず見る。

 

 布を少しだけ開く。

 

 赤い目を覆うようにできている白い球体。

 

 ダイダロス・オーブ。

 

 布の中の黒い魔道具は、何もしていなかった。

 

 光らない。

 震えない。

 魔力を撒き散らさない。

 

 ただ、静かだった。

 

 その静けさが、逆に気味悪い。

 

 扉を開ける道具というより、扉の向こう側にあるものまでこちらへ引き寄せる道具に見えた。

 

 レックスはすぐに布を戻した。

 

 長く見る必要はない。

 

 見たという事実だけで十分だ。

 

「奪取完了」

 

 その言葉が、倉庫の中に落ちた。

 

 誰も歓声は上げなかった。

 

 まだ逃げる途中だからだ。

 

 

 撤退は、戦闘より難しかった。

 

 奪うまでは一直線でいい。

 

 だが、奪った後は全方向が敵になる。

 

 ベートが先行する。

 ザイロが後方。

 パトーシェが中央。

 レックスはオーブを抱えず、指示に集中する。

 

 オーブはベートに持たせた。

 

 最も速く逃げられるからだ。

 

 パトーシェは最初それに反対しかけた。

 

 だが、レックスが言った。

 

「守るより、逃がす方が重要だ」

 

 それで納得した。

 

 廃倉庫を抜ける。

 裏路地を曲がる。

 水路橋へ出る手前で、敵が二人来た。

 

 追手だ。

 

「ザイロ」

 

「任せろ」

 

 ザイロが後ろへ残る。

 

 短剣が光る。

 だが、深く刺さない。

 

 足。

 手首。

 武器を持つ指。

 

 殺すより速く、追えない形へ落とす。

 

 レックスは振り返らない。

 

 信じる。

 

 ザイロは戻ってくる。

 

 そう決めた。

 

 前方では、ベートが止まった。

 

「臭いが増えた」

 

「何人」

 

「三。いや、四」

 

 パトーシェが前へ出ようとする。

 

 レックスが止めた。

 

「正面じゃない。右へ抜ける」

 

「しかし右は狭い」

 

「だからいい。大人数は入れない」

 

 四人は右の路地へ滑り込む。

 

 狭い。

 暗い。

 だが、ベートには道が見えている。

 

 途中、箱が崩れていた。

 

 ベートなら飛べる。

 レックスも越えられる。

 ザイロもいける。

 

 パトーシェは槍が引っかかる。

 

「槍を寝かせろ!」

 

「分かっている!」

 

 パトーシェが体を低くし、槍を背に沿わせて抜ける。

 

 その背を、レックスが一瞬だけ支えた。

 

「助かる」

 

「返せよ」

 

「何を」

 

「この前の分」

 

 パトーシェは一瞬だけ目を丸くし、それから小さく笑った。

 

「心得た」

 

 裏路地を抜けると、ガネーシャ・ファミリアの巡回線に入った。

 

 シャクティが待っていた。

 

「取ったか」

 

 レックスは頷く。

 

「取った」

 

 シャクティの目がわずかに動く。

 

「追手は」

 

「ザイロが削った。黒外套一人は倉庫に残している。危険物あり。アスフィを呼んでくれ」

 

「分かった」

 

 シャクティは即座に部下へ指示を飛ばす。

 

 無駄がない。

 

 レックスは、そこでようやく少しだけ息を吐いた。

 

 終わったわけではない。

 

 だが、最悪の区間は抜けた。

 

 

 星屑の庭へ戻った時、空は完全に夜になっていた。

 

 アストレア様は本館前で待っていた。

 

 昨日のような宴の灯りではない。

 静かな灯りだ。

 

 ベートが包みを差し出す。

 

「ほら」

 

 レックスは受け取らず、アストレア様を見る。

 

「アストレア様」

 

 敬語が戻っていた。

 

 こういう時は、自然と戻る。

 

「取った」

 

 アストレア様は静かに頷いた。

 

「中へ」

 

 全員が食堂へ入る。

 

 机の上に、包みが置かれた。

 

 布を開く。

 

 赤い目を覆う白い球体。

 

 ダイダロス・オーブ。

 

 誰もすぐには触れなかった。

 

 それは勝利の証であり、厄介事そのものでもあった。

 

