とある製薬会社に務めていた研究員のヤケクソ日記   作:色々残念

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荷電粒子ライフルとかとんでもない兵器が色々存在するバイオハザードの世界

 月 日

手に入れた資料によればセルゲイは、かつてアンブレラが使用していた研究施設を再利用しているようだ。いつも私は襲撃を受けてから反撃に出ていたが、たまには此方から攻め込みに行くとしようか。ギターケースを改造してアンチマテリアルライフルと散弾銃を取り出さなくても発射出来る様に組み込み、大口径の自動拳銃L・ホークと各種ワクチンにアンプルシューターを懐に忍ばせて、戦闘用義手3種と爆薬をしまいこんだ改造強化アタッシュケースを持ち。装備を整えた私は船でセルゲイの潜む研究施設へと向かい。地下水路から侵入を開始した。

 

通路の壁面に貼ってある地下水路の地図を記憶してから入り込んだ一室で、かつてアンブレラの研究者が残した生物調査レポート1と研究所職員の手記を発見。生物調査レポート1の内容は正体不明の水棲生物が水路を中心に異常繁殖しており、それは小さな肉塊のようにも見えるが水路を自律的に泳いで動くものがあれば構わず寄ってくる習性を持っている。体組織は非常に脆く、ちょっとした刺激でも破裂し、体液を辺りに撒き散らす。

 

この体液が強力な酸性を帯びており、触れると非常に危険である。泳ぐ姿を魚雷になぞらえてトーピドー・キッドと命名したと書かれている。トーピドー・キッドには母体が存在し、トーピドー・キッドを次々と生み出す母体を処理すればエリア内からこの生物を駆除する事が可能だとも書かれていた。セルゲイは既に駆除した後のようでトーピドー・キッドの存在を証明するものはこのレポートのみだ。

 

職員の手記には1997年6月16日から6月24日までの記載があり内容は施設に派遣されて一月になるがアンブレラ廃棄物処理施設の杜撰な管理体制には驚かされ、事故だって起きて当然で大勢の職員が死んだ、自分はいつまで生きられるのかと現場の状況が書き込まれている。最後には現状への不満と、もうこんな施設には居たくない、でも動かない、体が言うことを聞かない、助けてくれと書かれていた。この職員もアンブレラの犠牲になったのか。

 

レポートと手記をセルゲイが放置した理由は特に 重要な事が書かれていた訳ではないからだろうな。内容に思うところはあるが、今は先を急ぐとしよう。配置されたハンターを排除して区間管理室の鍵を入手し、区間管理室へと入り込み電子ロックを制御している機械を操作し電子ロックを解除する。地下水路を突き進み水路を抜けた地下物資搬送路で入り込んだ一室で地下搬送路の地図と生物調査レポート2に実験体αの記録を手に入れた。

 

生物調査レポート2には本日より観測地域を移動し地下階層エリアの観測を開始する。このエリアは電源の供給量が少ない為、部分的に光が殆ど得られず暗闇を好む生物が生息していると思われると書かれている。次のページにはエリア一帯に赤く光る物体を発見。生物の眼のようであるが、実体は確認出来ない。移動速度が異常に速く、近付くと逃げてしまうからだ。ぼんやりと光る眼からこの生物をグリマーと命名する。

 

サンプル採取の為、作業員数人に命じ、グリマー捕獲に向かわせたが逆に対象からの攻撃を受け2人の犠牲者が出た。それでも諦めなかったようで次のページには、再び作業員を補充して捕獲に向かわせる。何とか1体を仕留める事に成功した。作業員からの報告によれば待機から攻撃に移る瞬間、姿があらわになり隙が出来るとのこと。死体ではあるが貴重なサンプルが得られた。

 

捕獲したサンプルを観察するものの、どのような進化を遂げ、こんな形態に変化したのか全く分からない。既に何種類もの亜種が存在するハンターの一種のようにも見えるが、更なる研究が必要と思われると書かれていた。生態調査レポートは施設内に失敗作として廃棄されたBOWに起こりつつある生態系の変化をまとめた調査レポートであるようだ。グリマーもまたセルゲイに駆除されているようで存在は確認出来ない。

 

実験体αの記録は1996年9月26日から始まり1日目に実験開始。前頭葉に金属棒を打ち込む事で刺激を加え、被験者の死刑囚αの痛覚を失わせる。これは以降の実験において派生する苦痛を取り除く人道的見地に基づくものである。4日目眼球の切除。14日目筋力増加剤投与。36日目聴覚の先鋭化。41日目実験中止。被験者の逃亡により、実験は中断。視覚が失われてはいるが、筋力増加剤の投与と度重なる脳への処置によって凶暴化し、大変危険な状態である。聴覚はこれまでにも増して敏感になっていると予想される。捕獲の際には音を立てぬよう細心の注意が必要だと書かれている。この実験体αがその後どうなったかといえば、セルゲイに始末されたのは間違いないな。

 

暗がりの中で暗視スコープを装着したハンターをギターケースに仕込んだ散弾銃で処理しながら地下物資搬送路を進み、エレベーター起動カードを入手。到着した一時保管倉庫でエレベーターを制御する端末を操作して起動カードを使いエレベーターを起動する。最下層まで降りた水中連絡エレベーター前の通路を進み機材倉庫へ立ち寄って研究所の地図を手に入れた。音声認識の研究エリアの扉へ録音しておいたセルゲイの声を流して解除して進む。プラント実験室内で襲い掛かってくる装甲「暴君」3体をギターケースに仕込んだアンチマテリアルライフルで装甲に孔を穿ち。孔から「デイライト」をアンプルシューターで投与して排除する。

 

