FAIRY TAIL 赤の冒険レポート   作:加藤尾張守
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遅くなりまして申し訳ありません。そして、明けましておめでとうございます。あと少しになりますが今年もよろしくお願いします。


report140 時の狭間

『操縦室、聞こえますか!?』

《聞こえるよ。》

『アクノロギアへの攻撃はこちらが行います、そちらは操縦に専念してください。』

《分かった。手荒に行っても構わないかい?》

『転回でもバレルロールでも、いくらでもどうぞ。』

 

ブルーペガサスの魔導飛行艇クリスティーナに乗り込んだレッド達、そして“滅竜“を目的とし、出発したクリスティーナに乗り込んだウェンディを狙い追いかけるアクノロギア。そのアクノロギアの攻撃を防ぐ為にレッドはクリスティーナの船尾に立っていた。

 

『カメックス、ラプラス、氷で床を作ってくれ。』

 

ラプラスの氷でクリスティーナの後ろに床を作ったレッドはそこに乗った。

 

『行くぞ、カメックス!!“りゅうのはどう“をぶちかませ!!』

 

背中にある二つの砲門と口から“りゅうのはどう“を発射したカメックス。火力自慢のカメックスだがその攻撃の悉くをアクノロギアは軽々と避けた。

 

『まだまだ、連射だ!!』

 

ここで何発も続けて放ったが、カメックスの攻撃は一つも当たらなかった。にも関わらず連射を続けさせているレッドだが決して自棄ではない。

 

『今だ、“れいとうビーム“で狙い撃て!!ラプラス!!』

 

レッドの指示と同時にカメックスの後ろに控えていたラプラスは“れいとうビーム“を細く、そして鋭く放った。その“れいとうビーム“は寸分の狂い無く、アクノロギアの左目に命中した。

 

『動きが止まった今を逃すな!!カメックス、フルパワーで“りゅうのはどう“!!』

 

カメックスの“砲撃“で敵を誘導しラプラスで“狙撃“、動きが止まったところにカメックスが高威力の追撃を当てアクノロギアと距離を取ることに成功したレッド。彼は「ポケギア」を船内に待機しているピカチュウと繋ぎ、船内で行われている話を聞いた。

 

《私は400年前……この子、ウェンディやナツ達に言葉や文化等を教えていた教師。アクノロギアを倒す為にドラゴンスレイヤーと共にエクリプスを通りこの時代に来たの。》

 

船内にいた、ルーシィによく似た女性の名はアンナ・ハートフィリア。名字からも察しがつくようにルーシィの先祖である。彼女はアクノロギアを倒す為にドラゴン達、そしてゼレフと協力しナツ、ウェンディ、ガジル、スティング、ローグの五人のドラゴンスレイヤーを未来に送り出したのだった。そしてアンナがエクリプスの扉の入口を開き、400年後にルーシィの母親レイラがエクリプスの出口を開いてナツ達を送り出した。アンナは出口にいる者、この場合はレイラへの事情の説明とまだ幼いドラゴンスレイヤー達を育てる為に共にエクリプスを通った。だがアンナは二つの理由がありナツ達と会わなかった。一つの理由が思わぬ事故でナツ達がバラバラになってしまい、アンナが全員を見つけた頃には既に新しい生活をしていた事。もう一つ、それはアクノロギアを封じ、無に還せる大きな力を見つけたからだった。

 

《私が今まで表舞台に立たなかったのは“それ“の調査と準備の為。とてつもなく強大な力…いいえ、概念とでも言うべきかしら。アクノロギアを封じ、無に還せる唯一の希望……それが、“時の狭間“。》

『“時の狭間……っっ!!ソーナンス、“ミラーコート“!!』

 

通話しながらもアクノロギアから目を離さなかったレッドはアクノロギアが放ったブレスをソーナンスの反射技で対応した。

 

『ちっ、もう持ち直したか!!ソーナンス、次もいけそうか!?』

 

ソーナンスは首を縦に振った。

 

『なら頼むぜ!!来るぞソーナンス、もう一度“ミラーコート“!!』

 

再度放たれたブレスをソーナンスがさらに二回反射させた。

 

『よくやったソーナンス、お陰で準備ができた!!』

 

するとアクノロギアの真下の海が歪み、ブラックホールのような黒い空間が現れた。

 

『ギラティナ、“シャドーダイブ“からの“ドラゴンクロー“!!』

「新たな竜……滅せよ!!」

『そうは行くか!!反転世界に回避!!』

 

