ウルトラマンゼノン ウルトラの奇跡   作:ウルトラゼロ
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気付けばこんなに間が空いてるとは…すいません。


善悪の力 part2

(…あまりいい気分がしないわ)

 

 

そう思ったのは戦艦大和であった。その長いポニーテールを揺らしながら、後方で取材陣に応える政府の人間であるシノミヤを見やる。自分達は命令通り、出撃し海域の攻略もしてみせた。しかしテレビに映されての戦闘と言うのはどうにも見世物にされている気分だ

 

 

「艦娘は深海棲艦に特化した兵器です。しかし以前の発表した通り、研究がまだ不十分であり、艦娘の解明には至っていません。また現在、国際問題にも発展している怪獣問題、更には宇宙人からの侵略。これに対しては艦娘は有効とは言えず、今ではウルトラマンゼノンという味方なのかもはっきりしない宇宙人に守られているのが現状です」

 

 

マスコミに囲まれながらシノミヤは艦娘やウルトラマンゼノンについて言及する。彼の様子を見る限りではどちらも信用してはいない、そんな様子であった。

 

 

「それではこれからもこの地球は艦娘やウルトラマンのような未知の存在に守られていくという事でしょうか?」

 

「そう言う訳ではありません。少なくともそれらより研究が進んでいる物を今からご紹介いたしましょう」

 

 

レコーダーやマイクを向けてくる記者の質問に対して、シノミヤは否定しながら、マスコミ達を連れて歩き出す。

 

・・・

 

 

「今回、艦娘と共に発表するのはスパークドールズと言われる兵器です。そしてこちらはスパークドールズ研究における第一人者であるソーフィ博士です。それでは博士、よろしくお願いします」

 

 

少し時間が経ち、鎮守府からも近い平野に移動したシノミヤ達。そこではおびただしい数の機械や装置、そしてそれを操る技術者達がいた。その中には明石などの艦娘の姿やガッツやペガッサの姿もある。

 

 

「ご紹介に預かりましたソーフィと申します。まずスパークドールズについてご紹介する前に私自身についてお話しさせていただきます。皆さんもご存知のようにこの星には姿を変え、宇宙人が住んでおります。私もその一人、元はゼットン星人と言われる存在でした」

 

 

スパークドールズの紹介を行う前にまずは自身の説明をし始めるソーフィ。この地球には宇宙人が数は多くこそないが、住んでいるのは周知の事実。そしてそれが目の前にいる事にマスコミはどよめく。

 

 

「私はこの地球で再び生を受けた時、私の傍らにはこのスパークドールズが落ちていました。これは私の本来の姿であり、そしてこの一見、人形に見えるコレにはテレキネシスなどの力が秘められております。今までこのスパークドールズの力を引き出す事は難しかったのですが、以前、地球に現れた宇宙人、ダダが持っていた兵器を解析したことによってそれが可能となりました。今からご覧に入れます」

 

 

ソーフィは自身のスパークドールズを取り出しながら簡単に説明すると、懐から以前、タダが所持していたリーディバイスを元に開発されたタブレット型のリーディバイザーを取り出すと、スパークドールズを下方にある窪みに押し当てる。

 

『Zetton seijin!realize!』

 

リーディバイザーから発せられる電子音声と共に、まばゆい光が溢れ出しソーフィの身体を包み込む。その眩しさから目を背ける者もいる中、光が消えたそこには一つ目の怪人がそこにいたのだ。

 

 

「今はこうして私は本来の姿に戻れました。しかし皆さんにご紹介するのはこんな物ではありません。あちらを見てください。あの中には宇宙恐竜ゼットンが目覚めの時を待っています。以前、ウルトラマンゼノンを倒したナックル星人が所持したもので、ゼットンは宇宙ではその名が広く知られており、もっとも有名なのはウルトラマンゼノンの同族を幾度となく窮地に追いやり、中には倒した個体も存在します。これからそのゼットンを目覚めさせ、そして瞬時にスパークドールズへと変換します」

 

 

怪人の名はゼットン星人。その姿を見て周囲がどよめく。それは同じ鎮守府で過ごしていた夕張達もそうであった。そんな周囲の空気や視線に耐えながらソーフィはある方向を指差す。そこには小さな青い球体とそれを囲む大きな装置があった。

 

 

「…」

 

 

青い球体はどんどんと膨れ始め、やがて風船のように割れる。そこにいたのはあまりにも不気味で無機質な印象さえ受ける黒い怪獣ゼットンがいたのだ。ゼットンが現れたと同時に周囲にはバリアが張られ、瞬時に周辺装置からビームが発せられるとゼットンを包むように直撃すると、どんどん小さくなり、その姿をスパークドールズへと変換する。

 

 

「これがゼットンのスパークドールズです。このリーディバイザーがあれば自身の姿を戻すだけではなく、読み取ったスパークドールズを実体化し、制御下に置く事も可能です。つまり今後、怪獣が現れたとしても同じことが可能なのです」

 

 

テレキネシスでゼットンのスパークドールズを引き寄せたソーフィはゼットンのスパークドールズとリーディバイザーを見せる。

 

 

「──成程、随分と小賢しい真似をしてくれるじゃないか」

 

 

突如、どこからともなく声が響き渡る。しかしこれはソーフィ達が発した者ではない。周囲を見渡すと、ゼットンをスパークドールズに変換した装置の近くにスラン星人が現れた。

 

 

「スラン星人…!?」

 

「そのゼットンは本来、我々のでね。返してもらおうとわざわざ出向いた訳だ」

 

 

スラン星人の突然の登場に驚き、ざわめく人々。ソーフィがスラン星人の名を呼ぶとスラン星人はソーフィの手にあるゼットンのスパークドールズを指しながらその目的を明かす。

