オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど・・・「本編完結」   作:どこかのシャルロッ党

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『近い未来・・・俺は既にこの世からいないだろう。俺の名前は綾崎翔真・・・もし君が
戦う事を選ぶなら、自分に起こる運命を受け入れろ。束達の世界と、俺と知り合い
一緒に戦ってくれた仲間の事を頼む。自分の運命と共に』


やがて起こりうる未来を見た翔真。その録音したメッセージを"金色の不死鳥"に残す。
そう・・・新たに転生した"自分自身"に。


PHASE-109「イギリス防衛戦 2」

 

 

「いよいよか・・・」

 

「翔真・・・」

 

海岸からザフトの艦隊を直で確認した翔真はシャルロットを抱き寄せ

次第に迎えるであろう戦いに挑もうとしていた。翔真の表情は暗く、

シャルロットは心配そうに覗き込む。

 

「お願い翔真。ちゃんと帰ってきて・・・もう離ればなれは嫌だよ」

 

「もちろんだ。俺はちゃんと帰るさシャル・・・だから」

 

「うん・・・」

 

 

二人は抱き合い、互いに唇を合わせた―――――――イギリス軍が防衛を固める中で

ザフト艦隊を引き連れた形で先行するミネルバでは新たな艦長が着任していた。

 

「本日付で、ミネルバ艦長に就くことになった"篁 唯依"だ。貴様達の噂は

聞いている。私も艦長という任には不慣れな故、皆には迷惑を掛けるかもしれない。

これからは共に戦う仲間として、宜しく頼む」

 

プレシアの推薦によってミネルバ艦長となった篁 唯依特尉。イギリス戦に備え

唯依は不慣れながらも、箒達に作戦プランを提示してゆく――――やがて出撃準備になり

皆が急ぐ中で、ショウマ・バジーナはただ一人くつろぎ本を読んでいた。

 

「出撃前に読書か。なかなかの余裕ぶりだな」

 

「君は・・・アレックス・ウォーレン君か」

 

「馴れ馴れしく名前を呼ぶんじゃねぇよ」

 

「(・・・一体何事?)」

 

読書するショウマに噛み付いたのはアレックス・ウォーレン・・・またの名を五反田 弾。

彼はショウマ・バジーナという青年が気に入らなかった。それこそ、この世界を変えた

一人である綾崎翔真に似ているから。二人をたまたま目撃したマリアはそのまま

物陰に隠れて、話を聞く。

 

「アンタが翔真と別人だってのは分かるさ・・・けど、やっぱり割り切れねぇよ」

 

「・・・・・・」

 

「こんなはずじゃなかったんだ・・・でも、この世界はあっという間に

変わちまった。家族も何もかも失って・・・!だから!」

 

「1ついいかね?」

 

「なんだ!」

 

「仮に、この世界を変えた元凶が綾崎翔真と織斑一夏だとしよう。君は

彼等を恨んではいるが、君はどうかね?恨んでばかりでは、道は見えない」

 

「な、何を・・・」

 

「君が彼等の立場だったら、君はどうなんだね?アレックス君や

他の子達にも言える事だが・・・君達は彼等の気持ちを考えたことがあるのか?」

 

「なに!?」

 

「彼等とて、こんな世界にしたくなかった筈だ」

 

「アンタは・・・翔真と一夏の味方をするのか?」

 

「いや。彼等がやっている武力介入は間違っているのは確かさ。

それで戦火が拡大したのは事実だからな」

 

 

ショウマ・バジーナはアレックスに一冊の本を手渡し、そのまま格納庫へ向かう。

 

 

「オイ!この本は!?」

 

 

「今の君には必要だ。持っていろ」

 

 

 

 

格納庫へ着くなり、箒や湊達の機体は既に発進シーケンスに入っていた。

 

 

「篠ノ之 箒、デスティニー出る!」

 

「長瀬 湊、レジェンド発進する」

 

「悪いわねセシリアちゃん。これ戦争なのよね・・・だから。

更識楯無、コアスプレンダー出るからね!」

 

 

箒のデスティニーが―――――湊のレジェンドが―――――楯無の操るコアスプレンダーは

すぐさまチェスト・レッグフライヤー、フォースシルエットと合体した姿・・・・・・

フォースインパルスがイギリスに向けて加速する。そして艦隊からも複数の

量産型MSが出撃する。

 

 

 

 

 

 


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