ギラティナは自らの住む反転世界に戻り空間を閉じることでアクノロギアの攻撃は外れた。だが、アクノロギアのブレスは海を容易く割った。

 

『ちっ、これ以上撃たせたらじり貧だな。だから“受け“に回るのはここまでだ!!』

 

アクノロギアはさらにブレスをクリスティーナに当てる為に口を開けた。

 

『撃たせるかよ!!フーパ、“いじげんラッシュ“!!』

 

不意に発生した異次元より繰り出されたフーパのパンチはアクノロギアの顎にクリーンヒットした。

 

『内から攻める!!ミュウツー、“サイコブレイク“!!ミミッキュ、“のろい“そして“ぽかぽかフレンドタイム“!!』

 

続けてフーパの異次元からミュウツーが“サイコブレイク“でアクノロギアの脳に直接サイコパワーを流し込んで攻撃し、ミミッキュが呪いをかけながら自らの被る布の中に連れ込みタコ殴りにした。そして攻撃が終わるとアクノロギアが反撃する前にフーパの異次元に戻り撤退した。

 

『攻撃を封じることは簡単だがどれも決定打になっていない……ドラゴンに効果バツグンではないといえミュウツーの攻撃、そして効果バツグンの攻撃に加えてミミッキュの呪いまで耐え切るとはな。ここまで来るともはや滅竜という執念だな。………厄介な“人間“を相手にしたものだ。』

《レッド君、時の狭間が近づいて来たから船内に入ってくれたまえ。》

『分かりました。』

 

クリスティーナが向かう先はフィオーレの沖に発生した時の狭間。大きさはみかん程しか無い小さなものだが一度引き込まれては最後、二度と出ることができなくなる“無“の空間であった。ペガサスとアンナの作戦はその時の狭間にアクノロギアを誘導し突っ込ませる事だったのだ。そして誘導ポイントが近くなったことで船の防衛という役目を終えたレッドは足場にしていた氷を砕いてアクノロギアに投げつけてから船内に戻った。

 

「アクノロギアの攻撃を防いでくれてありがとうございます。」

『いえ、俺が勝手に出てやったものですから。』

 

レッドが腰を降ろしたのと一夜がアンナに声をかけたのは同時だった。

 

「アンナさん、指定の座標に近づいて来ましたぞ!!」

「分かったわ。皆、始めるわよ。何かに掴まって!!」

 

いよいよ時の狭間が近付き、アクノロギアを無効化させる作戦が始まろうとした。

 

『………。』

「レッド?」

『最後に、確かめたい事がある。』

 

レッドはボールを投げると一体の小さなポケモンが出て来た。そのポケモンにレッドは一言二言指示をすると船尾の方向へ飛んで行った。

 

『頼むぜ……』

《時の狭間まであと400m……300……200……100……今!!》

 

一夜がクリスティーナをバレルロールさせた事で時の狭間を異常無く通過した。

 

《後はアクノロギアがあそこを通過すれば……》

「時の狭間に触れて……」

 

依然としてクリスティーナ真っ直ぐに飛んで来るアクノロギア。その直線上に時の狭間があった。その時の狭間に衝突すれば時の狭間に引きずりこまれ消える。筈だった。

 

「な!?」

「バカな!!」

「時の狭間を……」

「通り抜けて来たの!?」

 

アクノロギアは時の狭間に吸い込まれる事無く通り抜け、クリスティーナに掴みかかったのだ。

 

『!!フーディン、船ごと“テレポート“!!』

 

レッドがすぐにフーディンを出し“テレポート“でアクノロギアから距離を離した。だがアクノロギアが掴みかかり激突した事でクリスティーナに少なからずの損傷を受けた。

 

「こんな事あり得ないわ!!狭間を視認できる状態にして!!」

 

アクノロギアにバレないように隠していた時の狭間を元に戻したアンナ。そこで時の狭間の異変に気づいた。

 

「時の狭間が、閉じている……?」

《アクノロギア接近中!!魔導ブースター点火!!》

 

船体の損傷により速度の維持が難しくなり予備の魔導ブースターを使い距離を取ったクリスティーナ。それを追うアクノロギア。その間にレッドは窓の外に出ていたポケモンを呼んだ。

 

『戻ってこい!!』

 

レッドの呼び掛けに戻ってきた小さな緑色のポケモン。

 

『どうだった、時の狭間は?お前の知ってるものだったか、セレビィ?……そうか、分かった。アンナさん。』

「どうしたのかしら?」

『今からこいつともう一体で時の狭間を開けます。』

 

 

To be continued…▼



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