オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど・・・「本編完結」 作:どこかのシャルロッ党
「やれやれ、あの手この手でどちらも譲らないか」
「なんだか滅茶苦茶・・・ていうかショウマさん!?私達呑気にしてていいの!?」
「わたし達の目的はソレスタルビーイングと戦うことじゃないぞリィズ」
ショウマ・バジーナとリィズはMSを行動不能にさせたあと密かに戦闘区域から離脱し海を眺めていた。リィズはアレス達にバレてはいけまいと戦闘に戻ることを促すが、ショウマはコーヒーを飲み干しコンソールを操作する。
「ここでやられるならそれも良しだ。だが、この世界を元に戻す想いがあるなら
彼等には選択すべき権利がある」
「まさかショウマさん・・・あれの位置情報を送るの?」
「ああ。直にドクターDも動くだろう。こいつを送ればわたし達の任務は終了さ」
ショウマ・バジーナは翔真に向けてある情報を送る。
「やるわね!」
「マリア!」
「月読か!?」
「私もいるデスよ!」
「暁まで!だが!」
クアンタ・アメノハバキリはソードブレードでシュルシャガナとイガリマの攻撃を食い止める。しかし調と切歌はコンビネーションアタックを仕掛ける。
――災輪・TぃN渦ぁBェル―――
――β式 獄糸乱舞――
「ぐっ!はああああァァァァ!!!」
――蒼ノ一閃――
アメノハバキリとシュルシャガナ、イガリマの間に衝撃波が生まれ周りにいたMSは勢いで飛ばされてゆく。一方でイギリス防衛戦は激しさを増し死人も多く出し、ナガスミを含む怪我人も多く出ており戦力は減るばかりだ。和馬やGspirits隊の面々も体力や精神を消耗し、休憩や補給を終えては出撃を繰り返していた。翔真は大東からイギリスの防衛に入るよう指示を受け、ツバサと共に戦闘区域へ向かっていた。
「(憎しみが・・・悲しみが・・・頭に響く)」
イノベイターの能力もあり、無惨にも散っていった兵士達の残留思念が翔真の頭に響く。全てはあの日から始まってしまった―――自分が身勝手にしたばかりに、今この世界は波乱に満ちた状況に陥ってしまっている。
「くそっ!」
ガン!とコンソールパネルを叩いた翔真。ザフト側と大東側はせめぎ合っている・・・しかし戦況は依然として油断を許さない状況にある、エクスカリバーはエクシアが不在の中動き出し、とうとう時空管理局の方にまで被害が出てしまったことに翔真は歯を食い縛る。
「これ以上悲しみは沢山だ・・・」
迫るグフやダガーを行動不能にしつつ、翔真はダブルオーライザーをミネルバの方へ向かわせる。それに気付いたツバサが通信を送る。
『翔真どうする気だ!』
「ザフトに投降する」
『・・・!』
「このままじゃいずれ、戦いは終わらない・・・ツバサ、なのは達には悪いが・・・」
翔真がツバサに何か言うおとした時、匿名からの通信が翔真とツバサに届く。翔真はその情報を開き驚愕する――――月にある代物を見た翔真はツバサに指示を送る。
「ツバサ、見たな」
『うん。まさか"これ"があるなんてね』
「ツバサ、お前は皆を引き連れて宇宙へ上がれ」
『・・・!』
「そうすれば、この世界を元に戻せる!」
『だけど翔真・・・君は・・・!』
「心配するな・・・必ず戻ってくる。なのは達にそう言ってくれ・・・それに俺がザフトに投降すれば、少しは時間稼ぎにもなる・・・あとは頼んだぞツバサ!」
『ッ・・・分かった!』
ツバサはナガスミのリナーシタを回収しトレミーヘ向かう。そして翔真は全回線に通信を繋ぎATAG艦艇に指示を飛ばしていたリーンホースとミネルバの間に割って入る。リーンホースから放たれるビームをGNソードⅢで叩き切る。
「何故だ!?何故ダブルオーがミネルバを守る!?」
「特務艦ミネルバへ。ソレスタルビーイング、綾崎翔真は貴艦に投降する」
『・・・!』
「ミネルバ艦長、篁 唯依だ。ソレスタルビーイング所属の綾崎翔真でいいんだな?」
「はい」
「投降するならば・・・やる事はあるはずだ」
「もちろん。攻撃意思はないですからね」
翔真はそう告げると武装解除し、ミネルバのカタパルトデッキへ機体を着地させる。
「これでいい・・・だから、あとは頼んだぞツバサ」
――――ザフト軍に通達、ソレスタルビーイング 綾崎翔真は投降しこれ以上の戦闘は無意味である。よってイギリスからの撤退を命じる、特務艦ミネルバ艦長 篁 唯依―――――
ミネルバから信号弾が放たれ、ザフト軍はイギリスから徐々に引いてゆく。一夏やなのは達は翔真を追いかけようとしたが機体の損傷も激しく追撃することは出来なかった。こうしてイギリス防衛戦はソレスタルビーイングの敗北で終わりを告げた。