外道?…失礼だな純愛だよ   作:出目金

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今回でアビスの前半は終了して暗躍と国家魔改造が始まります。更に、他作品キャラや技術が出てきます。


人生、忙しく過ぎれば50年……未来を見据えて

人口迷宮建設や魔法使い組織……王国魔法評議会の設立が進み、今まで日陰者だった魔法使い達は王国に続々と集まり一気に500名を超える組織となった。

 

そして、晴天の日…王国広間に集まった人間の魔法使い達は少しの不安と未来への大いなる希望に目を輝かせていた。

 

目の前の壇上に集まった王国の重鎮や王よりも1人の若き魔法使いに視線を注いでいた。この日は魔法評議会の設立式で王国にいる魔法使い達は実力や年齢に関係なく全ての者が集まっている。

 

「え〜、この良き日に貴殿らを我が国の魔法使いとして正式に向かい入れる事になった次第であり、大変な時代を乗り越える為に、これから貴殿らの知識と力を是非、我が国に貸して欲しい」

 

王が頭を下げ、魔法使い達に向けた演説が終わると最後にアビスの挨拶となった。魔法使い達は先程の王の挨拶より、これから現れる者の言葉を一言も聞き漏らさない様にしていた。

 

「それでは、王国筆頭魔法使いであり初代王国魔法評議会、会長になられるアビス殿より御言葉を賜ります」

 

司会に促され壇上に立った、若者が世の魔法使い達の話題の中心になっているアビスの登場に会場は一気にザワつき出した。

 

「聞いていた通りだ…随分と若い」

 

「本当にあの者が」

 

「我らは、これから…本当に国に仕えられるのか?」

 

「私と…そんなに歳変わらない」

 

ザワつきが大きくなる中でアビスから発せられた魔力の奔流に魔法使い達のザワつきは一瞬で静まる。

 

「私が王国筆頭魔法使い、アビスだ…今回、君達を集めたのは王国に新たな魔法使いの組織…評議会を立ち上げる事になったからだ」

 

「目下の目標は国の一第事業…人口迷宮の建設になる、この人口迷宮が完成すれば今迄は日陰に生きるしか無かった魔法使い達が大手を振って日の下を歩き、あらゆる研究を国が支援する」

 

「評議会に加入する者達には特権として、その家族も王国への居住を許可し、生活の支援も行う」

 

余りにも大き過ぎる特権に魔法使い達の熱は最高潮になり

 

「我等が、魔法使いとしての力を示し…この国の支えとなれば…魔法使いの時代がやって来る!…我等が世に刻むのだ、魔法使いの時代の始まりを!」

 

この言葉に会場は空気を裂く歓声に包まれ、王国に居る全ての魔法使いは評議会へ入る事になった。

 

そんな中興奮の渦の中に居る1人の少年魔法使いは、この日から70年後に魔法評議会会長となる大魔法使いは後の記述書にこう記した、この日が人類魔法文明の始まりとなる日であった。

 

 

 

著書 魔法使いの夜明け 

著者アルバス・ダンブルドア

 

 

 

 

広間での演説より50年の月日が流れ、アビスの前には人々で溢れる人口迷宮の入り口があった。

 

あれから20年で人口迷宮は完成し、国の戦力の底上げ、他国からの人々の往来が増えた事で王国の財政は右肩上がりとなった。

 

更に、人口迷宮完成の褒美として様々な魔法研究が可能となり人類魔法文明は最盛期を迎えていた。それにより魔法は当たり前の技術として確立され魔法を使える人類が増え、王国には評議会を筆頭にした様々な組織が立ち上げられていった。

 

 

 

 

王国魔法評議会

言わずとしれた、王国最高位の魔法使いアビスが起こした人類最古の魔法組織である。現在は中央諸国全体の魔法使い達の纏め役となる機関で国ともやり取りを行える魔法使いの総本山となっている。

 

魔法技術省

魔法の研究開発、魔導具の作成や国の魔法インフラを支える組織である。研究を主とする魔法使い達により立ち上げられている。

 

国家戦略魔法省

国の軍を再編し出来た組織で魔法使いや魔力強化を使う戦士達を中心になっている。軍事に特化した研究や王国及び近隣諸国の防衛、魔族・魔物の殲滅を目的にしている。

 

魔法高等専門学園

見習い魔法使いや戦乱で孤児となった者達の受け皿になっている。アビスの弟子であるアルバス・ダンブルドアが創設した最も新しい組織。あらゆる組織への人材の斡旋を行い、学生でなくても仕事の無い魔法使い達へ仕事を与えたりしている。

 