 ザイロが椅子に座り、肩を回す。

 

「やったな」

 

「やった」

 

 レックスは短く答えた。

 

 パトーシェは真っ直ぐオーブを見つめている。

 

「これで、敵の出入り口を一つ削った」

 

「同時に、敵に知られる」

 

 レックスが言う。

 

「鍵が消えたことはすぐ分かる。運び屋を逃がしたから、なおさらだ」

 

 ベートが眉を寄せる。

 

「やっぱ殺しとくべきだったんじゃねぇのか」

 

「違う」

 

 レックスは即答した。

 

「殺せば、敵は何が起きたか正確に分からない。逃がしたことで、敵は“アストレア・ファミリアが鍵を狙っている”と知る」

 

「それ悪いことじゃねぇのか」

 

「半分はな」

 

 ザイロが笑う。

 

「もう半分は?」

 

「向こうが焦る」

 

 レックスはオーブを布で包み直す。

 

「鍵を一本失った。こちらがクノッソスに近づいている。そう思わせる。すると、敵は鍵の移動を急ぐか、隠すか、取り返しに来る」

 

 パトーシェが目を細める。

 

「それをさらに見るのか」

 

「そう」

 

 レックスは頷く。

 

「これは終わりじゃない。釣り針だ」

 

 パトーシェの表情が冷えた。

 

「レックス」

 

「何だ」

 

「それは、敵にこちらの名を差し出したということだぞ」

 

「そうだ」

 

「貴様は、それを分かって逃がしたのか」

 

「分かって逃がした」

 

 食堂の空気が冷える。

 

 パトーシェの声は低かった。

 

「それは街を守る者の判断ではない。敵を呼び込む者の判断だ」

 

「だから、次で備える」

 

「次がある保証などない」

 

 レックスは、すぐに返せなかった。

 

 一瞬だけ、言葉が止まる。

 

 分かっている。

 危険は分かっている。

 敵を焦らせるために、あえて情報を漏らした。

 

 だが、それで誰かが死んだ時。

 それは作戦の結果ではなく、自分の選択になる。

 

 指先に、倉庫で見た黒い鍵の冷たさが戻った気がした。

 

 十五歳の身体が、その重さに少し遅れて軋む。

 

 アストレア様は静かに聞いていた。

 

「でも、レックス」

 

「何?」

 

「無事に戻ったことを、まず喜びなさい」

 

 レックスは少しだけ黙った。

 

 アミッドの言葉を思い出す。

 

 自分を消耗品にするな。

 

 勝った後、すぐ次の盤面を見る。

 それは悪いことではない。

 

 だが、帰ってきたことを数えないのは、たぶん違う。

 

 レックスは息を吐いた。

 

「……全員戻った」

 

「ええ」

 

「オーブも取った」

 

「ええ」

 

「なら、今日は勝ちだ」

 

 ザイロが口元を歪める。

 

「珍しく素直じゃねぇか」

 

「うるさい」

 

 ベートが壁にもたれたまま言う。

 

「まあ、悪くねぇ動きだったんじゃねぇの」

 

「褒めてるのか?」

 

「違ぇ」

 

「褒めてるな」

 

「殺すぞ」

 

「帰還後に殺すぞ禁止」

 

「増やすな!」

 

 パトーシェがそこで小さく笑った。

 

 ほんの少しだけ。

 

「だが、悪くない」

 

 その言葉に、食堂の空気が少しだけ緩む。

 

 ザイロがパトーシェへ視線を向けた。

 

「パトーシェ、さっきの槍は良かった」

 

「……当然だ。任務であるからな」

 

「褒めてんだよ」

 

「だから、当然だと言っている」

 

 声は硬い。

 だが、耳の先だけがわずかに赤かった。

 

 ベートがぼそりと言う。

 

「面倒くせぇ二人だな」

 

「駄犬に言われたくねぇ」

 

「誰が駄犬だ」

 

「今日も鼻で大活躍だったろ」

 

「殺すぞ」

 

「褒めてる」

 

「てめぇの褒め方は全部腹立つんだよ」

 

 ザイロが笑った。

 

 アストレア様も微笑んだ。

 

 黒い鍵は机の上にある。

 

 小さな魔道具だ。

 手のひらに収まるほどの大きさだ。

 

