とある製薬会社に務めていた研究員のヤケクソ日記 作:色々残念
アンブレラクロニクル編
開始して終了
バイオハザード4編開始
月 日
3年間の長い長い全力逃走生活がようやく終わった。何とか性悪から逃げ切れたが、あれだけ執拗に追ってくるとはな。どれだけ私を実験台にしたいんだろうか。年齢に関して言及すると全身全霊で燃やそうとしてくるので、日記にしかこんな事は書けないが。もう少し落ち着きを持て、30歳。外見は変わらないんだから、せめて内面を変えたまえ。
月 日
どうも南米辺りで多量の「tーVeronica」を買い取った者が居たようだが、一体何の為に使う気だ。それにあれほどの量を用意出来る奴は勿論一人しかいない。グラサンは「tーVeronica」の回収に失敗したようだからな。実験台にされたアレクサンダー・アシュフォードをサンプルとして手に入れようとしたらしいが、アレクシアという障害に阻まれて上手くはいかなかったそうだ。グラサンの現在の同僚である年齢不詳な黒髪美女が笑いながらそう言っていた。
逃走中の3年間の内に知り合った彼女の名はエイダ。何処かで聞いた事のある名前だった。具体的に言うと死んだ同僚の彼女の名前がエイダだったんだが。もしや本人ではないだろうかと思いそれとなく聞いてみると、少々驚いた後に「ご想像にお任せするわ」と意味深に笑みを浮かべただけで終わりだった。想像に任せると恋人が居た方のジョンが、可哀想な目に合っている姿が浮かんできてしまうので止めておく。
月 日
南米でグラサンが「tーVeronica」を手に入れたようだが、そんなことよりも。新たな「tーVeronica」の適合者が見つかった事の方が重要な情報だ。
長期間の低温状態による安定ではなく、度重なる新鮮な臓器の移植を必要とする強引な手法ではある。しかし成功しているのだから、文句は書けんよ。
望んでなった訳じゃあなかろうが、これから狙われ続けるのは間違いないな。性悪と比べると天使の様なお嬢さんだ、付け入る隙が沢山有る。性悪は娘の為に他人の娘を犠牲にする父親を、嘲笑いながら楽しんで見るような奴だからな。
「tーVeronica」を提供していたのは資金集めも有るだろうが、それが一番の理由だろう。本当に性格の悪い奴だな、歳を取る事に悪化しているんじゃないかね。
お嬢さんに勝っているのは年齢だけだぞ、31歳。
月 日
アンブレラが研究開発を進めていたロシアのコーカサス研究所が壊滅した。おまけに非道な実験内容が書かれた資料が、大量に流出してしまったようだ。これだけの証拠が見つかってしまえば、もう只の製薬会社だと言い逃れる事は出来ないだろう。
アンブレラが倒産か、一足先に辞めておいて良かった。
研究所が壊滅した日にドMが殺されていたようだが、痛みこそが至福の奴には本望だったんじゃないかね。私にそういう趣味は欠片も無いから良く解らんが、これで知人がまた一人減ったな。何故だろうか、全然悲しくないぞ。寧ろ小躍りしながら祝杯を上げたい気分だ。
月 日
コーカサス研究所で管理していたデータが全て奪われていたそうだ。データを奪った人物は間違いなく、あのセルゲイを殺した奴だろう。不自然に突然BOW分野が進歩した企業でもあれば、恐らく其処に情報を持った奴が居る。
月 日
一部の分野で躍進が目立つ製薬会社トライセル。そのトライセル社幹部の側近に、グラサンらしき存在が居るとの情報が入った。幹部の女性から親しげにアルバートと呼ばれる、金髪オールバックで黒一色の服着たグラサンが一名。そのグラサンは私も知っているグラサンだな。
月 日
製薬企業連盟の資金提供により対バイオテロ組織が設立された。
クリス君やロケット弾を回避しまくっていたミニスカ美女も所属しているようだ。
二丁軽機関銃青年も参加しているらしいな、幸が薄そうだったが生きていて何より。
月 日
エイダからの情報だが、南ヨーロッパのとある地域にイエローハーブというハーブが有るそうだ。効能は肉体が頑強になり、耐久力が上がるというもの。人の手が加わっていなくともそれだけの効果が有るというなら、加工すればどれほどの物になるか。
久しぶりに心が踊る、行ってみようじゃあないか。プラーガとか何とか言っていた様な気がするが、そちらはそちらで頑張ってくれたまえ。
月 日
目的地に到着したは良いが、近隣の村人達が突然襲いかかってきた。
ウン フォラステロ(よそ者だ!)と指差して他の村人に居場所を教える男。
アガラロ(捕まえろ!)と言いながら殺す満々で斧を構える老人。
オス ボイア ロンペル ア ペダーソス(八つ裂きにしてやる!)と喚いて草刈り鎌で切りかかってくる女性。
何なんだこの村人達は、基本的に全員頭可笑しいじゃないか。
最終的には頭陀袋被った男がチェーンソーで襲ってきたぞ。
普通はそこまでしないと思うんだがな、プラーガとやらの影響だろうか。少々調べてみるとしよう、このままでは態々此処まで来た目的が果たせないのでね。私はただハーブを採取して持ち帰りたいだけなのだが、邪魔者が多すぎる。
月 日
村人達との交戦中。一人の村人の頭部が弾けて首から、うねる何かが姿を表す。それは鋭い先端を備えた触手を振るって此方へと襲いかかってきた。頭陀袋被った村人から奪い取ったチェーンソーで容赦無く刻んでやると静かになったがね。
どうやら寄生生物のようだが、脳の代わりに人体の制御まで行なえるとはな。これがプラーガとやらか。
月 日
寄生生物プラーガと、この地で活動するロス・イルミナドス教団には深い繋がりがあるようだ。
教団独自の力と称して、教祖が信者に寄生生物を植え付けているとは。もう少しまともな布教活動をやりたまえ。
月 日
黒いボディスーツを身に付けてカーゴパンツを履いた茶髪の男性が大勢の村人に追われていた。
私と同じくよそ者のようだが、彼は一体何の目的で此所まで来たんだろうな。
とりあえず村人達が彼に御執心な今の内に、イエローハーブを採取しておこうか。
彼の目的も気になるが、私の目的も忘れるつもりはない。
ネタバレ注意
お嬢さん マヌエラ・ヒダルゴ
最後のボスと一緒に戦ってくれるが
時間がかかり過ぎると死んでしまう
トライセル社幹部 エクセラ・ギオネ
口から何か黒いの吐いて死ぬ
茶髪の男性 レオン・S・ケネディ
最初は新米警官だったのに
いつの間にか激しいアクションもこなせるようになっていた人
エイダにベリーキュートな熊をプレゼントされる