バイオ研究室の机を調べると荷電粒子ライフル使用マニュアルを見つけた。マニュアルの内容はともかくロッカールームにて荷電粒子ライフルを発見。何故こんな物騒な兵器を野放しにしているのかは見当もつかんが、ありがたく頂いておくとしよう。経年劣化で傷んではいるが修理すれば使えそうだ。今すぐ使う事は出来ないが、持ち帰って研究させてもらおう。私はバックヤードの鍵を拾い荷電粒子ライフルを背負うとバイオ研究室を後にした。

 

鍵を使い開いた扉の先にあるエレベーターに乗り込み、地下へと降りていく。辿り着いたセルゲイの私室で対峙したセルゲイは特殊合金装甲を身に纏っていた。装甲の唯一の弱所も理解しているセルゲイは其処を狙った瞬間腕で防御してくる為。アンチマテリアルライフルだけでは倒せないが散弾銃の連射で、セルゲイの腕を弾く事で装甲の弱所を狙う事が出来る様になる。

 

「暴君」の様に機械的ではなく知性を持った厄介な動きをしてくるセルゲイの装甲の一点を狙う事はとても難しかったが、何とかやり遂げて孔を穿つ事が出来た。穿たれた孔を腕で覆い隠してなおも此方へ襲い掛かってくるセルゲイの腕を散弾の連射で弾き、あらわとなった孔へとアンプルシューターを押し当て「デイライト」を強制的に投与してやり戦いを終わらせる。

 

セルゲイの私室の椅子を調べると椅子が動かせるようになっておりスイッチが隠されていた。スイッチを押すと椅子の背後に隠し扉が出現する。隠し扉の先には大量の培養ポッドとその中に浮かぶ「暴君」の姿があった。私は迷わず「デイライト」を用いて全ての「暴君」を処分する。そして研究施設内へ爆薬を設置していく。持ち込んだ爆薬を全て設置し終えたら、施設内から脱出して爆薬を起爆する。

 

これでまた1つセルゲイの研究施設を減らす事が出来た。こうして徐々にセルゲイの力を削ぎ落としていけば、いずれは全てのセルゲイを打ち倒す事が出来るだろう。スペンサーの精神データが保管されているスーパーコンピューターが今回見付からなかったのは残念だが、セルゲイの研究施設を潰していけばいつかは見付かる筈だ。見付け出したら真っ先に破壊してやろう。随分と長くなったが今日の日記はこれまでにしようか。

 

 月 日

レビック父娘の身体は順調に快復に向かっているようだ。エフゲニー氏が患っていた肺も状態は良くなっており、イリーナも弱っていた身体の体調が改善されているらしい。このままならイリーナの方が先に退院出来るようになるだろう。入院費は全て此方が支払うのでそれに関しては気にしなくては良いと言ってあるが。これからの彼女の進むべき道を考えておかなければいけないな。出来る限り本人の希望に沿って進退を決めなければならないが、直接会って話してみるかな。彼女がどんな道を選ぶとしてもサポートはさせてもらおう。失いかけていた命を拾ったものとして最低限の責任を果たさなくてはならない。

 

問題はエフゲニー氏の今後はどうするかだな。彼の年齢では働ける場所を探すにも一苦労だ。生活費も支給するので退院後も大人しく療養生活をおくってもらえるのが一番なのだが、彼の性格上それは難しいだろうな。彼の肺が完治するまでは時間がある。それまでにはエフゲニー氏の進む道を切り開いておけると良いのだが。

 

思いつかなかった場合は、イリーナに頼んで療養生活をおくってもらえるように説得してもらうという手もあるか。娘のイリーナにはだいぶ弱いようだからな。

 




ネタバレ注意
トーピドー・キッド
バイオハザードガンサバイバー4ヒーローズネバーダイに登場するクリーチャー
地下水路に巣食うBOWの失敗作
母体であるノーチラスは戦闘能力こそないが、次々とトーピドー・キッドを生み出す
トーピドー・キッドは水路を泳ぎ近付くものに襲いかかる習性を持つ

グリマー
バイオハザードガンサバイバー4ヒーローズネバーダイに登場するクリーチャー
複眼を持つ中型生物で、暗闇を好み、素早い動きを身上とする
臆病な性質で、近付くと闇に身を潜めるが、隙を見せると一瞬にして襲い掛かってくる

実験体α
プルート
バイオハザードガンサバイバー4ヒーローズネバーダイに登場するクリーチャー
外界からの視覚情報を遮断した反応調査の被験者
もとは人間だが、眼球切除と筋力増加剤の投与により聴覚が異常に発達した
また、度重なる実験のせいか凶暴化してしまっている
肥大化した身体と左腕を持ち、ビンタやなぎ払い裏拳などで攻撃してくる
音で此方の位置を把握してくる為、サイレンサー付きのハンドガンが効果的
ときどき耳を澄まして周囲を見渡す動作を行なうが、ここで音を立ててしまい気付かれた場合は半永久的にプレイヤーを追いかけてくる

荷電粒子ライフル
バイオハザードガンサバイバー4ヒーローズネバーダイに登場する武器
Tウイルスによるバイオハザードを想定して開発された荷電粒子銃
ChargedParticleRifle
ウイルス開発者が、遺伝子操作そして分子分解させる際に使用していた粒子加速機を基に開発された
高速で粒子をぶつけ分子レベルでの破壊を誘発するため、放電による障害等も貫通し、相手に損壊を与えることが可能
T+Gウイルスにより帯電した生体への攻撃も可能
持ち運んでの使用も可能だが、バッテリー駆動時には時間的な制限があるため、十分な充電が不可欠である
ガンサバイバー4終盤で手に入る武器
銃弾を電磁バリアで弾くモーフィアス第1形態に通じる唯一の武器
ちなみにガンサバイバー4の難易度「Extreme」をSランクでクリアすると隠し武器として手に入る


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