 だが、その重さは机を沈ませるほどに感じられた。

 

 これで、こちらは一歩進んだ。

 

 敵の足を止める一歩。

 地下へ踏み込むための一歩。

 そして、ロキ・ファミリアやガネーシャ・ファミリアとの交渉材料になる一歩。

 

 だが同時に、闇も近づく。

 

 アルフィア。

 ザルド。

 エレボス。

 

 その名前は、まだ遠い。

 

 けれど、遠い雷ほど怖いことがある。

 

 音が届いた時には、もう空が裂けていることもある。

 

 レックスは、黒い包みを見つめた。

 

 今日は勝った。

 

 だが、勝利は安全を意味しない。

 

 勝利とは、次の危険に進む権利を得ることだ。

 

 エルヴィンなら、きっとそう言う。

 

 悔いのない選択なんて、たぶん存在しない。

 あるのは、悔いを抱える覚悟のある選択だけだ。

 

 レックスは、包みの上に手を置いた。

 

「次は、これをどう使うかだ」

 

 誰も反論しなかった。

 

 星屑の庭は、黒い鍵を手に入れた。

 

 暗黒期の奥へ続く扉が、ほんの少しだけ開いた。

 

 第19話 黒い鍵を奪う日 了




ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

今回は、ダイダロス・オーブを奪還する回でした。

ただし、現時点のレックスたちはクノッソスを攻略できる戦力ではありません。
今回の目的は、敵の出入り口を一つ削ること、そして今後ロキ・ファミリアやガネーシャ・ファミリアと交渉するための札を得ることです。

つまり、これは攻略の始まりではなく、攻略に参加する資格を奪い取る回です。

また、今回はベート加入後の初任務として、彼が「止まれた」ことも意識して書きました。
挑発されれば噛みつく狼だったベートが、レックスの制止を聞き、踏み込まない選択をする。
まだ素直ではありませんが、星屑の庭に入ったことで少しずつ変わり始めています。

ザイロとパトーシェについては、前世からの呼吸が戦闘中に自然と出るようにしました。
二人は甘い言葉で関係を示すタイプではなく、任務中の一言や連携で距離感が出る関係です。
パトーシェ側には、ザイロを意識しているが任務上の言葉で誤魔化す、というニュアンスも少し入れています。

そして、レックスについては、前世の記憶や戦術思考を持っていても、今の身体と心は十五歳であることを少し強めました。
黒い鍵を見た時に怖いと感じる。
それでも指示を出し、選択する。
その不安定さも含めて、彼の成長にしていきたいと思っています。

今後の流れについては、すでに19話〜28話までの簡易ロードマップを公開しています。
この先は、20話で「ダイダロス・オーブを渡さないと決める」、21話で「フィンと交渉する」、22話以降でアリーゼ、輝夜、ライラ、リューたちが物語に関わっていく予定です。

そのため、次回の方向性自体はある程度公開済みです。
ただ、大事なのは「渡さない」という結論そのものより、なぜ渡さないのか、誰が反対するのか、その選択によって星屑の庭がどんな危険を背負うのか、という部分になります。

ダイダロス・オーブをロキ・ファミリアやギルドへ渡せば、安全性は高まるかもしれません。
しかし、それでは星屑の庭は主導権を失います。
黒い鍵をただの戦利品ではなく、都市の大きな盤面に座るための交渉札として扱えるのか。
第20話では、その選択を描きます。

また、今回ロードマップを公開したことで、今後の方向性が分かりやすくなった一方、先の展開が見えすぎると感じる方もいるかもしれません。
今後も章ごと、あるいは数話先までの簡易ロードマップを公開した方が読みやすいか、それとも控えめにした方がよいか、よければアンケートまたは感想欄などで教えていただけると嬉しいです。

「先の見通しがあった方が追いやすい」
「ネタバレは少なめの方がいい」
「章の区切りだけ分かれば十分」
など、気軽な意見でも大歓迎です。

ご意見・ご感想などありましたら、ぜひ感想欄で教えていただけると嬉しいです。

今後のロードマップ公開について、どの形が読みやすいでしょうか?

  • ① 今後も数話先まで公開
  • ② 章単位・区切りごとに軽く公開
  • ③ あまり公開しない
  • ④ どちらでもよい
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