他にも大小様々な組織があり、軍事や生活インフラだけでなく娯楽や食文化といった大衆向けのサービスも出てきて、今や王国は中央諸国を代表する一大国家へと成長した。

 

「師よ…どうかなされましたか?」

 

「いや…よく、此処まで活気が溢れる国になれな……と」

 

「全ては、師のお力によるモノだと全ての民が理解しています」

 

弟子の賛辞にもアビスの表情に変化はなく、一言そうかとだけ返すとその場を後にした。

 

(ここ数年、研究に掛かりきりで師が教えを授ける事が無くなった……それに、笑った顔を見ることも無い、いったい何の研究をしているのよら)

 

 

 

 

アビスは1人、自宅の研究室に籠り頭を抱えていた。沢山の魔法使い達との交流や様々な分野の研究に携わり魔法使いとして研鑽を積んだが、肝心のゼーリエ攻略の目標だけは未だに目処が立っていなかった。

 

「矢張り、寿命が尽きるまで…持ちそうにないか」

 

優秀過ぎるが故に、アビスはゼーリエに勝つことが出来ないと悟っていた。だがそれでも諦める事なく、複数のプランを作っていた。

 

「……今世では無理でも、諦める気はありませんよ。ゼーリエ師匠!」

 

その日から僅か半年後に王国の……いや、中央諸国で最も偉大な魔法使いが亡くなった。

 

この事態に王国は一時期揺れはしたが、彼の残した結界は事前の策により維持され、また残された弟子や彼を慕う魔法使い達により平穏は保たれた。

 

 

 

そして、彼の急報はゼーリエの元にも届いた。アビスの死に彼女の瞳から一雫の涙が溢れ、ポツリと一言を漏らす。

 

「馬鹿弟子が!」

 

 

彼の死後、遺体は遺言に従い迷宮の最奥にあるアビスの研究室に安置された。安置後に起動した魔法により迷宮の内部が動き、その形を変えてしまう。

 

それによりアビスの研究室と遺体は完全に外界と隔離される事になってしまった。弟子や魔法使い達は何とか研究室に辿り着く方法を探していたある日、国中の空にアビスの姿が映し出された。

 

 

『親愛なる国民達…この映像が流れていると云う事は私は死んでしまったのであろう…だが悲しみも、未来への不安も感じる事はない……私はいずれ再び、この地で復活を遂げる…その日まで人類の魔法の研鑽を停めぬ為に迷宮に私の遺産を用意した…魔法書や魔導具、様々な研究資料や貴重な触媒、材料、金銀財宝、それらは手にした者の好きにしてくれ…そして、迷宮最奥にある研究室に辿り着けた者には私の秘宝を授けよう……諸君、また会える日を楽しみにしているよ』

 

この発表に国中は揺れた、今の映像は真実か、迷宮の財宝の真偽や所有権、何よりもアビスの復活、コレが一番の話題になったが、映像の後に王家から全国民に向けた演説で真実が公表された。

 

 

『先刻のアビス殿の発表は真実であり、アビス殿は死ぬ前に王家にある使命を託してくれた…それは自身の復活の証明たる秘密の呪文を王家に託し未来へ繋いでくれというものだ!……偉大なる魔法使いが戻るその日まで王家は与えられた使命を全うする所存!』

 

アビスの計らいにより王家は復活の日まで立場を盤石にし国が揺らぐ事のない土台を創り上げた。更にこの日から迷宮内部から様々な宝が発見され中央諸国は更なる発展と賑わいを魅せる事になり……時代は移り変わり

 

 

 

 

 

「被告!魔法使いフランメ、並びにエルフのフリーレン!貴様らは神聖なる迷宮を冒涜し、冒険者や探索者を危険に晒した…その罪は重く、決して許されるものではない!!よって斬首刑にした後に遺体は火炙りの刑に処され灰は畑の肥料とする……刑、執行!!!ブチ殺せーーー!!!」

 

 

「うわぁ~……ねぇ先生、人間って顔があんなに紅くなるんだね」

 

「……ふぅ、参ったね…ドラゴンの尾を踏んじまったか」

 

歴史に刻まれる魔法使いの師弟は王国の広間で処刑になろうとしていた。




次回からフランメの時代となります。

アビスは王国は残した方が便利と考えて今後の目標の為に迷宮に宝を残し人が絶えないようにしています。

宝の量は原作フリーレンの時代になっても取り尽くせない量であり原作開始時でも迷宮は現役で稼働しています。

ダンブルドアもですが他作品キャラがちょくちょく出ます。因みにダンブルドアは名前だけで特に物語には関わりません。
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