 

 

「なっ…なにを!?」

 

「丁度良いではないか。ゼットンを奴に向ければ良い。どの道、奴は侵略者の仲間だろう?奴の手にゼットンが渡ったとしたらこちらに牙を向ける可能性がある!!」

 

 

『Zetton!』

 

ソーフィの手からリーディバイザーとゼットンのスパークドールズを無理やり奪い取ったシノミヤは、いきなり奪い取ったシノミヤの行動に戸惑うソーフィを横目にリーディバイザーを操作して、先程、ソーフィが行ったようにリーディバイザーの窪みにゼットンのスパークドールズを押し当てる。

 

『Realize!』

 

そしてスラン星人に向かってリーディバイザーを突き出すと、ゼットンは小さな光となってスラン星人の前に飛んでいき、眩い光と共にその巨大な姿を現す。

 

 

「ペガッサはマスコミの方々の避難誘導と鎮守府への連絡!明石はゼットンの周辺にバリアを張るんだ!」

 

「「了解!」」

 

 

突如現れたスラン星人の迎撃の為にとはいえ、その能力が未知数なゼットンを出現させたシノミヤを一瞥しながらマツミズは近くにいた夕張やペガッサに素早く指示を出す。

 

・・・

 

 

「…!」

 

 

鎮守府へ連絡が来たのと同時にユウマはバリア内のゼットンとスラン星人に気づくと、人目を盗んで素早く人気のない場所へ移動しギャラクシーブレスレットを構える。眩い光に包まれそのまま一筋の流星となり、スラン星人達の元へ向かう。

 

・・・

 

 

「行け、ゼットン!!」

 

 

リーディバイザーを持つシノミヤは空に声を響かせ、ゼットンに命じる。ゼットンは自身とスラン星人を中心に張られたバリアの中で目にあたる部分から白い光弾を二つ放つが、スラン星人は素早く避けるとバリアを貫通し、耐えきれず崩壊してしまう。

 

 

「きゃあぁあっっ!!?」

 

 

バリアが崩壊しても、呼び出したシノミヤが命じた以上はスラン星人撃破の為に動くゼットン。しかしこの場には多くの者が避難したとは言え、まだマツミズなど少数の人々が残っている。攻撃することなくその自慢のスピードを活かせる広い場所に移動しながらゼットンを翻弄するスラン星人。スラン星人に対して、放った光弾も避けられ、そのまま何とか被害を抑えようと再びバリアを張ろうとした明石達のいるテントに向かっていく。

 

 

「───デェアァアッ!」

 

 

目を瞑る明石。すると空から聞き覚えのある声が耳に届いたと思った瞬間、大きな振動が地を響き、目を開ける。そこには赤と銀色の光の巨人ウルトラマンゼノンがギャラクシーブレスレットを変化させたギャラクシーディフェンダーを構えて、ゼットンの光弾を防ぐと肩越しに明石達の無事を確認しギャラクシーディフェンダーをブレスレットに戻す。

 

 

「やはり出たか、ウルトラマンゼノン」

 

【お前達スラン星人がマックスを狙っているのは知っている。まさか彼が現れた途端に姿を見せるとは】

 

 

ゼットンと対峙しながらゼノンの出現に宇宙語で声をかけるスラン星人。友人であるマックスとの因縁を持つスラン星人がマックスが来た後に現れたというのは、やはり何かを勘ぐってしまう。

 

 

「勘違いするな、今回はウルトラマンマックスは関係ない。目的はあくまでゼットンなのでな」

 

 

そう言ってゼットンを一瞥すると共にゼノンの登場で様子見をしているシノミヤへ向かって光線を発射するスラン星人。間一髪直撃だけは避けられたものの爆風によって身体が宙を舞い周辺の木に身体を打ち付けてそのまま気絶してしまう。

 

 

「リィーディバイザーが…ッ!!?」

 

 

しかし問題はシノミヤの手元から離れたリィーディバイザーであった。目を見開き息を呑んだ途端、悲痛そうな表情を浮かべるソーフィ。リィーディバイザーは火花が散り壊れてしまった。

 

 

「壊れたのか!?もうリィーディバイザーは…!」

 

「…予備はまだある。しかしだ…ゼットンを制御する意味では、あのリィーディバイザーが壊れてしまっては…!」

 

 

明石達も逃がし、ここにはマツミズとソーフィと、気絶したシノミヤを担ぐガッツとペガッサなどの宇宙人達が残った。リィーディバイザーが壊れた事に気づいたマツミズに、ソーフィは絶望した表情でゼットンを見る。

 

それと同時にスラン星人が取り出したタダが所持していたものと同型のリィーディバイスをゼットンに向けて引き金を引くと、放たれたビームはゼットンの触覚に当たる部分に直撃し、そのまま全身にビームが張り巡らされるように淡く光る。

 

 

「さて、ウルトラマンゼノン…今回はゼットンにどう対抗するのだろうな」

 

 

リィーディバイスで制御下に置いているのか、ゼットンの隣に並び立つスラン星人。かつてゼノンが別の地球でゼットンに苦汁を飲まされた経験があるのを知っているのか、下卑な笑みと共にゼノンを見るとゼノンは何も答える事なく構えを取るのだった。




フュージョンファイトは皆さん、プレイなさってますか?私はちょくちょくやったりはしてますが、ゼノンなど出ないかなと思ったりする今日この頃。出番がないのであればせめてゲームでと思ってアンケートの要望欄で送ったりもしましたが、果たしてどうなるか…。

まぁ正直な話、アンケートは参戦希望したのはゼノンだけではなく海外ウルトラマンなどもあるのですがね。







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