これは、本来ならその世界に存在しない《彼》の物語。

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妄想垂れ流し処女作物語、始まります
作者は文才0でござんす。それでもおkと言ってくださる方や言いたいことは文見ればわかるみたいな方は是非読んでやってください。


「幼き日の出会い」

幼い頃、高町なのはは一人ぼっちだった。両親に加えて兄や姉もいて、一般家庭としては大家族の方でありそれなりに恵まれた環境ではあったのだが父が事故によって怪我を負ってしまってから全て狂ってしまったのである。母は開業し始めたばかりの喫茶店を夫が帰ってくるまではと全力で経営に励み、無意識ながらも『なのはなら今の状況を理解してきっと孤独にも耐えてくれる』と考えてしまった。兄は父のいない間『家族』を護るためにと父から教わった剣術を躍起になって特訓していた。その様子は幼いなのはを持ってしても鬼気迫るものを感じられるほどでありその光景は『なのはの心を締め付けた』。姉は必死に頑張る母をみてそれを支えられるようにと喫茶店の仕事をこなし続けた。母ばかり見ていた為に『大切な妹』を蔑ろにして。結果、なのはは1人になってしまった。普通の幼児なら寂しいなど泣きわめけば、あるいは皆はなのはの孤独に気づいてあげられたかもしれない。しかしなのは皮肉にも母である桃子の考え通りの子供だった。なのははしっかりと家族がいま大変な事になっている事や、自分が何も言わず黙っていることがその家族が心の内で望んでいることと解ってしまっていた。そしてそれは家族全体に『なのはは手がかからない子』という共通の意識を生み出してしまっていた。

しかし、実際のところなのはは誰かにかまってほしくて仕方なかった。本当ならば幼稚園や保育園に通い友達と遊んでいてもおかしくないのに、母の都合上それもできず家に引きこもっている毎日。やはり心の何処かでは寂しくて、そんな思いを持っていたなのははついつい一人で外に出てはいけないという桃子との約束を忘れ外から聞こえてきた子供の元気な声に釣られて家を出てしまったのだった。

 

 

子供の声に惹かれて歩いてきて、着いた場所は公園だった。自分と同じくらい子が親に手を引かれていたり砂場や滑り台、ブランコなどで遊んでいる。それを少しみて桃子との約束を思い出したが、子供ながらの好奇心が遊具に惹きつけられる。前に公園に来たのは父がまだ入院していなかった時であり、それからは家族の愛に触れられなかったなのはは自らの好奇心に打ち負けてしまったのだった。しかし楽しい時間は直ぐに過ぎてしまい気づけば空は綺麗なオレンジ色と夜空になりかかっていた。沢山いた子供達も一人また一人と親に連れられて帰っていく。其処に残ったのは親が迎えに来るわけのないなのはだけであった。最初はなんともない風に振舞っていたなのはも流石に暗くなってきている公園に一人となると心細くなってきてぐずり始めた。帰ろうにも来るときは声に導かれてきた為に帰り道なんて碌に覚えてきてもいない。家に帰れない。そう思い遂に本格的に泣き始めようとしたその時だった。

 

「なぁ、何でお前泣きそうなの?」

 

なのはの目の前で一人の少年が座り込んで顔を覗き込んできていた。

自分と同じくらいの年齢の、少しはねている黒髪と澄んだ黒眼を持った少年。自分以外の人間がいて少し安心したのか、なのはは溢れ出そうになる涙をこらえた。

 

「な、なのは…お家に帰れないの。一人で…暗くて…さ、寂しくてぇ…」

 

それを聞いた少年はウンウンと頷く。

 

「なるほどな。お前は『なのは』で、迷子ってヤツなんだな。したらオレが一緒に帰ってやるよ!」

 

少年はニコニコと笑いながらなのはにそう返した。

 

「ホントに?なのはと一緒に帰ってくれるの?」

 

「あぁ、オトコとオトコのお約束だぞ!」

 

「エヘヘ、なのはおとこのこじゃないけどね」

 

「お。やっと笑った」

 

少年のその言葉でようやく自分が笑っていることに気づく。先程までは寂しさや悲しさ、怖さなどで一杯だった心からはそれらの感情が一切消え去り、そこにあるのはホンワカとした暖かい気持ちだった。何時もなら涼しげにすら思える月の光でさえ温かく感じる程の優しさを目の前の少年は放っていた。

 

「ダディがいってたんだよ。『男であるなら、常に女を喜ばし、笑わせる様で在れ』ってさ。ちょっと意味わかんないけどえーと…つまり女のコを笑わせればいいんだろ?」

 

「ダディ?」

 

「あぁ、コッチじゃパパっていうんだっけ?」

 

「お父さん?」

 

「そうともいうー」

 

「あははは」

 

「さてと」

 

そういって少年は立ち上がりなのはに向かって手を差し出す。なのはもなんのためらいも無くその手を握る。繋いだ手からは先程感じられたものを圧倒するほどの温もりが感じられた。

 

(誰かとおててを繋いだのも久しぶりなの…)

 

なのはの顔は自然と綻び笑顔を見せる。隣を歩く少年を見ると少年もこちらの顔を見てニッコリと笑っていた。

 

「よし!じゃあ帰ろうか。なのは!」

「うん!あ…なのは、あなたの名前知らないの…」

 

「あ、そうか。オレの名前はな………」

 

 

それは幼き日の出会い。少年と少女の出会い自体は偶然であった。しかしこの後、未来に起こりうる物語は全て必然。二人が出会わなくても起こり得た事件。しかし、この出会いは運命を変え、結末を変革させる。




と、初めて二次創作を書くわけですが。自分の思っていることを文書にするのってすごく難しいのと同時に恥ずかしいですね。自分で見ててすごくメチャクチャな文なのがわかります…


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